比較2 前のページへ戻る
all the 比較級 for Aですが、for Aは理由を表します。for Aの代わりに、because of Aやbecause SVをとることも可能です。 theはその理由部分を指して、「〜という理由の分だけ」と直後の比較級を修飾します。allは直後のtheを強調し「丸ごと」というようなニュアンスです。つまり、直訳すると、「Aという理由、その分だけ丸ごと…に影響する」という意味合いです。 ex.1 He loved his daughter all the better for her weakness. 「彼女の弱さの分だけ、そのまま好きさ具合に影響する」ということですから、「彼女が弱いからいっそう愛している」という意味になります。 以下はあまり使われませんが念のため(私大にはたまに問われるので)。 none the 比較級 for Aは、allがnoneになって、「Aという理由が全く影響しない」という意味に変わったと考えればいいでしょう。 ex.2 I like him none the better because he is clever. 「彼が賢いことがその分好きさ具合に影響することは、全くない」ということなので、「彼が賢いからと言って少しも好きではない」という意訳になります。 ちなみにこの表現も、for Aの代わりにbecause of Aやbecause SVがとれます。 none the less 原級 for Aも同様に考えることができます。「Aの分だけマイナス方向」というのをnoneで完全否定しているので、「Aだからといって…というわけではない」というような意味合いになるのです。 ex.3 We like her none the less for her faults. 「私たちは、彼女の欠点にもかかわらず彼女のことが好きだ」 ----------------------------------------------------- not so much A as Bは、直訳だと「BほどAではない」となりますから、「AというよりむしろB」という訳も納得できるのではないでしょうか。 なお、同意表現として、more B than A / B rather than A / less A than B も覚えておきましょう。 B more than Aやrather B than Aという表現もなくはないのですが、ほとんど使われなかったり人によっては誤用と感じる人もいるようですから、覚えなくて良いでしょう。また、AやBが名詞の場合は、more B than Aよりもmore of B than (of) Aが一般的です。 ex.4 He is not so much wise as clever. 「彼は賢いというよりずる賢い」 さらに、not so much as 動詞「〜さえしない」と、without so much as doing「〜さえしないで」も一緒に覚えておきましょう。 ----------------------------------------------------- X times as 原級 as 〜は「倍数表現」と呼ばれているものです。 ex.5 This bridge is three times as long as that. 「この橋はあの橋の3倍の長さだ」 2倍はtwice、半分はhalf、分数はそのまま書いてtimesは付けません。 X times 比較級 than〜という言い方もあります。文法問題として問われることはないでしょうが、文中には出てくることがあるので頭に入れておいた方が良いでしょう。意味は、正確には「〜よりX倍の分だけ…」となり(three yeas olderは「3歳だけ年上」ですよね)、つまりは「〜のX+1倍…」という意味ですが、そこまで厳密に使われないことの方が多く、実際にはX times as...as〜と同じ意味と考えて問題ないでしょう。 なお、as 原級 asの部分が、同意の別表現になっていることがあります。よく出る物をまとめると…as large as A =the size of A、as tall/high as A = the height of A、as long as A = the length of Aなどです。これらは同等比較でも使えますし、倍数表現でも使うことができます。 ----------------------------------------------------- The 比較級 〜, the 比較級 …も、よく出るので必ず覚えましょう。普通の文から、比較級にtheを付けて文頭に出せば、この構文が作れます。 ex.6 The sooner, the better. 「早ければ早いほど良いよ」(SVが省略された慣用的な言い回し) 比較級に名詞がくっついている場合は、比較級と一緒に名詞も前に出てくるので注意して下さい。 ex.7 The longer you work, the more money you get. 「長く働くほどたくさんお金が手に入る」. ----------------------------------------------------- 「〜は言うまでもない」の構文ですが、否定文のあとに続けて、much less 〜、still less 〜、let alone〜で表現します。 ex.8 He knows little of mathematics, much less of chemistry. 「彼は数学をほとんど分かっていない、ましてや化学は言うまでもなく分かっていない」 マイナス方向をlessで表し、それをmoreやstillで強調しているわけですね。 実際にはこれは少し古い言い方で、「to say nothing of A」などを使う方が一般的なようです。 また、肯定文のあとにmuch more〜やstill more〜を置く形もありますが、これはさらに古くさい言い方なので実際に使われることは稀です。 ----------------------------------------------------- 「どんな〜にも劣らず…」as ... as any (+SV)と「今まで〜した何にも劣らず…」as ... as ever 動詞は、例文を示しておきます。 ex.9 He has as much energy as anybody I've ever met. 「彼は今までにあった誰にも劣らず精力的な人間だ」 ex.10 He was as brave a soldier as ever shouldered a gun. 「彼は、これまで銃を手にした誰にも劣らず勇敢な兵士であった」 as...as〜が実際には「=」ではなく「≧」を表すと理解しておけば(参照:比較 1)理解しやすいと思います。 ----------------------------------------------------- 最後に、比較絡みの重要イディオムをまとめておきます。
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