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笠松競馬場 (2022 4/29 10:30)

 昨日は通常の木曜休み。
 笠松競馬場で「オグリキャップ記念」がおこなわれたのですが、出走時刻にはすでに家に帰ってなければならなかったこと(木曜は私が夕食を作っている)、週明けからずっと膝が痛かったのに加え腰痛まで出てきて歩くのがかなりしんどい状態だったため、出征は見送り。

 で、今日の笠松競馬場では、「ウマ娘・シンデレラグレイ賞」という、葦毛の馬限定のレースがおこなわれるので、今日は夕方までに返る必要もないし行こうかな、と企んでおりました。
 しかし、ツイッターで「笠松競馬場」で検索すると、午前7時の時点で列ができているらしく、人混みはしんどいし、何より新型コロナも心配だしなぁ、ということで、本日も出征見送りとしました。

 私は5月2日も休みで、しかもその日は笠松競馬場開催のようなので、その日にでものんびりと行こうかと思ってます。

 しかし、ウマ娘人気、シンデレラグレイ人気、恐るべし。
 笠松競馬場は、経営難や八百長問題なので今窮地に立っているのですが、またもやオグリキャップに助けられるということになりそうです。死してなお笠松を盛り上げるオグリキャップ。もはや神として祀るべきだろう。



感謝を求めるな (2022 4/27 10:30)

ウクライナ 各国の支援に感謝の動画投稿も 日本は言及されず(4/26NHK)
 ウクライナ外務省は25日、公式ツイッターに各国からの支援に感謝する動画を投稿しました。
 動画ではアメリカやカナダなど31の国名が紹介され「私たちの友情は私たちの勝利だ」としています。
 紹介された国のほとんどはNATO=北大西洋条約機構の加盟国で、アゼルバイジャンやエジプトなど加盟していない国もある一方で、日本は言及されていませんでした。
 投稿ではウクライナ軍幹部の名前で「このような困難な時期に、揺るぎない支援をしてくれたわれわれのパートナーに心から感謝している」と記しています。
 また、ウクライナ外務省の投稿に先立って、国防省も同じ動画を公式ツイッターに投稿していました。

日本のウクライナ大使館「武器提供してくれた国に対する感謝」
 今回の動画について、日本にあるウクライナ大使館は「武器を提供してくれた国に対する感謝を示すためのものだ」としたうえで「日本の支援や協力にはもちろん感謝している」とコメントしています。

林外相 “武器支援で謝意との説明がウクライナ側から”
 松野官房長官は記者会見で「これまでの日本の各種支援については、累次にわたってゼレンスキー大統領をはじめ、ウクライナ政府要人から謝意が表明されている」と述べました。
 そのうえで「本件は軍事支援の文脈で謝意が示されたものと推察しているが、いずれにせよウクライナ側にその趣旨を確認中だ。日本としては、ロシアによる侵略を一刻も早くやめさせるため、引き続きG7=主要7か国をはじめとする国際社会と連携しながら、適切に対応していく考えだ」と述べました。
 また、林外務大臣は記者会見で「本件については、武器支援の文脈において支援を行った国々への謝意が示されたものとの説明がウクライナ側からあった。そして、ウクライナ政府として、わが国がこれまで行ってきた人道支援や財政支援、そして防衛装備品の供与などの最大限の支援に対し、改めて謝意が表明されたところだ」と述べました。


 一部の自民党議員がウクライナ大使館に問い合わせをしているというが、感謝対象に入ってないと騒ぐのは非常にみっともない。我が国の「狭量さ」を喧伝するような真似はやめてほしい。

 もちろん、感謝されればそれはそれで嬉しいことではあるが、感謝は相手がするかどうか決めるもので、こちらから求めるものではない。
 そもそも日本は、感謝されるためではなく、日本の国益のため、暴力による現状変更を容認できない立場を示すためにウクライナ支援をおこなったはずだ。感謝を求めることは筋違いである。

 そして、感謝の動画の中に「日本が入っていない」とメディアがわざわざ報じることも、そもそもみっともない。これが話題になっていること自体が、みっともない。

 ウクライナは、戦争をおこなっている。非常時にある国に対して、一緒に戦うどころか武器弾薬の支援もできない我が国が、「感謝がないぞ」と振る舞うことがどれだけ国益を毀損するか、騒いでいる政治家たちにはよく考えてもらいたい。



北方領土 (2022 4/26 10:30)

露副首相 北方領土「ロシアのものにする」(4/25産経)
 ロシアの極東開発を統括するトルトネフ副首相は25日、北方領土について、独自の開発や投資をさらに進め、「ロシアのものにする」との意向を示した。日本が令和4年版の外交青書で、北方領土は「ロシアに不法占拠されている」との表現を復活させたことへの反発とみられる。
 ロシアはこれまでに北方領土を経済特区に指定し、ウクライナ侵攻で欧米諸国とともに対露制裁を発動した日本への報復として、日露平和条約交渉の中断も表明している。日本との関係悪化を口実に、北方領土問題に終止符を打とうとするロシアの思惑が改めて鮮明になった。
 極東ハバロフスク地方への出張時の発言をタス通信が伝えた。
 トルトネフ氏は記者団に対し、日本政府が22日に発表した外交青書でロシアのウクライナ侵攻を強く批判し、北方領土についてロシアの「不法占拠」と明記したことに言及し、「ロシアの返答は単純だ」と指摘。その上で、北方領土を対象としたクルーズ船の就航や投資計画の策定、観光開発を通じて「クリール諸島(北方領土と千島列島の露側呼称)をロシアのものにする」と強調した。
 トルトネフ氏は「これは私だけではなく、ロシア国民全体の自然な反応だろう」とも語った。
 ロシアは2020年の憲法改正で領土割譲を原則禁止し、ウクライナ侵攻後の今年3月には北方領土を経済特区に指定してロシア主導で開発を進める方針を表明。日本を「非友好国」に指定し、同月下旬には北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉の中断を発表した。


 まぁロシアの身勝手さがウクライナ侵攻でいっそう明らかになったので、北方領土問題の進展にはもはやほとんど期待をしていない。日本の経済制裁に対する報復措置として北方領土を持ち出しても、今までと何か変わるというわけでもないので、「そうですか」というような気持ちである。状況が何か変わるというわけではないので、過剰に反応する必要もなかろう。

 しかし、「ロシアのものにする」という表現は、期せずして「現在はロシアのものではない」と白状しているように見えるのだが。すでに自分のものであるならば、あえて「自分のものにする」と公言する必要はないわけで。

 ロシアがウクライナ侵攻に大失敗して経済的にも社会的にも大打撃を被ったら、北方領土奪還のチャンスが巡ってくるかもしれない。それくらいのことがなければ北方領土は返ってこない、というのが現実なのだろう。「ロシアに交渉は通じない」ということが、今回のウクライナ侵攻で改めて実感できた。



詰め寄る球審 (2022 4/25 10:30)

佐々木朗希に詰め寄った白井球審 試合後は「答えることは何もない!」(4/24東スポ)
 24日のオリックス―ロッテ(京セラ)で先発の佐々木朗希に対し、マスクを取って詰め寄った白井一行球審が試合後に「答える必要はない。いっさいコメントなしです」と険しい表情で話した。
 問題の場面は2回の二死一塁。打者・安達を2ストライクと追い込み、続く外角の際どいストレートをボール判定とされた。一走の杉本が二盗を決めたこともあってか、佐々木朗は露骨に不服そうな顔を見せ、ここで白井球審が興奮しながらマウンドに詰め寄った。
 異変を察した捕手の松川があわてて白井球審を制止。その間も佐々木朗はマウンドで何くわぬ顔で後ろのビジョンに目をやるなどしていた。そんな態度も気に入らなかったのか、白井球審は松川に何やらまくしたてて引き揚げている。
 判定に不服そうな態度を注意しようとしたと見られるが、試合後も厳しい表情を崩さなかった。


 映像を見たが、佐々木投手はそれほど露骨な態度をとっているようには見えない。あまりに酷い態度であるなら球審がそれに対して注意をすることは問題なかろうが、感情的に詰め寄るようなものには見えなかった。

 そして、白井球審の態度は想像以上に酷かった。審判として試合をスムーズに進行させようという意図は感じられず、怒りにまかせて詰め寄っている。審判とはいえ人間であるから感情が出てしまうことはあるだろうが、それでも、20歳以上も年下の人間に対してあのような態度で恫喝するのは、社会人として問題がある。

 しかし、松川捕手はもはやベテランの風格である。白井球審がマウンドに向かうのを見て、すぐに止めに入ってなだめようとしている。彼の態度がいっそう、白井球審の「ガキ」ぶりを際立たせている。

 白井球審だけでなく、審判全体にこのような気質があるのかも、と思わせる記事がこちら。

白井球審が佐々木朗希の態度を注意 元審判部副部長「彼はまじめで熱いところがありますから」(4/24東スポ)
 ロッテ・佐々木朗希投手(20)が24日のオリックス戦(京セラ)に先発登板し、2回の投球中に白井一行球審がマウンドへ歩み寄る場面があった。
 ストライク、ボールの判定に不満そうな態度を見せた佐々木朗に対し、注意をしに向かったとみられるが、この場面について、NPB元審判部副部長の五十嵐洋一氏は「白井くんらしいなと思いましたよ。彼は真面目で熱いところがありますから。ただ、何かあるとパワハラだとか言われる今の時代だとどうなのか…」。
 五十嵐氏は続けて「私が現役でやっていたころなんて、しょっちゅうありましたよ。ボール判定を不満に思い、私のほうを振り向いた捕手に対して『前向いてやれ!』と一喝したり、やじを飛ばしてきたベンチに『文句たれんとやっとけ!』と注意したこともありました。あんまり頭にきたときには『次にど真ん中投げてきてもボールにしてやろう』と思ったこともあります。どんな状況でも冷静、正確に判定しなければいけないのが審判ですが、そこは私たちも人間です。私たちの先輩審判たちの時代には『(判定で)プロの厳しさを教えてやったぜ』なんて話も聞いたことがありますし、白井くんにはそんな昔ならではの審判気質が残っているのかもしれませんね」。
 とはいえ「今回は相手が注目されている佐々木投手ですから、批判の声はやまないでしょう。そもそも若い選手にプロの厳しさを教えるのは審判の仕事じゃありません」と、今後の展開を心配していた。


 擁護しているように見えて、言ってることは「彼は昭和のクズ気質の残滓です」という内容で、まったく擁護になっていない。この審判部副部長はバカなのか。

 佐々木朗希という若者への期待感、感服の念が白井球審の行動への批判を増幅させている面はあると思うが、しかし擁護はなかなか難しい。



誤送金 (2022 4/23 10:30)

コロナ給付金と別に4630万円誤送金、住民が返金拒否「罪は償う」(4/22朝日)
 山口県阿武町(あぶちょう)は22日、新型コロナウイルス関係の臨時特別給付金の振り込みに絡んで、誤って計4630万円を振り込んだ住民から、返金を拒まれていると発表した。住民は「元には戻せない」などと話しているといい、町は県警に相談し、被害届の提出や刑事告訴を検討している。
 町によると、コロナ禍で影響を受けた住民税非課税世帯などを対象とした、1世帯10万円の臨時特別給付金を8日、町内の463世帯にそれぞれ振り込んだ。その際、その中の1世帯に別途、4630万円を誤って振り込んでしまった。
 担当の町職員は同日、すぐにミスに気づいて、誤送金先の住民と、この住民の口座がある銀行に連絡。21日、送金額を取り戻す手続きを依頼しようと住民に面会したところ、「すでに入金されたお金は動かしている。もう元には戻せない。罪は償います」と話したという。
 町は15日に誤送金について明らかにし、花田憲彦町長が謝罪。住民が日中に仕事があるため銀行での手続きがなかなかできず、取り戻すのに時間がかかっている、と説明していた。
 花田町長は22日、改めて記者会見を開き「痛恨の極みで、心からおわび申し上げる。何とか公金を取り戻せるように最善の努力を続ける」と陳謝した。(大藤道矢)


 「436世帯×10万円」を「1世帯×4360万円」にしてしまったという、ミスの内容自体はどうしようもないくらいの単純なもの。ちょいと数字をチェックすれば、簡単に避けられるミスだったろうに、担当者はよっぽど疲れていたのだろうか。

 しかし、ミス自体はもちろん批判されるべきだが、大きなニュースになっているのは、誤送金された側の反応のせいだろう。

 誤って給付された人の「金は返せない」しかし「罪は償う」という言いぐさはよくわからない。罪を償う方法は、誤って支給された額を返還する以外にはあるまい。税金を勝手に流用しておいて、罪を償うも何もあるまいに。

 誤送金した相手が悪すぎたのか、あるいは実は何か裏があるのか。



朝日の悪辣な見出し (2022 4/21 10:30)

AV出演被害、「未成年者取り消し権」の復活見送りで調整 与党(4/20朝日)
 4月から成人年齢が引き下げられ、18歳と19歳のアダルトビデオ(AV)出演の契約が「未成年」を理由に取り消せなくなった問題で、与党プロジェクトチーム(PT)が法制化を目指している対策の検討内容が判明した。被害者らの支援団体が求めた18歳と19歳の「未成年者取り消し権」の復活は見送る方向だ。
 3月までは民法の規定により、18歳と19歳は未成年という理由だけで、親の同意なく出演した商品の回収や販売中止などができた。未成年者の場合、親の同意を得ずに結んだ契約を取り消せる「未成年者取り消し権」が認められるからだ。だが、4月から18歳以上はこの対象から外れた。
 与党PTが議論してきた検討内容には、「未成年者取り消し権」の復活は入らない見込み。すべての年齢で撮影後の一定期間、無条件の契約解除を認める方向で調整しており、契約を解除しても出演者は損害賠償の義務を負わないとする規定も盛り込む考えだ。


 「すべての年齢で撮影後の一定期間、無条件の契約解除を認める方向で調整」とあるので、未成年に限定したAV出演の取消権よりも、むしろ女性の権利を保護する対応に進んでいるように思われる。

 しかしながら、朝日新聞の見出しは「未成年者取消権の復活見送り」とあり、未成年者の人権を蔑ろにするかのようなミスリードを誘う内容になっている。実際、自民党に怒っている脊髄反射の人が記事に対するツイート中に散見される。

 記事の内容を考えれば、より保護の対象を広げたことこそメインで扱うべきなのに、見出しには「見送り」をドンと出す。性根の腐り具合が如実に表れていて、わかりやすいサンプルとなっている。



急激な円安 (2022 4/20 10:30)

円安一段と進み一時1ドル=129円台に 約20年ぶり円安水準更新(4/19NHK)
 20日の外国為替市場では、アメリカの長期金利の上昇を受けて円安ドル高が一段と進み、円相場は一時、1ドル=129円台まで値下がりしておよそ20年ぶりの円安水準を更新しました。
 20日の外国為替市場では、アメリカの長期金利がおよそ3年4か月ぶりに2.9%台まで上昇したことを受けて、円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが一段と強まりました。
 このため円相場は一時、1ドル=129円台まで値下がりしておよそ20年ぶりの円安ドル高水準を更新しました。
 円相場は2週間前の今月6日と比べてドルに対して5円以上、値下がりし、円安が急ピッチで進んでいます。
 背景には、金融引き締めが加速する見込みのアメリカと、大規模な金融緩和策を続ける姿勢を示す日本の金融政策の方向性の違いから、日米の金利差が拡大するとの見方が強まっていることがあります。
 市場関係者は「アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会がインフレを抑え込むため、金融引き締めのペースを速めることへの警戒感が一段と強まり、長期金利の上昇傾向が続いているため、円安がどこまで進むのか、見通せない状況となっている」と話しています。


 民主党政権時の円高容認政策は日本経済に大打撃を与えたが、この円高状況も、日本経済には非常に悪影響を及ぼす。

 たしかにアベノミクスでは円安誘導がおこなわれ、私もそれを支持した。
 それは、民主党政権時の為替相場は異常な水準であり是正が必要であったこと、自動車産業を始め輸出を多くおこなっている企業が大打撃を受けていたこと、が理由である。実際、円安に振れることで輸出企業の収益が改善し、株価が大幅に上昇した。

 今回の円高は、安定した状況からの急激な円安であり、原油高も相まって燃料価格の高騰を招き、また新型コロナの影響で景気減速局面での価格高騰がもたらされており、いわゆる「悪い円安」である。
 物価が上がっているのも、景気回復しながらのものならば賃金上昇も期待できて歓迎すべきものであるが、今般の物価高は景気減速とセットになってしまっており、日本経済にとどめを刺しかねないものだ。これではスタグフレーションである。

 ガソリンのトリガー条項凍結解除は見送られたし、円安にも鈴木財相は「注視する」しか言ってない。政府にはこの状況に機敏に対応してもらいたい。

 ただ、「アメリカとの金利差」が原因と言われているが、日本経済の弱さが表れただけ、つまり「本来の為替水準へ向かっているだけ」という気がしないでもない。そうなると、さらに状況は深刻なのだが。



吉野家常務の暴言 (2022 4/19 10:30)

吉野家常務“女性 薬物中毒なるような企画を”趣旨の発言 謝罪(4/18NHK)
 牛丼チェーン大手の吉野家は16日、常務取締役が都内の大学が主催する社会人向けの講座で、女性を蔑視する極めて不適切な発言をしたと発表しました。会社はホームページに謝罪文を掲載し、常務の処分を検討することを明らかにしました。
 会社の発表やSNSの投稿によりますと、吉野家でマーケティングなどを担当する常務取締役の男性は、16日、早稲田大学が主催する社会人向けの講座に講師として参加した際、若い世代の顧客を獲得するマーケティング戦略について「地方から出てきたばかりの若い女性が薬物中毒になるような企画を考えてほしい」などという趣旨の発言をしたということです。
 会社はSNSの投稿や本人からの申し出を受けて、発言の内容を把握したということで、16日、ホームページに謝罪文を掲載しました。
 今回の発言について会社は、「役員が講座内で用いたことばや表現の選択は極めて不適切であり、人権・ジェンダー問題の観点からも到底、許容できるものではありません。ご迷惑と不快な思いをさせたことに対し、深くおわび申し上げます」としています。
 会社では今後、この常務の処分についても検討を進めるとしています。


 ちょっとした表現でもすぐにあげつらって批判するようなことはしたくないが、この吉野家常務の発言はさすがに限度を超えている。

 NHKなのでボカしているが、言ったのは「生娘をシャブ漬けに」という表現。さすがにNHKではこの表現はまずいらしく、ニュース記事でさえ直接的表現を避けている。実際、下品にもほどがある表現であり宜なるかな。
 言語センスがもはや時代劇の悪代官のようで、どう育ったらこんな表現を大勢の人の前で口にできるのか、全く理解できない。

 そして、「男におごってもらうようになったら若い女性は牛丼を食べなくなる」という物言いも、自社商品に誇りを持っていないことを露呈していて、何とも酷い。吉野家の牛丼を愛している人をも馬鹿にした発言だ。

 しかし、仲間内での戯れ言とかじゃなく、社会人向け講座という思い切りオープンな場での発言、なおかつ講座テーマが「マーケティング」なのにこのような下品な発言をカマして吉野家の企業価値を下げてしまうという辺り、救いようのなさが底抜けである。



マリウポリを制圧間近 (2022 4/18 10:30)

ロシア 17日も首都近郊や東部攻撃 マリウポリの部隊に降伏迫る(4/17NHK)
 ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、17日も首都近郊や東部を中心に攻撃を続けています。ロシア国防省は、東部の要衝マリウポリにいるウクライナ側の部隊に対して、日本時間の午後7時までに降伏するよう迫り、マリウポリをめぐる攻防は一段と激しさを増す見通しです。
 ロシア国防省は17日、ミサイルで首都キーウ近郊のブロバリにある弾薬工場を破壊したと発表しました。
 これについてブロバリの市長は17日、SNSで動画の声明を発表し「市のインフラ施設がミサイルで攻撃された。上下水道や電気、それにガスに問題が起きる可能性が高い」と述べたうえで「できるだけ早く必要なインフラを復旧するつもりだ」として市民に平静を保つよう呼びかけました。
 ロシア軍は、ウクライナの対空ミサイルシステムや燃料庫などの軍事施設68か所を破壊したとするなど、ウクライナ東部でも攻撃を続け、東部の要衝マリウポリの守備にあたるウクライナ側の部隊に対して、現地時間の17日午後1時、日本時間の午後7時までに武装を解除し降伏するよう迫りました。
 ロシア国防省は「武器を置いた者は、全員、命を保証する」としたうえで「ウクライナ軍の司令部から、そのような命令が来ないことをわれわれは理解している。兵士がみずから決断し、武器を置くことを求める」と呼びかけました。
 ウクライナ側からはこれに関する反応はまだ出ていません。
 マリウポリをめぐる攻防は、一段と激しさを増す見通しです。
 また、イギリス国防省は17日、ウクライナでの戦況分析を公表し「ロシア軍はベラルーシからウクライナ東部に戦闘用の装備や支援機材の再配置を続けている」としてロシア軍が東部への掌握に向けて軍備の増強を続けていると指摘しています。
 そして「ロシア軍は東部に作戦の重点を移したが、ウクライナに欧米寄りの姿勢を放棄させ、ロシアの支配を確立するという最終的な目的は変わっていない」という見方を示しています。


 東部戦線はかなり厳しい状況のようで、何とも残念である。

 ウクライナ兵とすれば、いくらロシア軍が降伏を呼びかけようとも、これまでにロシア兵がおこなってきた人道無視の残虐行為を思えば、降伏する気にはなかなかなれないだろう。
 降伏しても、極東へ強制連行されたり、拷問にかけられたり、下手したら残虐な手法で殺される可能性も高い。徹底抗戦した方がまだマシ、人間として軍人としてまともな死に方ができる、と考えているウクライナ兵は多いように思う。

 ロシアがマリウポリを占領した場合、東部〜南東部をロシア領もしくは親ロシア国家に分割して講和、という形が見えてくる。
 ただ、この場合ロシア側のメンツは立つが、国土と国民を蹂躙されているウクライナとしてはそんな妥協はできないだろうし、暴力による国際秩序変更を許すことになるので国際社会としてもできれば避けたい結末だ。

 ロシア軍が完全撤退、というのが最も望まれたシナリオだったが、ここからウクライナが東部で盛り返すことができるのか、ロシアが利益を得た状態で講和に持ち込むことになるのか。非常に重要な局面となっている。



「不快」を根拠にした差別 (2022 4/15 10:30)

ロシア語案内非表示に…JR恵比寿駅、「不快」苦情多く(4/14産経)
 「ロシア語は不快」と苦情が寄せられたなどとして、JR東日本が恵比寿駅(東京都渋谷区)に設置しているロシア語の乗り換え案内を非表示にしていたことが14日、同社への取材で分かった。
 駅では日本語、英語、韓国語に加えロシア語で、乗り入れ路線の駅名を表示していたが、現在はロシア語の部分のみ「調整中」と書かれた紙で覆われ、見えなくなっている。
 同社によると、ロシア語の案内は昨夏の東京五輪・パラリンピックで訪日外国人の増加が見込まれたことから、平成30年ごろ設置。ロシアによるウクライナ侵攻以降、複数の利用者から駅員に対し、「ロシア語表記は不快だ」という苦情が寄せられたことや、ロシア語利用者への対応が減っていたことも踏まえ、今月7日に非表示にした。ロシア語の案内を再掲示するかどうかは未定という。


 JRに苦情を伝えた者たちもバカだが、そのバカな戯れ言に反応してロシア語の案内を撤去したJRあるいは恵比寿駅はさらに大馬鹿である。
 そして、批判を受けて表示は元に戻すらしいが、批判を受けて出したり引っ込めたりしている姿に、定見がなく自分の頭で考えている姿勢は皆無で、みっともないことこの上ない。

 ロシアという国家、そして指導層の者たちはたしかに悪事を働いており批判の対象となるべきであるが、少なくとも国外に住むロシア人、そしてロシア語には罪はない。「不快な物は目に入れたくない」という個人的情緒を公の場に持ち込めば、行き着く先はこのような差別的行為である。

 しかし、萌え系のイラストに対して「表に出すな」と放火して回っているような手合いが、この件に関しては「差別だ」と憤っている。アンタらの普段の言動からすれば、「ロシア語表記は不快だから非表示にしろ」という声にこそ賛同するのが筋なのだが。



勝ち星に恵まれず (2022 4/14 10:30)

【中日】自己最多タイ8奪三振、7回2安打無失点も打線の援護が…勝野“15度目の正直”もならず(4/12読売)
◇13日 中日−阪神(バンテリン)
 中日の先発・勝野昌慶投手が7回2安打無失点と好投した。自己最多タイとなる8奪三振をマークするも、味方の援護がなく昨年4月28日の阪神戦(バンテリン)以来の白星とはならなかった。
 最速150キロの直球と切れ味鋭いフォークのコンビネーションで三振を奪いまくった。初回、近本、佐藤輝を三振に仕留めて幸先良く滑りだすと、6回まで毎回奪三振で8奪三振とした。打たれた安打はわずか2本のみと圧巻の投球だった。
 ただ、それでも打線は緊急先発となった阪神・小川を打ち崩せず。7回には2死二塁と好機をつくるも、代打・福留が一ゴロに倒れ無得点となった。昨年4月から14試合連続で勝ち星がない勝野は“15度目の正直”とはならなかった。


 「勝野は昨年4月から勝ち星なし」という記述に、「え、そうなの?」と我がサイトの「プロ野球」のページを見てみると、確かに、確かに打たれている試合もないわけではないが、総じて、1失点や2失点程度に納めているのに打撃陣の援護がなく白星がつかない、という試合が続いている。好投を続けているイメージだったので、1年ほど勝ち星がないのはかなり意外であった。

 見事な投球は首脳陣やフロントにもきちんと評価されてると思うが、好投しながら15試合連続で勝ち星がないのはさすがにかわいそうになる。昨日の試合も、最後はサヨナラ勝ちできたとはいえ、再三の好機をものにできなかった。
 次こそ、我が町のヒーローに勝ち星を頼みますぞ、野手の方々!

 一方、敵ながら阪神のことが心配でもある。開幕からの連敗による勝率.000は除き、勝率.067は、プロ野球ワーストタイ記録らしい。
 打率や防御率は確かに悪いが、ここまで勝てないという数字でもないように思う。「今季でやめる」と矢野監督が宣言したことで、現コーチ陣や選手の士気に悪影響が出たという面もだろうが、それにしても……という数字である。



ロシア軍の証拠隠滅行為 (2022 4/13 10:30)

マリウポリ市長、ロシア軍は民間人死者を隠すため「移動式の火葬装置で遺体焼いている」(4/12読売)
 【ワシントン=田島大志】ロシア軍が、ウクライナ南東部マリウポリ陥落に向けて、攻勢を強める構えをみせている。米国防総省高官は11日、露軍が、東部ドネツク州のマリウポリに向かう地域で、砲撃部隊を中心に戦力を強化し始めているとの分析を示した。
 英BBCなどによると、ウクライナ海兵隊員は11日、SNSに「弾薬が尽きつつある」と投稿し、「最終決戦が近づいている」と厳しい戦況を訴えた。一方、マリウポリ市の副市長は投稿を「偽情報だ」と否定した。
 タス通信によると、ドネツク州の親露派武装集団の幹部は11日、「マリウポリの港はすでに我々の管理下にある」と主張した。露軍のマリウポリへの総攻撃を前に、情報戦が行われている可能性がある。
 米政策研究機関「戦争研究所」は10日、露軍は市中心部から港湾部にかけて分断し、ウクライナ軍を南西部の港と東部で孤立させているとの分析を示していた。
 米国防総省高官は「露軍がまだ新たな攻勢を始めたわけではない」との見方を示した。東部ハルキウ(ハリコフ)州では、衛星画像で交通の要衝のイジュームに向けて進む露軍の車列が確認されたという。高官は車列に指揮命令部門や支援、歩兵部隊などが含まれるとし、「能力強化に向けた初期の動きだ」と指摘した。
 一方、ウクライナ国営通信によると、マリウポリを防衛するウクライナの部隊「アゾフ大隊」は11日、SNSへの投稿で、露軍がマリウポリで、ドローン(無人機)から「軍事的な化学物質」を投下し、3人に呼吸困難など中毒症状が出ていると主張した。
 この投稿について、米国防総省のジョン・カービー報道官は11日、「現時点では確認できず、引き続き注意深く状況を監視していく。もし事実であれば、我々が持っていた懸念を反映したものだ」と述べた。露軍についてはこれまで、戦況の劣勢を受け、シリア内戦への軍事介入でも指摘されている化学兵器使用に踏み切るとの懸念が出ていた。
 マリウポリの市長は、AP通信の電話取材に、これまでの露軍による包囲戦で「1万人以上の民間人が死亡した。(兵士も含めれば)死者数は2万人超になる可能性がある」と明らかにした。露軍はこれを隠すため、移動式の火葬装置で遺体を焼き、住民を避難させるための車列を受け入れることも「拒んだ」と訴えた。
 ハルキウ州でも攻撃が続き、ウクライナ軍高官は11日、砲撃で子供1人を含む8人が死亡したと明らかにした。同国当局によると、北部キーウ(キエフ)州では、地雷の撤去作業が続き、これまでに1万1000個以上の爆発物の処理が行われた。主な除去作業は4〜5月に完了する予定だとしつつ、州内で完全に一掃するには「1年でも十分ではない」との見方を示した。


 マリウポリが陥落寸前という話が出てきている。仮にそうなってしまえば、ロシア軍は全力で虐殺行為を隠蔽するだろう。移動火葬車については以前から情報が出ていたが、この記事のように本当に稼働しているとなれば、ロシアの残虐行為の証拠は多く喪失してしまうだろう。

 ロシアに戦争責任をとらせるためにも、ウクライナにはロシア軍を撃退してもらわねばならない。仮に「ウクライナ東部はロシアに割譲」で妥協すると、東部での虐殺行為や強制連行の証拠は隠滅され、ロシアを追及する手段を失ってしまうことになる。
 NATOは軍事的支援には及び腰であり、戦火の拡大を憂慮するその気持ちはわかるのだが、第二次世界大戦後の秩序を破壊させようとするロシアに、戦果を与えるわけにはいかない。ここで成功すれば、さらにつけあがる可能性がある。

 民間人を暴行し、拷問し、虐殺し、何万何十万と極東に強制連行し……前世紀どころか、中世の帝政ロシアの頃から何も変わっていないように見える。
 なんとしてでもプーチンに戦争犯罪の責任をとらせたい。戦犯として法廷に立たせたいというのが偽らざる本音だ。



佐々木朗希投手の快挙 (2022 4/11 10:30)

ロッテ佐々木朗希が28年ぶり完全試合 奪三振でも64年ぶりの記録(4/10朝日)
 プロ野球・千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(20)が10日、ゾゾマリンスタジアム(千葉市)であったオリックス戦で、一人の走者も許さずに抑えきる完全試合を達成した。
 完全試合は1994年5月18日に巨人の槙原寛己投手が福岡ドームでの広島戦で記録して以来28年ぶり16度目(16人目)。
 パ・リーグでは78年8月の阪急・今井雄太郎投手以来、44年ぶり8度目。ロッテでは73年10月の八木沢荘六投手以来。
 20歳5カ月での達成は、大洋の島田源太郎投手(60年、阪神戦)の20歳11カ月を抜いて史上最年少。
 佐々木朗はこの試合でゲーム最多奪三振「19」のプロ野球タイ記録、連続打者奪三振「13」のプロ野球新記録もそれぞれマークした。


 槙原ェ己以来28年ぶりの完全試合達成、しかも最年少記録というおまけ付き。これまでの最年少記録は62年前。
 また、1試合19奪三振はプロ野球タイ記録。これまでの記録は17年前のもの。
これまでのプロ野球記録が9連続だったのを、13者連続奪三振に更新。こちらは64年ぶりの記録更新。

 「すごい」としか言いようのない記録が並んでいるが、さらにすごいのが、バッテリーを組んだ相手が高卒1年目ルーキーの松川ということだろう。2人合わせても38歳である。

 暗いニュースが多い中、久々に明るい話題である。プロ野球ファンとしては、歴史を目撃している感慨を覚える。いやぁ、すばらしい!



英首相がキーウ訪問 (2022 4/10 10:30)

ジョンソン英首相、ウクライナ追加支援表明 キーウ電撃訪問、大統領と会談(4/10時事)
 【イスタンブール時事】ジョンソン英首相は9日、事前予告なしでウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問してゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナに対する財政・軍事両面での追加支援を表明した。ロシア軍によるウクライナ侵攻開始後、国連安全保障理事会の常任理事国首脳がキーウを訪問したのは初めて。
 ジョンソン氏は会談後の記者会見で「世界は新しい英雄たちを見つけた。それはウクライナの人々だ」と述べ、ウクライナ国民が「ライオンのような勇気を示した」と称賛。キーウ近郊ブチャなどでの民間人殺害に関し、ロシアのプーチン大統領を名指しして「彼(プーチン氏)と彼の政府の評判を永遠に汚す戦争犯罪だ」と非難した。
 ゼレンスキー氏は「英国が強力な(対ロシア)制裁を続け、われわれの防衛力を強化してウクライナを支援していることに感謝している」と表明。欧米の民主主義国家は英国を手本とすべきだと訴えた。ウクライナ国営通信によると、両首脳は会談後、重装備の護衛に守られてキーウ中心部を並んで歩いた。
 英首相官邸によれば、ジョンソン氏は装甲車120台と対艦ミサイルの供与を新たに表明。経済支援として、世界銀行を通じた5億ドル(約620億円)の追加融資も約束した。


 事前予告がなかったために、昨夜遅くに突如報じられ、唐突さとジョンソン首相の行動の勇敢さに強い驚きと感銘を受けたのだった。なお、ジョンソン氏は会談するだけでなく、キーウの町中を視察してもいる(https://twitter.com/Ukraine/status/1512881878440853515)。

 もちろん「パフォーマンス」ではあるのだろうが、危険を顧みない勇敢な行為であるのは確かであるし、ウクライナ軍の士気を上げる効果、ウクライナを応援する国際的世論を喚起する効果もあり、みごとな行動だと思う。
 EUから離脱しているので比較的自由に行動できるというのもあるだろうが、イギリス外交の良い面を改めて見せつけられた感がある。

 ロシアのウクライナ国内での虐殺行為が明るみに出てから、より欧米世論がロシアに対して強硬になったように感じられる。もちろん情緒に流される世論の恐ろしさには目配せする必要があるが、この流れでロシアへの制裁やウクライナへの支援をさらに強化し、ロシア軍の完全撤退に追い込めれば、とも思う。



情報に対し冷静でいようというのはわかるが (2022 4/8 10:30)

 ツイッターなど見ていると、ロシア擁護とまでいかなくても、ロシアの蛮行を報じるニュースに対してうがった見方をして、「ウクライナのプロパガンダではないか」とか「過剰にロシアを叩く風潮には危機感を覚える」というような発言をしている人たちがいる。

 飛び交っている情報を見極めようという姿勢は良いのだが、ほぼ確定しているような情報まで疑って斜に構えるのもまた違うだろう。本気で疑っているのか、冷静に対応している(と思い込んでいる)自分に酔っているのかわからないが、どう考えても「ウクライナが自国民を殺してまでロシアの非道を訴える」というのは、そこまでの余裕などないことを考えてもあり得ない話だ。

 また、そもそも「ロシアが悪、ウクライナが善」という単純な見方をしている人など、ほとんどいないのではないか。ウクライナのこれまでの外交姿勢に挑発的なものがあったという指摘は、正当なものだともう。しかし、外交交渉をすっ飛ばして侵略行為に走ったのはロシアであり、ウクライナの態度がどうあろうとロシアの行為は絶対的に悪である。無理な相対化をするべきではない。

 ロシアの蛮行に疑問を抱いている向きを見ると、北朝鮮の拉致を否定してきた社会党を想起してしまう。本人の意識が那辺にあるかはわからないが、結果的には、ロシアの行動を擁護しているだけである。



「降伏しろ」の次は「逃げろ」一辺倒 (2022 4/6 10:30)



 なんとも軽い「お悔やみ」。「戦うことだけに熱くなって」いる人など、いったいどこにいるのだろうか。存在しない「敵」をでっち上げてそれを叩いてみせるというのが橋下氏のやり口だが、人の命がかかった話でも平気で同じ手口を使うのは没義道だし、その内容が人命軽視以外の何物でもないので、醜悪であることこのうえない。

 戦闘が始まる前に戦闘がおこなわれそうな地域を特定し、何百万人単位の避難を即時におこなう(ロ軍がブチャに入ったのはウクライナ侵攻の翌日)。これを具体的にどう実施するのか、ご説明頂きたいものだが、まぁ彼の頭の中に具体的な中身は何もないだろう。
 「降伏しろ」一辺倒が破綻したので、今度は「とにかく逃げろ」一辺倒になったようだが、破綻しているのは相変わらずである。

 現場を知らないのみならず、想像力もないし、被害を受けている人たちへの憐憫の情もない。ウクライナ国民の人命や人権を軽視し、ひたすら自説を喚き散らし続けている。

 ロシアから金をもらっているなら不道徳の詐欺師だし、本気でこんな主張をしているなら勉強不足・想像力不足の極みだし、いずれにしても「いい加減に黙れ」というレベル。
 幸い、維新信者たちからも今の彼の言説は支持されていないようで、それだけは救いであるが。



前近代的国家 (2022 4/5 10:30)

ゼレンスキー氏、遺体散乱のブチャ訪問 ロシア軍から「動物以下の扱い」(4/5CNN)
 (CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャを訪れた。通信社の映像がその様子を伝えた。これに先立ち、ブチャの通りに遺体が散乱している様子を捉えた画像が公開され、国際的な怒りを呼んでいた。
 ゼレンスキー氏は周囲のカメラに対し短く発言し、ロシア軍がブチャで残虐行為を働いた後でロシアと交渉するのは「非常に難しい」と言及。ブチャでの残虐行為は「ロシア軍の性質」を典型的に表していると述べ、ロシア軍は「人々に対して動物以下の扱いをする」と指摘した。
 ゼレンスキー氏は「ロシア連邦が(ウクライナとの協議を)遅らせるほど」、状況は悪くなると警告した。
 防弾チョッキ姿で警備隊に囲まれたゼレンスキー氏は「ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟の是非を決めた主要国の要人」についても言及し、「彼らはここに来て、こうしたゲームがどのような結果に終わるのかを目の当たりにすべきだと思う」などと述べた。


 日本でも、ブチャなど解放されたキーウ州の惨状が報道されている。
 国際社会の非難が高まり、戦争犯罪として何とか処断できないか、模索が始まっているようだし、ロシアを非難するための証拠集めも始まっているようだ。

 2022年に第二次世界大戦の時に既に否定されていたような惨劇が繰り返されていることには衝撃を覚えずにはいられないが、シベリア抑留やカティンの森事件から、アフガン侵攻、チェチェンやシリアでの虐殺行為を思い返せば、ロシアという国はずっと同じことを繰り返してきた。この100年、何も変わっていない、成長していない国だということが如実に示された。
 中国は、ロシアのような拙速ぶりでなく香港やチベットを時間をかけて取り込んできたことを考えると、ロよりは多少マシかもしれない。その分したたかとも言えるが。

 橋下徹などが言うように早期に「妥結」していたら、多くのウクライナ人が虐殺され、なおかつその事実は秘匿され、ロシアの蛮行が表沙汰になることはなかっただろう。ウクライナが徹底抗戦し、キーウ州からロシア兵を追い出したからこそ、ロシア兵による蛮行が明らかになったのだ。
 その意味で、橋下の言説は、人命軽視、人権抑圧容認、虐殺容認の非人道的な主張である。発言の自由は認められるとは言え、公共の電波に乗せて広めるべき物ではない。

 ロシアを軍事的に屈服させない限り、或いはプーチン政権が倒れて後継政権がプーチンの戦争犯罪を処断しようという態度を示さなければ、彼の悪事を清算することは不可能だろう。しかし、どうにかして責任をとらせたいものだ。



ブチャの惨状 (2022 4/4 10:30)

ウクライナ「キエフ州全域を解放」 280人の遺体埋葬(4/3AFP)
 【4月3日 AFP】ウクライナのハンナ・マリャル(Ganna Maliar)国防次官は2日、同国軍がキエフ州全域をロシア軍から奪還したと発表した。
 ウクライナを侵攻したロシア軍はこれに先立ち、首都キエフ近郊の主要都市から撤退。マリャル氏はフェイスブック(Facebook)に、「イルピン(Irpin)とブチャ(Bucha)、ホストーメリ(Hostomel)とキエフ州全域が侵略者から解放された」と投稿した。
 3都市はいずれもキエフの北西にあり、2月24日に始まったロシア軍の侵攻により大きな被害を受けていた。イルピンとブチャは今週、ウクライナ軍により奪還されたが、戦闘により多数の民間人が犠牲となった。
 ブチャに入ったAFPは、一つの道路で少なくとも20人の遺体を確認。うち1人は両手を縛られた状態で亡くなっていた。
 ブチャ市長はAFPの電話取材に対し、街中には遺体が散乱しており、これまでに280人が集団墓地に埋葬されたと説明。「全員が後頭部を撃たれ殺されていた」とし、犠牲者には男性や女性、14歳の少年も含まれていたと語った。多くは武器を持っていないことを示す白い布を身に着けていたという。
 当局によると、イルピンでは少なくとも200人が死亡。ホストーメリは、飛行場をめぐる激しい戦闘の舞台となった。(c)AFP


 ブチャの悲惨な光景は動画にアップされていた。
 町中に転がる市民の遺体は、ロシアへの残虐さを強く物語っている。非武装を示す布を付けていたのに、縛られ、後頭部から銃で撃たれ、そして道路脇に捨てられる。「むごい」以外に形容のしようがない。

 そのようなロシア軍のやり様を見れば、「降伏していたら何が起きていたか」は容易に想像できよう。橋下徹を筆頭とする降伏一辺倒だった者たちは、より多くのウクライナ人を「道に転がる遺体」にしようとしていたのだ。人命軽視の姿勢を恥じて猛省して欲しい。
 ……「このような悲惨な目に市民を遭わせないために早く妥結すべきだった」とか言いそうなので、期待するだけ無駄だとは思うが。

 100年以上前にタイムスリップしたかのような悲惨な光景に、暗澹たる気分にならざるを得ない。なんとかプーチンはじめロシアの指導者層を戦争裁判にかけて処罰したいものだが……



鈍重な動き (2022 4/2 10:30)

岸田首相 物価上昇 来月末までに緊急対策の取りまとめを指示(3/29NHK)
 ウクライナ情勢に伴う物価の上昇を踏まえ、岸田総理大臣は閣僚懇談会で来月末までに緊急対策をまとめるよう関係閣僚に指示しました。
 岸田総理大臣は29日の閣僚懇談会でウクライナ情勢に伴う物価の上昇をめぐり「原油や穀物の国際価格が高い水準で不安定に推移するとともに、一部の水産物などの安定供給に懸念が生じている。国民生活や経済活動に重大な影響を及ぼし、社会経済活動の順調な回復の妨げになるようなことは避けなければならない」と指摘しました。

そのうえで
▽原油高騰対策
▽小麦などの価格上昇に伴う食料品や飼料などへの対策
▽原油高や新型コロナの影響を受けた中小企業の資金繰り支援
それに
▽厳しい生活を余儀なくされている人への支援を
4つの柱として緊急対策を策定する考えを示しました。

 そしてみずからのもとに関係閣僚会議を設置し、山際経済再生担当大臣を中心に与党とも十分連携しながら来月末までに緊急対策をまとめるよう関係閣僚に指示し、財源は新年度予算の予備費でまかなう方針を示しました。
(以下略)

 物価上昇が深刻になってきているのを受けて、岸田総理が緊急対策のとりまとめを指示したということだが、予備費を使うということで規模のショボさが懸念されるし、4月中にとりまとめるという鈍重さも気になる。

 これまで30年間デフレに喘いできたことを思えば、物価が上がること自体は悪いことではない。しかし、経済成長による物ではなく、円安進行とエネルギー資源価格の高騰が原因であること、そして賃金がなかなか上昇していないことを考えると、やはり手放しでは喜べない。

 アベノミクスには基本賛同していたのだが、金融緩和で円安誘導であるなら、原発の再稼働はセットでおこなうべきだったし、金融緩和を実施して輸出企業などが元気でいる間に、賃金上昇と景気回復を軌道に乗せておくべきだった。
 それらが中途半端だったため、景気後退局面である現在において、円安や資源価格の高騰が「良くない物価高」を招いてしまっている。アベノミクス当時と同じ思考回路で「円安は善」と考えるわけにはいかない。
 これまでは戦争のような事態が起きれば円が買われたのだが、今回は逆に売られている。今までにない事態が生じているわけで、強い危機感を持って早急に動かねばならないのではなかろうか。

 しかしながら岸田総理は、ガソリン価格上昇に対してトリガー条項凍結解除をおこなうことにも後ろ向きであるし、減税策をとることを検討すらしない。景気減速に加えての物価高で、スタグフレーションとも言える状況になりつつあるのに、真剣さもスピード感もあまり感じられない。
 日本経済の先行きに不安を覚えずにはいられない。



今年の中日 (2022 3/31 10:30)

 立浪ドラゴンズは、5試合終わって1勝4敗。
 結果だけ見れば寂しい限りだが、試合内容は去年までと比べてかなりいい感じに見える。

 例えば昨日は5点差から1点差まで追い上げる猛追を見せたし8回に4点とって後1点というところでビシエドの併殺は痛すぎるが)、3/27の巨人戦では8回に2点、9回にも2点とって追いつき、10回に2点とって突き放すという試合を見せてくれた。

 打線がしぶとく食らいつくというのは、昨年までには見られなかった様相だ。
 相変わらず京田が淡泊なバッティングで水を差しているが、岡林や鵜など若手が頑張っているし、大島も例年通りにシュアなバッティングを見せてくれている。これで木下やビシエドが本調子になれば、なかなか面白い打線になるだろう。

 Bクラス続きでしかも負け癖が付いてしまっている状態だから、監督が替わって急に常勝軍団になれるとは思っていない。しかし、負けが込んでいるとは言えしぶとい試合をしているし、変化・成長が見て取れるのは嬉しい。来年以降の土台を作ってくれれば、と思いながら試合結果を見ている。

 今年は、結果よりも内容、質を見る年になりそうだ。



アカデミー賞の暴力騒動 (2022 3/29 10:30)

米アカデミー、平手打ちのウィル・スミスさんを「非難」 正式調査へ(3/29朝日)
 27日にあった米アカデミー賞の授賞式で、俳優のウィル・スミスさんがコメディアンのクリス・ロックさんの顔を壇上で平手打ちしたことについて、同賞を運営する団体「映画芸術科学アカデミー」が28日、スミスさんを非難する声明を出したと、米メディアが報じた。
 AP通信によると、アカデミーは声明で「アカデミーは昨晩のスミス氏の行動を非難し、我々の規則や行動基準、カリフォルニア州法にのっとった対応を検討するため、正式な調査を始めた」と記しているという。
(以下略)

 妻が脱毛症のために髪の毛を剃っているのを揶揄するジョークを披露したクリス・ロックに対し、ウィル・スミスが派手にビンタをカマしたという件。

 公衆の面前(というか世界中に放送されているレベル)で他人の配偶者の病気を揶揄するのは限度を超えているし、それに対して暴力で応えるのも問題で、どちらが悪い、どちらが擁護できる、という話ではなく、両者共に非難されるべきだ。
 心情的には、妻を侮辱されて反撃しないのは夫として失格だと思うし、ウィル・スミスを擁護したい気持ちはある。言葉ではなく暴力を振るったことでむしろ相手の侮辱の酷さを思い知らせたという面も、あるかもしれない。しかし、それでも暴力を肯定するわけにはいかない。

 ともかく、非難は両者に対して為されるべきだ。
 ゆえに、アカデミーの対応は疑問に思わずにはいられない。暴力を振るった人間を非難するのはわかる、では、言葉の暴力を振るった側はお咎め無しなのか?

 まぁ文化的背景の違いもあるかもしれない。アメリカでは、かなり辛辣な「いじり」が横行しているという印象があり、あの程度の揶揄は「された方が我慢すべきだ」という考えの人が多数派なのかもしれない。ただ、アカデミー賞という「世界中の人が関わる場」で、アメリカ的なやり方が許容されるかどうかという問題はあろう。



安倍対ロ外交は確かに失敗だったが (2022 3/28 10:30)

サンモニ「安倍外交って何だったと検証する必要がある」北方領土交渉「終了」に寺島氏(3/27デイリースポーツ)
 27日放送のTBS「サンデーモーニング」では、日本総合研究所会長の寺島実郎氏が、「安倍外交って何だったの?と真剣に検証する必要がある」と問いかけた。
 番組では、ウクライナ侵攻を巡り、日本がロシアに制裁措置を発動していることから、ロシア側が日本との北方領土を含む平和条約交渉の停止を表明したことを特集。メドベージェフ前大統領がSNSで、交渉について「日本側と一致が見られないことは互いに分かっていた」「交渉は常に儀礼的」とし、改正憲法で領土の割譲禁止が盛り込まれていることから「北方領土問題は終了した」としている。
 司会の関口宏から「やっぱりそうかなという感じですが」と問いかけられた寺島氏は、「われわれは安倍外交って何だったの?と真剣に検証する必要がある。27回、プーチン安倍会談が行われ、2島先行返還でいいじゃない?なんていう妥協のシナリオが見え隠れして、今がチャンスだなんて言ってたわけですよ。でもこれがロシアの本音」と安倍晋三元首相がプーチン大統領と蜜月ぶりを強調しながら、現在の事態に陥っていることを疑問視した。
 「われわれが主張するべきは」「戦争による領土拡大はダメなんだという日本の主張は正当なんだと国際社会にアピールしていく。ウクライナ問題はいいきっかけになります」と話した。

 左巻きや反安倍が、安倍政権時の対ロ外交に対して批判や揶揄を投げつける姿が目に付く様になっている。
 安倍氏のロシアに対する外交姿勢は、たしかに「結果的には」失敗だったかもしれない。しかし、ロシアとの経済協力を通じて領土交渉を進めようという姿勢は、それほど批判される物だったろうか。安倍氏が総理だったあの頃に、ロシアに対して喧嘩腰に対処する意味はどれほどあっただろうか。

 軍事力を持たない我が国は、交渉でしか領土問題を解決することはできない。その中で、相手国への経済的な支援をちらつかせながら交渉をおこなうことは、それほど非難されることではないだろう。また、「同じ未来を見ている」という言葉も揶揄の対象になっているが、社交辞令を後知恵で批判するのはみっともない。

 つまりは、典型的な「後出しじゃんけん」だ。

 むしろ、反安倍の人たちは軍事力による圧力ではなく話し合いによる問題解決を望む人たちではなかったか。安倍氏の「友好関係を構築して問題を解決しよう」という姿勢はむしろ、反安倍の人たちが望むような政治姿勢であったろうに。



球春到来 (2022 3/26 10:30)

https://baseball.yahoo.co.jp/npb/game/2021005421/top

 中日の開幕戦。
 岡林が猛打賞を記録したことや、オープン戦で調子の良くなかったビシエドがきっちりとホームランを打ったことは朗報と言えるのだが、終盤再三の好機を打線が活かせなかったのを見ていると、昨シーズンと何が変わったんだろうかと考えてしまう。6回一死二三塁・7回無死二塁・8回二死一三塁・9回二死満塁という好機をことごとく活かせず無得点だったシーンは、去年何回も見た状況と同じである、

 もちろん、一朝一夕に変化するとは思えないが、首脳陣が変わり、期待感が大きかったのは事実で、どうしても昨シーズンと全く同じ状況が現出すると、ゲンナリ感は大きくならざるを得ない。

 まぁ、まだ始まったばかりなので、今日以降の戦いぶりにまた期待したい。今日は我が町出身の勝野が先発。仕切り直しで、頑張って欲しい!



国会でのゼレンスキー演説 (2022 3/24 10:30)

「ウクライナへの侵略の津波を止めたい」 ゼレンスキー大統領が12分の演説で訴えたこと【全文】(3/23AERA)
 ウクライナのゼレンスキー大統領が23日、国会で12分にわたってオンライン演説をした。ロシアによるウクライナへの侵攻を巡り、「日本はアジアで初めて援助の手を差し伸べた」と述べ、謝意を示した。以下に演説の全文を掲載する。
*  *  *
 細田衆議院議長、山東参議院議長、岸田総理大臣、日本国会議員の皆様、日本国民の皆様。本日は私がウクライナ大統領として史上初めて、国家元首として直接皆様にお話できることを光栄に思います。
 両国の間には、8193kmの距離があります。経路によっては、飛行機で15時間もかかります。ただし、お互いの自由への思いに差はありません。また、生きる意欲の気持ちにも差はありません。それを実感したのは、2月24日です。日本がすぐ援助の手を差し伸べてくれました。心から感謝しております。
 ロシアがウクライナの平和を破壊し始めたとき、私たちは世の中の本当の様子を見ることができました。本当の反戦運動、本当の自由や平和への望み、本当の地球の安全への望み。
 日本はアジアのリーダーになりました。皆様は、この苦しい大変な戦争を止めるために努力し始めました。日本はウクライナの平和の復活に動き始めました。それはウクライナだけではなく、ヨーロッパ、世界にとって重要なことです。この戦争が終わらない限り、平和がない限り、安全だと感じる人はいないでしょう。
 皆様は、チェルノブイリ原発の事故をご存知だと思います。1986年に大きな事故がありました。放射能が放出し、世界各地域で(事故が)登録されました。原発周辺の「30キロゾーン」というのはいまだに危険な場所で、その森の土の中には、事故終息後から多くのがれき、機械、資材などが埋められました。
 2月24日、その土の上にロシア軍の装甲車両が通りました。そして、放射性物質のダストを空気にあげました。チェルノブイリ原発が支配されたのです。
 事故があった原発を想像してみてください。破壊された原子炉の上にある、現役の核物質処理場をロシアが戦場に変えました。また、ウクライナに対する攻撃準備のために、30キロメートルの閉鎖された区域を使っています。ウクライナでの戦争が終わってから、どれだけ大きな環境被害があったかを調査するのには何年もかかるでしょう。
 皆様。ウクライナには現役の原子力発電所が4カ所、15の原子炉があり、すべて非常に危険な状況にあります。ザポリージャ原発というヨーロッパ最大の原発が攻撃を受けています。また、工業施設の多くが被害を受け、環境に対するリスクになっています。ガス、石油パイプライン、および炭鉱もそうです。
 先日、スムイ州にある化学工場において、アンモニアの漏れが発生しました。シリアと同じように、サリンなどの化学兵器を使った攻撃をロシアが今準備しているという報告も受けています。また、核兵器を使用された場合、世界がどうなってしまうかが世界中の話題になっています。将来への自信、確信は今誰にも、どこにもないはずです。
 ウクライナ軍は28日間にわたって、この大規模戦争、攻撃に対して国を守り続けています。最大の国がその戦争を起こしました。ただし、影響の面で、能力の面では大きくなく、道徳の面では最小の国です。
 1000発以上のミサイルや多くの空爆が落とされ、また数十の街が破壊され、全焼されています。多くの街では、家族や隣の人が殺されたら、彼らをちゃんと葬ることさえできません。埋葬は家の庭や道路沿いでせざるを得ません。
 数千人が殺され、そのうち121人は子どもです。多くのウクライナ人が住み慣れた家を出て、身を隠すために、命を救うために避難しています。ウクライナの北方、東方、南方の領土の人口が減り、人が避難しています。また、ロシアは海も封鎖して、数十の交易路を封鎖しています。海運を障害することによって、他の国にも脅威を与えるためです。
 皆様。ウクライナ、そのパートナーおよび、反戦連立だけが世界の安全保障を出すことができます。すべての民族、国民にとって、社会の多様化を守り、それぞれの国境や安全を守り、子どもや孫のための将来を守るための努力が必要です。
 国際機関は機能してくれませんでした。国連の安保理も機能しませんでした。改革が必要です。機能するためには、「誠実の注射」が必要です。ただ話し合うだけでなく、影響を与えるためです。
 ロシアによるウクライナ侵攻によって、世界が不安定になっています。これからも多くの危機が待っています。世界市場も不安定で、資材の輸入などにも障害が出ています。環境面や食料面の調整も前例のないものです。
 また、これからも戦争をしたいという侵略者に対して、非常に強い注意が必要です。「平和を壊してはいけない」という強いメッセージが必要です。責任のある国家が一緒になって、平和を守るために努力しなければならないです。
 日本国が、建設的、原理的な立場をとっていただいていることをありがたく思います。また、ウクライナに対する本当の具体的な支援に感謝しています。アジアで初めてロシアに対する圧力をかけ始めたのは日本です。引き続き、その継続をお願いします。また、制裁の発動の継続をお願いします。
 ロシアが平和を望む、探すための努力をしましょう。また、このウクライナに対する侵略の津波を止めるために、ロシアとの貿易禁止の導入をお願いします。また、各企業はウクライナ市場から撤退しなければならない状況です。その投資は、今後のロシア5年の投資になります。
 そして、ウクライナの復興も考えなければなりません。人口が減った地域の復興を考えなければならないです。避難した人たちが故郷に戻れるようにしなければならないです。日本のみなさんも、きっとそういう気持ち、住み慣れた故郷に戻りたい気持ちがおわかりだと思います。
 また、全世界が安全を保障するために動けるためのツールが必要です。既存の国際機関がそのために機能できていないので、新しい予防的なツールを作らなければなりません。本当に侵略を止められるようなツールです。日本のリーダーシップは、そういったツールの開発に大きな役割を果たせると思います。
 ウクライナのため、世界のため。また、明日、将来のために自信を持てるように。慢性的で平和的な明日がくると確信できるように。皆様、日本の国民の皆様、一緒になって努力すれば、想像以上のことができます。
 日本は、発展の歴史が著しい国です。調和を作り、その調和を維持する能力は素晴らしいです。また、環境を守り、文化を守るということは素晴らしいことです。ウクライナ人は日本の文化が大好きです。それはただの言葉ではなくて、本当にそう思っているのです。
 2019年、私が大統領になってまもなく、妻のオレナが、目がよく見えない子どものためのプロジェクトに参加しました。オーディオブックのプロジェクトでした。そこで、日本の昔話をウクライナ語でオーディオブックにしました。これは一つの例ですが、日本の文化はウクライナ人にとって非常に興味深いものなのです。
 距離があっても、私たちの価値観はとても共通しています。ということは、もう距離がないということになります。私たちの心は同じように温かいです。
 今日の努力が、ロシアに対するさらなる圧力をかけることによって、平和を戻すことになります。また、ウクライナの復興を行い、国際機関の改革を行うことができるようになります。将来、反戦連立ができあがった際には、日本が今と同じようにウクライナと一緒にいてくれることを期待しています。(日本語で)ありがとう。ウクライナに栄光あれ、日本に栄光あれ。


 アメリカなどで見られた扇情的な演説ではなく、また、ドイツで見られた様な批判的な論調でもなく、「露への経済制裁やウクライナ支援などできることを継続して」と訥々と訴える内容だった。
 無難と言えば無難な演説だったかもしれないが、ノンポリ層が多い日本に対しては、このやり方が最も効果が高いと踏んだのかもしれない。アジアのリーダーとして持ち上げたり、日本文化への親しみを述べたり、サリンに触れたり、なかなかに練られた演説だったと思う。

 一方で、国連の機能不全を訴える内容もあったので、敵国条項などに忸怩たる思いを抱いている層にも、訴求力ある内容だっただろう。

 さて、ゼレンスキーの国会での演説に対して「事前に検閲すべきだ」「首相との共同声明でなければダメだ」という内容の主張をしていた立憲民主党の泉代表は、演説がいざおこなわれるとダンマリである。まことにみっともないことこのうえない。

 しかし、「最大の国がその戦争を起こしました。ただし、影響の面で、能力の面では大きくなく、道徳の面では最小の国です」というのはなかなかの煽りだ。「面積最大、道徳最小」という表現はまさにロシアを言い表すのに最適な表現だ。



電力不足 (2022 3/23 10:30)

【記者解説】「電力需給ひっ迫警報」なぜ?どんな対応が必要?(3/22NHK)
 東京電力の管内では22日の電力需給が極めて厳しい状況だとして、政府は初めて「電力需給ひっ迫警報」を出しました。
 今月16日の地震の影響で発電所の復旧が進まない中、22日は気温が下がり、電力の需要が増える可能性があるためで、政府は東京電力管内の1都8県の家庭や企業にできるかぎりの節電に協力するよう呼びかけています。
 電力需給がひっ迫する状況となっている理由や、停電を防ぐためにどのような対応が求められているのか、記者解説で詳しくお伝えします。
(以下略)

 震度6強の地震によって火力発電所が止まるという不測の事態が生じたとは言え、その不測の事態に対応できる能力を備えておくのがインフラ事業であり、やはり今回の事態は情けないと言わざるを得ない。

 ただ、東京電力を責める気持ちはあまりない。今回の事態は、原発再稼働に後ろ向きの世論、環境保護の名の下に石炭火力発電を忌避する世論、そしてそれに乗っかってきちんとした電力政策を実行しようとしない政府のせいで生じた物であろう。中途半端なエネルギー政策の帰結である。

 安倍政権の最大の失点は、原発再稼働に後ろ向きだったことだ。円安誘導で燃料費が上がるのだから原発再稼働もセットで進めるべきだったのにそれをしなかった。菅直人の発狂による反原発の動きに、結果的に身を任せるだけだったのは犯罪的だ。

 あちこちの山を切り開きソーラーパネルで埋め尽くしたのに、今回の電力不足。政府には、方向性が完全に間違っていたと認めたうえで、エネルギー政策の見直しを求めたい。



いつまで続けるんだろう (2022 3/22 10:30)

 日曜の朝にフジテレビの番組で妄言を吐き散らしていた橋下氏は、月曜もテレビに出て「降伏しろ」一択の主張を繰り広げていたらしい。いったい何を考えてこの男を起用し続けているのか。

 橋下氏に関しては、「ロシアにいくらもらってるんだ」とか挙げ句の果てには「中国のハニトラにかかってる」とか、「本当はわかっているけど金などに魂を売って変な発言をしている」と見ている人がいるようだが、氏の知的能力を信用しているという意味では優しい見方とも言える。「逆張りで威勢のいいことを言うという芸風を貫いているだけだ」という見方も、同様である。私は、あの必死さを見るに、ただのアホという救いのない可能性が高いと思うのだが。

 計算した上での発言であれば、もう少し巧く粉飾するだろう。過去の歴史に対する知識のなさ、戦争に対する想像力のなさをさらけ出しているところを見ると、計算には見えない。まぁ、あまりにも酷すぎるので、「ロシアに買収されてるんだ」と思いたくなる気持ちは理解できる。それほそに、彼の今の状態はむごい。

 橋下氏も酷いが、彼を使い続けるテレビ局も酷い。もちろん、意見を主張するのは自由であるが、あまりにもおかしなことを言っている人間を「識者」であるかのように出演させるのは、道義にもとる行為であろう。



現実を直視していない想田氏の文章 (2022 3/21 10:30)



 次から次にアホが湧いてくるなぁ、という感想を抱いてしまう。そういえば、今朝も橋下氏が「妥結をしろ」「刻印が本当に戦争継続を望んでいるのか国民投票できる仕組みを」などと妄言を繰り広げて宮家氏からチベットスナギツネの様な目で見られていた。むごい。

 それはさておき。

 想田氏は「僕自身は「相手を殺してまで生き延びたい」とは思わない人間である」と述べているが、一人で勝手に殺されてろとしか言いようがない。また、「非暴力で侵略者に抵抗」など、寝言にも程がある。シベリア抑留で少なくとも6万人ほどが死亡した事実を思い出すだけでも、「降伏すれば被害はゼロ」というのが妄想に過ぎないことは明白である。

 リベラルを自称しているならば、人権抑圧に対しては否定的態度をとるのが当然のはずだが、我が国の自称リベラルは、現在進行形で人権を蹂躙されているウクライナに対して「降伏してそのまま抑圧を受け入れろ」と言っている。まことに狂気の沙汰としか思えない。
 「戦争はとにかく悪」と思い込んでいるので、自国民の人権を守るための自衛戦争すら否定してしまい、結果的に侵略による人権抑圧を肯定している。

 しかし、想田氏の文章は、読めば読むほど酷いな。「現実を直視せよ」って、アンタがいちばん現実見えてないじゃないか。



血液検査 (2022 3/19 23:30)

 高血圧のため、毎月1回通院しているのですが、先月、最高血圧と最低血圧の差が小さいために「念のため血液検査しておこうか」と、ウン年ぶりの採血をされました。
 で、昨日、月1回の通院で、その血液検査の結果も聞くことになりました。年中無休で、しかも5日か6日ごとに700mlのウイスキーのボトルを空けていく様な生活を何年も継続してきたため、「たぶん肝臓の数値が酷いことになってるんだろうなぁ」と戦々恐々としておりました。

 結果、γ-GDPの値は21ですし、その他の項目も全て基準値内でした。コレステロールも中性脂肪も尿酸も、あらゆる数値が基準値内。非常に優良な結果でありました(少々貧血気味の傾向が見えるかなぁ、という程度)。

 考えてみれば、若い頃から二日酔いをした記憶がほとんど無いですし(ウオッカを1時間半で一瓶空けて倒れたときでも二日酔いにならなかった)、我が肝臓には感謝の念しかありませぬ。

 これからも、気兼ねなく酒を浴びることができます。



ウクライナ大統領の米議会での演説 (2022 3/17 10:30)

ウクライナ大統領 米連邦議会で演説「自由に生きる権利攻撃」(3/17NHK)
 ロシアによる軍事侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領は日本時間の16日夜、アメリカの連邦議会でオンライン形式での演説を行い「ロシアはわれわれの国や人々だけでなく自由に生きる権利を攻撃している」と述べて、ウクライナに対するさらなる軍事的な支援を求めました。
 ゼレンスキー大統領は16日午前、日本時間の16日午後10時すぎから、アメリカ連邦議会の上下両院の議員を前にオンラインで演説しました。
 この中でゼレンスキー大統領は、ウクライナ国内の状況について「ロシアはすでに1000発近いミサイルを発射した。数え切れない砲撃も行っている」と述べました。
 そして「ロシアはわれわれの国や人々だけでなく自由に生きる権利を攻撃している」と述べ、攻撃は世界に対するものだと位置づけ、ロシア軍機による攻撃から国土を防衛するためウクライナ上空に飛行禁止区域を設定するよう求めました。
 また、それが難しい場合は、防空システムや戦闘機を供与してほしいと訴えました。
 そして、ロシアが軍事攻撃をやめるまでさらなる制裁を科すよう強く訴えました。
 そのうえで、ゼレンスキー大統領は「過去の戦争の教訓から、先人たちは戦争から私たちを守るための機構をつくったが、残念ながら機能していない。新たな機構や同盟をつくることが必要だ」と述べて、国連など既存の枠組みが機能していないと指摘して、新しい枠組みの創設を訴えました。
 ゼレンスキー大統領はこれまでもウクライナ上空に飛行禁止区域を設定するよう求めていましたが、バイデン政権やNATO=北大西洋条約機構は、飛行禁止区域の設定はロシアとの直接の軍事衝突につながるとして、否定的な考えを示しています。


ウクライナ大統領、米議会で演説 真珠湾攻撃にも言及(3/17AFP)

 イギリス議会に続き、ウクライナのゼレンスキー大統領が米議会で演説をおこなった。

 真珠湾攻撃と911テロを同列に並べられたことに否定的反応をしている人がいる。たしかに、真珠湾攻撃では、911テロやロシアの侵略と違い、民間人への攻撃はおこなっていない。真珠湾攻撃を持ち出すことに気分を害するのは理解できる。

 ただ、演説する場がアメリカであり、アメリカ人の情緒をかき立てるという意味では、「自国に攻撃をされた」という意味で真珠湾攻撃を持ち出すのは正解だろう。我々としても、当時の駐米大使たちの不手際で宣戦布告が攻撃よりも遅れてしまい「奇襲」になってしまったのは、言い訳のできない事実であるし。

 日本の国会でも演説をしたいと申し入れがされているが、我が国に対しては日露戦争や、広島長崎の件が話されるかもしれない。後者はアメリカとしては触れれて欲しくない件だろうが、日本人に対してウクライナへの支持を取り付けるには、扱うべき題材ということになろう。

 もちろんものには限度があるが、国家が危急存亡の時に、全方位に気を遣った言動をとって穏当に発言をするというわけにも行くまい。



「ポピュラーな遊び」 (2022 3/16 10:30)

小1男児、トイレに連れられ児童8人から殴られ蹴られる…学校側は保護者に「ポピュラーな遊び」(3/15読売)
 仙台市立小学校の男子児童がいじめを受けて不登校になったとして、市教育委員会は、いじめ防止対策推進法で定める「重大事態」と認定する方針を固めた。児童の欠席日数は認定の目安となる30日を超え、15日で連続50日に上る。市教委は「事実確認で時間がかかっている」として、対応の遅れを認めている。
 保護者によると、小1の男子児童は昨年12月15日、時間内に食べ終わらなかった給食を昼休みに食べていた時、同級生にトイレへ連れて行かれ、児童8人から胸や背中などを殴ったり蹴られたりしたという。受診した小児科で「全身打撲」「急性ストレス反応疑い」で全治4週間と診断された。
 学校に対して調査を求めた保護者によると、学校側からは「ポピュラーな遊びだった」「加害者側もたたかれた」などと回答され、いじめは否定されたという。男子児童は同16日から不登校が続いている。
 保護者は市教委に話し合いを求め、今月4日に状況を説明した。これを受けて市教委は「いじめがあったという前提で、学校内で詳しい状況を確認している」として、重大事態として第三者を含む「いじめ調査委員会」を学校に設け、調査する。
 事案の発生から3か月が経過し、保護者は「子どもが学校へ行けない日が続いている。市教委は実態を正しく確認して説明してほしい」と求める。学校側は14日、読売新聞の取材に対し、「個別案件には答えられない」としている。


 子供同士で起きた案件とは言え、全治4週間の怪我を負わされたとあっては「傷害」と呼ぶべき物であるし、精神的ショックで長期間登校できない状況に陥らせたことも、大人による物であれば「傷害」として立件されるものだろう。

 そのような酷い加害に対して「ポピュラーな遊び」と言える学校側の感覚は、全く理解できない。自己保身に走るにしても、最低の言い訳ではないか。

 学校の中で起きた案件だから学校内で解決、というのではなく、警察に訴えて法的に解決すべきではないか。子供の起こした事件は保護者に責任が及ぶが、加害時の親にきっちり責任をとらせるべきだろう。

 しかし、小学校1年生でトイレに呼び出して集団暴行って、どんだけヤンキー気質の染みついた小学校なんだろうか。



テリー伊藤氏も (2022 3/15 10:30)

「ウクライナ勝てませんよ」「無駄死にしてほしくない」 テリー伊藤がウクライナ人に発言...口論に(3/14JCAST)
 2022年3月14日に放送されたラジオ番組「垣花正 あなたとハッピー!」(ニッポン放送)で、ロシア軍のウクライナ侵攻に関して、テレビプロデューサーでタレントのテリー伊藤さんとウクライナ人のオクサーナ・ピスクノーワさんが口論する形になる場面があった。

■「ウクライナが戦わないで、そのまま殺されていいのかってことですか?」
 番組では、日本在住で通訳をしているウクライナ人のオクサーナさんと電話を繋ぎ、ロシア軍のウクライナ侵攻に対する思いを聞いた。
 オクサーナさんには、ウクライナの人々は「祖国を守らなければ」という気持ちだけでなく「全世界のために」という覚悟を持って戦っているとした。
 テリーさんは、
「聞きたいんですけども、もちろん祖国のため、世界のためってお話ししてくれたんですけど、命ということがありますよね。状況としては、ウクライナに厳しいと思うんです私。このまま行くと、プーチンのことですから、さらに攻撃をするってことは民間人の死者がどんどん増えていくってことが現実になっていく時、私はそれは一番いけないことだと思うんですよね。(命を落とすことをいとわないという考え方は)避けたい」
との考えを示した。その上で「この戦争は5年10年20年と続きます。ですから今は、国民は一度安全な場所に移動してもう一度立て直す、という考え方はどうなんでしょうか」と問いかけた。
 オクサーナさんは、
「テリーさんのおっしゃっていることがよく分からないんです。避難できる人はしています。別に、ちっちゃい子供やお年寄りが戦っているわけではないです。避難できた人は避難できています。できない地域もありますけど。ウクライナが戦わないで、そのまま殺されていいのかってことですか? 何の抵抗もしないで。まるでウクライナが戦争を続けたくて続けているような言い方にしか聞こえないんです」
と憤った。

「ウクライナを見捨てたら次はポーランドです」
 祖国を守りたいという「気持ちは分かる」とするも「抵抗することによってウクライナの方が亡くなる可能性が多いじゃないですか」と話すテリーさんに対し、オクサーナさんは「抵抗しないで降参すればいいってことですか?」と尋ねた。
 テリーさんは「方法論はいくつかあると思うんですよ。たとえば、大統領が本当に今みたいに戦えと国民を鼓舞することは、正義としては正しい」としつつ「一般の方が死んでいくのは忍びない」とした。
 オクサーナさんは「私たちは大統領の命令で動いているわけではないんです。大統領の名前が誰であろうと、ウクライナは変わらないんです。独裁国家じゃないので、我々は民主主義を大事にしている国民なんです」として、ウクライナに対する誤解があるとした。
 テリーさんが「ウクライナはどうなっていくと思います?」と質問したのに対し、オクサーナさんは、「西側にあるウクライナの施設が攻撃されたという話がありましたけど、そこはポーランドの国境と25キロくらいしか離れてないんです。そう考えたら次はポーランドに行きます。次はどこどこの国にロシアが行きます。それで西側が止めないと大戦になります。そうやってウクライナを見捨てたら次はポーランドです」と答えた。
 これにテリーさんは「見捨てるつもりなんかないんですよ。ウクライナの人たちの命を助けたいんですよ」と強調した。

「ウクライナは勝てませんよ」「無駄死にしてほしくない」
 その後、オクサーナさんは「みなさんが分かってないのは、ウクライナ人が抵抗していなかったら、ウクライナという国がなくなります」と述べた。するとテリーさんは、「それは分かりますよ。じゃあ抵抗して、たぶん今リアルな状況だと、ウクライナは勝てませんよ」「今この状態で、ウクライナの人がロシアのプーチンの無駄死にしてほしくないんですよ」と切り込んだ。
 オクサーナさんは呆れたような様子で「次は日本が頑張ってください。日本とロシアの戦争になりますよ。私たちは死んでもいいから」と応じた。「死なせたくないから言っているんです」とするテリーさんに、オクサーナさんは「死なせたくなければ、日本も含めていろんな国々が何らかのアクションを起こすべきでしょう」と反論した。
 これにテリーさんは「でも、現実問題として日本も(戦力などを)出せない、中国は当然出さない、アメリカだって第3次世界大戦は絶対にしないとバイデン大統領は言っている」「経済的な制裁はするけど、武力的なことはしないと思うんですよ」との考え。対してオクサーナさんが「武力的なことはしなくていいです。経済的なことをすればいいじゃないですか」と応じると、テリーさんは「経済制裁は効いてくるのが5年10年後ですよ」「経済制裁をしたからと言って、プーチンが逆に尻尾巻いて逃げますか? 経済制裁をすればするほど彼は逆にウクライナを攻めてきます」と主張した。
 「降参するっていうことですね、よくわかりました、はい」と呆れた様子のオクサーナさんに、パーソナリティの垣花アナウンサーは「降参ということを我々が推奨しているわけではなくて、テリーさんの考え方も僕の考え方もラジオを聞いている方の考え方も違うし、オクサーナさんが仰っていることも、ましてやオクサーナさんが一番辛い立場にあることも分かった上で、こうしてご出演いただいているのに、大変失礼な発言もあったかもしれません」と話していた。


 昨日話題にした橋下氏と似たような主張をしているテリー伊藤氏。当事者たるウクライナ人に対して直接筋違いな主張をぶつけており、醜悪さは橋下氏よりさらに上かもしれない。

 命を賭けて祖国を守ろうと戦う人に対して「無駄死にだ」「勝てない」というのは、酷い侮辱でしかない。しかもその侮辱を、親切心からの発言と思い込んでいるところがさらに醜悪さを増している。
 外野から「降伏しろ」「命を大切にしろ」と説教をたれる「お節介ぶり」も醜悪、祖国を守るために戦う意思を尊重できないのも醜悪、とにかく醜いとしか言いようが無い。

 「命を大切に」というのはわかる。しかし、命を賭けてでも守らねばならないものはあるだろうし、その意思は尊重すべきではないか。
 「死なないこと」が最優先事項で、自分の命よりも尊い物・守りたい物があると考えている人への想像力が欠けているのは、戦後民主主義の「成果」だろうか。



ウクライナは妥協すべきと主張する橋下氏 (2022 3/14 10:30)

櫻井よしこ氏 橋下氏と激論「プーチンが政治的妥協するか?彼は引いたら終わり」(3/13デイリー)
 ジャーナリスト櫻井よしこ氏が13日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演。ロシアのウクライナ侵攻を巡って、橋下徹弁護士と大論争を行った。
 橋下氏は、現地の映像を指して「一部の国会議員とかが、ゲーム画面を見ているように『ウクライナなかなか抵抗している』って、そうじゃない。現実はこれだ」と指摘。「圧勝できればいいが、ウクライナの犠牲を考えたとき、NATOが入るぞと言う姿勢を示し、いきなり軍事介入とはいきませんから、NATOがロシアと政治的妥結をはかる努力をすべき」とした。
 これに櫻井氏は、「もっと大きい円の中で見る必要がある。とりわけ日本は。プーチンが目指しているのは戦後体制の大転換で旧ソビエト連邦の復活ですよね。それを支えているのが中国で、ここでNATOと全面的な戦争になったときにお互いにもの凄く消耗し、核戦争にもつながりかねない」と指摘した。
 そのうえで「そのときに世界全体がどうなるか。一番得をするのは中国。わたしたちの一番の脅威は中国ですよ。ウクライナにあらゆる支援を行いながら、しかし全体的に、5年10年先の世界戦略を考え、中国に絶対に得をさせない、中国的な価値観の勢力を伸ばさないことに重点を」と述べた。
 櫻井氏は、橋下氏と論争になり、「プーチンがどこまで政治的妥結をするかどうか。彼はここで引いたら終わりですよね」。
 橋下氏は現状を「犠牲を容認し、微々たる支援で止まっている」とし、「櫻井さんの考え方は、ウクライナをある意味犠牲にしながら、全体秩序を守っていくということになる」と指摘した。
 櫻井氏は「ウクライナを犠牲にするとか、事の本質はそうではない。ウクライナが戦う姿勢を見せている。ゼレンスキーは諦めないと言っている。これはウクライナの国としての意思ですから、これを私たちがとやかく言うのはおかしい」と述べた。
 橋下氏は「ウクライナの安全を守るための政治的妥協もある」と主張。櫻井氏は「ウクライナの意思を尊重することを第一に、どういうふうな政治的妥協をするんですか?ウクライナは領土を譲らないと言っている」と返した。


 橋下氏は最近やたらと「ウクライナは降伏すべきだ」とか「ウクライナは妥協すべきだ」と主張している。もちろん批判されまくるのだが、そのためにさらに意固地になっているようにも見受けられる。

 ウクライナの国民と、彼らに選ばれたウクライナ大統領が、ロシアに対する徹底抗戦を主張している以上、他国の人間に「降伏しろ」「妥協しろ」などと言う資格などあるはずがない。「外にいる者が戦えというのは無責任だ」という意見はわかるのだが、国がなくなるかもしれないという危機に立ち上がり戦っている人間に、「妥協しろ」という態度も、.傲慢極まりないものである。

 しかも橋下氏は、妥協の内容を具体的に述べることはない。
 それも当然で、強硬なロシアの態度に対して「妥協」するとすれば「降伏」以外にあり得ないからだ。降伏すれば、ウクライナという国家の主権は奪われ、国の文化も歴史も消滅しかねない。少なくとも、ロシアの抑圧の元で、人権も保障されない状態がやってくることは容易に想像できる。そんなことを、ウクライナ国民が許容できるはずがないではないか。橋下氏は想像力が致命的に足りない。

 橋下氏は他者に対して「現状をわかってない」「戦地をわかってない」と批判するが、橋下氏自身がその批判している人たちよりも現状や戦地を理解できているとは、到底思えない。

 そして、今回のロシアの行動に歯止めがかけられなければ、中国や北朝鮮を調子づかせることになりかねない。つまりは、日本の安全保障に大きな影響を与え得る。日本の国益のためにも、日本はウクライナを支援すべきだし、国際社会と連携してロシアを追い詰めねばならない。

 彼はいったい何を必死になっているのだろう。筋違いの論を吐いているのは明白なのだから、間違いを認めて引き下がれば良かろうに、無理筋で突っ張って重傷を負っているようにしか見えない。



ユニクロの右往左往 (2022 3/11 10:30)

ユニクロ、ロシア全店舗の営業休止を表明 「さまざまな困難から」(3/10朝日)
 衣料品チェーン「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは10日、ロシアでの事業を一時停止すると発表した。1週間〜10日ほどの準備期間を経て、ロシア国内の全50店舗の営業を休止する。「現在の紛争を取り巻く状況の変化や営業を継続する上でのさまざまな困難から、事業を一時停止する判断にいたった」との声明を出した。
 同社は2010年にロシアへ進出した。昨年12月には欧州最大規模の店舗をモスクワ市内に開いた。ロシア国内の店舗は2月末で計50で、欧州全体の店舗数の約4割を占める。
 同社は今月4日、難民らを支援するため1千万ドル(約11億5千万円)と衣料品など約20万点を寄付することを表明していた。
 日米欧の企業のロシア事業をめぐっては、米アップルが販売を一時停止するなど、「ロシア離れ」が加速している。(山下裕志)


 ロシアでの営業継続を宣言したときには「衣服は生活の必需品。ロシアの人々も同様に生活する権利がある」と啖呵を切っていたのだが、けっきょくこのように営業停止に追い込まれた形になり(やっぱり「追い込まれた」んだよね)最もみっともない状況になった。

 商売っ気を優先するというならそのまま突っ走り続けた方が良かったし、このように撤退するのなら撤退の余地を残した対応をとっておくべきで、下手な言い訳をするべきではなかった。

 私は、「ユニクロははじめからロシアでの営業を停止すべきだった」とは思っていない。政治的状況にかかわらず経済活動は続ける、というのも一つの考え方だ。だから、当初の「ロシアでの営業を続ける」という宣言に対しても別段何とも思わなかった。ただ、「余計な啖呵を切っちゃったね」ということである。

 まぁ今までユニクロに行ったこともないし、たぶんこれからもないだろうけれど。



想定内なのか誤算なのか (2022 3/10 10:30)

 プーチンは、ウクライナへ侵攻する際にはどんな戦略を描いていたのだろうか。
 ウクライナが徹底抗戦し、中国など一部を除いた国際社会がこぞってロシアに経済制裁をおこなう厳しい現状を見ると、どう考えてもプーチンの行動は合理的に見えない。現状を予測してなお強硬な行動をとったなら、かなり破滅的な態度である。もちろん「耄碌している」という可能性jはなくはないが。

 おそらくは、プーチンはかなり楽観的シナリオを思い描いていたのではなかろうか。つまり、ロシアの軍事力の前にウクライナは意気消沈して早期に降伏するとか、欧米もロシアの軍事力や核兵器の存在に危惧を抱いて強気の態度を示さないのではないか、と。実際、EUの盟主たるドイツはかなりロシアに融和的な態度をとっていた。

 しかし、実際には、世界のほとんどがロシアの敵に回った。

 ズデーテン割譲で巧くいったナチスドイツが、調子に乗ってポーランドへ侵攻したら第二次世界大戦になってしまったという歴史と、似通う部分を感じる。「もう少し強気に出ても大丈夫だろう」と思っていたら大丈夫じゃなかった、という話である。
 へたに融和的な態度をとると逆に戦争を引き起こしてしまう、という歴史的教訓がさらに一つ加わってしまった、ということかもしれない。

 NATOなど欧米が軍事的支援には及び腰なのを見て、ウクライナ内部からも妥協的和平を検討する声が出始めているらしい。確かにウクライナだけに犠牲を強いるのは忍びない。しかしながら、今回ロシアが成功を収めれば、ロシアの野望がウクライナで止まるとは限らない。また、中国がロシアをお手本に覇権的行動をとるかもしれない。
 我が国の安全保障のためにも、ロシアの行動はくじいておく必要があるのだが、軍事力を行使できない我が国には、選択肢が少ない。できる限りの支援はして欲しいとは思うが。



どこまでも非人道的対応 (2022 3/8 10:30)

ウクライナの人道回廊、3日連続実現せず ロシア指定の脱出先を拒否(3/7朝日)
 ロシアによるウクライナへの侵攻をめぐり、民間人を退避させる「人道回廊」(脱出ルート)の開設が、3日続けて実現しなかった。首都キエフ近郊などでロシア軍による無差別的な攻撃は続き、各地で市民の犠牲が広がっている。
 ロシア国営タス通信は7日、ロシア国防省の発表として、ウクライナの首都キエフと第2の都市ハリコフ、北部スムイ、南部マリウポリの4都市で一時停戦し、人道回廊を開くと報じた。だがロシア側は今回、住民の脱出先を事実上、ロシアかベラルーシと指定。ウクライナ側は同日、拒否する姿勢を示した。
 ウクライナのベレシュチュク副首相はSNSで「ロシア人たちはロシアへの回廊を開く用意があるという。私たちの市民をロシアに行かせたがっている。ばかげており、皮肉であり、受け入れられない」と表明。人道回廊の必要性は認めつつも、ウクライナ領内を避難先にすべきだとの考えを示した。
 人道回廊の設置はマリウポリなどで5日、6日と続けて失敗。ロシア側が砲撃をやめないからだと、ウクライナ側は非難していた。


 民間人退避のためのルートを確保したよ、だけど行き先はロシアか親ロシアのベラルーシだよ、それ以外のルートは民間人でも容赦なく攻撃するよ……というクズな対応を臆面もなくとるロシア。誰がそんな話を受け入れるだろうか。
 しかも、赤十字が「人道回廊に地雷が埋設されている」と告発している。事実とすれば、救いようのない非人道的対応である。

 ロシアの狂いっぷりを見ていると、行くところまで行ってしまった感が。強大な軍事力を手に入れた北朝鮮はこうなってしまうのだろうか。同じような覇権国家たる中国でも、香港の掌握にかなりの時間をかけたように、もう少し大義名分に気を払うように思う。

 安易に「戦うよりも降伏した方がいい」という人もいるが、シベリア抑留やカティンの森事件などを思い出せば、降伏したからといって人道的な扱いをしてくれるという保証は全くない。むしろ、現時点で20世紀初頭でさえ非難されていたであろうやり方でウクライナを侵略している姿を見れば、ロシアの支配下に入ることがどんな悲劇をもたらすか、容易に想像できる。

 経済制裁はそれなりの効果を上げているように見える。ロシアが早く音を上げてくれれば良いのだが。



悲喜こもごもの季節 (2022 3/7 10:30)

 国公立大学の前期試験の合格発表が相次ぐこの時期、やはり気が気でない状況が続きます。自分のことなら自分で何とかできますが、生徒の合否は自分ではどうにもできないため、もどかしい感情を抱くことになります。
 合格の報告は当然嬉しいものですが、不合格の報告は、やはりやりきれない気持ちになります。努力をしていたのに報われなかった子については、もっとこちらが何とかしてやれなかっただろうか、と思わずにはいられません。

 そんな中、6日の午前にある生徒から某大学に合格したという電話をもらいました。
 共テではC判定だったこともあり、受かるかどうかはかなり微妙なライン、ゆえに合格の知らせ自体がとても嬉しかったのですが、さらに、「英語が死ぬほどできました」という言葉で、ものすごく嬉しい気分に浸ることができました。「ありがとうございました」と言ってくれたけど、こちらこそ「ありがとう」という気持ちです。

 先日には、共通テスト推薦で合格した生徒が、「感謝しかありません」「先生の言うとおりにやっただけです」と言ってくれましたが、言ったことをやってくれる生徒の方が少ないのが実情です。言ったとおりにやって結果を出したあなたの努力こそが、合格の原因なのです。

 全ての子に朗報が届くとは限りませんが、可能な限り「努力が報われる確率」をあげられるようこれからも頑張ろうと、改めて気を引き締める時期でもあります。



外務副大臣が面会を妨害? (2022 3/3 10:30)

ウクライナ大使「(私と)会いたくなかったのは副大臣の鈴木さん」(3/3産経)
 ウクライナのコルスンスキー駐日大使は3日、自身のツイッターで、林芳正外相に対する面会要請が約1カ月放置されたとの指摘について「いいえ、林さんの反応はとても速かったです」と投稿した。一方で「(コルスンスキー氏と)会いたくなかったのは副大臣の鈴木さんです」とした。鈴木貴子外務副大臣を指しているとみられる。
 コルンスンスキー氏と林氏との面会をめぐっては、国民民主党の川合孝典氏が2日の参院予算委員会で、コルスンスキー氏が面会要請して以降、約1カ月間実現しなかったと指摘。林氏は「私自身は大使からの面会要望は承知していなかった」と答弁していた。
 林氏は2日、コルスンスキー氏と面会し、「国家の主権と独立のために奮闘されているウクライナ国民に心からの敬意を表する」と表明。ロシアの侵略による犠牲者に弔意を伝えたほか、1億ドルの緊急人道支援などについて説明した。これに対し、コルスンスキー氏は深い感謝の意とさらなる協力への期待を表明した。


 「ロシア擁護の立場をとる鈴木宗男氏の子である鈴木外務副大臣が、ウクライナ大使と林外相との面会を妨害していた」という構図があまりにもできすぎで、なおかつウクライナ駐日大使の該当ツイートがすぐに削除されたことで、何となく怪しさを感じて態度を保留していた。

 で、果たしてこんなことになった。



 ツイッターでは渡邉哲也氏などうさんくさい連中がすぐに群がっていたが、「ロシアは悪、ウクライナは善」というバイアスで者を見て脊髄反射をするからそういうことになる。まぁ、彼らが噴き上がっていたのも私が該当ツイートを信用しなかった理由でもあるので、ある意味ありがたい存在ではあるが。

 我が国の外務副大臣に対して嫌疑をかけるような行動をとったのだから、本当に誤解であるならきちんと説明せねばなるまい。もちろん、我が国の外務省、外務副大臣、外務大臣の行動に問題があったのならば、それは批判されて然るべきだ。
 外務省のどこかで面会要望書が止まっていた可能性が高いとは思うが、それはそれで問題であり、真相を究明して状況の改善を図らねばならない。



囲師必闕 (2022 3/2 10:30)

ロシア軍、主要都市で民間人攻撃 大量破壊兵器も使用か(3/1日経)
 【モスクワ=桑本太】ロシアが侵攻するウクライナで両軍の攻防が激しさを増している。ウクライナの首都キエフや第2の都市ハリコフでは、ロシア軍のミサイルなどによる攻撃が一般市民に対しても無差別に広がっているとみられる。
 ウクライナの通信社ウニアンは1日、ロシア軍がキエフ近郊の産科病院を砲撃したと伝えた。
 米CNNなどによるとハリコフ市当局者は「ウクライナ人の大虐殺だ」とロシア軍の侵攻を非難。1日も中心部の庁舎や住宅地などがミサイル攻撃を受けるなど、激しさを増す。ロイター通信によると、ウクライナ政府関係者はこの攻撃で少なくとも10人の犠牲者が出たとの見方を示した。
 ロシア軍は侵攻を続ける方針だ。インタファクス通信によると、ロシア国防省は1日、キエフにある治安当局の施設を攻撃すると警告し、周辺住民に避難を呼びかけた。タス通信はロシアのショイグ国防相が1日、「設定された目標が達成されるまで、特別軍事作戦を継続する」と述べたと伝えた。
 非人道的な被害をもたらす大量破壊兵器とされる燃料気化爆弾(サーモバリック爆弾)をロシア軍がウクライナ侵攻で使った可能性も出ている。ロイター通信など複数のメディアが2月28日、駐米ウクライナ大使の話として伝えた。大使は同爆弾は「国際条約で規制されている」と批判した。
 ロシア、ウクライナ両国は28日、停戦を巡ってベラルーシで約5時間にわたって対話した。次回は3月2日に対話するとの情報が出ており、歩み寄りをめざすが溝は深い。ウクライナがロシア軍の全軍撤退を求める一方、ロシアはウクライナの非武装化や中立化に加え、現政権の責任追及などを強硬に要求している。


 停戦の協議をおこなっている一方で、民間人を巻き込む攻撃が平気でおこなわれている。
 核ほどではないにしろ、かなり大規模な破壊をもたらす燃料気化爆弾を使った可能性もあるらしい。ウクライナへの侵攻からしてそもそもが「普通あり得ないだろ」という話なので、核兵器使用の可能性もやはりゼロとは言い切れない。

 このようなロシアの蛮行に対して、国際社会がロシアに厳しい目を向け、圧力をかけるのは正当な行為である。ロシアに「戦争続行は不利益しかもたらさない」と言うことを思い知ってもらわねばならないし、ロシアと同様に「無理筋の軍事行動を企んでいる国」を抑止するためにも、ロシアには強力な制裁を加える必要がある。

 しかしながら、あくまでも「戦争を遂行する決定を下したのはプーチン」というラインは崩したくない。もちろん、そのような決定を下したプーチンを頂いているのはロシア国民ではあるのだが、ロシア人を過度に追い込むのは得策ではないように思う。
 「プーチンに対するロシア国民の反感」を醸成するためにもロシアに対する種々の制裁には基本的に賛同するのだが、だからこそ「制裁を受けたロシア人がプーチンの元に団結してしまうほどに追い込むことがないように」とは思う。
 また、追い込まれたロシアが中国とてをんくんで、新たな東西冷戦が始まるのも避けたいところではある。

 圧力は必要だというのは確かだが、「ロシアは悪だ」という意識が暴走することのないように、とも思う。国民感情も絡んでくるし、戦時はプロパガンダが横行するので、バランスをとるのは非常に難しかろうが。



反戦の声を罵倒する妄言 (2022 3/1 10:30)



 ロシアの軍事行動に対して、世界中の人々が声を上げており、その国民世論の高まりは各国政治家を動かし、ウクライナへの支援、ロシアへの制裁に世界中が動いている。それは明らかに、ロシアに対する大きな圧力になっている。その事実を無視して「クソの役にも立たない」というアンタの思考回路こそが「クソの役にも立たない」。

 そもそも、「戦う者だけが反戦を訴えろ」という支離滅裂な内容だが、「文句言うならお前が政治家になれ」という論法を振りかざしてきた御仁なので、ある意味筋は通っている。論自体の筋は全く通っていないが。

 ロシアの無理筋な軍事行動に対して世界中の人たちが声を上げることは、ロシアに対する圧力になると同時に、同じように無理筋な軍事行動を画策する勢力に対しても、大きな抑止力になる。決して無駄ではない。

 ロシア国内でも反戦デモが拡大しているようだし、ロシア内部からプーチンを引きずり下ろす動きが出てきて停戦に向かうシナリオが、最も可能性が高いように感じられる。焦りを感じたプーチンが破滅的行動に出る可能性も同じくらいに存在するので、綱渡りの状況は変わりないが。