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火消しもド下手 (2021 10/30 10:30)



 江田憲司氏は、はっきりと「もちろんNISAに30%の課税をする」と断言していた。しかも、司会者は「重要な問題発言だ」と気付いたために質問の念押しもしていた。それに対して「課税」と明言していたのだから、誰も誤解などしていない。はっきり言っているのだから、誤解もクソもない。枝野氏の弁明は筋違いである。

 ちなみに江田氏本人はこの通り。

「NISA課税」発言撤回 立民幹部、質問誤解と陳謝(10/29共同)
 立憲民主党の江田憲司代表代行が28日のBSフジ番組で「つみたてNISA」など少額投資非課税制度(NISA)に課税すると発言した。翌29日のラジオ番組で発言を撤回し、陳謝した。富裕層への金融課税強化が念頭だったとして「質問を誤解した。本当に申し訳ない」と述べた。
 NISAは投資信託などの売却益や配当益が非課税になる制度。枝野幸男代表は「NISAは中・低所得者の安心のためだ。むしろ制度を強化する」と北海道苫小牧市で記者団の質問に答え、釈明に追われた。
 江田氏は28日の番組で、原則20%の定率である金融課税を巡り「国際水準並みの30%にしていく」と主張した。


 江田氏の方は「質問を誤解した」と。念押しされても「もちろん課税」と言ってるのに「質問を誤解」というのは信じがたい。

 江田憲司氏は質問を念押しされてもはっきりと「NISAに課税する」と言ったのに、江田氏は「質問を誤解した」、枝野氏は「発言が誤解されている」……火消しもド下手としか言いようがない。これは火消しどころか、燃料投下である。
 ただ、まぁマスコミはこれで「追及やめ」になるのだろう。自民党議員が同様の発言をした場合は、鬼の首を取ったように大騒ぎして追及するだろうに。



反自民以外に立民支持の理由はあるのか (2021 10/29 10:30)

 政治に対して求める物は人それぞれであり、それによって支持する政党が変わるのは当然のことだ。「とにかく改憲反対、自衛隊反対」という人なら共産党や社民党を支持することになるだろうし、中国や北朝鮮の横暴が気になり安全外交問題に関心があるなら自民党支持になるだろう。或いは、「とにかく反自民」という訳の分からぬ怒りに取り憑かれている人は立憲民主党に入れればよろしい。

 ただ、立憲民主党支持の人たちの中に、どうも「民主党政権の時の方が経済は良かった」とか、「民主党政権になればクリーンな政治がおこなわれる」と思い込んでいる人が少なからず存在しているらしい。

 前者については、10月26日の当欄で書いたのでここでは措くとして、ここでは後者に関して書いておこう。

 ツイッターで、私の「いつまでも「民主党政権時代の悪夢」を云々するのもどうかと思いつつも、「民主党政権下の方が経済的に豊かだった」と歴史捏造する輩が出てきたり、あまつさえ立憲民主党が「自公政権で暮らしは良くなりましたか?」などとホザく以上、民主党政権の酷さを繰り返さざるを得ない。」というツイートにfavが2700ほど付いたため、賛同のリプと同時に、難癖リプも多数届いたのだが、そのうちの一つにこんな物があった。



 「国民の生活がめちゃくちゃになってもクリーンな政治」がお望みなら、それは勝手に望んだらいい。巻き込まれるのは勘弁だが。
 しかしそもそも、民主党政権の面々……鳩山や菅直人や小沢一郎、また辻元清美の疑惑などを考えると、また民主党政権の時の彼らの権力を横暴に振り回す姿を思い返すに、立憲民主党の連中がクリーンだとは到底思えないのだが。しかるにこの人は、どうやら立憲民主党が政権奪取すれば、「自民党のダーティな政治」が清算されてクリーンな政治がもたらされると考えているらしい。全くの見当違いである。

 立憲民主党支持の理由として、「とにかく自民が憎い」とか言うなら、その妥当性は措くとしても、まぁ理解はできる。しかし、「立憲民主党が政権を取れば経済がよくなる」とか「クリーンな政治が実現する」と考えるのは、状況認識能力に難があると言わざるを得ない。

 そして、立憲民主党は民主党政権の失政を全く反省して折らず、成長の跡が全く見られない。未だにやたらPCR検査しろと騒ぎ立てたり、ワクチン接種に頼った政策を批判していたり、原発ゼロを未だに訴えていたり、江田憲司が「NISAにも課税!」と言い出したり、無茶苦茶である(さすがに「NISAに30%課税」はすぐ火消しがおこなわれるだろう。これにダンマリだったら立憲民主党は「庶民の暮らしを破壊する政党」認定してよい)。
 客観的に見て、「経済」「新型コロナ対応」の観点から立憲民主党を支持することはあり得ないだろう。「反自民」以外に、立憲民主党を支持する理由などないのではないか。その「反自民」も、客観的な根拠あっての物かどうかはなはだ疑わしいが。



ビシエドとライマル残留? (2021 10/27 10:30)

【中日】主砲ビシエドと守護神ライデルの残留決定的!立浪新監督就任前に「最大の懸念」一気に解消(10/27中日スポーツ)
 中日のダヤン・ビシエド内野手(32)とライデル・マルティネス投手(25)が残留することが26日、決定的となった。4番と守護神は新体制でも投打の柱として期待される。
    ◇   ◇
 立浪新体制で巻き返しを狙う竜にこれ以上ない朗報だ。4番と絶対的守護神の残留が確実になった。条件はビシエドは3年11億円程度、R・マルティネスとは3年6億円程度とみられる。今オフ最大の懸案が一気に解決した。
 今季3年契約最終年のビシエドは130試合に出場し打率2割7分5厘、いずれもチームトップの17本、70打点だった。交流戦では全18試合に出場し66打数27安打、打率4割9厘で堂々の首位打者に輝いた。さらに8月27日にゴメスを抜き、NPB通算450打点とし、球団の外国人の最多打点記録を更新。さらに9月24日のヤクルト戦(神宮)ではパウエル打撃コーチを抜き、球団の外国人最多となる766安打をマーク。名実ともに竜の最強助っ人となった。
 球団はチーム打率、打点ともにリーグワーストの打線に欠かせない打者と評価。本人も家族も6シーズン過ごした名古屋に愛着を感じており、昨オフは12月中旬まで帰国せずに右肩のリハビリをナゴヤ球場で行ったほど。両者の思いが一致した。
 5年目のR・マルティネスは東京五輪予選に出場するためシーズン途中に一時チームを離れたが49試合、1勝4敗23セーブ、防御率2・06をマーク。最速162キロの直球と140キロ台後半のスプリットは球界トップクラス。現在25歳と若く、メジャー球団が興味を持つほどポテンシャルは突き抜けている。交渉が不調に終われば、日米争奪戦に発展していた可能性もあった。今季の推定年俸6000万円から3年6億円程度の大幅増で条件提示し、大筋で合意に至った。チームは得点力不足にあえぐ中、守りの野球の要ともいえる右腕の残留はチームにとってこの上なく大きい。
 また、ジャリエル・ロドリゲス、A・マルティネス、育成のルーク・ワカマツも残留することが決定的となっている。


 これが事実であるならば、中日ファンとしては、この上ない大朗報である。
 ビシエドの方は「名古屋愛の強さ」でフロントがそれなりの条件を出せば残ってくれると期待していたが(3年11億円は奮発したと思う)、ライマルの3年契約は嬉しい驚き。メジャーに行ってもおかしくない能力でしかも現在25歳、3年を中日に捧げてくれるのはありがたい限りだ。

 あとは、この記事が「飛ばし」でないことを祈るのみ。

 そして、ビシエドを3番か5番に置けるような、強力な大砲が育つなりやって来てくれるなりしてくれれば……。



凄まじく良くなりました (2021 10/26 10:30)



 枝野氏は、景気を破壊し、雇用環境を無茶苦茶にし、多くの自殺者を生んだ民主党政権の中枢にいた人間である。国民の暮らしをズタズタにした張本人のくせに、なにが「自公政権で暮らしは良くなりましたか」だ。ふざけるのもいい加減にしろ。

 現政権に問題なしと言うつもりはないが、自公政権は少なくとも、株価8000円とか悲惨な雇用環境からは大幅に改善した。明らかに暮らしはよくなった。

 反自民で喚き立てるだけの立憲民主党こそ、国民から遠ざかっている連中である。そろそろ政治について真面目に取り組め、といいたい。まぁ、適当に議席を得られれば無責任に政府批判やってられるから、本気で政権交代なんて望んでいないのだろうが。そうでなければ、政治に対してこんなにいい加減な姿勢でいられるはずがない。



静岡の参院補選で自民敗北 (2021 10/25 10:30)

【選挙速報】参院補選 無所属の新人、山崎真之輔さんが当選確実 喜びの声(静岡県)(10/24SBS)
 衆議院選挙の前哨戦として注目された参議院静岡選挙区の補欠選挙が10月24日に行われ、無所属の新人、山崎真之輔さんが初当選を確実にしました。山崎さんは自民党の新人、若林洋平さんを接戦の末、退けました。浜松市の市議会議員と県議会議員を15年間務めた山崎さんは、地方の活性化策やリニア中央新幹線の水問題などを訴えました。山崎さんは川勝平太知事からの支援を受けたことが追い風になったとみられます。

 衆議院選挙の前哨戦と言われる静岡の補選で、自民党候補が敗北を喫した。
 「川勝平太知事からの支援を受けたことが追い風になった」という「静岡独自の要素」が本当に大きかったのか、自民党に厳しい情勢というのが全国的な物なのか。仮に後者だった場合、野党共闘で反自民が一元化されている状況は、自民党にとってかなり厳しい結果をもたらしうる。

 そもそも、「菅総理のままだと選挙が危ない」という見立てから「菅総理退陣、総裁選」という流れになったわけで、自民党にとって決して安楽な選挙戦ではないことは分かっていた。岸田氏が総理になって多少の目新しさは出てくるが、選挙前のマスコミの反自民キャンペーンの前にそんな物はすぐにかすんでしまうだろう、というのも予測できる話であった。

 野党連中は「アベノミクスは失敗だった」と喧伝しているが、雇用環境の改善をはじめどう考えても「成功」の部類である。新型コロナ対応についても、ワクチン摂取率・感染者数を見れば、世界的にやはり「成功」の部類である。そういった功績を、粛々と訴えていくほかあるまい。

 しかし、リニアに期待する身からすると、川勝知事の静岡での影響力には割り切れない気持ちを覚えてしまう。それが静岡の多数派の考えということなのかもしれないが……。



助けてもらいつつ足蹴にする態度 (2021 10/24 10:30)

枝野氏、志位氏らとの撮影応じず 市民団体のイベント参加も」(10/23共同)
 立憲民主党の枝野幸男代表と共産党の志位和夫委員長は23日、都内で行われた市民団体のイベントに参加した。枝野氏の演説終了後、志位氏ら参加者との記念撮影が予定されていたが、枝野氏は応じることなく会場を去った。先に演説した志位氏は約30分間、待機していた。立民関係者は「枝野代表の日程がタイトなため」と説明している。
 演説では志位氏が大半を野党共闘の説明に費やした一方、枝野氏は「党派を超え今の政治をまっとうにしなくてはならない」と述べるにとどめた。
 両党の共闘には立民最大の支援組織、連合内に懸念の声がある。撮影に応じなかったのは連合との関係に配慮したとみられる。


 共産党との選挙協力で美味しい思いは得つつ、共産党への礼節は軽んじてむげに扱う……人としてどうかと思わざるを得ない。本当に立憲民主党の人間は、議員以前に人として問題のある連中ばかりである。
 だいたい、こんな態度でいつまで協力関係を維持できるというのか。仮に政権を取ったとしてもその可能性はほぼゼロだと思うが)すぐに内ゲバが始まるのではないか。

 そんなに共産党と協力していると思われたくないのなら、最初っから協力しなければ良い。協力をするなら、協力関係を維持すべく筋は通すべきだ。そもそも、枝野氏の言う「選挙協力はするが、政権を取ったら立憲民主党単独政権だ」というのは、他者に助けてもらいながら足蹴にするような、卑怯な物言いであろう。

 また、民主党関係者が麻生氏に「立憲共産党」と揶揄されたことに色をなして反論しているようだが、「共産党と選挙協力」をして「政権交代を目指す」というのは、そういうことであろう。「選挙協力すること」の重みを全く分かっていない。
 しかも、天皇制を否定し日米同盟を否定するような連中と手を組んで「政権交代を目指す」というのは、国家の有り様を根幹から変えようとする物であり、「共産党との選挙協力」はそれほど「大きな決断」であることを認識すべきだ。



スピードラーニングが事業終了 (2021 10/22 10:30)

石川遼でおなじみ、英会話教材「スピードラーニング」が事業終了していた 理由は「諸般の事情」」(10/21J-CAST)
 「1回5分から、聞き流しで英会話が学べます」
 月額制の英会話教材「スピードラーニング」の販売が終了していたとして、ネット上で驚きの声が広がっている。
 同サービスはこれまで新聞やテレビ、ラジオなどで多くの広告を出稿してきた。プロゴルファーの石川遼選手や女優の米倉涼子さんが愛用者として起用されたことでも知られる。

■1989年から発売
 スピードラーニングは毎月3800円(税別)からの定額制学習プログラム。受講方式はCD版と、アプリやウェブサイトを利用するデジタル版を展開。主力の英語コース以外に中国語や韓国語、フランス語なども取り扱っていた。
 スピードラーニング事業を行っていたエスプリライン(埼玉県川越市)は公式サイトで9月1日に「事業終了のお知らせ」を発表。終了の理由は「諸般の事情」だとして、
「永年のご利用に感謝いたしますとともに、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます」
と伝えている。同社サイトによれば、教材は1989年から発売していた。サイト上では3月6日までには新規申し込みの受付を終了していた。
 事業終了についてツイッター上では一般ユーザーの投稿をきっかけに、10月20日ごろから「最近聞かなくなったなと思ったら、そういうことか」「ビックリした」などと驚くような反応が広がっている。
 J-CASTニュースは21日、事業終了の経緯についてエスプリラインに取材を申し込んだが、責任者が11月ごろまで海外に滞在しているとして回答は得られなかった。


 ようやく消えるか、というのが第一の感想。インチキ英語学手法で30年以上も稼いでいたのだから、ある意味凄い。

 広告塔の石川遼が、海外での試合の際にヤジを食らったことについて記者から質問を受け、「英語だから分からなくてよかったです」などと応えていたことがあった。この一事を以ても、スピードラーニングに何の効果もないことは明らかである。

 リスニングは、英文を前から読んで理解できるかどうかという「読解力」と、音声を聞き取ることができるかどうかという「耳の能力」の2つを、じっくり鍛え上げなければ絶対に実力を向上させることはできない。読めない文が耳で聞いて理解できるはずがないし、自分の聞き取りの弱点を認識して克服しなければ聞き取ることはできない。要するに「精読」と「精聴」を経た上でなければ、リスニング能力は身につかない。
 聞き流すだけで身につくことなどあろうはずがない。ずいぶん昔に流行った「睡眠学習」と同じである。楽して勉強しようという根性が甘いのだ。

 まぁ似たようなインチキ教材は今後も繰り返し出てくるのであろうが……



松坂引退、伊東・阿波野両コーチ退団 (2021 10/20 10:30)

中日・小笠原 引退する松坂大輔の言葉は “財産”「話一つ一つが濃くて、薬より効く」(10/19東スポ)
 中日・小笠原慎之介投手(24)が、引退する西武・松坂大輔投手(41)に感謝の言葉を送った。
 19日にナゴヤ球場での練習後、2018年から中日で同僚だった2年間を「僕がドラゴンズで一番キャッチボールをしていると思うので、そこで会話をできたことが何よりも財産。話一つ一つが濃くて、僕もまだ経験したことがない、これからも経験しないのでは。あの2年間がなかったら僕は今いないと思う。神様に感謝、ご縁に感謝している」と熱く語る。
 引退報道される前に本人からLINEで連絡を受けた。「辞めない人だと思っていたので、プロ野球の世界からいなくなるのは寂しい。気持ちの整理もつかなかった」とショックを隠せなかった。
 それでも投げ合えなくてごめんね≠ニあった文言について、松坂が中日を退団する際、リハビリ中だった小笠原は「僕から、投げ合えるようにけがを治して頑張りますと連絡したけど、それを覚えていてくれた」と感激。その上で「しっかり恩返しできるように頑張ります。今季はあと少しなので頑張ります」と返信したという。
 松坂との2年間で一番の思い出について「毎日キャッチボールしていたので『いい感じじゃん』って言われて、そのいい感じがずっと染みついている。松坂さんに『良かったじゃん』とか『だいぶいい感じに腕振れているね』って言われると、ああいいんだなって。薬より効く感じ。なかなか言ってくれる人がいなくて『もうちょっとこうだよね』って言う人たちの方が多かった。ああやって率直に『いい感じじゃん』とか『ヒジ上がってきてる』とか言われるとうれしかった」と打ち明ける。
 松坂の教えを胸に秘め、ここまで今季は自己最多の7勝をマーク。プロ6年目にして初の規定投球回到達まで5回2/3に迫っている。今季、チームは残り4試合しかなく「あと1試合で何とか決めたいので、勝負になる」と師匠≠ノ結果で恩返ししようと意気込んでいる。


 今の中日の投手陣の素晴らしさを作り上げたのは、もちろん阿波野投手コーチの貢献も大きいとは思うのだが、2018年と19年の2年間在籍していた松坂の貢献もあったかもしれない。
 今思えば、中日移籍の年は6勝を挙げてカムバック賞を取り、「最後に一花咲かせた」感がある。そして、後輩たちに大きく影響を与えてくれた。短い間だったが、中日に来てくれて良かったと思う。

中日の伊東勤ヘッド、阿波野投手コーチが今季限りで退団 成績不振を理由に申し入れ(10/19東スポ)
 中日は19日、伊東勤ヘッドコーチ(59)と阿波野秀幸投手コーチ(57)から成績不振の責任を取るため、今季限りで退団の申し入れがあり、受諾したと発表した。
 19日現在、中日は54勝68敗17分けで借金14のリーグ5位と低迷。3年契約最終年の与田剛監督(55)はすでに辞任を表明し、今季限りでの退任は決まっており、来季の監督は球団OBの立浪和義氏(52)の就任が確実視されている。
 両コーチは2019年の与田政権誕生から3年間、指揮官を支えてきた。阿波野投手コーチは12球団トップの防御率(3・21)を誇るなど投手陣の整備に力を発揮したが、深刻な貧打もあり、チーム成績は振るわなかった。両コーチは与田監督とともにシーズン最終戦まではベンチに入り、指導を行う。


 監督が退団するので彼らが退団するのは当然のことであろうが、阿波野投手コーチについてはもったいないなぁという気持ちがある。投手陣のできを考えれば阿波野コーチについては功績大と言うべきだろう。
 伊東ヘッドは監督と連携が巧くいってなかったのか、期待ほどには貢献があったとは思えず、よく分からない。問題は打撃コーチよ……。



7月7日に新製品発表で罰金 (2021 10/19 10:30)

ソニーに中国当局が罰金 盧溝橋事件の日に新製品発表会は「違法」(10/18朝日)
 中国当局は18日までに、ソニーグループの中国法人に対し、広告法違反で100万元(約1780万円)の罰金を科したと発表した。ソニーが盧溝橋事件が起きた日の7月7日に新製品の発表会を予定していると発表したことが、国家の尊厳や利益を損なった、とした。
 北京市朝陽区の市場監督管理局が12日、インターネット上で処分を発表した。発表によると、6月30日にソニーがインターネット上で予告した新製品の発表会の日付が7月7日午後10時になっており、ネット上では日中戦争の発端となった盧溝橋事件と同じ日時だと批判が殺到。ソニーは同月1日に広告を削除し、謝罪に追い込まれていた。(北京=西山明宏)


 馬鹿馬鹿しいとしか言いようがない話。
 中国としては7月7日は特別な日なのかもしれないが、その日に中国政府を批判する活動をおこなおうとしていたとか言うならまだしも、新製品発表くらいで「違法」扱いは、無茶苦茶ではないか。

 ウイグルや香港に対する人権抑圧のみならず、経済活動においても最近締め付けが目立つ。アリババへの締め付けも記憶に新しいし、オンラインゲームへの規制も強化し始めている。一人っ子政策の影響で教育熱が凄まじく、塾業界がたいへん活況なのだが、そこに対する締め付けも始めている。

 あらゆる分野で、強権的な姿勢が目立つようになっているのは、習近平体勢の方針なのだろう。日本としては、経済的な結びつきが強いために対応のバランスを取るのが難しいが、「非民主的国家にすり寄っている」と見られる行動は避けねばならないし、経済活動でのデメリットも増えてくるようであれば中国との距離感を考え直さねばなるまい。



「Dappi疑惑」 (2021 10/18 10:30)

岸田首相はDappi疑惑を放置して衆院選を戦うのか(10/16Newsweek)
 <自民党が野党に対するデマを広める目的で、この匿名ツイッターアカウントを利用していたとすれば、河井克行元法相が対立候補を貶める架空ブログを業者に書かせていたことに匹敵する事件だ>
 10月9日、オーストリアのセバスティアン・クルツ首相が、自分に有利な報道を流すようマスメディアを買収していた疑惑が発覚し、辞任した。一方、日本でも、ある企業が運営するSNSアカウントが、政権与党と通じて野党や野党議員に対するデマを流したり誹謗中傷をおこなっていたりしていたという疑惑が持ち上がっている。
(以下略)

 馬鹿馬鹿しいことこの上ない記事。確たる証拠が何もない中で、政府がツイッターの一アカウントについて調査するなど、権力の暴走以外の何物でもない。筆者の藤崎剛人氏(=北守)の論は、支離滅裂以外に表現のしようのない酷いものだ。

 「自民党から依頼+資金が流れた」という証拠も「法人としてツイートしていた」という証拠も無い以上、政治権力が動くべき段階ではない。それなのに「政権が疑惑を追及すべきだ」というのは、どれだけ権力に言論封殺の力を持たせたいんだか…。

 そもそも、「Dappi疑惑」の発端は、杉尾秀哉氏と小西洋之氏がDappi氏のツイートに対し、「名誉毀損だ」と情報開示請求をしたら自民党と取引のある法人アカウントからの物だったことが明らかになったことだ。
 しかしそのツイートは、産経新聞の門田隆将氏の文章を引用した物。批判するなら門田氏や産経新聞ではないのか。また、自身の名誉毀損のための情報開示請求だったのに、それによって得た情報をこのように大っぴらにするのは、違法ではないにしても問題なしとは思えない。

 野党の支持が全然伸びない中、反自民の方々がDappi疑惑にすがりつきたくなるのは分からなくもない。しかし、状況が明確になるまでもう少し冷静になって欲しいし、普段の自分たちの言説との整合性を考えて欲しいところ。ふだん言論の自由とか「疑わしきは罰せず」と言ってる人たちが、同じ口で言論封殺とか疑惑段階で厳罰を望んだり、支離滅裂である。

 もちろん、Dappi氏が自民党からの依頼や資金を受けて活動していたと明らかになれば、存分に批判すればよい。そうとはまだ分かっていない中で「自民党の卑劣な広報活動!」と騒ぐのは先走りすぎである。



自分たちのことは棚に上げて (2021 10/17 10:30)



 枝野氏はまず、官僚を自分たちの奴隷としか思っていないような足下の連中を教育、更生することが先だろうに。

 小西洋之氏や森ゆうこ氏、蓮舫氏、長妻昭氏のような人たちが、国会での質問通告などを夜遅くに送りつけ官僚たちに深夜労働を強いているというのは、非常に有名な話である。また、原口一博氏や小西洋之氏らがヒアリングで官僚たちを怒鳴りつけている姿もよく報じられている。
 自民党議員にそういう行為が皆無と言うつもりはないが、立憲民主党議員たちにそのような「官僚いじめ」の言動が目立つのは事実である。権力を笠に横暴に振る舞う人間が非常に多い。

 枝野氏を筆頭に、立憲民主党の面々は、自分たちがやっている傍若無人で非常識な行動を棚上げして、他者を批判するような言動が多すぎる。自分たちの悪行をそれと理解しながらほっかむりして偉そうなことを言っているのか、非常識と理解しないまま本気で偉そうなこと言ってるのか、いったいどちらなのか。まぁ、前者の割合が高ければ人間的にクズだし、後者の割合が高ければ知能的にクズだし、いずれにせよクズではある。



衆議院選挙へ (2021 10/15 10:30)

 衆議院が解散し、事実上選挙戦に突入した。

 国政全体に対しては、民主党政権時代の反省を全く示そうとしないで相変わらず「反自民」でグダグダ言うしか能のない立憲民主党に、壊滅的な打撃が与えられたらなぁ、というのが最大の望みである。
 自民党議員に緊張感を持たせるためにも「強い野党」が必要ではあろうが、今の野党連中にそれは望むべくもない。一回壊滅して「民主党政権の時の重鎮ども」が姿を消さねば、再出発は無理だ。

 我が岐阜4区では、選挙区では自民が勝利を重ねているが、一方で今井雅人氏がこれまで4期連続ゾンビ当選である。しかもその4回は「民主党、日本維新の会、維新の党、希望の党」と所属政党バラバラ。今度こそ、この節操のない男のゾンビ復活を阻止したいものだ。

 ただ、金子氏は組織票固めを優先し、あまり街頭に出てきていない。そういう戦略なのだが、これでは田舎の方は固められても、可児市や美濃加茂市などの票は固めきれないのではないか、という不安がある。
 維新の会も候補者を出すようなので、そのぶん今井氏への票が分散するのか、それとも保守票を食い合う形になってしまうのか。前回15000票差だったが、このときには共産党も候補を立てていたため、決して油断のできない状況だ。金子俊平氏はもっと多くの有権者に顔を見せるべきだろう。



立憲民主党の小川淳也氏の横暴 (2021 10/14 10:30)

立憲・小川淳也氏、維新に「擁立撤回」要請 馬場幹事長は拒否(10/13毎日)
 立憲民主党公認で衆院選香川1区から出馬する予定の小川淳也衆院議員が、日本維新の会に対し、同区で競合する維新立候補予定者の取り下げを要請し、維新が困惑している。維新は立憲、共産党などが進める野党共闘に加わっていないが、小川氏は取材に対し「野党が一本化を目指すのは当然で、できなければ立候補の自由がある」と説明した。
 維新は8日に香川1区で新人の町川順子氏を擁立すると発表している。維新関係者によると、小川氏は11日、国会内の維新の控室を訪ね、馬場伸幸幹事長に対し「自分が野党統一候補者だ」として、候補者の擁立を撤回するよう求めた。馬場氏は拒否したという。
 維新幹部は小川氏の要請に「最初は冗談かと思った。維新は立憲などの野党共闘にも入っていない。どこに候補者を擁立しようが立憲には関係ない」と不快感を示している。一方、立憲の福山哲郎幹事長は12日の記者会見で「維新の皆さんが気の悪い思いをされたのだとしたら、おわび申し上げなければいけない」と謝罪した。
 小川氏は2003年に香川1区で初めて出馬して以降、自民現職の平井卓也前デジタル相と6回連続で戦っている。【佐野格、宮原健太】


 「自分が野党統一候補者だ」として、野党共闘に参加していない維新に対し「立候補するな」と要求。野党共闘の協定を結んでいる党に対してならまだ話は分かるが、維新の会は野党共闘とは距離を置いており、このような要求が通るはずもない。
 筋違い、身勝手、傲慢……まさに民主党系議員の鑑のような言動である。

 しかも、この記事には書かれていないが、候補者に直接電話を入れたり、候補者の実家に押しかけてまで立候補を断念させようとしたという話もある。

 立憲民主党は、「立憲」とか「民主」から最も遠いところにいる連中ばかり集まっている印象がある。セコく権力を振りかざそうとするし、自分たちと意見を異にする言論に対しては平気で封殺しようとする。何度も書いているが、国会議員である以前に、人として必要な物が欠けている。


中日山井が引退試合 (2021 10/14 10:30)

中日・山井 引退試合のマウンドで有終の三振斬り 万感の思い抑え切れず(10/13スポニチ)
◇セ・リーグ 中日―ヤクルト(2021年10月13日 バンテリンD)
 今季限りで現役を引退する中日の山井大介投手(43)が13日、本拠地バンテリンドームで行なわれたヤクルト戦に先発。現役として最後のマウントに立った。
 打者一人限定。ヤクルトの塩見に対し、143キロのストレートから入り、変化球も含めて真剣勝負の5球。1球、1球、思いを込めて投げ込み、最後は127キロのスライダーで空振り三振に仕留めると、「いろんな思いがこみ上げてきた。自分らしい投球が見せられたと思う」と万感の思いがあふれ、涙ぐみながら降板した。
 マウンドには内野陣が集まり、山井はトレードマークのサングラスと帽子を取って感無量の面持ちでファンにあいさつ。背番号「29」の先輩でもある与田監督と握手を交わし、一塁ベンチ前で祖父江から花束を受け取ると、両軍の選手やファンから、大きな拍手が送られた。通算336試合に登板、62勝70敗20S32H。867個目の三振だった。
 中日一筋の20年目。投手では昨季から現役最年長だった。07年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦では岩瀬との継投による完全試合で53年ぶり日本一に貢献し、13年6月28日のDeNA戦ではノーヒットノーランも達成した。近年は若手の台頭もあって登板機会が減少。今季はウエスタン・リーグでチーム最多7勝を挙げても、1軍からは声がかからず、決断を下し、慣れ親しんだ本拠地のマウンドで有終の美を飾った。


 「62勝70敗」という記録とは比べものにならないほどに「記憶に残る投手」だった。
 2013年のノーヒットノーランもそうだし、やはり、2007年日本シリーズでの「岩瀬と2人で完全試合」は、球史に残る偉業だし、おそらく今後ないのではないか。

 吉見だったか浅尾だったか曰く、「(ドラゴンズブルーの)青い血が流れている」(中日らしいストイックさを受け継いでいる、の意)ので、いずれはコーチとなって戻ってきてもらいたいものだ。



立浪氏が監督に (2021 10/13 10:30)

中日、立浪和義氏に来季の監督打診 与田監督から辞任申し出(10/12毎日)
 プロ野球・中日の加藤宏幸球団代表は12日、来季の新監督として球団OBで「ミスタードラゴンズ」と呼ばれた立浪和義氏(52)に就任を打診したと明らかにした。加藤代表は「今朝(12日)本人に打診した。ドラゴンズに恩返しをしたいという思いは強いということで、前向きな返答をもらった」と話した。シーズン終了後に正式に要請する。
 今季で3年契約が満了する与田剛監督(55)からは成績不振を理由に今季限りでの辞任の申し出があったという。与田監督は投手陣の立て直しを図り、昨季は8年ぶりのAクラスとなる3位に押し上げたが、課題の打力を向上させることができず、今季は11日時点で5位と低迷。優勝の可能性も消滅している。
 球団側は「課題は打つ方」として後任の人選に着手。春季キャンプで臨時コーチを務めた立浪氏に再建を託すことを決めた。
 立浪氏は大阪・PL学園高の主将として1987年に甲子園春夏連覇。88年にドラフト1位で中日に入団し、1年目から遊撃の定位置を獲得して新人王に輝いた。歴代8位の通算2480安打で、通算487二塁打は歴代最多。ベストナイン2度、ゴールデングラブ賞を5度受賞した。2009年に引退。19年に野球殿堂入りした際は「引退する前から指導者になるのが目標。自分自身を磨いていきたい」と現場復帰への意欲を語っていた。【中村有花】


 ようやく来年の監督についてアナウンスがされた。

 与田監督に関しては、「くじ運の強さ」や選手たちに対する優しさはそれなりに評価すべきだと思うが、采配に関しては疑問に思うことが多すぎた。戦力外通告を受けた武田を重用し続けたような「偏った選手起用」や、活躍した若手を次の日にはベンチに置くなど、若手を蔑ろにする起用法にも疑問があった。

 立浪監督にも期待大ではあるが(球団は選手の補強などちゃんとバックアップして欲しいものだが)、コーチ陣がどうなるかにもわくわくしてる。荒木コーチは残してプラス井端氏を招聘して欲しいし、浅尾コーチも残してそこに岩瀬氏が加わったら、とも夢想する。可能ならば、谷繁さんもコーチとして戻ってきてくれたら……。

 大型補強をおこなわない限り打撃力が一挙に向上することはなかろうが、淡泊な攻め方は変えられるはずだ。しぶとい打撃をおこなうチームに戻れることを期待したい。



立憲民主党生方氏の暴言 (2021 10/12 10:30)

拉致問題めぐり不適切発言 立民 生方衆院議員 発言を撤回 謝罪(10/11産経)
 北朝鮮による拉致問題をめぐり、立憲民主党の生方幸夫衆議院議員が先月開いた市民との対話集会で「拉致被害者はもう生きている人はいない」などと発言していたとして、家族会などから抗議を受け、生方氏はみずからの発言と認めたうえで発言を撤回し謝罪しました。
 拉致被害者の家族会や支援団体の「救う会」によりますと、立憲民主党の生方議員は先月、地元の千葉県松戸市で開いた市民との対話集会で、北朝鮮による拉致問題をめぐり「日本から連れ去られた拉致被害者というのは、もう生きている人はいない」などと発言したということです。
 家族会などは「生方氏の発言は、すべての被害者の救出のために心血を注いできた家族と支援者などへの重大な侮辱であり、冒とくだ」などとする抗議声明を出し、発言の取り消しと謝罪を求めました。
 これを受けて、生方氏は、11日、みずからのツイッターに「不適切な発言をしてしまいました。発言を撤回するとともに、拉致被害者の家族や関係者の皆様におわび申し上げます」と投稿し謝罪しました。


 立憲民主党議員ってのは「社会人としてあり得ないような言動」を平気で繰り出してくる。議員以前に人としてどうかという問題だ。

 具体的な証拠を掴んでの発言ならまだしも(それでも無神経極まりないが)、北朝鮮が拉致被害者に関する情報をほとんど出していない状態で、「生きている人はいない」と断言することなどできようはずがない。ましてや、被害者家族の心情を考えれば、到底口から出てくるはずもない醜悪な発言である。
 だいたい「生きているなら返さない理由がない」とは、どこまで北朝鮮という国を信用しきっているのか。現状認識能力が著しく欠けているとしか思えない。

 生方氏は「他の議員たちもそう言っている」とも発言していた。ということは、少なくとも立憲民主党議員も同じ認識だということになる。謝罪だけで発言をなかったことにするのではなく、立憲民主党内でどのような認識が為されているのか、枝野氏らはきっちりと説明する必要がある。

 それでも私は、個人的には「失言で議員辞職すべきではない、有権者が最終的に判断を下すべきだ」と思っている。選挙で完膚なきまでに叩きのめしましょう。
 ただ、立憲民主党の面々は他者批判の際にすぐ「やめろ〜」と騒ぐし、彼自身も、五輪組織委員会会長だった森喜朗氏の「失言」の時に「辞任すべきだ」とツイートしたりしているので、辞任を求められてもまぁ自業自得だとは思う。
 立憲民主党議員は、他者批判の手法がすぐ自分に返ってくる。そろそろいい加減に学習したほうが良いと思うのだが。



筋違いの批判 (2021 10/11 10:30)

眞子さまと小室圭さんの「結婚反対!」異例の行進デモが銀座で開催(10/10東スポ)
 秋篠宮家の長女眞子さま(29)と小室圭さん(30)の結婚に反対する行進デモが10日、都内で行われた。
 主催したのは皇室系ユーチューバーの京(けい)氏で、小室さんの警備に多額の税金が使われていることや小室家にさまざまな疑惑が持ち上がっていることに「国民に誠意ある説明がなされるべき」とこれまで東京、神奈川、大阪、福岡などでも結婚反対の街頭デモを先月から開催していた。
 今回は抗議の声を上げてから初となる行進デモで、スタート地点の日比谷公園には100人近い賛同者が集まり、8割近くが女性だった。
 新型コロナ禍で、シュプレヒコールを上げることなく、「皇室を護りたい」「茶番会見やめろ」「小室母子の血税横領疑惑を調査せよ」などのプラカードを各々が掲げた。日曜の昼下がりで、多くの人でにぎわう銀座、有楽町の街中を練り歩いた。警察による厳重な警備態勢が敷かれ、混乱もなく終了した。

 私はこれまで、眞子様と小室氏の結婚に関して言及したことはなかったはずだ。それは、直接には関係ない人の結婚の話に関してあれこれ論じることが筋違いだと感じるからだ。

 この件に関して強く反対している人は、保守であることを強く自認している人が多いように見受けられる。
 しかし、他人様の結婚にあーだこーだ文句たれてPTSDに追い込むような、惻隠の情が全くない人間が保守と言えるのか。惻隠の情は保守の必須要件だと私は思っているので、この結婚話に目くじらを立てている人間、このデモに参加した人たちを私は保守だとは思えない。
 しかも、皇室に残られる方の話ならまだしも、そうではない。仮にこの結婚に問題があるとしても、皇室には何の影響も及ぼさないだろう。

 そもそも、仮に問題ある人物の皇室の人間が結婚したからと言って、我が国皇室の伝統がそれで毀損されるわけではない。我が国の皇統は、そんなヤワな物ではない。

 他人様の結婚話にグダグダ批判をたれる姿勢がそもそも醜悪なのだ。「その態度は保守ではない。皇室の人の結婚は国民の問題だ」というなら、私は別にリベラルでも構わない。



東京8区での野党のグダグダ (2021 10/10 10:30)

山本太郎氏の東京8区出馬に地元立民党員が抗議 枝野代表に説明要求(10/9産経)
 れいわ新選組代表の山本太郎元参院議員が8日に出馬表明した衆院選東京8区で、立憲民主党の党員らが同党の枝野幸男代表宛に「野党統一候補は地域で根を張って活動してきた人物がなるべき」などとして説明を求める申し入れ書を提出したことが9日、分かった。同区では立民新人の吉田晴美氏で野党候補を一本化する調整が進んでいた経緯があり、同党員から山本氏の出馬に反発の声が上がっている。
 申し入れ書の提出は8日付で、山本氏が野党統一候補となるなら「トップダウンの政治そのもの」「もっとも唾棄すべき選定方法」などと厳しく批判している。関係者によると、当初は党本部に提出する予定だったが、事前連絡がなかったとして党本部側が面会を拒否。問答の末、現場に駆け付けた東京都連の職員が受け取ったという。
 東京8区をめぐっては、山本氏が8日夜の街頭演説で同区からの出馬を宣言。「調整しないとこんなことできない。立民側とは話を進めている」と説明した。一方、枝野氏は8日午前の記者会見で「現時点で申し入れはない」と発言しており、双方の主張が食い違っている。


 山本太郎氏は「調整済みだ」と主張しているが、枝野氏側は「申し入れはない」と食い違っている。山本太郎氏の横紙破りはいつものことなので、どちらかと言えば山本氏側に問題ありだと感じるが、事実はどうなのだろうか。

 ただ、今までの経緯を考えれば吉田晴美氏で一本化するのが筋だろう。山本氏の行動にはどうしても唐突感がある。

 しかし、こんなグダグダな体たらくで野党共闘とか政権奪還なんて夢のまた夢だよなぁ、とも思う。仮に過半数を取ったとしても(取れるわけないと思うが)、すぐに内ゲバで空中分解だろう。

 ところで、「当初は党本部に提出する予定だったが、事前連絡がなかったとして党本部側が面会を拒否」って、立憲民主党議員がいつもやられてることだったのに、今回はやる側に立ってるわけだ。これまでさんざん「ノーアポで突入しようとして断られ、ぶつぶつ文句を言う」ということを繰り返してきたのだから、今回もノーアポだったとしても面会してあげればいいのに。



すぎやまこういち氏死去 (2021 10/8 10:30)

作曲家・すぎやまこういち氏死去 ドラゴンクエストや学生街の喫茶店(10/7朝日)
 今年の東京五輪の開会式でも使用されたゲームソフト「ドラゴンクエスト」の音楽や、「恋のフーガ」「花の首飾り」などのヒット曲を手がけたことで知られる作曲家すぎやまこういち(本名椙山浩一〈すぎやま・こういち〉)さんが9月30日、敗血症性ショックのため死去した。90歳だった。葬儀は近親者のみでおこなった。
 東京都出身。東京大学卒業後、文化放送を経てフジテレビに入社。ディレクターとしてクレージーキャッツのレギュラー番組「おとなの漫画」や、自身がテーマ曲も手がけた音楽チャート番組「ザ・ヒットパレード」「新春かくし芸大会」などを担当した。
 フジテレビを退社後はフリーの作家として活動。ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」がヒットしたほか、自身が命名したザ・タイガースの「花の首飾り」「君だけに愛を」やヴィレッジ・シンガーズ「亜麻色の髪の乙女」などでグループサウンズ(GS)ブームをもり立てた。ガロの「学生街の喫茶店」も作曲した。
 1970年代中ごろからはCMやアニメ音楽にも積極的に関わったほか、中山・東京両競馬場の発走のファンファーレも手がけた。


 「学生街の喫茶店」「恋のフーガ」「花の首飾り」、あるいは中山競馬場のファンファーレなども名曲だと思うが、私としては、やはりドラクエの音楽の作曲者、である。

 とくに熱中してプレーしたファミコン時代のドラクエは、今でも口ずさめる曲がたくさんある。ロトのテーマ、アレフガルドのテーマ、3の戦闘曲、ゾーマとの戦闘曲、ラーミアに乗ったときの曲……たくさんの素晴らしい曲をありがとうございました。

 好きなミュージシャンはたくさんいるし、私に強い影響を与えた音楽は数多くあるが、子供の頃に聞いて本能部分というか骨の髄に影響与えた作曲家となると、私にとってはすぎやまこういちさんと植松伸夫師匠、渡辺宙明氏、のお三方が頭に浮かぶ。私の体の奥底には、彼らの音楽が染みこんでいる。

 時の流れゆえ仕方のないことではあるが、子供の頃に世話になった人が亡くなっていくのは、やはり寂しいことだ。



安心できるわけがない (2021 10/7 10:30)

枝野代表 民主党政権の不振は「経験不足」 今は「ご安心ください」TVで発言(10/6デイリースポーツ)
 立憲民主党の枝野幸男代表が、衆院選に勝利しての政権交代に意欲を示し、10年前の民主党政権に不足していたのは「経験不足」と述べたことを、6日のフジテレビ「ライブニュースイット」で伝えた。
 枝野氏が関西テレビ「報道ランナー」に出演した際の発言を、映像で伝えた。枝野氏は「10年前の民主党政権の足りなかったところの決定的な要因は経験不足です」と述べた。そのうえで「我々も10年前、期待に応えられなかったのは間違いないですが、あの時の経験をいかして、しっかりやれますので、是非ご安心下さい」と語った。


 仮に民主党政権失敗の理由が枝野氏の言うとおり「経験不足」だったとしても、過去に目を瞑ってその「与党経験」を反省も総括もせず、ひたすら自民党批判に明け暮れるだけの姿を見ていたら、安心なんてできるわけないだろうに。

 たしかに経験不足の面はあったろうが、それ以上に、権力行使に対する慎重さがまったくなかったし、官僚に対する威圧的な態度も酷かった。それらは「経験不足」という言葉で括るべきものだったろうか。社会人として根本的な物が欠けているが故の行動、と思うのだが。

 しかし、全く信用できない状態のくせに「安心してください」って、完全に詐欺師の物言いだな。本当に、墜ちるところまで墜ちたのだな。



意外に低い内閣支持率 (2021 10/6 10:30)

岸田内閣、低調な船出 支持率45%・不支持率20% 朝日世論調査(10/5朝日)
 岸田文雄内閣の発足を受け、朝日新聞社は4、5日、全国世論調査(電話)を実施した。内閣支持率は45%で、不支持率は20%だった。発足直後の支持率としては、現在の方法で調査を始めた2001年の小泉内閣以降で、麻生内閣の48%を下回り、最低となった。
 衆院選の比例区投票先について「仮に今、投票するとしたら」と聞いたところ、自民は41%で、立憲の13%を引き離した。自民は5〜8月は35%前後だったが、総裁選の動きが活発化した9月中旬の調査では43%に復調。勢いはやや弱まったものの、無党派層の投票先をみると、自民の22%が立憲の13%を上回っている。
 岸田内閣の支持率は、菅義偉内閣の退陣表明前の8月の28%に比べると、大きく上回っている。しかし、1年前の菅内閣発足時の65%には及ばず、新政権発足後にしばしば生じる「ご祝儀相場」には遠い。
 とはいえ、岸田内閣の不支持率が高いわけではない。「その他・答えない」が35%と、支持・不支持の態度を明確にしない人が3分の1を超えているのが大きな特徴で、過去20年で最多の野田内閣発足時の29%より多かった。
 支持政党別にみると、自民支持層の岸田内閣支持率は72%だった。しかし、無党派層の支持率は28%、不支持率は22%で、「その他・答えない」が50%に達した。
 岸田内閣を支持する人にその理由を4択で聞くと、「他よりよさそう」が45%と最多で、「自民党中心の内閣」21%、「政策の面」18%と続き、「首相が岸田さん」は13%。これは1年前の「首相が菅さん」の23%と比べて少ない。
 岸田首相は総裁に選出された時、「生まれ変わった自民党を国民に示さなければならない」と発言した。新内閣や党役員の顔ぶれをみて「生まれ変わった自民党」を「実現できる」と思うと答えた人は24%で、「実現できない」が54%を占めた。内閣支持層でも「実現できる」「実現できない」がともに41%で並んだ。
 岸田首相は、安倍政権や菅政権の路線を「引き継ぐ方がよい」と答えた人は23%で、「引き継がない方がよい」は55%だった。自民支持層に限っても「引き継がない方がよい」がほぼ5割を占めた。

〈調査方法〉コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、4日夕から5日夜にかけて全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した684世帯から375人(回答率55%)、携帯は有権者につながった1330件のうち597人(同45%)、計972人の有効回答を得た。


 岸田新総裁については、所謂反安倍的な人たちにも受け入れられそうな人柄だと思っているので、この数字は意外だった。「河野氏の方が良かった」というような安直な改革支持層には、確かに支持されないタイプではある。
 ただ、支持でも不支持でもない人が多いので、様子見モードの人が多いということのようだ。不支持が多いわけではないので、仕事ぶりでいくらでも盛り返せるだろう。

 よく分からないのが「安倍政権や菅政権の路線を「引き継ぐ方がよい」と答えた人は23%で、「引き継がない方がよい」は55%」という部分だ。「安倍路線」「菅路線」が指す物が何なのか明確でないので全く意味をなさない質問である。
 所謂アベノミクス路線を否定している人は、それほどいないと思うのだが、朝日はその辺りを曖昧にしたまま「緊縮財政推進」のような自社の主張に都合よく利用するだろう。

 記者との応答も菅氏と違い巧く自分の言葉で発信できていると思うし、経済的支援にも積極的、菅氏が提唱し野田氏も積極的に主張していた「こども庁」創設へ具体的な動きを見せている。これらの政策が具体的に動いていけば、支持率は上がっていくのではないか。



社交辞令的態度も取れない連中 (2021 10/5 10:30)

岸田首相、野党にあいさつ回り 立憲で無言の時間、維新では和やか(10/4毎日)
 岸田文雄首相は4日、衆参両院本会議で行われた首相指名選挙で第100代首相に選出された後、国会内で衆参両院の正副議長や与野党各党へのあいさつ回りをした。
 立憲民主党の部屋では、枝野幸男代表が「ご当選おめでとうございます。しっかり論戦したい」と出迎え、岸田首相は「よろしくお願い申し上げます」と応じたが、それきり双方が無言になり、微妙な空気が漂った。岸田首相は「くれぐれもよろしくお伝えください」と言い残して退出したが、その場に残った立憲幹部は「誰によろしく、なんだろう?」と漏らした。
 一方、日本維新の会の部屋では馬場伸幸幹事長から花束を手渡され、岸田首相は「恐縮でございます。本当にお気持ちに感謝する」と笑顔を見せた。その後も岸田首相と維新側の出席者が「グータッチ」するなど、終始和やかなムードだった。
 菅義偉前首相も各党を訪れて退任のあいさつをした。【宮原健太、佐野格】


 記事が伝える雰囲気が事実であるとすれば(そして、毎日新聞の記事ゆえ、立憲民主党の行動を否定的にあげつらう可能性は低く、おそらく事実なのであろう)、立憲民主党の幹部連中の器の小ささ、社会性のなさ、よって政治も外交も無理、というのが浮き彫りになっている記事である。

 「誰によろしく、なんだろう?」というのも、その場にいなかった立憲民主党所属議員に決まっているだろうし、そもそも社交辞令の一つで揚げ足とって揶揄するような発言ではあるまい。
 自民党の議員に問題がないと言うつもりはないが、立憲民主党の議員は、国会議員として以前に社会人として必要な物が欠けている手合いが多すぎる。



過去を無視する無責任な態度 (2021 10/4 10:30)

立民、衆院選公約に「辺野古移設中止」 尖閣防衛念頭、海保体制強化(9/24時事)
 立憲民主党の枝野幸男代表は24日の記者会見で、衆院選で訴える外交・安全保障公約を発表した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設中止、同県・尖閣諸島の防衛を念頭に置いた海上保安庁の体制強化が柱。
 辺野古移設について、枝野氏は「いったん工事を止める」と明言。その上で「普天間飛行場の固定化は容認できるものと思っていないが、(米国と)一からしっかり議論することで解決策を図る」と述べた。
 公約では「対等で建設的な日米関係」を提唱。沖縄に多くの在日米軍基地が現存する状況を踏まえ、米国と基地の在り方を見直すための交渉を始めることや、日米地位協定の改定を進めることも盛り込んだ。
 人工知能(AI)やデジタル分野などの先端技術を含む経済分野での国際ルール作成戦略の強化、食料自給率の向上も掲げた。


 少し前の記事ではあるが、立憲民主党の無責任体質を思い知るにはうってつけの記事ではあろう。

 鳩山政権時に、「県外移設」を標榜しながらもそれが不可能だと悟り、「辺野古移設容認」を決定したという事実がある。その時の決定について、何ら総括を為すことなくちゃぶ台返しを公約にしても、「無責任」というほかあるまい。当時の決定をひっくり返すことを公約にするなら、その決定がなぜ為されたのか、なぜそれを間違いと認めるに至ったかを、事細かく説明する必要がある。

 枝野氏は、以前「私たちは民主党ではない」というような物言いをしたことがある。
 しかし、彼らがどう言おうと、民主党政権の中枢にいた人間たちが立憲民主党でも要職を占めているのだから、「民主党政権の時のことは知らない、関係ない」という態度が通じるわけがない。民主党政権時の決定事項に対する責任は必ず付いてくる。

 ここで何度も何度も書いてきたように、民主党系議員たちのやることは何より揉まず、民主党政権の反省と総括である。それをやらないと何をやっても前へ進むことはあり得ない。



党役員人事 (2021 10/2 10:30)

自民党が新役員人事を決定、幹事長に甘利氏…総務会長に福田氏・政調会長に高市氏(10/1読売)
 自民党は1日午後、臨時総務会で新たな党役員人事を決定した。二階幹事長の後任には、甘利明税制調査会長(72)が就いた。
 総務会長には、福田達夫衆院議員(54)、政調会長に高市早苗・前総務相(60)、選挙対策委員長に遠藤利明・元五輪相(71)をそれぞれ充てた。


 朝日新聞などの反自民メディアや野党どもは一斉に文句を言っているが、まぁまぁバランスの取れた人事ではなかろうか。

 甘利氏については、5年前のURに関する疑惑を元に叩いている向きも見られるが、検察が捜査して、秘書共々「不起訴処分」になっているのだから、なんら問題はなかろう。TPP締結に多大な貢献をした有能な政治家なので、存分に力を発揮して欲しいと思う。

 高市氏についても、「アベノミクスの継承」を候補者の中で最も強く打ち出していたので個人的には財務大臣も面白いのではと思っていたが、党の公約をとりまとめる政調会長というのは、じゅうぶん優遇と言えるのではないか。
 一部に政調会長を「閑職」扱いして「岸田は高市さんを蔑ろにしている」と噴き上がっているバカがいるが、今後高市氏が力を付けていく中で、このような「バカな支持者」をどうするかは一つの課題となるだろう。

 福田氏の総務会長には少し驚いた。総務会長という調整役をやるにはまだ若いのではないか。若手の声をとりまとめる立場で動いていたのだが、「党にもの申す立場に絶ちたかったら仕事してみろ」ということなのかもしれない。

 派閥や、安倍・麻生に配慮した人事と避難する向きもあるが、売る必要のない喧嘩を売って我を通す必要などない。



岸田氏が総裁に (2021 9/30 10:30)

自民党新総裁に岸田氏 決選投票で河野氏に勝利(9/29NHK)
 自民党総裁選挙は、1回目の投票でいずれの候補者も過半数に届かず、決選投票の結果、岸田前政務調査会長が、河野規制改革担当大臣を抑えて新しい総裁に選出されました。
岸田氏は来月4日に国会で行われる総理大臣指名選挙を経て、第100代の総理大臣に就任する見通しです。
 菅総理大臣の後継を選ぶ自民党総裁選挙は、河野規制改革担当大臣、岸田前政務調査会長、高市前総務大臣、野田幹事長代行の4人が立候補し、国会議員1人1票の「国会議員票」382票と、「党員票」382票の、合わせて764票をめぐって選挙戦を展開してきました。
 午後1時から、東京都内のホテルで国会議員の投票と開票が行われ、28日までに党員・党友が郵便などで投票した「党員票」と合わせて開票結果が発表されました。
有効票762票のうち
▽岸田氏が国会議員票146票、党員票110票の合わせて256票
▽河野氏が国会議員票86票、党員票169票の合わせて255票
▽高市氏が国会議員票114票、党員票74票の合わせて188票
▽野田氏が国会議員票34票、党員票29票の合わせて63票となりました。
 この結果、4人の候補者のいずれも過半数を獲得できず、1位の岸田氏と2位の河野氏の上位2人が、決選投票に進みました。
 決選投票は、国会議員1人1票と各都道府県連に1票ずつ割りふられた47票の、合わせて428票で争われました。
 その結果
▽岸田氏が国会議員票249票、都道府県票8票の合わせて257票
▽河野氏が国会議員票131票、都道府県票39票の合わせて170票で、岸田氏が河野氏を抑えて、新しい総裁に選出されました。
 これを受けて、自民党は、このあと臨時の役員会と総務会を開き、新しい党役員の人事を岸田氏に一任することにしています。
 岸田氏は、午後6時をめどに党本部で記者会見し、今後の党運営の方針や、重点的に取り組む政策課題などみずからの見解を明らかにすることにしています。
 その後、直ちに、幹事長や総務会長など党役員人事の検討に入るものとみられます。
 そして、来月4日に召集される臨時国会の冒頭で行われる総理大臣指名選挙を経て、第100代の総理大臣に就任する見通しです。
(以下略)

 大方の予想通り、そして私の希望通り、岸田氏が決選投票を制して自民党総裁に選ばれた。同時に、やたら河野氏を推していたマスコミの票読みは全く当てにならなかった。ちょっとは反省してほしいものだが。

 予想と違っていたのは、河野氏が議員票で思った以上に伸び悩んで高市氏の後塵を拝し(議員票がわずか86票!)、1回目の時点で岸田氏に後れを取ったことである。「2位3位連合で勝利する」どころか、岸田氏の堂々たる勝利である。

 河野氏の最大の敗因は、やはり石破氏と組んだことだろう。やたらと敵を作る彼の言動は、河野陣営にとってマイナスでしかなかった。すぐにあまり発言しないようにはなったが、時既に遅し、である。
 選挙戦の後半には、「年金を消費税で賄う」「脱原発」など、河野氏自身も見識のなさを露呈していたので、全ての原因が石破氏にあるというわけではないが。

 しかも、高市氏にしろ河野氏にしろ、選挙後は「挙党一致」の姿勢をアピールしているのに、石破氏だけは「党員票と議員票の結果がなんでこんなに離れたかが、自民党の根本問題」と恨み言を吐いている。まことに見苦しい。

 河野氏はさすがに「戦った相手」としてそれなりの処遇を受けるだろうが、石破氏は完全に政治生命を絶たれたのではないか。出馬断念に追い込まれ、応援に回ったら回ったで疫病神的行動に走る……こおのところの行動はとくに酷すぎる。

 岸田氏の主張する新自由主義からの脱却、所得倍増計画に、大いに期待したい。同時に、野田氏の主張していた体子供政策も取り入れて欲しいと思う。
 さぁ、衆院選である。



菅総理の最後の記者会見 (2021 9/29 10:30)

菅首相「コロナとの闘いは新段階に」 最後の記者会見で自賛と感謝(9/28毎日)
 菅義偉首相は28日夜、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルスの緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の全面解除について「専門家から示された解除基準を満たした」と理由を説明し、「コロナとの闘いは新たな段階を迎える」と訴えた。菅首相は自民党総裁選への出馬を見送っており、この日が事実上最後の会見となった。
 首相は、昨年9月からの在任中は「コロナとの闘いに明け暮れた日々だった」とした上で、国民へのワクチン接種の進展で「このまま進めば、我が国は世界で接種が最も進んだ国の一つになる」と強調。年内にも3回目の接種が始まるとの見通しも示した。次期政権の課題として、感染再拡大に備えた接種の継続、医療体制の整備、段階的な行動制限緩和などによる「日常生活の回復」を挙げた。
 8月の会見でコロナの状況の先行きに「明かりは見え始めている」と発言して批判を受けたことについては、「今や(ワクチン接種などの)効果は明らかで、明かりは日々輝きを増している」と反論した。また首相任期を振り返って「全てをやり尽くすには短い期間だったが、長年の課題に挑み、さまざまな改革に道筋を付けた」と自賛。「国民の協力なしには何一つ実現できなかった。感謝とお礼を申し上げます」と頭を下げた。2020年9月16日の就任以降、首相は今回を含めて計24回会見した。【小山由宇】


 毎日新聞は「自賛」と皮肉るが、ワクチン接種の実施状況は、じゅうぶんは自賛に値するものだ。ワクチン確保は菅政権最大の功績であり、当時は批判された「明かりは見え始めている」発言もその通りになった。

 マスコミや野党はしきりに「ワクチン接種が遅れている」と言っているが、半年前には「高齢者は年内に終わるだろうか」「国民全体に行き渡るには何年かかるだろう」と言っていた。そこから、「1日100万人」という、これまたマスコミや野党に「非現実的」と揶揄された数字を掲げ、見事にそれを実現させたのだ。評価する以外になかろう。

 リーマンショック後に世界に先駆けて回復基調に乗せたのに支持率が低迷していた麻生政権と、ワクチン確保では見事な実績を上げたのにやはり支持率低迷の菅政権。やるべきことをやってもマスコミの偏った報道のせいで評価されるべき部分すら評価されないというのが、重なって見える。
 ただ菅政権と麻生政権が違うのは、いくら反自民のマスコミが煽り立てても今回は2009年の総選挙のような悲劇は起こりえないだろうということ。それだけは救いである。



白鵬が引退 (2021 9/28 10:30)

かち上げ、駄目押し、万歳三唱、審判批判…色々あった横綱白鵬の問題行動(9/27日刊スポーツ)
 大相撲で史上最多の優勝45回を誇る、第69代横綱白鵬(36=宮城野)が、7月までに現役引退の意向を固めていたことが27日、関係者の話で分かった。
 近日中に引退届が受理され、日本相撲協会が正式発表する。白鵬は引退後、親方として協会に残り、後進の指導に当たる。
   ◇   ◇   ◇
 白鵬は数々の記録を打ち立てて称賛を浴びた一方、幾度となく横綱としての在り方を問題視されてきた。立ち合いでの張り手やかち上げ、駄目押しなどの粗暴さが目に余ることが多く度々、横審から苦言を呈された。この日行われた横審の定例会でも矢野委員長が、張り手などについて「一般ファンにも分かりやすい説明をする必要がある」と問題提起したほどた。
 直近では、名古屋場所で照ノ富士を破って優勝した際にガッツポーズなどをし、八角理事長から厳重注意を受けた。また、15年初場所後の一夜明け会見では、同場所13日目の稀勢の里戦の取り直しについて「子どもでも分かる相撲」などと審判部を批判して厳重注意を受けた。17年九州場所千秋楽では、観衆と万歳三唱を行って厳重注意を受け、19年春場所千秋楽では、観客を促して三本締めを行った問題で「けん責」の懲戒処分を受けた。


 たしかに、所謂「日本人が考える横綱像」とはかけ離れた部分もあったかもしれないし、私自身もかち上げなどのやり口は全く好きになれない。

 しかしながら、朝青龍が相撲界を去った後、ほとんど一人で横綱としての責務を果たし続けたことには、敬意を払うべきだろう。
 また、45回の幕内優勝という記録は、おそらく今後しばらくは抜かされることのない記録であろう。その偉業の素晴らしさは決して色あせることはない。

 一方で、白鵬に続く力士は……と思わずにはいられない。照ノ富士は頑張っているが、膝の状態を考えると何年も綱を張り続けることは難しかろう。その下の世代、御嶽海や貴景勝、正代などはいまいち精彩を欠いている。
 数年後の大相撲はどうなっているだろうか、今はまだ力を発揮し切れていない若手が出てくるのか、少々不安である。



いろいろありまして (2021 9/27 10:30)

 実生活の方でまぁいろいろありまして、ここの更新だったりツイッターの方への出現頻度が落ちたりしています。状況が落ち着いたらまた元通りになると思いますので、しばらくはご容赦くださいませ。



多種多様な意見が出るのは長所だろうに (2021 9/24 10:30)

立憲・福山氏、自民総裁選を批判「政策ばらばら、びっくりした」(9/23毎日)
 立憲民主党の福山哲郎幹事長は23日、TBSの番組に出演し、自民党総裁選の4候補の論戦について、「政策でこんなにばらばらだったのかとびっくりした」と述べた。違いが目立つ政策として、具体的には年金問題や安倍晋三前首相の経済政策アベノミクスの評価、選択的夫婦別姓を挙げた。
 福山氏は「この10年で進まなかった政策は自民党内がばらばらだった結果だ。誰が首相になっても、この政策のばらばら感をどう収れんし、選挙で訴えるのか」と指摘した。


 たしかに、自民党内にはいろいろな意見があり、右から左までの幅は非常に広い。党の部会での議論は非常に自由闊達で、様々な意見がぶつかり合っていると聞く。
 当然、総裁選では、その幅の広さが顕著に出てくる。しかしながら、そのウィングの広さはそれこそ自民党の強みであり、様々な人たちのニーズを汲み取るのにプラスに働く。
 そして、自民党の最大の強みは、それだけ多種多様な意見を内包しながらも、議論の上にきちんと党としての意思家体を下し、その後は一致団結して事に当たる、という点である。

 いろんな意見が存在するがいざとなれば一枚岩になる自民党、ふだんは反自民で一致しているが何かあるとすぐバラバラになる野党。はたしてどちらが政党として頼りになる存在だろうか、考えるまでもないと思うのだが。



身内への放言 (2021 9/23 10:30)

河野行革相「アブねぇーな、これ」ライブ配信で太郎節全開ヒートアップ(9/21日刊スポーツ)
 菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選(29日投開票)へ向け、河野太郎行革相ら4候補は21日、若手・中堅議員による派閥横断グループ「党風一新の会」主催の意見交換会に臨んだ。
 河野氏は党批判や政策立案などに鋭く突っ込む一方で、かねて指摘されていた過激さや独善的な物言いに危うさを漂わせ、ライブ中継を見る視聴者の評価も割れた。現実的かつ具体的な党改革を訴えた3候補者とは好対照に映った。
   ◇   ◇   ◇
 総理総裁候補の同僚議員に対し、同僚議員が本音を交え党改革を問う。その模様をライブ動画サービスで配信するという初の試みは、候補者の人物像や「素」に迫る面白さがあった。編集やカットが利かない一発勝負の生配信で、視聴者の生の声も表示され、国民目線のリアル総裁選を映し出した。
 主催した「党風一新の会」は、当選3回までが大半の若手・中堅議員約90人が参加する派閥を横断したグループで、河野氏を支持する議員層も重なって、河野氏が持ち味を発揮した。
 冒頭から太郎節全開。「私の自慢の1つは自民党所属の国会議員の中で、本会議(での)造反の数が圧倒的に多いのは俺だろう」と笑い飛ばした。さらに「別に与党だから全部、賛成しろという必要性は本来ないはず。与党の一員として俺は好き勝手言うぜ」と突っ走った。政府のコロナ対策も「科学的なデータを示し、説明が不十分だった。身内に甘い。傷をなめあうのは良くない」と、痛烈に批判した。
 また若手議員から官邸主導で「政高党低」と言われる現状についても「政高党低じゃなきゃ困る」と全否定し、「(各)部会で、ぎゃーぎゃーやってるよりも…、ちょっと、アブねぇーな、これ」と自らブレーキをかけるほどヒートアップした。
 圧倒的な熱量を示す一方で、危うさも漂わせた。根回しなしの唐突発言や行動などから所属する麻生派(53人)の重鎮議員が、岸田文雄前政調会長の支持に回るなど、派を二分するほど根深い、反河野の構図が露見。一般視聴者のコメントも賛否が割れた。
 他の3候補は党改革の具体策に踏み込んだ。高市早苗前総務相は「政治とカネの問題」に言及。「広島県で起きた事件(19年・参院選での買収)は悔しくて悔しく悔しくてたまらなかった。公認会計士も入れて、しっかりと監査をして結果を幅広くみなさまにお伝えして、おわびをする」とした。視聴者からは「党員になって支持する」「勝ったら入党する」などの生コメントが躍った。
 岸田文雄前政調会長は党役員の任期制限について「1ミリたりとも変わっていない」と一貫して主張し、野田聖子幹事長代行は「久しぶりのフルスペックの総裁選だが、常に党員の声を反映させる」とフルスペック固定を訴えるなど、現実的な党改革を打ち出して「河野劇場」と一線を画した。【大上悟】


 こういうのを「率直な物言い」「本音で語っている」と好感を持って受け止める人もいるかもしれないが、国のトップに立とうと考えている人間とすれば、危なっかしくてしょうがない。

 また、放言の方向性が、野党やメディアに向かった物であるならまだしも、自党に向けて批判というのも「総裁」としては微妙なところだろう。
 自民党の部会を否定する発言は話にならないし、党所属の議員たちを見下したような物言いはこれまた話にならない。自分の言動の正しさを独善的に信じているのかもしれないが、他者を愚弄して自身の主張を最優先にしても、人は付いてこない。

 この点、岸田氏は勿論、高市氏や野田氏も、慎重な物言いを心がけており、河野氏よりも評価できる。まぁ小泉純一郎という希有な前例があるのだが、希有な前例を踏襲しようとしても巧くいくものだろうか、疑問である。



結論ありきの検証 (2021 9/22 10:30)

立憲がアベノミクス「失敗」と総括 次期衆院選、消費税5%を目玉に(9/21朝日)
 立憲民主党は21日、安倍前政権の経済政策「アベノミクス」について「格差や貧困の問題の改善にはつながらなかった。日本経済が混迷から抜け出せない最大の要因だ」とする検証結果をまとめた。枝野幸男代表はこれを受け、「時限的な消費税5%への減税」を次期衆院選の目玉政策に掲げる考えを改めて述べた。
 枝野氏は記者団に「(アベノミクスは)明らかに失敗だ。(経済政策を)抜本的に変えない限り、日本の経済の低迷を抜け出すことはできない」と強調した。
 立憲は今月、検証委員会を立ち上げ、2回にわたり有識者からヒアリングした。その結果、アベノミクスについて「お金持ちをさらに大金持ちにしただけに終わった」と総括。2014年と19年の消費増税についても「GDP(国内総生産)の半分以上を占める消費を腰折れさせた」とした。
 枝野氏は「コロナによる消費の低迷と生活困窮の状況を踏まえると、少なくとも時限的な消費税の5%への減税は間違いなく必要だ」と強調。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を25年度に黒字化させる政府目標についても「いったん凍結せざるをえない」とした。
 立憲は6月、経済政策の「中間とりまとめ」を発表している。そこでは医療、福祉、介護、子育て、教育などの「ベーシックサービス」の充実をはかるほか、所得税や消費税の減税を掲げている。これらを踏まえて、月内にも衆院選で掲げる経済政策を発表する方針だ。(北見英城)


 やはり結論ありきの偏った評価となった。

 消費税の増税が景気回復の腰を折ったのは事実であり、その点に関しては立憲民主党の指摘は正しい。しかし、消費増税は民主党も含めた3党合意に基づく物であり、その事実を無視して「消費増税は安倍政権の失策だ」と非難するのは筋違いだ。

 また、アベノミクスの金融緩和策によって、少なくとも失業率は低下し、新卒採用も大幅に増え、雇用環境は大幅に改善した。平均賃金が低下したというのも、新たに働き出した人が増えたという面がある。そういった雇用環境改善に言及せずに「お金持ちをさらに大金持ちにしただけに終わった」と避難するのは、難癖でしかない。

 自民党の経済政策を検証するのもいいが、まず民主党政権の株価8000円台・ドル円70円台を検証するのが先だろうに。



冷静な応援を (2021 9/21 10:30)



 高市氏については、経済政策はアベノミクスを継承すると言っているし、安全保障もきちんと中国の脅威を捉えているので、応援したい部分もある、
 しかし、一部の支持者が酷すぎる。他の候補を誹謗中傷し、高市氏を「保守の星」のように持ち上げている。

 安倍晋三氏の第1次政権でも、右に偏った人たちが多く支持し、少しでも現実的な施策を打ち出そうとするとこぞって批判の声を上げて、後ろから弾を打ちまくっていたものだった。仮に高市氏が総裁になったら、第1次安倍政権の二の舞になる可能性が高いのではなかろうか。

 しかし、高市氏はその状況を良しとしていないようだ。たしかに保守的政策の主張が目立つが、他候補を売国と貶めるような声からは距離を取ろうとしている。「他候補への誹謗中傷や恫喝や脅迫によって確保される高市支持など要りません」という発言は、「よく言った」と喝采を送りたい。これで、振り切れた人たちが離れ、冷静な人たちの支持が増えれば……。

 党内でのリーダーを決める戦いである。総裁選が終われば、総裁になった人物が他候補の訴えた政策を実行する可能性もある。情緒的に振り切れない応援の仕方を貫きたいものだ。



PB先送りは当然 (2021 9/20 10:30)

総裁選4候補、いずれもPB先送りの意向 ネット討論会で口揃え(9/18朝日)
 自民党総裁選に立候補した4氏は18日夜、動画配信のニコニコが主催したネット討論会で、政府が財政規律の一つとして掲げる基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化の目標について、いずれも先延ばしを容認する姿勢を示した。コロナ禍が長引いており、生活困窮者への支援や低迷する経済の下支えなどで財政出動が必要なことを理由に挙げた。
 立候補した4氏の中では、高市早苗前総務相が、大胆な財政出動をするためとして、物価上昇率2%の目標が達成できるまでPBの黒字化目標を凍結することをいち早く明言してきた。
 これを受け、この日の討論会では、ほかの3氏(河野太郎行政改革相、岸田文雄前政調会長、野田聖子幹事長代行)にPBに対する考えを聞く質問が出た。
 野田氏はPBは「財政規律の原則だ」としつつも、「現在は有事。いまここでお金を使わないと、底抜けして次がない時代なので、やはりペンディング(保留)」と語った。河野氏も「コロナの影響が続く間は、PBは先送りせざるを得ない」と語り、金融緩和と財政出動を組み合わせて、内閣府の直近の試算で約22兆円と試算されているGDPギャップを埋める考えを示した。岸田氏も「財政再建の旗は降ろしません」としつつも、数十兆円の経済対策が必要だとの認識を示し、PBについて「必要であれば先延ばしも考えなければいけない。目標ありきではなく、やるべきことの順番を間違えてはならない」と語った。
 PBの黒字化とは、社会保障などの政策経費を新たな借金に頼らずにまかなえている状態を指す。内閣府が7月に出した最新のPB試算では、黒字化の目標に掲げる25年度の収支は、高成長をした場合で2・9兆円の赤字。政府は歳出削減を進めれば、黒字化は「視野に入る」との立場をとっている。(伊沢友之)


 財政に関しては、大規模支出を躊躇わないと明言している高市氏を支持したい。
 ただ、他の3氏も、新型コロナに喘ぐ現状を考えると財政規律の優先順位は下げるべきだという考えであり、至極真っ当な感覚に安堵を覚える。

 しかし、河野氏は「年金の不足分は消費増税で補う」と発言しており、緊縮財政的気質が際立っており、到底支持できない。

 ただし、緊縮財政を訴える朝日新聞からしたら、看過できないだろう。
 しばらくしたら、朝日新聞の社説か「社説余滴」かオピニオン欄で、大緊縮財政主義者の朝日新聞論説委員の原真人氏あたりが大げさに事態を憂える文章を書くことだろう。新型コロナ対策でPB先送りなんて当然の話なのだが、緊縮以外は何も見えていない原氏にとっては、PB先送りは許されざる主張であろう。
 ……と昨夜のうちにここまで書いていたら、今日の社説で「財源論議から逃げるな」と批判していた。今週中には、原真人氏が余滴に登場してさらなる批判を繰り広げることだろう。

 もちろん、「国家は無尽蔵にお札を刷れる、どんどん金をばらまけ」という暴論に与するつもりはない。それではいつかは破綻を迎えることになる。しかし、新型コロナ禍にあっても財政規律や増税を訴える朝日新聞もまた異常である。その双方の極論の間で、バランスの取れる場所を探しながら現実的な対応をしていくしかない。



大番頭気取りの石破氏 (2021 9/17 10:30)

岸田氏「言葉が踊っている」 石破氏の発言に(9/16産経)
 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への出馬を表明している岸田文雄前政調会長は16日、河野太郎ワクチン担当相を支援する石破茂元幹事長が今回の総裁選を「古い自民党と国民との戦い」などと指摘したことについて「『変える』とか『新しい』とか言葉が踊っているが、具体的にどうするか明らかにすべきだ。その中身で本当にやる気があるのはどちらかを示すことが大事だ」と述べ、対抗心をにじませた。党本部で記者団の取材に答えた。
 岸田氏は「新型コロナウイルス禍で多くの国民が苦しんでいる中、どのようなリーダーがふさわしいのか。コロナ対策をはじめとする政策をしっかりと訴え続けていかなければならない」と強調した。


 岸田氏の述べている石破発言についてはこちら。

総裁選は"4人の争い"に 野田市も立候補(9/16日テレ)
午後行われた立ち上げ式には石破元幹事長も登場。世論の人気が高い河野・小泉・石破の3枚看板で党員票の獲得を狙う戦略です。
石破元幹事長(17日午後1時半すぎ 河野氏の必勝を期す会)
「この戦いは変えなければいけない自民党が存在している、古い自民党と国民との戦いだ」
(一部抜粋)

 「古い自民党と国民との戦い」ということは、菅政権やその前の安倍政権を支持する人々を「国民」にカウントしていないことになる。
 「自公政権と、私たち+国民との戦いだ」というように、自分たちを支持しない人を国民の埒外に措く物言いは、立憲民主党や共産党、社民党が得意とする物である。さすが石破氏、野党体質が染みついた発言である。

 石破氏は河野氏の「改革を前面に押し出す体質」をアピールしたいのだろうし、おそらくは、「自民党をぶっ壊す」と訴えて対照した小泉純一郎氏の顰みに倣う気持ちもあるのだろう。しかし、意気軒昂な石破氏は小泉純一郎の劣化コピーにしか見えない。

 しかし、石破氏は立候補断念に追い込まれた残念な立場のくせになぜか河野陣営の大番頭気取りで、しかも無駄に敵を作る言説を繰り広げている。河野陣営にとっても必ずしもプラスには見えないのだが。



枝野氏の頭の中はどうなっているのか (2021 9/16 8:30)

立民・枝野氏「自民は旧民主党化している」(9/15産経)
 立憲民主党の枝野幸男代表は15日、菅義偉(すが・よしひで)首相に代わる「衆院選の顔」を決める総裁選を実施する自民党について、平成24年に政権を失った旧民主党の姿に重ね合わせた。東京都内で記者団に「自民党はこの2、3カ月、あのときのような民主党化している。こちら(立民)がむしろ、安定と安心感を示してきている」と述べ、衆院選への自信をのぞかせた。
 旧民主党勢力が結集した立民は15日、結党から1年を迎えた。枝野氏はこの1年の成果について「新型コロナウイルス対策の決定的な判断ミスや遅れをはじめ、政権の問題点を問いただした。菅政権を事実上の退陣に追い込むことができた」と成果を強調した。


 枝野氏をはじめ、立憲民主党の面々は、安倍前総理らが「悪夢の民主党政権」などと発言した際には「必ずしも悪夢ではなかった、実績も上げた」と反論してきたはずだ。そのくせに、自分は「民主党」を自民党を罵倒の道具にするというのは、どう考えても筋が通らない。

 しかも自身はその「民主党政権の当事者」である。自身が幹部であった政権について、向けられた低評価には反対しつつ自らは低評価を下して他者批判の道具に使う……枝野氏の頭の中がどうなっているのか、どう整合性を付けているのか、不思議でならない。

 東日本大震災直後には、枝野氏は官房長官として情報発信を続け、ツイッターでは「枝野寝ろ」というハッシュタグまで生まれ、民主党の中ではまだマシな方だったはずだ。しかし今や、墜ちるところまで墜ち果てた感がある。まことにむごい。



河野+石破+小泉 (2021 9/15 10:30)

小泉環境相、河野氏支持を表明「突破力は群を抜く」(9/14産経)
 小泉進次郎環境相は14日夜、神奈川県横須賀市内で記者会見し、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)で河野太郎ワクチン担当相を支持する考えを正式に表明した。「河野氏の突破力は政界でも群を抜いている。新型コロナウイルス時代に問われる改革の実行には突破力が不可欠だ」と述べた。
 小泉氏は原子力発電などよりも再生可能エネルギーを優先導入する政府方針の決定に向け河野氏と連携してきたことを挙げ、「既得権益はエネルギー政策を巻き返そうと躍起になって攻撃している。攻撃に耐えられるだけの国民的な支持を集めたい」と語った。
 「河野氏自身が『党風一新』だ。河野氏が首相になれば、日本は変わる」とも語った。有志の若手議員ら約90人が総裁選を通じた党改革を求めて「党風一新の会」を設立しており、同会に河野氏への協力を求めた形となる。
 石破茂元幹事長が河野氏支持に回るとみられることから、石破氏に反目してきた安倍晋三前首相らに近い議員に反発が広がっていることについては「仮に石破氏に応援をお願いするから河野氏はダメだという理屈がまかり通れば、組織として健全な姿とはいえない」と牽制(けんせい)した。


 予想されていたことではあるが、小泉氏が河野氏支持を表明した。

 河野氏に石破氏が抱きつき、小泉進次郎氏も支持……河野内閣が成立したら、やたら改革を前面に出すが中身は空虚で国力を確実に削いでいく施策にばかりこだわる、小泉政権のような政権になりそうだ。

 野田聖子氏が推薦人を確保して出馬しそうだという報道もある。
 彼女については、蒟蒻ゼリーの件を筆頭に到底支持できないが、彼女の出馬によって河野氏が1回目に過半数取る可能性が減ることを考えれば、出馬することについては歓迎の気持ちである。

 それくらい、河野氏が総裁になることは避けたいと思っている。議員票でどれくらい岸田氏が奮闘するか、党員や議員たちが「小泉政権」の反省をどれくらいできているのか。



石破氏不出馬 (2021 9/14 10:30)

自民総裁選、石破氏は出馬見送り…15日に派閥総会で表明見通し(9/14読売)
 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)を巡り、石破茂・元幹事長は立候補を見送る意向を固めた。15日の石破派総会で表明する見通しだ。出馬表明している河野太郎行政・規制改革相を支持する方向で調整している。総裁選には河野氏のほか、岸田文雄・前政調会長、高市早苗・前総務相が出馬表明している。
 石破氏周辺が13日、明らかにした。石破氏は「過去の総裁選で党改革を訴えてきたが、何も変わらなかった。それは自己満足にすぎず、今回はそうした方法は選ばない」と周囲に語った。


 いまだにグダグダ判断を決めかねていた時点で、決断力がないことが如実に表れており、総裁の芽は皆無だろう。

 ただ、石破氏が河野氏に抱きついたことで(あるいは河野氏が石破氏を抱き込んだのか?)、党員からそれなりの支持を得ている2人が一体化したわけで、党員票の多数を獲得することは確実だろうし、勝ち馬に乗ろうとする議員たちが雪崩を打つ可能性も高まったのではないか。
 河野氏支持なのだが石破アレルギーを持つ議員がどれほどいるのか、その数によっては岸田氏に有利に働く可能性もあるが、果たしてどうだろうか。石破氏の河野氏支持によって、党員票はプラスになるだろうが、議員票ではそれなりのマイナスが出そうだ。

 世論調査では、河野氏も石破氏も人気が高い。選挙を考えれば、順当な選択になるが、選挙はよくてもその後、緊縮財政や再生エネルギー優先の「国力を削ぐような施策」ばかり繰り出してきそうで、非常に不安である。



いまだに的外れ (2021 9/13 10:30)

立民・枝野氏「アベノミクスを検証」 経済政策の材料に(9/12日経)
 立憲民主党は安倍晋三前首相の経済政策「アベノミクス」を検証する。枝野幸男代表が12日のインターネット上の対談で「功罪を検証するのが大事だ」と述べた。近く委員会を立ち上げる。
 枝野氏は記者団に、検証の結果は「われわれの政策を訴えていく大きな材料になる」と強調した。専門家の協力も得て、自民党総裁選の期間中にも示す。


 相変わらず「自民党を批判すること」でしか存在感を示せない、さもしい集団である。

 敵がやってきたことをこき下ろすよりも、自分たちなら何ができるかを魅力的に示す方が支持を広げるには有効であろうに、いつになったらまともな政策立案・提示をおこなうようになるのだろうか。「いや政策は打ち出している」という向きもいるかもしれないが、「モリカケサクラの真相解明」だとか的外れな物ばかりではないか。

 それでも、アベノミクスを客観的に検証して今後の政治に活かすというならまだしも、どうせ、アベノミクスで雇用環境や年金運用などが大きく改善したことを無視して難癖を付けるだけに終始するだろう。まったく無益な行為で、それならばその前に民主党政権の反省と総括をやるのが先だろうに。

 現状で支持しているコアな信者はそれで喜ぶかもしれない。しかし、仮に政権を奪取したいのならば、今支持していない層にも幅広く支持を訴えねばならない。信者しか喜ばないような行為は、むしろ外側へ支持を広げる可能性を狭めてしまう。

 そういえば朝日新聞に、ごく真っ当な野党批判の論説が掲載されていた。
寛容になれと不寛容に主張 支持広がらぬリベラル勢力、固定客見誤る(9/9朝日)

しかしこのような言説さえ、立憲民主党支持者は「不当だ」と批判する狭量さを示す。



 そして、このような狭量な声ばかり、立憲民主党は聞き入れている状態だ。これでは支持は広がらない。

 自民党の総裁選のせいで立憲民主党の存在が埋没する理由は、与党批判が足りないからではない。自党の魅力をアピールできていないからだ。そしてそれは、他党をこき下ろすことでは決して達成できない。



自民党総裁選 (2021 9/11 10:30)

 菅総理が総裁選出馬を断念し、次期総裁に岸田氏、高市氏、河野氏が名乗りを上げた。

 たしかに安倍氏や昭和の時代の総裁争いに比べれば幾分小粒な感じは否めないが、歴代最長の政権を保持した大宰相と比べるのはかわいそうではあるし、清濁併せ呑む政治家が許されなくなってきているという時代の変化という物もあろう。

 それでも、3人の話を聞いていると、彼らなりの国家観や政策を語っており、真面目に勉強しさまざまな政治課題に取り組んできた蓄積をうかがわせる。
 何だかんだで「次の総裁は誰になるのだろうか」と盛り上げることもできており、自民党の層の厚さを実感する。共産党や社民党ではあり得ない状態であるし、立憲民主党の場合は代表戦となれば複数出てくるかもしれないが、想像するにアホの見本市にしかならなさそうである。自民党の政権担当能力の高さを改めて実感する。

 ここで何度も書いているように、私としては岸田氏支持である。ただ河野氏や高市氏も、総裁選を通じて問題点を改善し、党内の多くの議論を聞き入れる度量を見せれば、それほど大きな間違いを犯すことはないだろう。

 自由闊達な議論を期待したい。



高市氏に落胆、岸田氏に期待 (2021 9/9 10:30)

「風評被害リスクある限り放出の決断しない」 福島第一原発「処理水」海洋放出で高市氏 自民党総裁選(9/8東京新聞)
 自民党の高市早苗前総務相は8日、総裁選への立候補を表明した記者会見で、東京電力福島第一原発で保管が続く汚染水を浄化処理した後の水の海洋放出について、「風評被害を広げる可能性がある。そのリスクがある限り放出の決断はしない」と述べた。政府は4月13日、「処理水」を海に放出する処分方針を決定。政府と東電が放出の具体的な方法と風評被害対策の準備を進める中、高市氏は菅政権とは異なる見解を示した。
 処理水放出について問われた高市氏は「処理水の放出(方針決定)は大変驚いた」とし、2015年に政府が福島県漁連に「関係者の理解なしには、いかなる処分も行いません」と約束した文書の出し主が、当時経産相が海外出張のため一時的に代理した総務相だった自身の名前になっていたと説明。「経産省の職員は総務省に来てないし、私も文書を見ていないが、政府が福島の漁業関係者に約束をした文書です」と述べた。
 その上で高市氏は「私の名前が使われているのもあって非常に強い責任を感じている。地元の理解がないのに軽々に放出、地下トンネルを掘るということだが、本当ならこれ以上の汚染水が発生しないように直接遮水をするという方法もある。他の選択肢も含めてしっかりと考える」と指摘。「福島県だけでなく他の県にも輸入制限をかけている国があるという中で、さらに日本全体に風評被害を広げてしまう可能性がある。リスクがある限り、私であれば放出の決断はしません」と明言した。
 高市氏は自身のホームページで掲載してるコラムでも、4月14日に「福島第1原子力発電所「処理水」の海洋放出決定の手順に疑問」と題して、政府方針決定に疑問を呈していた。(小野沢健太、小川慎一)


 高市氏については、彼女を支持する層が(少なくとももネット上では)右に振り切れた連中ばかりという点を最大の不安要素としつつも、アベノミクスの継承という点に関しては期待できると思っていた。しかし、「処理水の海洋放出はしない」というこの発言で、彼女に対する見方は一気に冷めた物になった。
 安倍政権で遅々として進まなかった処理水問題で、せっかく菅総理が政治家として責任ある決断をしたというのに、その進めた時計の針をまた逆回しにする愚行である。

 一方、岸田氏については、財政問題に関する発言が少ないために緊縮財政寄りではないかという不安がつきまとっていたのだが、彼が発表した政策を見る限り、支出すべき物は支出するという意思を感じることができる。

岸田氏が経済政策案「令和版所得倍増」を発表 「新自由主義、転換」(9/8朝日)
 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補を表明している岸田文雄前政調会長は8日の記者会見で、格差是正に向けた分配機能の強化を柱とする経済政策案を発表した。安倍政権下で始まった大規模な金融緩和と巨額の財政支出、成長戦略の3本柱を維持しつつ、「小泉改革以降の新自由主義的政策を転換する」と訴えた。
 政策案の「令和版所得倍増」は、格差是正に向けて、従業員の賃上げに取り組む企業への税制支援や金融所得課税の見直し、教育費・住居費の支援などを盛り込んだ。
 成長と分配を両立するために、首相直属の「『新しい日本型資本主義』構想会議(仮称)」を設置。これまでの経済政策や社会保障改革などを総括し、「ポストコロナ時代の経済社会ビジョン」を策定するとした。経済安全保障を強化するための「経済安全保障推進法(仮称)」も策定し、経済安保担当相を設けるという。
 また、将来の財政状況に一定の配慮を示しつつも、新型コロナウイルスの感染抑止に向けた巨額の財政支出を優先する考えを改めて強調した。
 さらに成長戦略として、10兆円ファンドの年度内設置による、研究支援や産業再編、地方のデジタル関連インフラの整備を進めることなどを示した。政策に科学技術の視点を反映するため首相直属の首席科学技術顧問、各省に科学技術顧問を置く。岸田氏は会見で「新しい日本型資本主義の構築に向けて先頭に立つ」と力を込めた。(神沢和敬、笹井継夫)


 緊縮ではなく積極財政に軸足を移してくれたのなら歓迎したい。
 河野氏が未だに緊縮的な思想の持ち主のようなので、この対抗軸の存在はありがたい。
 政治手腕の手堅さや、外相としての実績も考えると、やはり、岸田氏が総裁になってくれるのが最も国益にかなうと私は思う。党員投票では河野氏に分があるので、何として議員票を確保して欲しいものだ。



政権取る気が感じられない立憲民主党 (2021 9/8 10:30)

立民、「枝野内閣」最初の一手発表 30兆円補正、森友究明チームも(9/7時事)
 立憲民主党の枝野幸男代表は7日、次期衆院選で政権交代を実現した場合に発足する「枝野内閣」が、初閣議で決定する政策を発表した。新型コロナウイルス対策を盛り込んだ30兆円規模の2021年度補正予算編成や、森友・加計学園問題の真相究明チーム設置などが柱だ。
 初閣議での決定事項を事前に公表するのは異例。背景には自民党総裁選で野党が埋没することへの危機感がある。枝野氏は記者会見で「政権が代われば政治は変わる。1日ですぐに変わるということを伝えたい」と強調した。
 官房長官をトップとする新型コロナ対策の新組織設置や、菅政権で拒否された日本学術会議の会員候補6人の任命、出入国管理施設で収容中に死亡したスリランカ人女性の監視カメラ映像公開なども掲げた。
 立民幹部は「自公政権が絶対にやれないことを中心に選んだ」と説明。今後も次期衆院選の公約を順次発表するなど、発信力強化に努める考えだ。


 仮に政権を取った場合にはじめに実施する内容が、「日本学術会議の会員候補6人の任命」とか「出入国管理施設で収容中に死亡したスリランカ人女性の監視カメラ映像公開」とか……感覚がズレまくっているとしかいいようがない。
 このような些末な案件でしか差別化できないほどに、政策立案能力が欠落しているということか、あるいは自民党の逆張りでしか存在意義をアピールできないということか。まぁその両方か。

 自民党をこき下ろすことで得られる表紙か期待していないことの表れではないか。本気で政権を取るつもりがあるなら、こんなくだらない「政策発表」はおこなわない。

 また、本気で政権奪取するつもりがあるならば、「次の内閣」を発表したらどうか。まぁ仮に発表しても「百鬼夜行」のような顔ぶれになるのは面見えているし、そもそも、2009年の政権奪取時には、既に公表していた「次の内閣」とは全く違う陣容で組閣したので、事前に発表していたとしても全く信用できないのではあるが。



自民党総裁選 (2021 9/6 10:30)

 菅氏の退任で、どうやら次期総裁選は候補者乱立となりそうだ。

 今のところ、岸田氏が立候補確定、河野太郎氏と高市早苗氏も出る可能性大、石破氏が推薦人を確保しようと動いている、という状況。ほかにも、下村博文氏や野田聖子氏も動いているようだが推薦人確保は大変そうだ。

 一昨日書いたように、緊縮財政派で再生可能エネルギー信者の河野太郎氏は、私は「部下としては有能だがトップとしてやらせると国益を損ねる行動に走る」とみているので、あまり支持していない。しかし、自民党内の若手議員からは「選挙の顔」としての期待が集まっており、選ばれる可能性は高そうだ。

 右寄りの人には高市氏が人気だ。安倍総理の支援ももらえたらしいが、仮に総理になった場合、とりわけ東アジア外交において現実路線を取ればすぐに偏った右より層からはむしろ批判が集まるだろう。そういう人たちから支持を得られるような路線に走れば、それはそれで危険極まりない外交になるので容認できない。また、保守思想が強いためにマスコミが最も嫌う部類の政治家なので、総理になったらマスコミからの批判が凄まじい物となるだろう。様々な不安定要因が浮かぶので、支持しづらい面がある。

 石破氏は、野党か評論家のような物言いをして後ろから弾を打つ姿勢が話にならない。党内議論で主張するなら分かるが、外野に向けていやらしく問題点をあげつらって、いったい何になるのか。内部にいるのだから、内部から変える努力をするべきだろうに。
 そして、新型コロナ軽視・反ワクチンの小林よしのりにすり寄った姿勢を見せているのが、この時期の総理候補としてはどうしようもなくダメである。

 私としては、岸田氏が最も無難に感じる。手腕の手堅さは問題なさそうだし、安倍政権で彫金渡って外務大臣を務めてきたために、外交でも安定感を発揮できるだろう。緊縮財政的な思考についても、打ち出した新型コロナへの対応を見るに、それほどでもないように思われる。

 現時点では河野氏や高市氏が当選する可能性が高そうだが、二人にはいずれも不安要素が多くつきまとう。目先の選挙を勝ち抜くにはよいのだろうが、安定した政権を築けそうには思えない。

 野党?相変わらず的外れな難癖ばかり付け、菅総理をねぎらう言葉一つかけられない程度の社会性のない輩がトップを張る集団など、ゴミでしかない。



菅氏総裁選不出馬 (2021 9/4 10:30)

 菅氏が、次の総裁選に立候補しないことを決めた。

 ここで何度も書いてきたように、ワクチン確保は高く評価すべきだし、福島原発の処理水の海洋放出の決断も功績である。
 粛々と仕事するタイプである一方で、国民の共感を得るためのパフォーマンス能力がないのが支持率に響いてしまったのは非常に残念だった。新型コロナの鬱屈を一身に浴びる形になってしまった面もあろう。本人も覚悟していたことではあったろうが、不運であった。

 菅政権を見ていると、リーマンショック時に世界に先駆けて回復基調に乗せて国際社会を牽引していたのに、正当に評価されず、マスコミの批判の中で低支持率をかこっていた麻生政権を想起する。後世には正当に評価されるだろうか。そのような論調になってほしいなと心から願っている。

 さて、菅氏が出ないとなると、次期総裁は、岸田氏一択の流れになるのか、菅氏(あるいは安倍・麻生氏が)後継候補を作るのか、それとも流れに任せて候補者乱立となるのか。とりあえず、緊縮財政論者で再生エネルギー信者でパワハラ気質の河野太郎氏、また非科学的な新型コロナ観に侵されている小林よしのりにすり寄った石破茂は、論外である。

 また、野党議員や一部マスコミが「菅がやめるのは無責任」などとホザいている。
 総裁任期を全うしてやめるのを「放り出し」と、本気で言っているなら知能にだいぶ問題があるし、分かっていて言ってるなら人間性に問題があるし、どちらにせよクズである。
 ねぎらいの一言も言えないところに、センスのなさを感じる。コアな支持者はそれで喜ぶのかもしれないが。

 ともかく菅さんには、1年間、大変な時期に総理を引き受け仕事をこなしてくださりお疲れ様でした、といいたい。



河野太郎氏のパワハラ (2021 9/2 10:30)

河野太郎大臣パワハラ音声 官僚に怒鳴り声「日本語わかる奴、出せよ」(9/1文春オンライン)
 9月29日に自民党総裁選が迫る中、世論調査で「次期首相1位」に挙げられる河野太郎ワクチン担当相兼規制改革担当相(58)。8月24日に行われたオンライン会議の場で、資源エネルギー庁の幹部職員にパワハラを行った疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。
 会議には河野氏のほか、内閣府の山田正人参事官と、エネ庁の山下隆一次長、小澤典明統括調整官の3名が参加した。「週刊文春」はこの会議の様子を録音した約28分間の音声を入手。河野氏が山下氏と小澤氏を大声で怒鳴りつける様子が収録されていた。
 議題となったのは、3年に一度見直しが行われる「エネルギー基本計画」だ。10月の閣議決定を目指す中、エネ庁は8月4日に素案を発表していた。
 経産省関係者が語る。
「エネ庁の素案では、2030年に総発電量のうち、再生可能エネルギーの比率を『36〜38%程度』にすると記されています。これは2019年度の実績(約18%)の2倍に相当する、極めて高い目標値です。ただ、規制改革相として再エネ推進に取り組む河野大臣は『36〜38%』が『上限』ではないという意味で、『36〜38%以上』と明記するよう求めてきました」
 会議の場で行われたのは、「程度」と「以上」という文言を巡る攻防だ。
河野「日本語では、36〜38以上と言うのが日本語だろ」
小澤「え、え、えっと。えっとですね、政策的な裏付けを積み上げてですね……」
 必死で「程度」という文言について説明しようとする小澤氏に対して、河野氏はあくまで同じ言葉を繰り返す。
河野「だから36〜38以上だろ!」
小澤「いや、積み上げて36〜38程度……」
 河野氏はなおも説明しようとする小澤氏の発言を遮り、ドスの利いた声でこう怒鳴った。
河野「積み上げて36〜38になるんだったら、以上は36〜38を含むじゃないか! 日本語わかる奴出せよ、じゃあ!」
(以下略)

 この記事に書かれた内容が事実なら、官僚を罵倒することに何ら痛痒を感じない立憲民主党の菅直人や小西洋之や原口一博や長妻昭などと同類であり、全く擁護できない。彼らの横暴な態度を批判してきた以上、河野氏の態度も当然批判対象にせねばならない。
 「官僚側はなんで録音しているんだ」「官僚が河野氏を陥れたのでは」とかいう声もあるようだが、そんなことは関係なく、恫喝している時点でアウトである。

 民主党政権が失敗した理由の一つに、官僚たちを下僕のように扱い、彼らの協力を巧く取り付けられなかった点がある。河野太郎氏の行為もそれに類する物であり、政権運営にはマイナスでしかない。
 事務処理能力は高く閣僚としては有能だと思うので、謝罪して出直した上で、パワハラ気質を抑えて職務に励んで欲しいとは思う。態度が改まらないのであれば、政界から消えてもらってもけっこうだ。


 ちなみに、昨日ここで書いた件。
 菅総理が自ら、「9月の解散はない」と明言した。毎日新聞高橋恵子記者の飛ばし記事だったのか、観測気球を上げたが菅氏側が引っ込めたのか。いずれにせよ、解散権や総裁選日程を恣意的に扱う決定を下さないことはよかった。



解散を先に、総裁選を先送り? (2021 9/1 0:00)

首相、9月中旬解散意向 党役員人事・内閣改造後 総裁選先送り(8/31毎日)
 菅義偉首相は自民党役員人事と内閣改造を来週行い、9月中旬に衆院解散に踏み切る意向だ。複数の政権幹部が31日、明らかにした。自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)は衆院選後に先送りする。首相は衆院選の日程を10月5日公示、17日投開票とする案を検討している。
 首相は来週の党役員人事で二階俊博幹事長を交代させる方針だ。首相は8月30日、首相官邸で二階氏と会談し、二階氏を交代させる意向を伝達。二階氏も「自分に遠慮なく人事をやってほしい」と応じ、交代を容認した。
 首相は、人事を断行することで政権浮揚を図り、衆院選を有利に進めたい考えだ。政権内では9月14〜16日に臨時国会を召集し、解散する案が浮上している。
 政府・与党内では新型コロナウイルス対策を切れ目なく行うために、衆院を解散せず、公職選挙法に基づく「任期満了選挙」を行う案も浮上していた。しかし、総裁選は岸田文雄前政調会長の出馬表明で選挙戦となる見通しで、首相に対する批判票が対抗馬に集まる可能性が出ている。首相は党内の支持を十分集められる見通しが立っておらず、総裁選を先送りするために解散に踏み切ることにしたとみられる。
 これまで首相は衆院選の時期について「新型コロナ対策が最優先」としてきたが、衆院解散によって「政治の空白期間」が生じるため、批判が集まる恐れもある。党内では菅首相のままでは衆院選を戦えないという声も根強くあり、解散を断念させるために巻き返しの動きが起きる可能性もある。【高橋恵子】


 とてつもなく違和感を覚える話だ。そもそもこの記事は事実なのか?

 任期満了を待って解散した方が、今よりは新型コロナが収まってる可能性が高いだろうし、野党やメディアからの「政治空白をうむ」という批判もかわせるだろう。解散する前に総裁選で負けてしまう可能性は確かにあるが、総裁選で負ける可能性があるから解散を先にやってしまうというのは、自爆テロのような行為だ。

 そもそも、総裁選直前の党役員人事断行とか、解散前の内閣改造も、筋からいえば違和感満載の行動だ。もちろん、権力を維持することには全力を挙げるべきではあるが、あまりにも権力維持が前面に出ては、支持を失うことになる。

 なんとも気持ちの悪い話だ。この行動は、支持できない。