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決勝Tに進出 (2018 6/29 10:30)

日本2大会ぶり16強!W杯史上初 イエローの差で“紙一重突破” (6/29スポニチ)
 日本代表が2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。H組の日本は28日、ボルゴグラードでの1次リーグ最終戦でポーランドと対戦。西野朗監督(63)は24日のセネガル戦から先発を6人入れ替えて臨んだが、0―1で敗れた。しかし、同組のコロンビアがセネガルに1―0で勝利。この結果、コロンビアが勝ち点6で1位となり、日本とセネガルは勝ち点4で並んだが、順位決定規定で上回った。AP通信によると日本はW杯で初めてフェアプレーポイント差で決勝トーナメントに進出した。
 耳をつんざく大ブーイングの中、日本代表が2大会ぶりの決勝トーナメント(T)進出を決めた。土壇場で西野監督が打って出た手段は、まさにギャンブル。0―1の後半37分、長谷部を投入すると攻撃を止めるよう指示。後方でボール回しを続け、時間を稼いだ。負けている状況で失点のリスクだけを抑え、H組2位を勝ち取った。
 天国と地獄を分けたのはこの前代未聞の策。同時刻に行われたコロンビア―セネガル戦は後半29分、コロンビアが先制。この時点で決勝Tの切符はセネガルとの争いになった。勝ち点、得失点差、総得点で並び直接対決もドロー。最後は警告数などによるフェアプレーポイント(反則ポイントの低い方)に委ねられた。セネガルの6に対し日本は4。まさに紙一重だった。
 西野監督は言う。「チームとしては本意ではない。勝ち上がる上での戦略です。選手も本意ではなかったと思うが、成長していくうちの一つ。対応性が常に問われる」。残り時間は10分以上。セネガルが同点に追いつけば勝利を放棄した日本の決勝T進出の道は閉ざされる。それでも勝負に出た。作戦は消極的だが、姿勢は強気。結果、W杯で初めてフェアプレーポイントが両国の差を分けた。
 そもそも先発編成もギャンブルだった。コロンビア、セネガル戦は先発を固定したが、6人を変更。岡崎、武藤、宇佐美、槙野、山口、酒井高を送り出した。布陣も4―2―3―1から4―4―2にシフト。本職がサイドバックの酒井高を右MFに配置した。「疲弊している中で戦わないといけない。ベンチワークが重要になる」。リスクを恐れなかった。
 理想像がある。02年W杯日韓大会で韓国を4強に導いたヒディンク監督だ。決勝Tでイタリア、スペインを撃破した名将の采配に感銘を受けた。当時はG大阪を率いて1年目。先手先手を打つ強気の交代策をバイブルに、J1歴代最多270勝を挙げた。63歳で迎えた自身初のW杯。「常に強い選択をしたい」とヒディンク氏に負けない強気を貫いた。
 W杯の日本の最高成績は02、10年の16強。ここからは新たな歴史をつくる戦いが始まる。西野監督は「強いチャレンジを持って入りたい」。22年前、「マイアミの奇跡」を起こした勝負師に恐れるものは何もない。



 先発を6人も入れ替えて「本当に機能するんだろうか」と不安に思っていたが、予想通りに、それが今まで手中にしていた良い流れをリセットしてしまい、その悪い流れのまま90分終わってしまった感であった。日本の控えで巧く戦えるほど、ワールドカップは甘くないと言うことだ。

 最終版の10分ほどの日本の戦い方には、賛否の声が上がっている。

 コロンビアが1点リードしたままで、日本も1点差ビハインドのままだと、日本とセネガルは勝ち点だけでなく得失点差でも並ぶがフェアプレーポイントで日本が2位となる。それゆえに日本は、残り10分程度、無理に同点に追い付こうとするのではなく、ボールを回してこのまま試合が終わるのを待った。

 決勝トーナメントに進むことを考えれば、この戦略は実に正しい。もちろん、セネガルがコロンビアに追い付くというリスクはあるが、確率からしたら、最も勝ち進む可能性が正しいやり方を選んだわけで、実に正しい。

 ただ、やはりモヤモヤする物が残るのも正直なところだ。こんな勝ち方で次に繋がるのかという不安もあるし、何より格好悪い(決勝Tに進む理由がフェアプレーポイントというのも皮肉な話だ)。
 そもそも優勝する可能性がほとんどないのだから、美しい戦い方にこだわるという選択肢もあったのではないか。

 ただ、これらは全て考え方の違い、求める物の違いであり、西野監督のやり方を否定はしない。彼はこれを選んだ、私は違和感を覚えた、それだけのことだ。



はやぶさ2がリュウグウに到着 (2018 6/28 10:30)

はやぶさ2、小惑星リュウグウに到着 1年半滞在し活動(6/27朝日)
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、探査機「はやぶさ2」が、地球から約3億キロ離れた小惑星「リュウグウ」の上空20キロの位置に到着したと発表した。今後1年半にわたって滞在し、地表への着陸や、生命の元となる有機物が含まれていると見られる小惑星内部の砂の採取に挑む。2020年に地球に帰還する予定。
 はやぶさ2は、小惑星「イトカワ」の試料を持ち帰った探査機「はやぶさ」の後継機。トラブルや故障が相次いだ前回の経験を踏まえ、イオンエンジンや通信機器などが改良されている。2014年に種子島宇宙センターから打ち上げ後、地球の引力を使って軌道を変え、リュウグウに向けて約30億キロを飛行してきた。
 今後、リュウグウの周囲を回って地形や重力などを詳しく調べた後、9月ごろに初めて着陸して表面の砂を採取する。来春には、金属片を高速で打ち込んでリュウグウの地表に穴を開け、史上初となる内部の砂の採取も目指す。

 私も最近まで勘違いしていたが、リュウグウの上空20kmのところで1年半滞在するということで、「到着=着陸」ではないらしい。実際の着陸は、今後1年半のうちに3回ほど計画されているらしい。

 小惑星は、太陽系ができあがった46億年前の状態をそのまま保持しており、形成している物質や放射性核種の年代測定から太陽系形成の過程を推測したり、有機物が存在していた場合は生命誕生のプロセスの解明に新しい情報をもたらしてくれる可能性がある。

 なお、こんなニュースも。

りゅうぐう立体に見える? 英「クイーン」メンバーが画像(6/27産経)
 はやぶさ2が到着した小惑星りゅうぐうが立体的に浮かび上がって見える画像を、英ロックバンド「クイーン」のギタリストで天文学者としても知られるブライアン・メイさんが27日、自身のツイッターで公開した。
 はやぶさ2の公式ツイッターが「立体視用に加工していただきました。表面の凹凸が非常によく分かります」と紹介したほか、より自然に見えるようにした画像が即座に投稿されるなど国内外で反響が相次いだ。
 画像はりゅうぐうが二つ並んでいる。まず正面から見て、そのまま両目の視線を中央に寄せると、ぼんやりと三つのりゅうぐうが見えてくる。真ん中のものにうまく焦点を合わせられれば、立体的に浮かび上がる。右目で右側の画像、左目で左側の画像を見る方法でも可能だ。ただ、見えるかどうかは個人差がある。
 二つのりゅうぐうは13分差で撮影され、画像に微妙な差があり、人が見たときに脳が立体として認識するという。


 この件でブライアン・メイの名前を見るとは思っていなかった。さすが世界一ギターの巧い天体物理学者。



富山の拳銃強奪事件 (2018 6/27 10:30)

容疑者は21歳の男 駆けつけた警官に撃たれ重体 富山(6/26朝日)
 富山市の交番で26日午後、警察官が刺されて死亡し、近くの小学校で警備員が撃たれて死亡した事件で、富山県警は富山県立山町の職業不詳、島津慧大(けいた)容疑者(21)を、警備員に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕したと発表した。県警によると、島津容疑者は小学校の敷地内で、駆けつけた警察官に撃たれ、逮捕後に病院に救急搬送され、重体の模様だという。
 富山県警によると、事件は26日午後2時ごろに起きた。富山市久方町の県警奥田交番で、勤務する稲泉健一警部補(46)が男に刃物のようなもので刺され、拳銃を奪われた。男は近くの市立奥田小学校に向かい、小学校にいた警備員の中村信一さん(68)に発砲。中村さんは左肩などを撃たれて救急搬送された。男は警察官に身柄を確保された。県警によると、稲泉警部補と中村さんは病院で死亡が確認された。男も左腹部を撃たれて搬送された。
 富山市消防局によると、午後2時14分ごろ、県警から「奥田交番で40代男性が刺された」と通報があった。男性は心肺停止状態で病院に搬送された。その後、午後2時27分ごろに、県警から「奥田小学校で撃たれて、けが人が2人いる」と通報があり、20代と60代とみられる男性2人をいずれも心肺停止状態で病院に運んだという。


 さすがに容疑者に対して警官が銃撃したことを批判する声は大きくない。放置すれば小学校の子供たちに被害が出た可能性もあったのだから、当然の対応である。
 ただ、願わくば一命は取り留めてもらいたい。それは、容疑者であろうとも命は尊い物だというようなナイーヴな話ではなく、警官を殺して拳銃を奪い、何の罪もない敬意美員を銃殺しているのだから、事件の動機などをキッチリ白状した上で、死刑判決くらって罪を償ってもらいたい、という意識からである。

 侵入した小学校で子供たちに被害が出なかったことは不幸中の幸いであったが、刃物で刺され銃を奪われた警官、その銃で撃たれてしまった警備員の男性、お二人のご冥福をお祈りしたい。

 しかし、朝日新聞のこの記事、悪意のある見出しだな……事実ではあるのだが、これだと何だか「警官が不要に容疑者に発砲した」ように見えてしまう。朝日らしい書き方だが、というのは偏った物の見方だろうか。



「新聞読まない世代は自民支持」 (2018 6/26 10:30)

麻生氏「10〜30代、新聞読まない世代は全部自民党」(6/24朝日)
 麻生太郎・副総理兼財務相は24日、新潟県新発田(しばた)市で講演し、自民党支持候補が勝利した10日の同県知事選を引き合いに、自民支持が高いのは10〜30代として、「一番新聞を読まない世代だ。新聞読まない人は、全部自民党なんだ」と持論を展開した。
 麻生派議員の政治資金パーティーで語った。麻生氏は「新聞とるのに協力なんかしない方がいい。新聞販売店の人には悪いが、つくづくそう思った」とも述べた。自身や政権に対する新聞報道への不満を漏らした格好だ。


 麻生氏らしい相変わらず雑な物言いだが、言っていることの要旨については概ね頷ける。新聞やテレビの多くは反自民に偏っており、情報源がそんな新聞やテレビに偏っていない若い層はたしかにそれらに惑わされることなく、野党支持に走る可能性は少なくなるだろう。

 しかし、この記事に付いているツイートを見ると、これを批判している人のほとんどが「新聞読まない=バカ」って前提で批判をしている。
 「新聞もおかしなことを書く」という前提で新聞を読んでいればまだしも、書かれたことを鵜呑みにするような姿勢で新聞を読んでいる場合は、必ずしも「新聞を読んでいない<新聞を読んでいる」とはならない場合もあり得る。「新聞を読んでいるバカ」だって、幾らでもいるだろう。

 小沢一郎も同様の批判をしている。



 同様の批判は他にも目にした。

 一応私も、新聞は読まないよりは読んだ方がいいと思ってるが、書いてあることに対して疑う視線を持っていないと、朝日新聞や中日新聞を読むと害悪の方が多いとも思う。新聞を読むことは、教養があることの必要条件ではない。

 また、「新聞に書かれていることは真実」という前提で批判している向きもいるが、麻生発言の要旨は、そもそもその前提に対する批判である。
 「権力の監視」自体はマスメディアの真っ当な役割の一つであるが、「権力批判ありき」になってしまい、事実をねじ曲げたり都合の悪いことは報じないという「目的のためなら手段を選ばない姿勢」が問題にされているのだが。



日経も支持率上昇 (2018 6/25 24:00)

内閣支持率、10ポイント増の52% 不支持率と逆転(6/24日経)
 日本経済新聞社とテレビ東京による22〜24日の世論調査で、安倍内閣の支持率は52%となり、前回の5月下旬の42%から10ポイント上昇した。不支持率は5月の53%から42%に下がった。支持率が不支持率を上回るのは2月以来、4カ月ぶり。
 内閣支持率は2月に56%だったが、学校法人「森友学園」「加計学園」の問題などを受け、3月以降は40%台前半に低迷していた。支持すると答えた人に理由を複数回答で聞くと「国際感覚がある」が37%で最も多く、「安定感がある」の36%、「指導力がある」の22%が続いた。安倍晋三首相の外交手腕に期待が高まったとみられる。
 支持率を男女別に見ると、男性56%(前回48%)、女性45%(同33%)だった。
 首相と加計学園の加計孝太郎理事長が愛媛県の文書に記載された約3年前の面会をともに否定している主張に「納得できない」は70%だった。「納得できる」は20%にとどまった。森友学園への国有地売却問題を巡り財務省が決裁文書改ざんの関係者を処分したことで同問題が「決着した」は18%で、「決着していない」の75%を下回った。
 安倍政権が今国会の重要課題に位置づけるカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案への賛否を聞いたところ「反対」が53%で「賛成」の33%を上回った。内閣支持層では「賛成」が49%と「反対」の36%より多かった。
 調査は日経リサーチが22〜24日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD方式)による電話で実施。990件の回答を得た。回答率は47.2%。

 北朝鮮関連の報道の方がウェイトが高くなってモリカケ報道の量が減り、それに応じて安倍政権の支持率も元に戻っていった、という流れ。ということは、朝日界隈は9月の自民党総裁選に向けて、にもう一度モリカケ攻勢をかけようと準備しているのではないか。

 各社の世論著巣アノ結果が軒並み「安倍政権の支持率回復」なのを受け、反安倍界隈が「なんでこんな酷い政権を支持できるのか」と嘆いている。嘆いているだけならまだしも、「安倍を支持する奴はアホ」「安倍を支持する奴は物を知らない」とか罵倒している向きも多い。
 まぁ言うのは自由ではあるが、そんな物言いでは安倍政権を支持する人の気持ちは変わらないだろうに。自分たちの意見に共感する人を増やそうというのではなく、反対意見の人を嘲笑したいだけだったらそれでもいいのだが。



増税は必要か? (2018 6/24 10:30)

昨年度の国の税収58兆円台後半に 26年ぶり高水準の見通し(6/23NHK)
 昨年度の国の税収は、所得税収が大きく伸びたことなどから、当初の見積もりを1兆円以上、上回り、58兆円台後半となることがわかりました。バブル期の平成3年度以来、26年ぶりの高い水準となる見通しです。
 政府は、昨年度の国の一般会計の税収について、当初、前の年度を2兆円余り上回る、57兆7000億円余りになると見込んでいました。
 しかし、企業の間で従業員の賃金を引き上げる動きが広がっていることに加え、株価の上昇で投資家の株式の売却益や配当収入も増えていることから所得税収は大きく伸びる見通しです。
 また、法人税収も好調な企業業績を背景に当初の見積もりより増えるほか、消費税収も伸びる見通しです。
 こうしたことから、昨年度の税収は当初の見積もりを1兆円以上、上回って、58兆円台後半となる見通しであることがわかりました。
 これはバブル期の平成3年度以来、26年ぶりの高い水準です。
 税収が大きく伸びる見通しになったことで、今後、歳出拡大を求める声が高まる可能性もあり、政府は厳しい財政状況を立て直すため財政規律をどう維持していくか、難しい対応を迫られることになりそうです。


 消費増税無しでも景気回復によって税収が増えるのであれば、必要なのは景気拡大のための財政出動であって、増税による緊縮ではなかろう。財務省や、それに乗せられた人たちは、「増税して財政バランスを改善しなければ、国はいずれ破綻する」と言うのだが、消費税を上げて景気が冷え込めば税収が落ち込み、むしろ財政収支は悪くなる。
 これは、5%への増税、8%への増税で完全に実証済みの事実なのだが、財務省始め緊縮財政派は、まったく認めようとしない。

 朝日新聞も緊縮を主張するメディアであるが、今日の朝日朝刊に、そのような内容の記事が掲載されている。長いが一部引用する。

(平成経済)第4部・老いる国、縮む社会:4 民主主義下の財政再建は 政策決定の経験者に聞く(6/24朝日)
 平成を経て、日本という国は敗戦直後よりも重い借金を背負うようになった。民主主義のもとで、国民に不人気な財政再建は実行できるのか。そもそも、財政再建は必要なのか。政策決定の中枢にいた経験を持つ3人に論じてもらった。 (大日向寛文、古屋聡一)

■選挙優先積み重ね、大借金作った 元首相・野田佳彦氏
 選挙を抱えている政治家は、どうしても財政問題から逃げようとします。次の世代よりも次の選挙を考える政治の積み重ねが、今の大借金国家を作り上げてしまったのだと思います。
 平成の間、有権者に占める高齢者の割合は高まってきました。しかも高齢者は若者よりも投票率が高い。その結果、高齢世代を念頭に置いた政策が多くなる。「シルバー民主主義」は、政治家と有権者の共同作業で作り上げたものです。
 しかし、問題を先送りする政治はいつかは終えなければなりません。私は政治生命をかけて消費増税を決め、解散総選挙で民意を問いました。民主党は大敗し、歯を食いしばって支えてくれた仲間を落選させてしまいました。その心の傷は今も引きずっていますが、悔いはありません。
 2012年8月8日、私は自民党の谷垣禎一総裁に「近いうちに解散する」と約束し、2日後、消費増税法を国会で成立させました。会談では、「近いうちとはいつ」との質問に答えませんでしたが、9月までの(通常)国会会期中に解散する腹づもりでした。
 しかし、増税法が成立した日に李明博(イミョンバク)・韓国大統領が竹島に上陸し、外交問題で手いっぱいになってしまいました。解散の前提だった特例公債法案などの懸案を、谷垣さんと話し合えなくなってしまいました。
 もし予定通り9月の自民党総裁選前に解散していたら、谷垣さんが私の次の首相になって、10%への増税を2度も延期しなかったはずです。
 消費増税は民主、自民、公明の3党合意で決めました。過去のように消費税を「政争の具」にすれば、問題を先送りするだけだからです。しかし、合意当時は(無役で)「蚊帳の外」だった安倍晋三首相は、民主党と事前調整をせずに増税を延期し、消費税をまた選挙の争点にしました。魂が分かっていない人がトップになると、苦労して作ったものが壊れていきます。
    *
 早大政経卒。80年、松下政経塾に1期生として入塾。千葉県議を経て93年に衆院選初当選。民主党政権下では財務相と首相を歴任。野党だった自民、公明と「3党合意」を結び、消費増税法を可決させた。現在は無所属。61歳。

■「苦い薬」国民に説得する政治を 元財務次官・武藤敏郎氏
 消費税は、高齢化で増加する社会保障費をまかなう狙いで導入されましたが、実際には増税が進まず、国の借金が膨らみました。
 高齢化がピークを迎える40年ごろを見据えて大和総研が試算したところ、年金支給額の削減、医療や介護の自己負担の引き上げといった社会保障費の抑制を実施しても、30年代半ばには20〜25%の消費税が必要、との結果になりました。
 導入後25年で8%までしか上げられなかった消費税を、今後20年弱で最低12%分は上げざるを得ないことになります。従来ペースでは間に合わないでしょう。
 国民は基本的に増税に反対です。増税は一時的に景気を下押しするのは事実です。景気の悪化を絶対に避けるなら、増税はできないことになります。
 政治家は「国民の声を聞く」とよく口にしますが、何でも国民の声で決めるなら、世論調査で国政をすればいい。政治家は不要です。時には「苦い薬を飲まないといけない」と国民を説得することが、真の政治判断ではないでしょうか。
 平成という時代は、リスクが蓄積し続けた時代でした。国の借金は1千兆円を超えています。「財務省は『国が破綻(はたん)する』と言ってきたが、実際にはなっていない」と批判する人がいます。確かにそうです。「近い将来、こういう経路で破綻する」と明確に言える人はいません。
 財政破綻のリスクは抽象的ですが、だからといって起きる可能性がないわけではありません。バブル景気の時、ほとんどの人は資産価格急落のリスクに気づきませんでした。でも、はじけた途端、人々は相当の資産を失ったのです。
 日本銀行が超低金利政策を続けている今、日本国債は10年先に返済するものの金利がゼロになるほど価格が高騰しています。明らかにバブルだと思います。
 財政破綻のリスクがある以上、時間をかけてでも財政健全化の努力を続けなければなりません。
    *
 東大法卒。66年大蔵省(現財務省)に入省。官房長、主計局長を経て、00〜03年に事務次官。退官後に日本銀行副総裁も務めた。現在は、大和総研理事長や東京五輪・パラリンピック組織委員会の事務総長。74歳。

 もう一人、堺屋太一氏の主張も掲載されているが、特に「財務省的」な言説を開陳している二人の部分を引用した。

政治家は「国民の声を聞く」とよく口にしますが、何でも国民の声で決めるなら、世論調査で国政をすればいい。政治家は不要です。時には「苦い薬を飲まないといけない」と国民を説得することが、真の政治判断ではないでしょうか」というのは、意識の高い人には魅力的な言説に映るだろうし、確かに正論ではある。しかし、消費増税は「苦い良薬」ではなく「毒薬」であることを、この元財務官僚は分かっていない。

 しかし、野田氏の「9月までの(通常)国会会期中に解散する腹づもりでした。しかし、増税法が成立した日に李明博・韓国大統領が竹島に上陸し、外交問題で手いっぱいになってしまいました。解散の前提だった特例公債法案などの懸案を、谷垣さんと話し合えなくなってしまいました。もし予定通り9月の自民党総裁選前に解散していたら、谷垣さんが私の次の首相になって、10%への増税を2度も延期しなかったはずです」という話は興味深い。10%への増税を踏みとどまっている現状も、紙一重で生まれた物だったんだなぁ。



ヤジも謝罪も酷い (2018 6/22 10:30)

がん患者にヤジ 穴見陽一議員がFBで謝罪と釈明「心から反省」「喫煙者を必要以上に差別すべきではない」 (6/21スポーツニッポン)
 受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案を審議した衆院厚生労働委員会で、がん患者が参考人として発言した際に「いい加減にしろ」などとヤジを飛ばしたとして患者団体が反発している、自民党の穴見陽一衆院議員(48)が21日、自身のフェイスブックを更新。謝罪と釈明をした。
 患者団体によると、今月15日の委員会で、日本肺がん患者連絡会代表の長谷川一男さんが、屋外の喫煙場所について「なるべく吸ってほしくないが、喫煙者にとって吸う場所がないと困るという気持ちも分かる」と話した際に、ヤジがあった。
 穴見氏は「お詫び」と題したコメントを発表。「この度、去る6月15日に行われた衆議院厚生労働委員会において、参考人のご意見の際、私が『いい加減にしろ』といったヤジを飛ばしたという報道がありました。まずは参考人の方はもとより、ご関係の皆様に不快な思いを与えたとすれば、心からの反省と共に深くお詫び申し上げる次第でございます」と謝罪。
 「もちろん、参考人のご発言を妨害するような意図は全くなく、喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶいたものです」と釈明し「とはいえ、今後、十分に注意して参りたいと存じます。この度は誠に申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉を繰り返した。
 穴見氏は大分1区選出で、ファミリーレストランを展開する「ジョイフル」代表取締役相談役。
 長谷川さんは「最初は信じられなかったが、ヤジが複数回あって、自分に向けられたものだと分かった。とても悲しい」と述べた。


 ヤジ自体も酷いし、その後の謝罪も酷いし、救いようがない。
 参考人として発言した長谷川氏は、嫌煙の情緒を一方的に主張したわけではなく、、「喫煙者がどこでも吸えないと言うのも分かる」と喫煙者への理解を示している。「喫煙者差別」などと言う穴見氏の見立ては当たらない。

 また、謝罪とは言え、「不快な思いを与えたとすれば」という仮定法を用いている点や、野次を飛ばしたのに「つぶやいた」と表現している点からは、反省の態度が全く見られない。

 分煙対策に出費を余儀なくされた飲食業界が、今度は完全禁煙になるかもしれないと振り回されているのには同情する点があるかも知れないし、喫煙者に対する風当たりは常軌を逸していると感じられる面もあり、「喫煙者を差別すべきではない」という主張自体は理解できる。
 しかしそれは長谷川氏に向けるべき物ではないし、ヤジという形で発せられるべき物でもない。



保育園児を選挙運動に駆り出す者たち (2018 6/21 10:30)

園児に新潟知事選手伝わせた保育士ら処分 自治労の依頼で野党候補応援の絵描かせる(6/20産経)
 新潟県柏崎市立保育園の保育士が同県知事選の立候補者を応援するポスターを園児に描かせた問題で、市は20日、地方公務員法(信用失墜行為の禁止など)に違反するとして、保育士ら7人を懲戒処分にしたと発表した。自治労県本部の依頼で作成し、落選した元県議、池田千賀子氏(57)=立民、国民、共産、自由、社民推薦=を応援するものだったことも明らかにした。
 桜井雅浩市長は「公務員としての基本的な自覚が欠如した極めて遺憾な行為」と謝罪した。自らや西巻康之副市長についても減給処分にする方針。
 処分の内容は、園児に絵を描かせた保育士の20代女性のほか、同30代男性、保育園長の50代女性が減給10分の1、市子ども未来部長と同部保育課長のともに50代男性、いずれも保育士の40代女性と20代女性が戒告。
 市によると、減給処分となった保育士の20代女性は5月17日、独断で保育時間中の園児計8人にポスターづくりを手伝わせ、池田氏を取り巻く顔の絵を描かせたり、チューリップの花に見立てた手形を押させたりした。保育士計4人は休憩時間中に作成したが、減給処分となった2人は勤務時間中にも作成した。作成作業は5月16〜17日、保育園長の許可を得て行われた。
 6月6日に市民から同部長への問い合わせで発覚。市側は既に園児の保護者に謝罪した。保護者からは「公務員なのでしっかりしてほしい」など注意されたという。
 市長と副市長の処分(減給10分の1)については同市議会6月定例会に議案を提出する。
 桜井市長は「今後は、児童の健全な心身の発達の場である保育園に勤務する者としての責務の重さを改めて十分に認識して、保育業務に精励していく」とコメントした。
 池田氏は20日、産経新聞の電話取材に対し「私が知らないところで図画が寄せられた。非常に残念です」と話した。
 池田氏選挙対策事務所の担当者は7日、産経新聞の取材に対し「自治労の保育部からもらった」と事実関係を認めたが、その後、別の担当者が「張り出していない」と否定していた。


 ツイッター上でも話題になっていたが、やはり処分対象となったようだ。こういうのって、選挙期間に取り締まることはできないものなのだろうか。

 「公務員だから」というのも勿論問題だが、何も分からない子供を利用して選挙応援をおこなったことの方が、よっぽど罪深い。左巻きはよく政治活動に子供を巻き込むが、この件も同様の手口である。

 今回は公務員法に関する処罰だけど、子供を選挙活動にかり出すのは公職選挙法にも引っかかると思うのだが。



コロンビアに勝利 (2018 6/20 10:30)

日本、コロンビアを破り白星発進! 香川PK弾&大迫決勝点で4年前の雪辱(6/19サッカーキング)
 2018 FIFAワールドカップ ロシア・グループステージ第1戦が19日に行われ、日本代表とコロンビア代表が対戦した。
 ついに初戦を迎えた日本代表。スターティングメンバーにはGK川島永嗣、DF酒井宏樹、吉田麻也、昌子源、長友佑都、MF柴崎岳、長谷部誠、香川真司、原口元気、FW大迫勇也の11名が名を連ねた。
 対するコロンビア代表はMFハメス・ロドリゲスがベンチスタートとなり、GKダビド・オスピナ、DFオスカル・ムリージョ、サンティアゴ・アリアス、ホアン・モヒカ、ダビンソン・サンチェス、MFカルロス・サンチェス、フアン・クアドラード、ジェフェルソン・レルマ、フアン・フェルナンド・キンテーロ、FWラダメル・ファルカオ、ホセ・イスキエルドの11名が先発に入った。
 試合はいきなり動く。3分、ロングボールで抜け出した大迫がGKと一対一になると、シュートはGKに阻まれたが、こぼれ球に反応した香川がダイレクトで狙う。するとコロンビアのC・サンチェスがこのボールを手で防いだため、日本にPKが与えられる。さらにC・サンチェスは一発退場となった。6分、香川がPKを冷静に決め、日本が先制に成功した。
 1点リードに加えて数的優位となった日本は15分、高い位置でボールを奪うと、香川がドリブルでDFをかわしてペナルティエリア左へスルーパス。走り込んだ乾が右足ダイレクトで狙ったが、シュートは惜しくもゴール右へ逸れた。
 1人少ないコロンビアは31分、クアドラードに代えてウィルマル・バリオスを投入した。すると39分にゴールが生まれる。エリア手間右で得たFKをキンテーロがグラウンダーで狙うと、壁の下を抜けたシュートがゴール右下に決まった。
 後半に入ると日本が押し込む展開が続くが、なかなかゴールは生まれない。それでも73分、左CKを得ると、途中出場の本田圭佑が上げたクロスを大迫がヘディングでゴール右に叩き込み、待望の勝ち越し点が決まった。
 その後は日本がパスを繋ぎながら時計の針を進め、試合はこのままタイムアップ。日本が2−1で勝利を収め、W杯白星スタートを切った。
 第2戦は24日に行われ、日本はセネガル代表と、コロンビアはポーランド代表と対戦する。

【スコア】
日本代表 2−1 コロンビア代表
【得点者】
1−0 6分 香川真司(PK)(日本)
1−1 39分 フアン・フェルナンド・キンテーロ(コロンビア)
2−1 73分 大迫勇也(日本)


 複雑な気分ではあるけど、ともかく嬉しい誤算だ。
 「複雑」というのは、この勝利で、ハリルホジッチを追いやった日本サッカー協会やスポンサーや海外組が調子に乗るのが気に入らない、という部分。

 ただ、本田はあまり試合に貢献できていなかったし、選手が10人になってしまったコロンビアにさえ押し込まれていたのが現実で、得点も全てセットプレーから。日本サッカーの弱点は何も改善されていないように見えた。まぁ、完全にハリルホジッチ贔屓、判官贔屓ゆえの色眼鏡かも知れないが。

 この勢いで勝ち上がってくれたら、と期待しているが、一方で、日本サッカー協会の歪んだ意志決定のシステムが決して正当化されたわけではないということも、改めて強調しておきたい。



大阪で震度6弱 (2018 6/19 10:30)

 昨日朝7時58分、テレビから緊急地震速報のアラームが鳴り「大阪で地震」のこと。10秒ほど後に、軽い初期微動、そして小さな揺れが岐阜県の私の家に届いた。震度2くらいの感覚だったが、岐阜でこれなら大阪はまぁまぁ揺れているのではないかと思っているところに、予想以上に大きい「震度6弱」という速報。局所的に強い地震ということは、震源が浅い。震源が浅く強い地震と言うことで、やはりとっさに思い出したのは阪神大震災だった。

 ただ、防災対策が進んでいる我が国では「震度6弱」は"大被害は防げる"レベルの地震だったようだ。物的被害や交通網の麻痺などの被害は出たが、人的被害は多大な物とはならなかった。海外なら、大被害になっているのではないか。

 それでも、残念ながら、死者ゼロとはならなかった。

塀倒壊で死亡の女児、「あいさつ当番」へ1人で登校中(6/18朝日)
 18日の地震で、大阪府内で4人が亡くなった。高槻市では、市立寿栄(じゅえい)小学校4年の三宅璃奈(りな)さん(9)=同市川添1丁目=が、登校中に落下したブロック塀の下敷きになって死亡した。市教委は、この塀が違法建築物と認めた。
 市教委によると、三宅さんは学校で児童会の代議員を務め、11日から2週間の予定で朝の「あいさつ運動」の当番だった。普段は1年の弟と登校していたが、この日は当番で1人だったという。
 通学路で見守り活動を続ける男性(68)は午前7時50分ごろ、三宅さんを学校から200〜300メートルの場所で見送った。1年生の時からの顔なじみ。この日朝も「行ってらっしゃい」と言うと、「行ってきまーす!」と元気よく返してくれた。
 その数分後、校門まで二十数メートルの場所で地震に遭い、命を落とした。歩いていたのは、学校の指導で通学路となっていた「グリーンベルト」と呼ばれる壁沿いの通路だったという。
 長女が三宅さんの弟と同級生という女性によると、三宅さんは最近、お古の給食エプロンや赤いバッグ、白のワンピースなどを長女にくれたという。長女がもらった服を着ていた時には「私の服着てくれてるー」と喜んでいた。女性は「かわいくて礼儀正しくて。いつもにこにこしていた。ほんとにつらくて、悲しい」と涙ながらに語った。
 市教委によると、同小は1974年に開校。倒壊した塀は高さ計3・5メートルで、1・9メートルの基礎部分に、ブロックを8段(1・6メートル)積み上げた構造だった。ブロック塀の部分は開校当時は金網だったが、プールが外から見えないよう、目隠し代わりにブロック塀になったという。
 市教委が3年に1度、主に目視でする点検では、これまで異状があるとする報告はなかった。浜田剛史市長は18日に開いた会見で、「深くおわびする。原因を究明し、亡くなった女児の保護者にしっかりと対応したい」と述べ、深く頭を下げた。大阪府警も、業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて、市などから事情を聴く方針。


 100%の防災はあり得ないため、災害の犠牲になることには「やむを得ない」という場合も多いのだが、一方で、きちんとやるべきことをやっておけば防げる犠牲というのも、当然ながら存在する。

 今回の9歳児童の被害は、絶対に「防げたはずの被害」である。挨拶当番という仕事を頑張ろうと張り切る子が、防げたはずの被害で亡くなってしまう……・そう思うと本当にやりきれない事故である。

毎朝見守り活動、おっちゃんと慕われ 地震で80歳死亡(6/18朝日)
 大阪北部地震で18日、大阪市東淀川区では安井実さん(80)が崩れた塀の下敷きになって亡くなった。安井さんの妻早苗さん(78)と長男克之さん(54)が同日、自宅前で取材に応じた。早苗さんは塀の下敷きになっている実さんを見つけ、呼びかけたが反応がなかったという。「もう、何が何やらわからんかった」と声を詰まらせた。
 克之さんによると、実さんはひざが悪く、障害者手帳を持っていた。目もよくなかったという。それでも毎朝、近くの阪急京都線上新庄駅の前で、子どもたちを見守っていた。
 「子どもが好きで、子どもに声をかけてもらうことで元気をもらっていたんだと思う」と克之さん。早苗さんも「『おっちゃん、こんにちは!』と子どもたちに慕われ、子どものことをよく知っていた。(子どもたちから)学校の話を聞くのが楽しみだったみたい」と話した。
 地震の前日は父の日で、実さん夫婦、克之さん家族で和食を食べに行った。実さんは好きな刺し身に満足し、帰宅後も「おいしかった」とうれしそうだったという。
 克之さんは、近所の人らが救助にあたってくれたことについて触れ、「ありがたい。おやじの人柄もあったのだと思う。見守り活動に行く途中、自分の役目でこういうことに巻き込まれてしまった。残念です」と肩を落とした。
 安井さんが児童の見守り活動をしていた新庄小学校の山本勝巳校長(54)によると、安井さんは足が悪いため、よく壁際を歩いていたという。山本さんは「明日、子どもたちがわかるように安井さんが亡くなったことを説明しようと思う。毎日いるのが当たり前の方。見守りに行こうとして亡くなったというのは、いたたまれない」と話した。

 こちらも、ブロック塀の犠牲に。
 できる限りの備えをしておきたいと、改めて感じた。



内閣支持率が上昇 (2018 6/18 10:30)

内閣支持率は6ポイント増の44%(6/17共同)
 共同通信の世論調査によると、内閣支持率は44.9%で、5月12、13両日の前回調査から6.0ポイント増えた。不支持は43.2%だった。


内閣支持率45%、3か月ぶり「不支持」上回る(6/17読売)
 読売新聞社が15〜17日に実施した全国世論調査で、安倍内閣の支持率は45%(前回42%)とやや上昇した。不支持率は44%(同47%)。支持率の上昇は2か月連続で、支持が不支持を上回ったのは、3月9〜11日調査以来、約3か月ぶり。


 共同通信では「支持44.9%、不支持43.2%」、読売新聞では「支持45%、不支持44%」で、双方とも支持が上昇して不支持を久々に上回った。政権が何か評価を上げるような功績を挙げた、というより、北朝鮮関連の報道が増えてモリカケが減った影響が大きいのではないか。
 この動きを見て、野党やマスコミは、いっそうモリカケ報道の継続を心に誓ったのではないか。

 ちなみに、こんな意見を見かけた。



 私も「実情を知りもしないくせにマスコミに煽られて…」とイライラすることはあるので気持ちは分からなくもないが、国民は全て等しく選挙権を有しており、全ての有権者(実際には投票した有権者)の意志の総体が政治を動かすことになるのだから、政治的見識によって対象を限定した世論調査は意味がなく、間違っている。



基礎研究を蔑ろにする愚策 (2018 6/16 10:30)

国立大学:運営費交付金、民間資金獲得で差 政府方針(6/14毎日)
 国立大学の基盤的運営費として配分する運営費交付金について、政府は、民間から得た研究費が多いほど額を増やし、少なければ減らす仕組みを今年中に作ることを決めた。大学間競争を促し外部資金の獲得増につなげる狙いだが、格差拡大につながる可能性がある。
 15日に閣議決定する統合イノベーション戦略に盛り込む。現行でも政府が国立大の目標達成度などを査定して運営費交付金を増減する仕組みはあるが、新たに民間資金の獲得状況を評価指標に加える。
 また同戦略では、代表的な公的研究費である文部科学省の科学研究費補助金(科研費)を若手に重点配分する。受け取れる若手研究者の数を1・5倍にし、40歳未満の研究者の半分程度(約3万人)の採択を目指す。
 一方、今年度で5カ年の期間が終わる内閣府の大型研究開発プロジェクト「革新的研究開発推進プログラム(通称インパクト)」の後継事業も検討する。インパクトは、チョコレートを食べると脳が活性化するなどといった成果の「誇大広告」が相次いだが、ハイリスク・ハイインパクトな大型研究開発は世界でも進んでいるとして、制度を見直した上で続けることが必要と判断した。【酒造唯】


 民間からの寄付・支援は、当然投資効果のあるところに振り分けられやすい。しかしながら、投資効果が一見なさそうな学術研究にも、一定の資金を投入することは国家として必要である。

、記事になっている政府方針は、基礎研究を蔑ろにするものだ。国がおこなうべきは、民間の力だけでは資金が得られないような分野に金を振り分けることであるはずだ。そぁそまがらこの政府方針は、金があるところにいっそう金を投入し、金がないところにさらにダメージを与える物でしかない。

 目先の儲けが見込めそうな分野には金が集まり、実用化とはほど遠い基礎研究はいっそう先細りする。このままでは、日本の学術研究のレベルは、どんどん下がっていく。中国において怒れるのも当然だ。

 本当に、教育関連に関しては安倍政権はクソな政策ばかり出してくる。



はやぶさ2 (2018 6/15 10:30)

小惑星リュウグウ「少し角張っているかも」 探査機はやぶさ2、順調に航行(6/14産経)
 小惑星探査機「はやぶさ2」は搭載機器を正常に起動するなど順調に航行を続けていると14日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表した。小惑星「リュウグウ」への到着は27日ごろの予定だ。
 はやぶさ2はリュウグウまで約750キロに迫った。カメラで位置を確認してエンジンを噴射する軌道修正を8、11日に正常に実施し、到着時を含めさらに8回予定している。小惑星付近で距離を測定する高度計と、表面の観測装置をいずれも正常に起動した。
 会見した久保田孝教授は「まさしくワクワク、ドキドキする」と、到着が半月後に迫った心境を語った。
 リュウグウの形状はまだよく分かっておらず、接近するにつれて高精細になる搭載カメラの画像に注目が集まっている。13日の撮影でも正確な形は判別できなかったが、吉川真ミッションマネージャは「細長くはない。団子形より、少し角張っているかもしれない」と話した。直径は予想した900メートルに近いとみられる。
 リュウグウに衛星がある場合、衝突を避けるため機体の運用が複雑になる。これまでに衛星は見つかっていないが、今後も慎重に観測を続けるという。


 リュウグウの写真はこちらから。
920kmの距離から見たリュウグウ | トピックス | JAXA はやぶさ2プロジェクト

 「少し角張っているけどほぼお団子型」という姿が、画像からきちんと読み取れる。

 天体は、電気的な結合力よりも重力による結合力の方が利いてくると球形になってくるのだが、そのレベルはだいたい直径1〜10km辺りのオーダー。直径は予想されていた900mくらいだということなので、たしかに「球形になるかならないかの境目」。

 初号機に比べて順調に動いているようで何より。観測調査をおこなって無事に帰ってくることを期待している。今月末にリュウグウに到着、18ヶ月滞在した後、2020年に地球に帰還予定だそうである。



当たり前 (2018 6/14 10:30)

日本の科学技術「力が急激に弱まった」 白書を閣議決定(6/13朝日)
 政府は12日、科学技術について日本の基盤的な力が急激に弱まってきているとする、2018年版の科学技術白書を閣議決定した。引用数が多く影響力の大きい学術論文数の減少などを指摘している。
 白書によると、日本の研究者による論文数は、04年の6万8千本をピークに減り、15年は6万2千本になった。主要国で減少しているのは日本だけだという。同期間に中国は約5倍に増えて24万7千本に、米国も23%増の27万2千本になった。
 また、研究の影響力を示す論文の引用回数で見ると、上位1割に入る論文数で、日本は03〜05年の5・5%(世界4位)から、13〜15年は3・1%(9位)に下がった。
 海外の研究者と共同で書いた論文ほど注目を集めやすいが、日本の研究者は海外との交流が減っている。00年度に海外に派遣された研究者の数は7674人だったが、15年度は4415人に。海外から受け入れた研究者の数も、00年度以降は1万2千〜1万5千人程度で横ばいを続けている。
 白書は大学に対し、会議を減らして教員らが研究に割ける時間を確保することなどを提言。政府には研究への十分な投資や、若手研究者が腰をすえて研究に取り組める「環境の整備」などを求めた。(小宮山亮磨)

 予算絞って余計な書類仕事ばかりやらせていたら、当たり前のことだろうに。財務省や、それに引きずられた文科省が「世界レベルになるために大学はもっと改革を!」という言説は、手足を縛って水にぶち込んでおきながら「上がってこられないのは努力が足りないからだ」というような物だ。

 ちなみに2004年をピークに論文数が減り、とあるが、2004年におこなわれたのが、国立大学の独立行政法人化である。

 実用的か否かに関係なく資金が届くよう、資金の使い道に国が口出しをしないようにすべきだし(それでくだらぬ研究に金が流れるのは必要なコストと割り切るべきだろうし、あまりに酷い物はマスコミの報道と国民の批判によって淘汰すべきだろう)、研究にじっくり取り組めるよう非常勤講師を常勤にしていかねばならない。一方で、学生数が確保できず論文数も少ない大学は潰して人員と資金を集中させる流れも必要だろう。

 何より、経費削減しか視界にない財務省の発言力を小さくすることが、最も重要かも知れない。



米朝首脳会談 (2018 6/13 10:30)

情報BOX:米朝首脳会談、共同声明の全文(6/12ロイター)
 [シンガポール 12日 ロイター] - 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による、米朝首脳会談の共同声明。
 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は6月12日、シンガポールで史上初となる歴史的な首脳会談を行った。
 トランプ大統領と金委員長は、新たな米朝関係の確立と朝鮮半島における恒久的かつ揺るぎない平和体制の構築に関する問題について、包括的かつ真摯な意見交換を徹底的に行った。トランプ大統領は北朝鮮に安全保障を約束し、金委員長は朝鮮半島の完全な非核化への揺るぎない、固い決意を再確認した。
 新たな米朝関係が朝鮮半島と世界の平和と繁栄に貢献することを確信し、互いの信頼構築により朝鮮半島の非核化を促進できると認識し、トランプ大統領と金委員長は以下の通り宣言する。

1.米国と北朝鮮は、平和と繁栄を求める両国国民の願いに従って、新たな米朝関係の確立に取り組む。
2.米国と北朝鮮は、朝鮮半島の持続的で安定した平和体制の構築に共に取り組む。
3.2018年4月27日の板門店宣言を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組む。
4.米国と北朝鮮は、戦争捕虜/行方不明兵の遺体回収に取り組む。その中には、すでに特定されている遺体の即時帰還も含まれる。

 トランプ大統領と金委員長は、史上初となる米朝首脳会談について、何十年にもわたる緊張と敵対的な関係を乗り越え、新たな未来に道を開いた非常に重要な画期的出来事だと認識しており、この共同声明の条項を完全かつ迅速に履行することを約束する。米朝首脳会談の結果を実行に移すべく、今後はできるだけ早期に、ポンペオ米国務長官と同レベルの北朝鮮当局者が協議を行うと約束する。
 トランプ大統領と金委員長は、新たな米朝関係の発展、そして朝鮮半島と世界の平和と繁栄、安全保障の促進に向け協力する決意である。
 2018年6月12日
 セントーサ島  シンガポール


 会談の詳しい内容についてはこれから伝わってくるだろうが、共同宣言の内容は大方の予想通り、非核化は進めるが具体的な日程や手法については棚上げ、という物になった。
 たしかに初の米朝首脳会談は歴史の教科書に載るようなレベルの大きなイベントであった。アメリカと北朝鮮のトップが実際に顔をつきあわせて話し合うというだけで、じゅうぶん大きな意義があるのは認めるが、それ以上の物ではなかった。仮に非核化を進めるにしても、これからの協議できちんと詰めていけるかどうかにかかってくる。

 一つ、安心したのは、非核化に先立って制裁を解除するような話が取り上げられなかったこと。北朝鮮の過去の業績を考えれば、飴を先にあげてはいけない。
 北朝鮮の融和的態度に希望を見いだしたいという気持ちはもちろんある。しかし一方で、やはり「ただの時間稼ぎではなかろうか」と疑いを持たずにはいられない。ただの時間稼ぎにさせないためにも、非核化の具体的な行動なくして制裁解除無しの立場は、崩してはならない。

米朝会談に曽我さん「残念」 早紀江さん「奇跡起きた」(6/12朝日)
 12日の米朝首脳会談を、拉致被害者や家族らはどう受け止めたのか。
 新潟県佐渡市に住む拉致被害者の曽我ひとみさん(59)は佐渡市を通じ、「とても残念」などとコメントした。「結局、米朝ともに拉致被害者家族が置かれている現状を理解してもらえなかったのでしょう。もっと具体的な答えを引き出してほしかった」としたうえで、「このまま問題を引き延ばすことはできません。安倍総理にはぜひ日朝会談を開催すべく行動してほしい」と訴えた。
 拉致被害者・横田めぐみさん(拉致当時13)の母早紀江さん(82)は川崎市で記者会見。会談で拉致問題が提起されたことに「奇跡的なことが起きた。拉致被害者が元気な間に帰ってきてくれるようにいつも思っている」と評価した。合意文に日本人拉致問題への言及がなかったことには「そう簡単にはいかない。悲観はしていない。あとは日本政府がやらなければいけない」と注文をつけた。
 拉致被害者家族会代表の飯塚繁雄さん(80)は埼玉県春日部市で、「米国に『(被害者を)即刻帰せ』と言ってもらい、北朝鮮から『帰します』と確認をとってほしかった。そこまではいかなかったが、問題提起を北朝鮮が受け入れた形はできた」と語った。
 日本政府に対しては「制裁解除も含め、見返りをアピールして北朝鮮にこちらを向かせてほしい。日本から『話し合おう』と申し入れた方がいい。今回は千載一遇のチャンス。秋ぐらいまでに先が見えるようにしてほしい」と求めた。
 拉致被害者・市川修一さん(拉致当時23)の兄・健一さん(73)は鹿児島県鹿屋市の自宅で、トランプ大統領が拉致問題を提起したことに「うれしく思う。もう少し詳細に話も聞きたかったが、今後の日朝交渉につなげていけたらと思う」と話した。(原裕司、斎藤博美、加藤真太郎)

 アメリカ大統領が初の米朝首脳会談で「拉致」について触れたことも、非常に意義深いことではあるし、それは安倍外交の成果ではあるのだが、これまた、「会談で拉致を取り上げた」以上のことはなく、そこに実質的な意義を盛り込むのは、これからの仕事ということになる。重要なのは、この流れに乗じて安倍総理がどう動くかだ。

 日本はどれだけ準備ができているのだろう。仮に北朝鮮が拉致被害者についてウソをついてきても「この人たちは生存していると分かっているから帰せ」と言えるだけの情報を掴んでいるのだろうか。
 拉致事件が解決するなら経済支援もやぶさかではない。硬軟織り交ぜて、必ず前に進めてもらいたい。



過剰反応 (2018 6/12 10:30)

RAD野田「HINOMARU」歌詞について謝罪 「軍歌だという意図は1ミリもない」(6/11エキサイトミュージック)
 RADWIMPSの新曲「HINOMARU」の歌詞が話題になっている件について6月11日、ボーカルで作詞を担当した野田洋次郎さんが自身のTwitterでコメントを発表した。「戦時中のことと結びつけて考えられる可能性があるかと腑に落ちる部分もありました。傷ついた人達、すみませんでした」などと謝罪している。
 「HINOMARU」は6日に発売したニューシングル『カタルシスト』に収録されているカップリングソング。<風にたなびくあの旗に/古(いにしえ)よりはためく旗に>というフレーズから始まる同楽曲は、<この身体に流れゆくは/気高きこの御国の御霊>や、<さぁいざゆかん/日出づる国の/御名の下に>といった、愛国心を思わせるフレーズがちりばめられている。
 この歌詞に対して、ネット上では「愛国歌と同じセンスで少しゾッとした」「国に誇りを持つということの難しさについて、ちょっとあぶないぞと思った」といった声や、「フジテレビのW杯サッカーのテーマ曲だから普通に日本を背負って試合に向けての闘志みたいな意味じゃないの?」「RADらしくないってなんだよ、RADが作ったんだからRADなんだよ」などさまざま意見が飛び交っていた。
 そんななか、きょう6月11日に野田さんがTwitterを更新。英語と日本語で、「HINOMARU」の歌詞が話題になっていることについて、自身の思いを綴った。


 歌詞に対する批判が集まっているのみならず、「ライブ会場でデモをやる」とか言い出してるバカ左翼が現れたことで、事態を沈静化させる最善の策として「謝罪」がおこなわれたのだろう。



 ちょっと日本語がおかしいな、単語の使い方が間違ってるのでは、少し直線的で深みのない詞だなと感じる部分は私にもあるし、それに対する批判は有りだと思うが、それでも「そんな歌詞書くな」とは言えないし、「軍国主義的だから引っ込めるべき」と主張してライブ会お嬢でデモをおこないライブを妨害しようというのは、過剰反応どころか言論封殺と呼ぶべき物だ。

 愛国的な言葉を並べたら批判されるが、一方で、左翼的な言説を歌に乗せたことで批判されたという例は、ほとんど聞いたことがない。「反体制=ロック」のような固定観念はまだ活きているのかも知れないが、むしろ、反体制だの平和だの歌っている方が安全で、愛国的・保守的な歌を歌う方が批判を浴びる可能性が高い分「ロック」と言えるかもしれない(ロックはこうあるべきだ、という考え自体がとてつもなくダサいといういのは理解している。念のため)。

 しかし、ちょっと気に入らない言説があるとすぐに批判が殺到して炎上する。いや、批判自体はどんどんおこなわれればいいのだが、最近、行きすぎた事例が多くはないか。社会の寛容性が失われている、というのは言い古された表現ではあるが、そう言わざるを得ない状況である。



新潟知事選 (2018 6/11 10:30)

新潟知事選、自公系の花角氏が初当選(6/11朝日)
 新潟県知事選は10日、投開票され、無所属新顔の前海上保安庁次長、花角英世氏(60)=自民、公明支持=が、前県議の池田千賀子氏(57)=立憲、国民、共産、自由、社民推薦=ら無所属新顔2氏を破り、初当選を決めた。投票率は58・25%で、前回の53・05%を5・20ポイント上回った。
 東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市、刈羽村)の再稼働に慎重姿勢だった米山隆一前知事(50)が女性問題で4月に辞職したことを受けた選挙。柏崎刈羽原発6、7号機は昨年12月、原子力規制委員会の主要審査を終え、焦点は地元同意に移っている。
 2015年まで県副知事を務めた花角氏は、国土交通省などでの行政経験をアピール。観光振興や交通網の充実を公約の重点に置いた。原発については慎重姿勢を示してきた。再稼働を判断する際には「改めて信を問う」とし、辞職して出直し知事選で民意を問う可能性にも言及した。
 森友学園や加計学園の問題などで安倍政権への批判が厳しさを増すなかで行われた選挙。自民、公明両党からの支援は「推薦」よりも弱い「支持」にとどめ、政権や与党とはやや距離をとった。
 池田氏は、16年に野党統一候補として初当選した米山前知事の政策を受け継ぐと強調した。「原発ゼロの新潟県」を掲げて米山前知事が進めてきた福島第一原発事故の検証を続けるとし、再稼働に積極姿勢の安倍政権を批判した。選挙戦では、野党の党首級が続々と来県し、支援も呼びかけた。だが、原発に慎重な主張を続けた花角氏との違いを明確に打ち出せず、及ばなかった。
 元同県五泉市議の安中聡氏(40)は、利権構造からの脱却や即時廃炉などを訴えていた。
 確定得票は、花角氏が54万6670票、池田氏が50万9568票、安中氏が4万5628票だった。


 新潟知事選は花角候補が勝利した。

 池田千賀子陣営の応援者が新潟を無視、あるいは踏み台にして反安倍の主張ばかり繰り広げていたことで、得られた票と失った票はどれくらいだろうか。
 新潟のにほとんど触れず、「この知事選は安倍選挙にノーを突きつける選挙だ」とか言っても、普通の人は鼻白むだけではなかろうか。4万票弱の差しかなかったのだから、戦い方次第では池田氏が勝ってた可能性もあったと思うが、応援陣営の面子と言説が今回の主要な敗因だったように思わずにはいられない。山口二郎とか佐高信とかに至っては、或いは野党の応援団とか、与党側が送り込んだ埋伏の毒としか思えない酷さであった。

 しかし、新潟無視で反安倍ばかり喚いていた輩は、入るかも知れなかった票を減らしたのだと反省している様子はない。
 むしろ、「一定の力は示せた」と自己満足に浸る者まで現れる有様。

無所属の会・岡田克也代表「野党結束が政権与党への対抗力となり得ること示した」(6/10産経)
 衆院会派「無所属の会」の岡田克也代表は10日夜、新潟県知事選で同会など野党6党派が推薦した新人候補の落選が確実になったことを受け「自公政権に対する国民の不信、怒りの声を多数いただきながら、その声を結果につなげられなかったことは大変残念だ」との談話を発表した。
 一方で「政権与党が全力で組織戦を展開するなか、草の根の選挙で戦った候補が接戦となったことは、野党が結束して戦うことで政権与党への大きな対抗力となり得ることを改めて示した」との認識を強調した。「無所属の会が果たすべき役割は小さくない。残された終盤国会においても、野党の連携・協力のもと安倍晋三政権に徹底論戦を挑む」とも訴えた。

 地方選でも国政選挙でも、「事実上安倍政権を信任するか否かを示す選挙だ」と言って敗北しておきながら、その有権者の意思を直視することはなく、「一定の力は示せた」「次へ繋がる」と言って反省せず次も同じ行動に走る……それを6年ずっと繰り返しているだけに見えるのだが。
 いったいいつになったら学習するのか。



安倍外交 (2018 6/10 10:30)

G7:米朝会談で協力一致 非核化の要求確認(6/9毎日)
 【ケベック(カナダ)小山由宇】主要7カ国首脳会議(G7サミット)は8日夜(日本時間9日午前)、政治・外交分野の討議も行った。北朝鮮に完全な非核化を求める方針を確認したほか、12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の成功に向けて、米国に協力することで一致した。ロシアのG7サミット復帰についても議論したが結論は出なかった。
 G7首脳は「完全かつ検証可能で不可逆的な方法による非核化」を北朝鮮に求めることで合意した。G7が結束して核・ミサイルの完全な廃棄を迫る姿勢を強調する狙いがある。北朝鮮のあらゆる大量破壊兵器と、短・中距離を含むあらゆる射程の弾道ミサイルの廃棄を実現させることが必要との認識でも一致した。
 安倍晋三首相は討議で、北朝鮮問題について「制裁解除のタイミングを見誤ってはならない」と述べ、圧力維持の必要性を強調した。国連安全保障理事会での北朝鮮への制裁決議の完全な履行の必要性も訴えた。首相はまた、拉致問題解決への協力を求め、各国首脳は賛同した。
 首相は7日(日本時間8日)、トランプ米大統領とワシントンで会談した際、「G7では、米朝首脳会談に向かうトランプ氏を後押しする力強いメッセージを出したい」と語っていた。


 この記事を読む限り、安倍総理がG7の議論を主導しているように見えるのだが……「安倍総理は蚊帳の外」と言っていた人はこの状況をどう見ているのだろうか。

 安倍総理の外交手腕、というのもあるかもしれないが、最も大きいのは「長いこと日本のトップとして働いていること」の効果だろう。G7の中では、メルケルに次ぐ古株であり、長いこと首脳を務めていれば、海外の首脳との人脈形勢に有利だし、新顔に対しても有利に交渉を進められるという利点がある。首相がコロコロ変わっていた時代には全く存在しなかったアドヴァンテージである。

 さて、12日の米朝首脳会談はどうなるか。その後の日朝会談に繋げられるのか、拉致事件の解決に繋がるような物になるのか。



下品なヤツら (2018 6/9 10:30)

野党系候補の応援演説で首相らを批判 佐高信氏「安倍のバカなバカ騒ぎ」、山口二郎氏「腐った男いらない」(6/8産経)
 評論家の佐高信氏や法政大学法学部の山口二郎教授らが8日夜、新潟知事選の立候補者、元県議の池田千賀子氏(57)=立民、国民、共産、自由、社民推薦=の応援に駆け付け、新潟市中央区のJR新潟駅前で安倍晋三首相や、ほかの知事選候補者を批判する演説を行った。
 佐高氏は「安倍晋三は拉致問題を食い物にして首相になり、無責任なことやってる。本当に拉致問題を解決したいなら平壌に乗り込め。そして帰ってくるな」と絶叫。聴衆からは「そうだ」と大きな声が上がった。
 さらに、佐高氏は「安倍のバカなバカ騒ぎを打ち破るためにも絶対に勝たないといけない。自民党に天罰を、公明党に仏罰を」と声を張り上げた。
 また、山口氏は「もう腐った男はいらない。女性の知事を実現させるべく、力いっぱい戦っていただきたい」と訴えた。
 米山隆一前知事の辞任に伴う知事選は10日、投開票。元五泉市議の安中聡氏(40)、元海上保安庁次長で元副知事の花角英世氏(60)=自民、公明支持、池田氏の無所属新人3氏が人口減少問題や産業振興などを争点に激しい舌戦を繰り広げている。


 池田千賀子候補周辺は、「新潟のことは新潟で決める」をスローガンに出しておきながら反安倍人士が次々に応援に現れ、しかも国政と連動させようと躍起になっている。「新潟のことは新潟で」と言っておきながら部外者が容喙しまくるのは、新潟をバカにするにも程があると思うのだが。

 しかも言っていることは「平壌に乗り込め。そして帰ってくるな」「もう腐った男はいらない」など、ただの罵詈雑言。これ、まともな有権者なら逆に眉をひそめると思うのだが、反安倍は「人からどう思われるか」には頓着しない御仁が多い。

 さて、明日投開票。どうなることやら。野党側が勝ってこういった下品なヤツらが調子に乗るのは勘弁して欲しいな。



早稲田の入試改革 (2018 6/8 10:30)

早大、攻めの入試改革 政経で数学含む共通テスト導入へ(6/7朝日)
 早稲田大は7日、2021年から政治経済学部の一般入試受験生に大学入学共通テストの外国語、国語、数学を含めた4科目を課し、同テストで活用する英語の民間試験の結果も合否判定に使うことを明らかにした。また、日本語と英語の長文を読み解いて解答する、学部独自の記述式問題も導入する。須賀晃一学部長は「基礎的な力と同時に、論理的思考力を身につけた学生に来てもらいたい」と狙いを語った。
 早大は18歳人口の減少に合わせて学部生を減らし、大学院生を増やす計画を進めており、政経学部も21年に募集定員を現在の450人から300人まで減らす。今回の入試改革と合わせて、競争力を高めるためとみられ、他の私大の入試にも影響しそうだ。
 早大では国際教養学部とスポーツ科学部も21年から受験生に共通テストを課す。また、出願の際に受験生が自ら、主体性や多様性、協働性などに関する経験をまとめた文章を記入することを、全学部の要件とする。


 民間の英語試験の結果を利用するところはどうかと思うが、一般入試受験生全員に数学を課すのには賛同する。文系であろうが数学的思考力は問われるべきだし、ましてや経済学をやる人間が数学が苦手では、話にならないだろう。

 一般入試では多角的に学力を問い、一分野に偏った能力を持った人間は推薦入試やAO入試で獲得する、というのはあるべき姿であろう。

 政府主導の入試改革はクソなので、有力大学が入試改革をおこない、他大学がそれに倣うという形にした方が、マシな形ができあがるのではないか。というか、そもそも「暗記一辺倒の入試」という批判自体が幻想なわけで。



鬼畜の所業 (2018 6/7 10:30)

死亡の5歳、ノートに「おねがいゆるして」両親虐待容疑(6/6朝日)
 東京都目黒区で虐待を受けたとされる船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が3月に死亡した事件で、警視庁は6日、すでに傷害罪で起訴されている父親の無職船戸雄大容疑者(33)を、保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕し、母親の優里容疑者(25)も同容疑で新たに逮捕した。同日発表した。2人とも容疑を認めているという。
 捜査1課によると、2人は1月下旬ごろから結愛ちゃんに十分な食事を与えずに栄養失調状態に陥らせ、2月下旬ごろには結愛ちゃんが衰弱して嘔吐(おうと)するなどしたにもかかわらず、虐待の発覚を恐れて病院を受診させることをせずに放置。3月2日に低栄養状態などで起きた肺炎による敗血症で死亡させた疑いがある。
 雄大容疑者は2月末ごろに結愛ちゃんを殴ってけがをさせたとして傷害容疑で逮捕、起訴されていた。
 結愛ちゃんの体重は死亡時、同年代の平均の約20キロを下回る12・2キロだった。部屋からは、「もっとあしたはできるようにするからもうおねがいゆるして」などと結愛ちゃんが書いたノートが見つかっていた。毎朝4時ごろに起床し、平仮名の練習をさせられていたという。
 都や一家が以前住んでいた香川県などによると、結愛ちゃんは同県で2016年と17年に計2回、県の児童相談所で一時保護された。2回目の保護が解除された後の同年8月末には、病院から「こめかみ付近と太ももにあざがある」と児相に通報があり、結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と話したが、県は一時保護の必要はないと判断していた。
 一家は今年1月に目黒区に転居。県の児相から引き継ぎを受けた品川児相が2月9日に家庭訪問していたが、優里容疑者とは会えたものの、結愛ちゃんには会えなかったという。
 雄大容疑者については、結愛ちゃんに暴行を加えてけがをさせたとして香川県警が昨年2月と5月に傷害容疑で書類送検していたが、いずれも不起訴になっている。


「ぜったいやらないからね」死亡した結愛ちゃんのノート(6/6朝日)
(前略)

 捜査1課は、結愛ちゃんが毎朝平仮名の書き取り練習をしていたノートの内容の一部を明らかにした。両親に許しを請うような内容で、鉛筆で手書きされていた。雄大容疑者から平仮名の練習を命じられていたという。内容の一部は次の通り。
     ◇
 もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりもっともっとあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします
 ほんとうにもうおなじことはしません ゆるして きのうぜんぜんできてなかったこと これまでまいにちやってきたことをなおします
 これまでどれだけあほみたいにあそんでいたか あそぶってあほみたいなことやめるので もうぜったいぜったいやらないからね ぜったいぜったいやくそくします


 法律を無視して感情論を開陳することになってしまうが……傷害とか保護責任者遺棄致死で済ませたくない事案である。虐待だけでもクズであるのに、発覚を恐れて病院にも行かせなかったというのだから、鬼畜の所業だ。殺人罪を適用して欲しいと心の底から思う。
 書かされたのか自分の意志なのか、いずれにしても作文の文面は心が痛む。5歳の子だったら「あほみたいにあそんで」いたっていいじゃないか。楽しくカラカラと過ごしていることこそ、子供の幸せだろうに。大学受験生にだって、朝4時から勉強することは勧めない。

 子供がいない時分でも勿論、こういう事件に対しては心を痛めていたのだが、実際に子供を持つ身になってからこういうニュースに接すると、心に響いてくる度合いが全く違う。虐待された子の心の痛みを推し量ると、あまりの苦しさに押しつぶされそうになる。



小牧山に無許可植樹 (2018 6/6 10:30)

小牧市、信長の城で無許可植樹(6/6読売)
 戦国武将・織田信長が安土城などに先駆けて初めて築いた小牧山城があった愛知県小牧市の「小牧山」(国史跡)で、市の公園管理部門が、文化財保護法に基づく現状変更の許可を受けずに桜などの苗木70本を植樹していたことが、読売新聞の取材で分かった。当時の石垣が土中から見つかった大手道に近く、文化庁は市の対応に問題がないか、県教育委員会を通じて調査を始めた。
 市によると、市みどり公園課が今年2〜3月、山頂へ向かう大手道周辺のソメイヨシノの老木など約250本を倒木の恐れがあるなどとして伐採し、その後、ヤマザクラやイロハモミジなどの苗木を70本植えた。大手道には信長時代の道筋が残っており、近年の発掘調査では山頂部の中心施設や大手道沿いで、当時の石垣などが発見されている。
 文化財保護法では、史跡の現状変更には文化庁の許可が必要だ。地下の遺構への影響が大きくない場合は、地元の教育委員会が許可すれば問題ないとされ、同課は市教委から伐採許可は受けた。しかし、地面を掘り返す植樹の許可申請はしていなかった。
 読売新聞の指摘に対し、同課は「4年前に樹木を更新していくという方針は示しており、問題ないと考えた」とし、市教委も「日常の樹木管理の一環」と説明している。これに対し、文化庁は「植樹は(影響を判断するため)作業の詳細や図面などを示して許可を申請するのが一般的だ」と指摘。伐採から植樹の一連の作業について、県教委を通じて経緯を示す書類の提出を求めるなどの調査を始めた。
 識者からは問題視する声が上がっている。千田嘉博・奈良大教授(城郭考古学)は、植樹が行われた大手道は信長の歴史を解明する上で重要な場所だと指摘し、「大きくなる木の場合、まだ調査されていない遺構に影響を与える懸念が大きい。現状変更の手続きを踏まずに行ってよいケースではないはずだ」と話している。
<小牧山城> 小牧山は標高約86メートルの独立丘陵。信長が1563年、山全体と麓に城と城下町を築いた。67年、信長が岐阜城(岐阜市)に移り、廃城に。84年の小牧・長久手の戦いでは徳川家康が本陣を置き、羽柴(豊臣)秀吉と対決した。城跡は1927年、国史跡となり、昨年、日本城郭協会の「続日本100名城」の一つに選ばれた。


 植樹自体も以降に影響を与える可能性があるが、樹木が育った場合に出る影響は、予測以上の物になる可能性がある。
 歴史的遺構をそっくりそのまま残すことは不可能であろうし、歴史の流れから移築や破却が必要な場合も出てくるかも知れないが、少しの注意で現状変更を避けられるなら、その努力を怠るべきではなかろう。

 記事を読むと、文化庁の認識と、小牧市のみどり公園課や市教育委員会の認識に、大きなズレがあるように思われる。同様の不注意が今後も起こりかねないような、そんな軽さを感じる。



財務省の文書改竄問題の報告書が出たが (2018 6/5 10:30)

国交省文書こっそり差し替え=コピー示され失敗−財務省(6/4時事)
 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんで、財務省職員がつじつまを合わせるため、国土交通省に出向き、同省内に保管されていた文書を改ざん後の文書に差し替えていたことが4日、財務省の調査報告書で分かった。しかし機転を利かせた国交省職員が保管文書のコピーを提示し、原本は無事だったため、失敗に終わった。
 問題の文書は、学園への土地貸し付け契約の際に作成した「貸付決議書」。財務省から国交省に改ざん要請があったとの一部報道を受け、同省は内部調査を行い、財務省に合わせて4日、結果を公表した。
 それによると、財務省理財局の職員が昨年3月以降の時期に、国交省の室長級職員に対し、同省で保管する決裁文書に「最終版がある」と説明。4月下旬ごろ、国交省で文書を確認したいと申し出た。
 国交省職員は不審に思い「原本を部外者に触れさせるべきではない」と判断。原本のコピーを含む紙ファイルを用意し、同省会議室で閲覧させた。同省職員は立ち会わなかったため、室内で何があったか不明だったが、財務省の調査報告書によると、理財局職員はこのとき文書を差し替えた。


 他の省庁に出向いてまで改竄行為をおこなうなど、酷いにも程があるな……しかも失敗しているというのだからなおさら格好悪い。やっている内容や発端ははっきり言って些末なレベルなのではあるが、結果やってしまった行動は前代未聞で、近代国家の根幹を揺るがしかねない重大性を有している。

 これで、財務省の威信はボロボロになったのだから、景気よりも財政規律を重んじるような財務省的な主張が力を失ってくれたら、と思っているが、なかなかそうはなっていない。財政規律の方が大事と思ってる政治家、ひいてはそう思ってる国民の方がやっぱり多数ということなのだろう。デフレの影響を受けない層(具体的には高齢者や資産家)からすれば、「後世にツケを残さないために増税して財政規律を取り戻そう、経済成長はもう要らない」と主張するのは、「未来のことをきちんと考えている」という気分になれて気持ちいいだろうし、かといってその犠牲は自分たちには及ばないから気楽な物であろうし。

 なお、麻生大臣の辞任を求める声も出ているが、本人の不祥事というわけではないにしろ、在任時にこれだけ大規模な文書改竄という不祥事を引き起こした責任は免れないだろう。
 1年間の閣僚給与返上は重いが、二度とこのような事案が生じないようにするための改善策を具体的に練り上げられなければ、辞職以外に責任を取る方法はないだろう。



疑うべき過去がある (2018 6/4 10:30)

「北朝鮮を疑い続けては対話に支障」 韓国国防相が対北姿勢で日本批判(6/3産経)
 韓国の宋永武国防相は2日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で、小野寺五典防衛相が北朝鮮の対話姿勢に不信感を示したことに対し「北朝鮮を疑い続けては対話に支障が出る」と批判した。「大胆な決断を下した北朝鮮を理解してほしい」とも述べ、北朝鮮への見方を変えるよう求めた。
 宋氏は日本が強硬な態度を続けることに、しびれを切らしたもようで、北朝鮮に対する評価の対立が表面化した。
 小野寺氏は演説で、北朝鮮が過去に融和ムードを演出しては核・ミサイル開発への回帰を繰り返したとし「対話に応じることのみをもって、見返りを与えるべきではない」と訴えた。
 直後の質疑の場で宋氏は「過去にだまされたからといって、未来もだまされ続けるだろうと疑えば、交渉したり平和を創出したりすることができるだろうか」と語り、北朝鮮の変化を信じるべきだと力説した。(共同)


 ちょっと柔和な態度を取っただけで信用する方がよっぽどナイーヴだと思うが。ちなみに、naiveというのは、日本語のカタカナ語としては「純粋」というような意味で使われるが、本来は「バカ、考えなし」という意味であり、私も今回その意味で使っている。

 米朝の合意やE者協議での決定事項を反故にして、核兵器開発やミサイル実験をおこなってきたという「過去」がある以上、ちょいと尻尾を振ってきたからといっておいそれと信用するわけにはいかない。今回も股「時間稼ぎのために穏やかな態度を見せているだけ」と考える方が、合理的である。

 もちろん、北朝鮮が本気で平和を求め、核兵器を廃棄しミサイル開発をやめるというなら、日本を含め国際社会は手をさしのべるべきだろう。しかしそれには、「北朝鮮の行動」がまず必要である。



合格者数を絞る私大 (2018 6/3 10:30)

「A判定」でも不合格 増える浪人生、入学断る予備校も(6/2朝日)
 首都圏や関西で最近、浪人生が増えている。大手予備校の浪人生コースでは、久しぶりに入学制限したところもある。大きな原因になっているのは、大規模私立大が入学定員を厳格に管理し、合格者数を絞り込んでいることだ。地方の大学へ学生を誘導しようと文部科学省が進めている政策の結果だが、思わぬ副作用が受験生を苦しめている。
 「過去問を解いた時は合格点が取れていたのに落ちました。受かると思っていた学部もダメでした」。この春から、浪人生として東京都内の大手予備校に通う女性(18)は、大学受験をこう振り返る。
 早稲田大の文系学部に絞って受験した。学部によっては模試で合格の可能性が高い「A判定」も出たが、結果はすべて不合格。高校の先生も「受かると思っていた」と残念がった。大規模大が合格者数を減らしていることは知っていたが、「少し甘く見ていたかも。この時期に受験生になって運が悪かったです」。
 同じ予備校に通う友人の女性(18)は、合格者をあまり減らさない大学もあるため、どこを受験するかで結果に差が出たと感じた。志望する大学は今春、1千人規模で合格者を減らし、来年も絞る見込みだと予備校から説明を受けた。「受験生のことも考えてほしい。来年に向けて毎日こつこつ頑張るしかない」
 少子化などに伴い、浪人生は減少傾向が続いてきたが、この2年ほどは増えている。大学入試センター試験で浪人生が大半の「既卒等」受験生は2016年に10万1千人だったがそれから増え、この春は10万9千人だった。
 大手予備校でも、浪人生が増えている。駿台予備学校は今春、首都圏と関西の校舎で浪人生向けの私立文系コースへの入学者が3割、国立文系が2割増えた。定員の都合で、久しぶりに入学を断るケースもあったという。河合塾でも同様に私立・国立の文系コースで生徒が増えている。
(以下有料会員のみ)

 中部圏でも似たような傾向だと感じる。先月末に更新された河合塾の偏差値ランクにおいても、多くの中堅私大(偏差値40〜55辺り)で軒並み去年と比べて2.5〜5.0アップしている。
 数年前だったらまず受かっていただろうなという子が今年は落ちている、という事例が複数あり、「今年の偏差値ランクはかなり変化するだろうな」と思っていたが、予想通りの結果だ。

 大学の合格者が絞られる=大学生の質が向上することにはなるが、やはり、大人の都合で受験生が翻弄されている現実はやりきれない面もある。一生懸命頑張って、予備校の発表する情報を頼りに受験して、それで巧く行かなかったとなれば、若い子にとってのショックは大きかろう。

 まぁ、一時期の私大バブルの時期に比べればまだまだ「入りやすい」状態なのだが、変化が急速すぎると、受験生が対応しきれない。合格者数の絞り込みをおこなうにしろ、もっと漸次的な変化にできなかったものか。



またくだらぬ大学改革案 (2018 6/1 10:30)

高等教育の無償化 学生が通う大学などに“条件” 政府が方針(5/31NHK)
 低所得世帯を対象とする高等教育の無償化をめぐり、政府は、学生の通う大学などで、卒業に必要な単位の1割以上の授業を実務経験のある教員が担当していることなどを支援の要件とする方針を固めました。
 高等教育の無償化をめぐり、政府は、年収380万円未満の世帯を対象に、所得に応じて段階的に大学などの授業料を減免するほか、生活費についても返済のいらない給付型奨学金を支払うなどの支援を行う方針です。
 これに関連して政府は、納税者の理解を得るためにも、学生の通う大学などの要件を定める必要があるとして、検討を進めた結果、卒業に必要な単位の1割以上の授業を実務経験のある教員が担当していることや、理事に産業界など外部の人材を複数任命していることなどを支援の要件とする方針を固めました。
 また学生についても、成績の状況などを毎年確認し、1年間に必要な単位の6割以下しか取得していないときや、成績が下位4分の1に属するときは、大学などから警告を行い、連続して警告を受けた学生への支援は打ち切るとしています。政府は、こうした方針をことしの「骨太の方針」に盛り込むことにしています。


 基本的に安倍政権支持の私であるが、大学入試改革や道徳の教科化など、教育行政に関しては支持できない面が多い。

 この記事については、「卒業に必要な単位の1割以上の授業を実務経験のある教員が担当していることや、理事に産業界など外部の人材を複数任命していることなどを支援の要件」という部分がいただけない。若手研究者が就くべきポストを「実務経験者」が奪うことになり、学問に身を捧げようという若者の活躍する場がさらに少なくなってしまいかねない。文科官僚の天下りポスト、ってことなのかなと穿った見方をしてしまう。

 そもそも、大学を実務教育の場と考えることが間違いだ。それは専門学校がおこなうべき領域であり、大学はあくまで学問を追究する場であるべきだ。



サッカー日本代表完敗 (2018 5/31 10:30)

西野日本代表発表前日初陣でW杯出ないガーナに完敗(5/30日刊スポーツ)
 <国際親善試合:日本0−2ガーナ>◇30日◇日産ス
 日本代表が、ワールドカップロシア大会メンバー発表前日に行われたガーナ戦に敗れ、西野朗監督(63)の初戦を飾ることが出来なかった。
 日本は、西野監督が21日からスタートした国内合宿で取り組む3バックでスタート。DF槙野智章(31=浦和レッズ)、長谷部誠(34=フランクフルト)、吉田麻也(29=サウサンプトン)が組んだが、開始30秒でガーナにクロスボールを放り込まれ、決定的な場面を作られた。長谷部がなんとかヘッドでクリアしたが、立ち上がりから不安定さを露呈した。
 前半5分には、DF長友佑都(31=ガラタサライ)の左クロスを、中央のFW大迫勇也(28=ブレーメン)が左足で合わせてシュートも、GKに阻まれた。
 そして同8分、ガーナにFKを与えると、MFトーマスが右足で直接、狙ったキックはDFの間にスッポリと空いたスペースを通過し、ゴールネットを揺らした。失点の次の瞬間、西野監督は左手でアゴをこすり、険しい表情を浮かべた。
 同27分には、MF大島僚太(25=川崎フロンターレ)のパスを右サイドで受けたMF原口元気(27=デュッセルドルフ)が上げたクロスを、大迫が頭で合わせたが枠を外した。
 同32分には、2シャドーの右で先発したMF本田圭佑(31=パチューカ)が、大迫からのパスを受けて左サイドに抜け出そうとして、倒されてFKを獲得。FKは枠を外したが、同33分、本田は大迫が頭で落としたボールを受けると、左足でシュート。GKに阻まれると苦笑いした。
 後半、日本代表は大迫に代えてFW武藤嘉紀(25=マインツ)、MF宇佐美貴史(26=デュッセルドルフ)に代えてMF香川真司(29=ドルトムント)、MF原口元気(27=デュッセルドルフ)に代えてDF酒井高徳(27=ハンブルガーSV)を投入。その香川が後半3分、長友の左クロスをシュートも打ち損ねて枠を外した。
 そして後半4分、長谷部と競り合いながら日本のペナルティーエリア内になだれ込もんだガーナMFボアテングを、GK川島永嗣(35=メッス)が倒してしまいPKを献上。そのPKをボアテングに決められ、2点目を許した。
 日本は後半14分、本田に代えてFW岡崎慎司(32=レスター)、MF山口蛍(27=C大阪)に代えてMF柴崎岳(26=ヘタフェ)、同31分には長谷部に代えてMF井手口陽介(21=クルトゥラル・レオネサ)を投入したが、アフリカ最終予選で敗れてワールドカップに出場できないガーナを相手に、攻撃の糸口を見いだせなかった。

 親善試合とはいえW杯に出ないガーナに完敗してしまったことも不安要素ではあるが、「前監督に訴えられるような辞めさせ方までしておいて追い求めた結果がこれかよ」という脱力感の方が強い。
 監督の方針に逆らってまで我を通したくせに全く結果を出せなかったという過去がある本田圭佑を含め、前監督に反抗していた面子が揃って試合に貢献できておらず、「前監督の方針は正しかったんだな」と思わずにはいられない。海外組やスポンサーの思惑を優先した結果、勝てないチームができあがったというのでは、泣くに泣けない。

 願わくば、W杯の本番で今の感想が間違いであったと認めざるを得ない状況になってくれれば嬉しいのだが、一方で、海外組が増長しスポンサーがそれに乗っかり協会が従ってしまう、という姿を見て、応援する気持ちがほとんどなくなっているというのも事実である。



くだらない (2018 5/30 10:30)

野党、加計学園にアポなし訪問へ 証人喚問要求(5/29共同)
 立憲民主、国民民主両党は岡山市の学校法人「加計学園」本部を30日に訪ね、加計孝太郎理事長に国会での証人喚問に応じるよう直接求める。立民が29日、明らかにした。事前の面会約束は取れておらず、加計氏が応じるかどうかは不明という。
 参加するのは立民の武内則男国対副委員長や国民民主の今井雅人国対委員長代理ら。愛媛県の文書は安倍晋三首相が加計氏と2015年2月に面会して獣医学部新設の説明を受けたと記述。学園側は「担当者が実際にはなかった面会を引き合いに出した」との否定のコメントを発表している。

 「くだらない」以外に表現のしようがない。
 本当に加計氏に証人喚問に出て欲しいというのなら、きちんとアポを取った上で交渉をすれば良い。そもそも、証人喚問をおこなうかどうかは国会が決めることであり、加計氏に要求して仮に本人が応じたところで、国会が喚問を決定しなければ何の意味もない。

 要するに、「加計氏に面会を求めたが拒絶された」という絵面が欲しいだけなのだ。しかも、マスコミがその様子を嬉々として流すから、このバカどもも付けあがる。政治ではなく、パフォーマンスしたいだけのバカである。

 何度も言ってることだが……今井雅人は我が選挙区の人間だが、選挙区では4回連続で落選している(すべてゾンビ復活)。2009年ですあら、落選している。我が選挙区の人間はきちんと仕事しているので、そこはご容赦いただきたい。



増税対策よりも増税撤回を (2018 5/29 10:30)

政府:骨太の方針、骨子案に消費増税対策(5/28毎日)
 政府は28日、経済財政諮問会議を開き、経済財政運営の指針となる「骨太の方針」の骨子案を示した。2019年10月に予定する消費税増税が日本経済に深刻な影響を与えないよう万全の対策を講じる方針を明記。安倍晋三首相は「臨時特別措置を19、20年度当初予算で講じるべきだという提案が(会議で)あった」と述べ、増税前後の大型景気対策を検討するよう指示した。
 14年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた際は、増税前の駆け込み需要の反動などで個人消費が落ち込み、景気に打撃を与えた。こうした経緯を踏まえ、政府は6月に決定する骨太方針に影響緩和策の実施を盛り込む。首相は具体策の作成を茂木敏充経済財政担当相に指示した。
 消費税率8%から10%への引き上げ時の家計の負担増は単純計算で5.6兆円。食料品などの税率を据え置く軽減税率や教育無償化などで、実質的な負担増は2兆〜3兆円とみられ、政府はこれに匹敵する大規模な景気対策を検討する。年度途中に編成する補正予算ではなく、増税前後の当初予算に計上することで消費の変動にあらかじめ備える考えだ。
 公明党の石田祝稔政調会長は28日、安倍首相に骨太方針に関する提言をした際、首相が「19、20年度に相当思い切った財政出動をする」と述べたことを記者団に明らかにした。
 大型景気対策に加え、住宅や自動車を増税後に購入しても家計への負担が大きくならないよう、住宅ローン減税の拡充や、自動車を買う際にかかる新税の減税も検討する。与党税制調査会と協議し、年末までに具体策を決める。
 小売店が「消費税増税分を値引きする」とPRする「消費税還元セール」の解禁も検討する。小売店に商品を納入する中小企業が値引き分の負担を強要される問題が発生したため、14年4月の増税時に特別措置法で禁止されたが、価格の一律上昇が消費者心理を冷え込ませた可能性が指摘されている。政府は中小企業に負担のしわ寄せが行かないよう監視を続けたうえで、セールを認める方針だ。
 諮問会議では、新たな財政健全化計画についても議論。民間議員は、財政健全化の指標である基礎的財政収支の黒字化の目標を現在の20年度から25年度に先送りするよう求めた。【大久保渉、古川宗】

 「消費税増税が日本経済に深刻な影響を与えないよう万全の対策を講じる」ではなく、消費増税自体をやめろよ、と言わざるを得ない。増税したら影響が出るのはもう2度も実験済みである。

 消費増税が為される可能性は高いと思っているし、アベノミクスの欠点は「財政緩和と財政規律をバランス良くやろうとしていること」なので、安倍総理が消費増税反対派と言い切ることはできないし、彼が徹底した反緊縮派だとも思ってない。
 しかし、実際に増税を延期したという実績がある以上、そして彼以外の総理候補が軒並み増税賛成である以上、安倍総理に一縷の望みをかける以外にないのも事実である。

 10%に増税が実現したら、日本経済にトドメを刺すことになりかねない。



加計学園側が嘘を認める (2018 5/28 10:30)

加計「首相との面会なし」 愛媛県に「誤った情報与えた」とおわび(5/26産経)
 学校法人「加計学園」は26日、愛媛県今治市の獣医学部新設に関し、安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長が平成27年2月に面会したとの記載がある県の新文書について「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えた」とするコメントを発表した。
 その上で「担当者の不適切な発言が関係者の皆さまに迷惑を掛け、深くおわびする」とした。 
 コメントでは、不適切な発言をした担当者が「当時は獣医学部設置の動きが一時停滞し、打開策を探している状況の中で活路が見いだせるのではないか」と考えたと説明している。
 愛媛県の新文書によると、27年2月25日に首相と加計理事長が面談。加計氏が同県今治市で国際水準の獣医学教育を目指すと説明したのに対し、首相は「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントしたと記載されていた。


 このニュースで、「安倍総理は加計学園と会っていなかった。内容を精査せずに報道したマスコミや文書を出した愛媛県知事は反省しろ!」と喜んでいる向きが見られる。

 たしかに、この加計学園の声明で「安倍総理は嘘つきではない」ということにはなるかも知れないが、加計学園は愛媛県に嘘ついていたことになるし、野党は加計学園に矛先を向けて騒ぐだろうし、まだまだ収まらないだろう。
 もちろんマスコミが大して裏取りもせずに報じていたのは問題だが、騒ぎの沈静化が見込まれない以上、「マスコミがやらかした」と喜んでる場合ではないと思う。

 むしろ、加計学園の獣医学部の存在自体に疑問が呈されることになりかねない。
 獣医学部を認可するか否かは今回の件とは別次元で決定が為されており、今件については「獣医学部開設に直接の影響は無かった」というのが事実であるが、「加計学園がウソをついていた」という印象の方が影響は大きく、マスコミが「加計学園の獣医学部の正当性が失われた」と報道してしまえば、その印象が一人歩きをするだろう。

 まだまだモリカケ騒ぎは続きそうだ。まぁ、安倍氏が総裁再選を諦めるまでは続けるつもりなんだろうが。



田川に卑弥呼の墓だそうな (2018 5/26 10:30)

ドローンを飛ばしてみたら「卑弥呼の墓」を見つけたよ(5/23フライデー)
 「いや〜、驚きましたよ。グーグルアースで地元の地形を調べていると偶然、前方後円墳のような巨大な丘を発見したんです。これは明らかに人工物で、墓に違いないと思いました。しかも計測してみると、後円部の直径は150mもある。これだけ巨大な墓を作れる古代の権力者は、そうそういません。土地の所有者に話を聞くと、もともとは森だった場所ですが、昔から山神様が住む神聖な土地として崇められていた。祭祀用と思われる土器も、たくさん出土しているそうです」
 こう語るのは、福岡県田川郡に住み地元の歴史研究会に所属する男性だ。
 情報を得た本誌がドローンを飛ばし撮影すると、確かに前方後円墳のようなモノが写っている(左上の写真の点線内部分)。この古墳が、「邪馬台国」の女王・卑弥呼の墓の可能性が高いというのだ――。
 邪馬台国は3世紀に存在した国内最大規模の王国で、卑弥呼が統治したとされる。場所については畿内説と九州説がある。前出の男性の話を聞きつけ田川で調査を始めた、『真実の仁徳天皇 倭歌が解き明かす古代史』などの著書がある福永晋三氏は、九州説の優位性を説く。
 「中国の正史『魏志倭人伝』には、卑弥呼の墓は直径百歩余(約150m)という記述がありますが、田川の古墳はそれと一致する。『日本書紀』によると、卑弥呼の夫だった大物主神(おおものぬしのかみ)は『三輪山』という山に祭られたそうです。田川の墓の近くには、上から見ると三つの輪を描いたような山々があります。また『万葉集』では三輪山の岳の一つは『白妙(しろたえ)の衣干したり』と詠(よ)まれていますが、田川の山の一つは石灰岩でできていて山頂付近が白く見えるんです。一方、畿内説で卑弥呼の墓とされる箸墓(はしはか)古墳は記述と一致しない。後円部の直径こそ150mほどありますが、近辺に三つの山や山頂が白く見える丘がありません。卑弥呼が祭祀に使ったとされる青銅器も、出土していないんですよ」
 『邪馬壱国(やまたこく)の歴史』の著者で坂田隆氏(日本語学・古代史学研究者)が指摘する。
 「『魏志倭人伝』では、中国の使者は福岡県北部の岡垣町あたりに上陸した後、東南に数日歩き邪馬台国の政庁に着いたとされます。田川はその記述に合う場所です。政庁近くには王の墓がある。田川に巨大な前方後円墳があるとしたら、卑弥呼の墓の可能性は高いでしょう」
 地元の「卑弥呼フィーバー」は、盛り上がりをみせている。3月21日に前出の福永氏が田川で開いた「古代田川の隠された歴史」というフォーラムには、500人以上の歴史ファンが集まった。
 新発見の古墳を本格調査すれば、歴史の大論争に決着がつくかもしれない。


 古墳の形に見える山など日本中至る所にあるだろう、とは思いつつ、邪馬台国九州説を支持している私としては一縷の望みを持ちたい気持ちもある。調べることもなく否定するのもまた科学的な態度ではないし、こういうのを面白がるのも、歴史の楽しみ方の一つであろう。

 ちなみに、この田川郡の近くには、山田市が存在していた(現在は隣接町と合併して嘉麻市)という地名がある。「邪馬台→山田」と連想したいところである。



米朝会談中止 (2018 5/25 10:30)

Letter to Chairman Kim Jong Un
His Excellency
Kim Jong Un
Chairman of the State Affairs Commission
of the Democratic People's Republic of Korea
Pyongyang

Dear Mr. Chairman:

We greatly appreciate your time, patience, and effort with respect to our recent negotiations and discussions relative to a summit long sought by both parties, which was scheduled to take place on June 12 in Singapore. We were informed that the meeting was requested by North Korea, but that to us is totally irrelevant. I was very much looking forward to being there with you. Sadly, based on the tremendous anger and open hostility displayed in your most recent statement, I feel it is inappropriate, at this time, to have this long-planned meeting. Therefore, please let this letter serve to represent that the Singapore summit, for the good of both parties, but to the detriment of the world, will not take place. You talk about nuclear capabilities, but ours are so massive and powerful that I pray to God they will never have to be used.

I felt a wonderful dialogue was building up between you and me, and ultimately, it is only that dialogue that matters. Some day, I look very much forward to meeting you. In the meantime, I want to thank you for the release of the hostages who are now home with their families. That was a beautiful gesture and was very much appreciated.

If you change your mind having to do with this most important summit, please do not hesitate to call me or write. The world, and North Korea in particular, has lost a great opportunity for lasting peace and great prosperity and wealth. This missed opportunity is a truly sad moment in history.

Sincerely yours,

Donald J. Trump
President of the United States of America


 日経平均先物を触っている先輩に今後の動きの予想を聞かれ、「ある程度下げたからたぶん下げ止まる、しばらくしたら上だと思う。ただ北朝鮮が最近強気だからそこで何かあったら分かりませんが、でも北朝鮮も経済的に苦しいから会談をひっくり返すことはないでしょうけど……」と答えていた。
 そして実際、その「何か」が起こったわけだ。トランプの側から会談中止を発表するとは予想していなかったが……

 北朝鮮がアメリカに対して再び強硬姿勢を示し始めたことや、背後の中国の動きがトランプには気にくわなかったなど、会談中止の理由はいろいろ考えられるが、直前に米韓の首脳会談がおこなわれていたことが引っかかる。韓国は北朝鮮との融和を推進しており、その首脳と会談した直後にこの「会談中止発表」なので、「文在寅との会談で何かあったのかな」と思わずにはいられない。韓国が何かやらかしたのか、逆に韓国から何か会談中止を決断させる話を聞いたのか。

 なんいせよ、これで交渉の主導権は完全にアメリカが握った。ヤクザのやり口スレスレではあるが、トランプもなかなかやり手だなぁと感じる。北朝鮮が折れれば完全にアメリカペースだし、突っぱねればこれまた制裁継続で北朝鮮にメリットはない。

 「蚊帳の外」論で政権批判していた向きもあったが、結果として、アメリカと意思疎通を続けつつ様子見モードの日本の態度は、正解だったと言えよう。


雑な類比 (2018 5/25 10:30)

枝野氏、社会の「安倍化」許さず 「開き直ればごまかしが利く」(5/24共同)
 立憲民主党の枝野幸男代表は24日の党会合で、安倍晋三首相がかつて掲げた「美しい国」とのフレーズを持ち出し、政権による一連の不祥事への対応を批判した。「証拠があっても、開き直ればごまかしが利いてしまう。それが首相が言っていた美しい国なのか。『安倍化』が進んでいるが、そのような社会にしてはいけない」と述べた。
 日本大アメリカンフットボール部の悪質な反則行為の問題と結び付けるのを「いかがなものかと思うが」と前置きした上で、あらゆるところで「安倍化」が進行していると指摘。「国会で開き直る政府に対し、私たちは街頭に出て、国民に呼び掛け、共に政権を倒す」と訴えた。


 こういう雑なレッテル貼りを好むようなのが、立憲民主党の支持層なんだろうな。支持を広げるよりも、固い少数の支持層に受ける言動をとる社会党路線の方が、責任も生じなくて気楽だからねぇ。

 しょせん、民主党勢力の人間であった。



日大の問題に新キャラ登場 (2018 5/24 10:30)

 毎日毎日この話題ばかりというのもどうかなとは思っているが、毎度酷い態度を示し、しかも今回は「横暴な司会者」という新キャラまで登場させてきたので、扱わないわけにはいかない。

日大・内田前監督「私の指示ではない」 悪質タックル(5/23朝日)
 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(6日、東京)で、日大選手が関学大選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、日大は23日、午後8時ごろから東京都内で緊急記者会見を開き、内田正人前監督が「私からの指示ではございません。ただ、スタートからゴールまで私の責任だと思っている」と説明した。
 緊急会見には、選手に指示をしたとされる井上奨コーチの2人が出席。会見の冒頭で、タックルを受けて負傷した関西学院大の選手やタックルした日大の宮川泰介選手に謝罪をした。
 井上コーチは定期戦前日の5日に「相手選手を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」という話をしたことを認めた。その理由について、「思いっきりタックルすることが、彼の課題だった。いつもと違うようなプレーをしてほしかった」「もう一つ上のレベルにいってほしかった」などと説明した。
 一方で、「相手がけがをして秋の試合に出られなかったら、こっちの得だろう」と念を押したことについては否定。「一言一句覚えているわけではないが、彼にそういう(つぶせという)気持ちになってほしいと思っていた。QBがつぶれたら損とか得という話はしていない。定期戦がなくなってもいいという話もしていない」と話した。
 内田前監督は選手に対し、悪質なタックルを「やらなきゃ意味ないよ」といったことを否定。「遠くから彼が来たが、なにをいっているかはわからなかった。近くにきて、帰って行ったのは記憶している。ただ、そのときに会話はしなかった。私はその言葉を言っていない」と語った。


日大ブランド失墜? 会見で記者と大学広報が言い合いに(5/23朝日)
 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で日大の選手が悪質なタックルをした問題で、日大アメフト部の前監督とコーチは23日夜、記者会見を開いた。会見時間をめぐり、日大の広報担当者が声を荒らげる場面もあった。
 緊急会見は午後8時から始まった。1時間半を超えて広報担当者が会見を打ち切ろうとしたため、質問しようと手を挙げた記者から「日大のブランドを失墜させることになる」などの声が飛んだ。広報担当者は「(ブランドは)落ちません」「やめてください」と反論。内田正人前監督の意向でさらに30分近く続き、午後10時ごろに終わった。

 とりあえず、日大の危機感理学部が、日大の中でまったく力を持ってないんだなというのはよく分かった会見であった。ここまで危機管理ができておらず、常に最悪の手を打ち続けるのは、ある意味凄い。広報担当が、広報として最もやってはいけない態度を取っているのは、もはや喜劇だ。

 日大が最も罪深いのは、学生を守ろうという姿勢が全く感じられないことだ。監督やコーチのみならず、広報も、選手に全ておっ被せている。組織ぐるみで酷い。

 仮に彼らの主張が正しいとしても、監督は「選手とコミニュケーションを取らない、コーチの暴走を止められない、選手の反則を見ていない=試合状況を広く見ていない」ということになり、いずれにせよ「監督失格」ということになるのだが。

 監督やコーチの指示を受け入れなかったら、関学の選手は負傷することはなかったし選手も悪事に手を染めることはなかったが、監督やコーチの人でなしっぷりは外に漏れることはなかった。彼らが犠牲になることで、監督やコーチの酷さも世に知られることになったのだが、そう考えると世の常とは言え、何ともモヤモヤする物を覚える。悪人が割を食い、善人がちゃんと報われる社会であって欲しいものだが……。



日大選手自ら会見 (2018 5/23 10:30)

日大選手、コーチから「相手が怪我したら得」と指示「追い詰められた」(5/22デイリースポーツ)
 大学アメリカンフットボールで、関学大との定期戦で悪質な反則タックルを仕掛けた日大の当該選手・宮川泰介(20)が22日、都内の日本記者クラブで会見を開き、関学大との試合で相手クオーターバックに悪質タックルをしかけた経緯について生々しく説明した。
 宮川選手は黒いスーツ姿で登壇。問題の発端となった関学大との定期戦でのタックルに至るまでの経緯を説明した。
 当時、試合に出してもらえなかった宮川選手は、井上奨コーチから内田前監督が「相手のクオーターバックを1プレー目で潰せば出してやると言われた」と宮川選手に明かしており、「関学との定期戦が無くなってもいいだろう、相手が怪我をして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう。これは本当にやらないといけないぞ」と言われ、髪型を丸刈りにするよう指示されたという。
 また同じポジションの先輩からも井上コーチから指示が来たことも聞かされ「相手を潰すぐらいの強い気持ち、というのではなく、本当にやらないといけないと思い追い詰められた」とも述懐。悩んだものの、今後の大学でのアメフット生活を考えタックルを決意。試合会場に向かったという。
 だが試合会場のメンバー表に宮川選手の名前はなく、井上コーチが「今、監督の所に行ってこい」と言ったことから、内田前監督の所に向かった。そして「相手のクオーターバックを潰すので使って下さい」と言ったことを明かした。
 これに内田前監督は「やらないと意味ないよ」と言ったといい、そのことを井上コーチに伝え、更に「リードしないでクオーターバックに突っ込みますよ」と確認、井上コーチは「思いきり行ってこい」と言ったことも明かした。

宮川選手の会見要旨=「謝罪止められた」−アメフット悪質タックル(5/22時事)
 6日の関学大との定期戦で悪質なタックルをした日大の宮川泰介選手が、22日の記者会見で自らの陳述書を読み上げた。要旨は次の通り。
 一、3日、プレーが悪いということで練習を外された。内田監督から「やる気があるのか分からない。試合に出さない」と言われた。試合前日の5日には、井上コーチから「相手クオーターバックを1プレー目でつぶせば出してやると監督から聞いた」と言われた。追い詰められ、悩んだ。
 一、(タックルを含む3度の反則で)退場となり、テントに戻った後、事の重大さに気付き泣いた。試合の2日後、監督にもうアメフットをやりたくないと言うと、「世間は監督をたたきたいだけで、お前じゃない。気にするな」と言われた。井上コーチらから退部を引き留められた。
 一、11日に父とともに監督と井上コーチに会い、父が「個人的に謝りに行きたい」と申し入れると、監督から「今はやめてほしい」と言われた。父は「選手は監督の指示に従っただけ」との旨の公表を求めたが、拒絶された。18日に相手方に父と私で直接謝罪の意を伝えた。
 一、事実を明らかにすることが償いの第一歩だと決意し、この陳述書を書いた。(日付はすべて5月)


 様々な事象を合理的に解釈ができるので、選手の会見内容はおそらく事実を示しているのだろう。
 そして、もし事実であるならば、自チームの選手の試合に出たいという思いを利用してライバルチームのQBを潰そうと画策し、しかも最後の決断は選手本人に言わせ、いざことが露見したら全てを選手におっ被せてしらばっくれる、という監督やコーチの愚劣極まりない人間性が暴露されたことになり、痛ましく憤りを禁じ得ない話である。

 権力を持っている監督やコーチに追い込まれた末の「暴力行為」であるとは言え、暴力行為自体は許されない行為である。
 しかしながら、暴力を命令したのみならず、一人の若者に罪を背負わせてアメフト選手としての未来を潰し、大きな傷を与えたことを考えると、どうしても暴力を命令した者の責任の方が大きいと私は思う。

 監督もコーチもクズだが、日本大学もクズである。

「つぶせ」は「思い切って当たれ」=日大広報部がコメント(5/22時事)
 日大企画広報部が宮川泰介選手の記者会見についてコメントを発表した。全文は次の通り。
 本日、本学アメリカンフットボール部の宮川泰介選手が、関西学院大学フットボール部との定期戦でルール違反のタックルをし、相手選手にけがを負わせた件につきまして、心境を吐露する会見を行いました。厳しい状況にありながら、あえて会見を行われた気持ちを察するに、心痛む思いです。本学といたしまして、大変申し訳なく思います。
 会見全体において、監督が違反プレーを指示したという発言はありませんでしたが、コーチから「1プレー目で(相手の)QBをつぶせ」という言葉があったということは事実です。ただ、これは本学フットボール部においてゲーム前によく使う言葉で、「最初のプレーから思い切って当たれ」という意味です。誤解を招いたとすれば、言葉足らずであったと心苦しく思います。
 また、宮川選手が会見で話されたとおり、本人と監督は話す機会がほとんどない状況でありました。宮川選手と監督・コーチとのコミュニケーションが不足していたことにつきまして、反省いたしております。


 日本大学は、学生よりも理事やコーチを守る方を選んだようだ。教育機関としては、もっとも最悪な手を次々に打っているようにしか見えない。

 今年度の日本大学の受験者数はどうなりますかね。同じような偏差値の大学は他にたくさんあり、芸術学部とか医学部とか特有の学部は影響小だろうけど、それ以外の学部はそれなりの影響があるんじゃなかろうか。ただ、特有の学部だけども危機感理学部は不人気になるだろうな。



愛媛県が新しい文書を出してきたが (2018 5/22 10:30)

「安倍首相が『獣医大学はいいね』」愛媛県新文書に記録(5/21朝日)
 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、2015年2月に学園の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会した、と学園側から報告を受けたとする内容を、愛媛県職員が文書に記録していたことがわかった。加計氏が学部新設を目指すことを説明し、首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と応じたとの報告内容も記されている。愛媛県は21日、この文書を含む関連の文書計27枚を参院予算委員会に提出した。
 これまで安倍首相は、加計氏について「私の地位を利用して何かをなし遂げようとしたことは一度もなく、獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」と答弁している。また、学園の学部新設計画を知ったのは、国家戦略特区諮問会議で学園が学部設置の事業者に決まった17年1月20日、とも説明していた。15年2月の段階で加計氏が話をしたとする文書の内容と、安倍首相の説明は矛盾しており、あらためて説明を求められそうだ。
 首相の発言が記録されている愛媛県の文書は「報告 獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者との打合せ会等について」との題名で、「27.3.」と書かれている。15年3月に作成されたとみられる。
 文書では、学園側の報告として「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)」し、加計氏が首相に「今治市に設置予定の獣医学部では、国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明」と記載。「首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とのコメントあり」と記されていた。
 別の文書には、今治市からの報告として、加計氏が安倍首相と会う前の15年2月に、学園側が加藤勝信・元内閣官房副長官(現・厚生労働相)と面会した、との記述もあった。獣医師養成系大学の設置は「厳しい状況にある」とし、学園の動向として、国家戦略特区で獣医学部新設を目指す新潟市への危機感から「理事長が安倍総理と面談する動きもある」と書かれていた。
 当時の柳瀬唯夫・首相秘書官(現・経済産業審議官)に関して記述された文書もあった。今治市からの報告として、同年3月24日に柳瀬氏と学園側が面会した際、柳瀬氏が「獣医師会の反対が強い」と述べ、「この反対を乗り越えるため」として、「内閣府の藤原地方創生推進室次長に相談されたい」と述べた、と記載されていた。
 文書は参院予算委の要請に応じて県が再調査した結果、見つかったといい、今治市、加計学園の職員らと首相官邸などを訪れた15年4月2日の面会内容や、この面会に至るまでの経緯が主に記されている。愛媛県は公表していないが、朝日新聞は国会関係者から入手した。
     ◇
 加計学園は「理事長が2015年2月に総理とお会いしたことはございません。既に多くの新入生が大学で勉学をスタートしており、新学期の学務運営、また在学生の対応でとても取材等受けられる状態ではありません」などとするコメントを出した。


 野党やマスコミが「安倍総理は事前に面会していた!国会で虚偽答弁をした!」と噴き上がっているが、すぐさま飛びつくには少々疑わしい部分がある。

首相動静で確認できず=加計学園理事長の面会(5/21時事)
 愛媛県が国会に提出した文書に記されている安倍晋三首相と加計孝太郎加計学園理事長による2015年2月25日の約15分間の面談について、「首相動静」では確認できなかった。
 新聞・通信各社は毎日、首相の動向を「首相動静」などの形で報じている。それによると、首相は同日、昼の休憩時間を除いて午前9時から午後2時まで衆院予算委員会に出席。首相官邸に戻って米外交問題評議会のハース会長、自民党の谷垣禎一幹事長(当時)らと個別に面会した。
 この後、戦後70年談話に関する有識者会議に参加し、午後6時半から首相公邸で菅義偉官房長官らとともに各府省庁の副大臣と会食。午後8時20分ごろに東京・富ケ谷の私邸に戻り、以後、午前0時まで来客は目撃されていない。
 ただ、首相動静に表れない「密会」が日常的に行われているとの証言もある。官邸や公邸に記者の目に触れないように出入りするのは容易とされており、動静だけで判断するのは難しい。


 「首相動静に載っていないけど面談した可能性もある」というのは、首相動静の信用度にも関わる話だと思うのだが。2015年2月25日は、どこの社の首相動静でも加計学園との面会は伝えられてない。
 首相動静(2015年2月25日) - 首相動静watcher には、各社の当日の首相動静が載っているが、朝日新聞の首相動静を引用しておく。

【午前】7時49分、官邸。50分、加藤勝信官房副長官。8時53分、国会。9時、衆院予算委員会。
【午後】0時6分、官邸。55分、国会。1時、衆院予算委。2時5分、官邸。33分、米シンクタンク外交問題評議会のハース会長。3時、毎日新聞のインタビュー。4時9分、谷垣禎一自民党幹事長。5時30分、戦後70年談話に関する有識者懇談会。6時28分、公邸。各府省庁の副大臣と食事。菅義偉官房長官ら同席。8時18分、東京・富ケ谷の自宅。


 なお、一部に「違う種類のフォントが混ざっている」ことを以て「捏造」だと批判している向きもあるが、それは少し先走りすぎだろう。妙なところでフォントが変わってしまうこと可能性は、高くはなかろうがないとも言えない。
 ただ、首相動静にも面会が記されて折らず、直後に安倍総理も加計学園側も内容を否定。疑わしい部分があるのは事実なので、真偽が明らかになるまでは様子見だ。

 だいたい、仮に面会が事実としても、安倍総理が直接働きかけた事実がなければ、大した問題ではない。



モリカケよりも優先すべき問題がある (2018 5/21 10:30)

加計問題「疑惑は晴れていない」83% 朝日世論調査(5/20朝日)
 朝日新聞社が19、20両日に実施した全国世論調査(電話)で、加計(かけ)学園の獣医学部新設を巡る問題について、安倍晋三首相や柳瀬唯夫・元首相秘書官の国会での説明で疑惑が晴れたか尋ねたところ、「疑惑は晴れていない」が83%、「疑惑は晴れた」は6%だった。自民支持層でも「疑惑は晴れていない」は76%で、幕引きにはほど遠い状況が浮かんだ。
 安倍政権が今国会の最重要法案に位置づける働き方改革関連法案は、「今の国会で成立させるべきだ」19%、「その必要はない」60%。内閣支持層では「成立させるべきだ」31%、「その必要はない」48%だった。

内閣支持率やや回復
 安倍内閣の支持率は36%で前回調査(4月14、15日)の31%からやや回復した。ただ、不支持率は44%(4月調査は52%)と、3カ月連続で不支持率が支持率を上回った。3カ月連続で不支持率が上回るのは、安全保障関連法が国会で審議・成立した2015年7〜9月以来。
 森友学園や加計学園を巡る疑惑解明に、安倍政権が「適切に対応していない」と答えたのは75%、「適切に対応している」は13%だった。自民支持層では「適切に対応していない」が62%だった。
 今年の秋に自民党総裁の任期が切れる安倍首相に、総裁を続投してほしいかも尋ねた。「続けてほしくない」は53%(3月調査は53%)で、「続けてほしい」33%(同31%)を上回った。自民支持層に限ると「続けてほしい」62%、「続けてほしくない」28%。
 次の自民党総裁に誰がふさわしいかについて、候補と目される4氏を挙げて聞いた。安倍首相27%(4月調査は22%)、石破茂・元幹事長25%(同27%)と続いた。野田聖子総務相は7%、岸田文雄政調会長は5%、「この中にはいない」が30%だった。
 今月結党した国民民主党に「期待する」は21%、「期待しない」は69%だった。

財務次官セクハラ問題
 朝日新聞社の19、20日の世論調査では、財務省の前事務次官によるセクハラ問題で、同省の調査や処分などの対応は適切だったかを聞いた。64%が「適切ではなかった」、20%が「適切だった」と答えた。
 一方、同省の決裁文書改ざんやセクハラ問題をめぐる麻生太郎財務大臣の対応や発言をめぐって、麻生大臣が辞任すべきか尋ねた。「辞任すべきだ」は47%、「辞任する必要はない」は40%だった。
 「辞任する必要はない」と答えたのは、若い世代で目立った。男性は40代以下、女性は30代以下で「辞任する必要はない」が、「辞任すべきだ」を上回った。女性の40代以上は「辞任すべきだ」が多く、女性の60代では60%に上った。


 朝日は「加計学園に対する国民の疑念」を見出しに持ってきているが、記事中には明記されているように、支持率は5ポイント上昇して36%で、底を打っていると言って良かろう。
 また、日テレの記事を見る限り、実際には、国民の「モリカケ問題に対する関心」はそれほど高いわけではない。

安倍内閣の支持率32.4% 5.7P上(5/20日テレ)
 この週末に行ったNNNの世論調査で安倍内閣の支持率は5.7ポイント上昇し32.4%となった。 世論調査で安倍内閣を支持すると答えた人は32.4%、一方で支持しないは50.6%だった。 政党支持率は、自民党が36.7%、立憲民主党が12.2%、今月結成された国民民主党は0.5%だった。 加計学園の問題をめぐる柳瀬元首相秘書官の参考人招致での説明については、納得できないが78.4%に達した。 一方、国会審議に何を期待するかは加計学園問題などの徹底解明は27.2%にとどまり、働き方改革や国際情勢などの実質審議が63.4%に上った。 働き方改革をめぐる高度プロフェッショナル制度の導入については、反対が37%となった。 また、北朝鮮への対応で対話と圧力のどちらに重きをおくべきかという問いには、対話を重視が圧力の強化を上回った。 <NNN電話世論調査> 【調査日】5月18日〜20日 【全国有権者】2066人 【回答率】37.9% ※詳細は日本テレビ・ホームページ「ニュース・情報」(http://www.ntv.co.jp/yoron/)


 モリカケにばかり勤しむ野党に対する批判、と捉えても良い数字だろう。

 高度プロフェッショナル制度の導入には、私も基本的には反対である。労基署の監督指導がきちんと行き届いているとは言えない、企業の法律遵守の意識がまだまだ低いという状態では、高プロの導入は労働環境の悪化に利する結果しか残さないだろう。
 野党は、些末な問題で空騒ぎを続けるのではなく、本腰を入れるべき問題に正面から取り組んで欲しい。与党も、経団連の「安く人材を使い倒したい」という思惑に乗ることなく、労働者保護の観点で政策を作り上げて欲しい。


松坂が活躍 (2018 5/21 10:30)

初マルチの中日松坂「後輩柳に追いつけて良かった」(5/20日刊スポーツ)
 <中日6−1阪神>◇20日◇ナゴヤドーム
 中日松坂大輔投手(37)が復活の2勝目を挙げた。
 阪神戦で6回3安打1失点。前回登板は右足ふくらはぎの強い張りを訴えて3回途中降板していたが、移籍後初の中6日登板で力投した。バットでも2安打でメジャー時代を含めプロ初のマルチ安打を記録するなど投打でファンを盛り上げた。
 試合後のお立ち台の主なやりとりは以下の通り。

 松坂 1勝目挙げてから2勝目もまた、ここナゴヤドームなんですけど、今日もたくさんの人に来てもらって、さらに、気持ちがいいですね。
−前回はアクシデントで短いイニング。さらに中6日という今季初の間隔。体調面とか、不安は
 松坂 前回アクシデントがあって、早いイニングで代わってしまったので、それもあって、特に中6日でいくのは問題なかったので、僕は問題ないと思っていました。
−序盤から援護点
 松坂 最初の3点で、非常に楽にゲームに入ることができました。
−どんなところが良かったか
 松坂 状態はあまり良くなかったが、ここ何試合もカットボールだけは唯一信用のおけるボールなので、それを軸にして、なんとかゲームを作れたと思います。
−2安打
 松坂 ありがとうございます。監督からも、バッティングを期待されてとってもらったので、やっと打ててよかったですし、ここ何日も、後輩の柳が先にヒット2本打ってたんですけど、毎日のように「松坂さん、僕2本打ってます」って言われるので、やっと追いつけてよかったです。
−(お立ち台に上がった)3人を代表して
 松坂 また来週から遠征に出ますけれども、とにかく勝って、またいい状態で、また再来週、ナゴヤドームに戻ってきます。僕はまたそこで投げると思うので、たくさんの人に来てもらいたいと思います。よろしくお願いします。

 松坂が6回1失点と好投したのみならず、打撃でも2安打と活躍したのはめでたい。打線が15安打4四死球で6点しか取れてないことに対しては「相変わらずの拙攻」「塁上だけ賑わしおって」という思いだが、2カード連続で勝ち越しだからまぁ良しとする。

 「監督からも、バッティングを期待されてとってもらったので」とか「後輩の柳が先にヒット2本打ってたんですけど、毎日のように「松坂さん、僕2本打ってます」って言われるので、やっと追いつけてよかったです」とか、ヒーローインタビューもこなれた物だ。

 復活して5勝くらいしてくれれば期待はしていたが、正直、松坂がここまで戦力になってくれるとまでは思っていなかった。チーム内にも良い影響を与えているようだし、松坂がチュに地に来てくれて本当に良かった。引退後は、中日で是非コーチを。



日大内田監督がようやく記者会見 (2018 5/20 10:30)

日大・内田監督、指示報道は「僕も心外」一問一答1(5/19日刊スポーツ)
 アメリカンフットボールの定期戦で関学大選手に悪質プレーを繰り返した日大選手の問題で、日大の内田正人監督(62)が19日、騒動後公の場で初めて口を開き、辞任を表明した。以下一問一答。

 内田監督 本日、関西学院大学に、大学の皆さんに対してですね、直接おわびのごあいさつをいたしました。そして今回の一連の問題に対しまして、全て責任は私内田の責任だと思っております。そして、この責任に対しまして、日本大学アメリカンフットボール部の監督を辞任したいと思っております。そして、この問題に対しての弁明はいたしません。すべて私の問題でございます。誠に申し訳ございませんでした。(約5秒間頭を下げる)

 −関西学院の皆様とは具体的には監督なのか、けがをした選手なのか
 内田監督 出席されたメンバーを私がこちらで言うことはちょっと控えさせていただきたいと思います。関西学院の先生方のプライバシーもありますし、そこでどういうお話をしたかと言うことも、申し訳ないんですが、ここでは私の口からは控えさせていただきたいと思います。

 −監督の指示はあったのか
 内田監督 それも含めまして、文書の、お互いに行き来でこちらから誠意を持って答えたいと思います。そして、もう一つは連盟のほうの委員会にもちゃんとした説明をする予定でございます。

 −文書はいつ回答するのか
 内田監督 まず第一にこの場合の、ちゃんとした文書を出す方がいいんじゃないかと判断いたしまして、中間的なおわびの文書と、もう若干の猶予をいただくということで出しております。

 −いつ頃までに
 内田監督 24日までに出す予定でございます。

 −文書ではなく、監督の口から話す方がより伝わると思うが、なぜ文書で回答するのか
 内田監督 それは関西学院さんの趣旨でございますので、ちゃんとした文書を出すというお願いの意見書と言うんですか、質問状が来てますので、それに対しての文書を出します。

 −指示があったのかなかったのか、その指示が選手にどう伝わったかというのは、監督の記憶に基づけばすぐに話せるのではないか。なぜ時間がかかるのか
 内田監督 それはですね、やはり我々150人からの青年を預かっております。各いろいろな個人個人の考えもあります。そこら辺のことをちゃんとしませんと、これからの、僕が辞めてもですね、部の方の存続が難しくなってしまいますので、そこはこれからの部のどういう方向に行くべきかと言うことも含めて、考えております。

 −指示があったのか無かったのかについてはここで話せるのでは
 内田監督 ここでは控えさせていただきます。

 −現役の選手からも「あのタックルは監督の指示があった」との話があるが、そのことを聞いてどう考えているか
 内田監督 正直言いまして、いろいろな臆測、SNSでの拡散、これには私も対応しきれないところありまして、そういう話はちょっと僕も心外というのが正直なところです。

 −監督として指示は無かったと言うことか
 内田監督 それは、大学のほうと連盟のほうにちゃんとした説明をいたします。そこの場で明らかになると思います。

 −常務役員を辞される考えはあるか
 内田監督 それは違う問題ですので

 −なぜ監督を辞めて常務役員にはとどまるのか
 関係者 それは関係ない
 内田監督 それはちょっと違う話

 −タックルをした選手について
 内田監督 すぐ話をしたんですが非常に精神的に落ち込んでいるというか、非常に気の毒な状態ですので

 −プレーする、更生して欲しいという思いはあるか
 内田監督 はい。僕は本人が早く資格を回復していただいて、これは連盟のほうの判断なのですが、試合に出られる、練習に出られるという立場にしていただきたいです。

 −その選手やアメリカンフットボール部のためにも、指示がそもそも監督からの指示だったのかは何よりも早く言及するべきでは
 内田監督 それは、我々の中では、本人に直接ちゃんと言うつもりです。

 −ここでは言えないのか
 内田監督 調査がありますので。


 「報道は心外」と言いつつ指示の有無については言明しない……監督辞任と言っても、暴行の責任は選手に負わせて逃げようという風にしか見えない。「選手が勘違いして暴力行為を働いた。私に直接の責任はないが、監督責任はあるので監督は辞めます、潔いでしょ?」という思惑が丸見えである。
 また、日大の理事は辞めないということなので、大学側から「理事には残すので、監督を辞めて責任を取ったという形で、収拾を図りましょう」という話があったのではないか、とも推察できる。

 この件についてここで何度も批判しているのは、主に2つ理由がある。
 一つは、若者を教育し指導する立場の人間が、若者に権力を振るい若者を犠牲にして責任を取ろうとしない姿勢を取ることは、決して許されるべきでないということ。このままでは、命令を受けて暴行を働いた選手、日本大学に通う多くの学生が多大な被害を受け一方でこの監督はのうのうと権力の座にあり続けることになってしまう。
 もう一つは、この図式は多かれ少なかれ、日本中の学校・大学の体育会系部活や、ブラック企業に見られる体質であり、一大学の不祥事という問題にとどまらない話だからだ。部下に罪を押しつけて上層部はのうのうと逃亡するのは、大東亜戦争時にも見られた宿痾である。



閣議決定に筋違いな批判 (2018 5/19 10:30)

「セクハラ罪という罪はない」の答弁書、政府が閣議決定(5/18朝日)
 財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ問題で、麻生太郎財務相が「セクハラ罪っていう罪はない」と発言したことをめぐり、政府は18日の閣議で「現行法令において、『セクハラ罪』という罪は存在しない」とする答弁書を決定した。立憲民主党の逢坂誠二衆院議員の質問主意書に答えた。
 質問主意書では麻生氏の発言を「不適切」とし、撤回と謝罪を求めた。これに対し、答弁書では「セクシュアルハラスメントに該当し得る行為には多様なものがあり、これらの行為をセクシュアルハラスメントとして処罰する旨を規定した刑罰法令は存在しない」と説明。そのうえで、「セクシュアルハラスメントが刑罰法令に該当する場合には、強制わいせつ等の罪であり、『セクハラ罪』ではない」とした。
 麻生氏は記者会見で「セクハラ罪っていう罪はない」と繰り返し、各地で抗議活動が起きた。麻生氏の発言について、野田聖子男女共同参画相は10日の衆院総務委員会で「適切な表現ではない」と答弁した。

 ツイッターなどでは、反安倍の面々が「セクハラ罪はない」と「セクハラは罪ではない」を混同して噴き上がっている。反安倍が高じて国語力がどこかに吹き飛んだのか、分かっていて反安倍のために事実をねじ曲げているのか……。

 また、「くだらないことを閣議決定しやがって」という批判も散見される。質問主意書が出されたら、必ず閣議決定を経て見解を出さねばならないという規則があるのだが、それをご存じないらしい。まぁ一般人なら法律を知らなくてもしかたない面もあるが、朝日新聞の冨永格のような、「いや、それ知らないのは立場上不味いでしょ」という人も批判していたりして、地獄絵図である。 

 「"セクハラ罪"はない」と「セクハラは罪ではない」を混同して噴き上がったり、質問主意書には閣議決定をしなきゃいけない規則なのに「くだらない閣議決定しやがって」と噴き上がったり、難癖にしてもレベルが低すぎる。

 そもそも、相変わらず馬鹿な質問主意書を出す愚か者の方こそ批判すべきだろう。仕事しろよ、バカ野党。



北朝鮮の背後に中国 (2018 5/18 10:30)

北朝鮮の態度急変は中国が誘発か、米朝会談控えトランプ氏が発言(5/17ブルームバーグ)
 トランプ米大統領は17日、6月開催予定の米朝首脳会談の見通しについて北朝鮮が今週、急に著しくネガティブな語調にシフトしたことを受け、中国の習近平国家主席が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に「影響を及ぼしている可能性がある」と述べた。
 トランプ氏は大統領執務室で開かれた北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長との会談の際に記者団に対し、5月8日の習主席と金委員長の会談に言及し、「2週間前を思い出してみると、金委員長は降って湧いたように突然に中国の習主席を再び訪問した。2度目だった」と発言。
 トランプ大統領は「彼が金委員長に影響を及ぼしていることは十分あり得る。どうなるのか見守るつもりだ。中国の習主席が影響を及ぼしている可能性があるという意味だ」と続けた


 南北閣僚級会議をキャンセルしたり、米朝首脳会談の中止を示唆したり、にわかに強硬姿勢を出してきた北朝鮮。
 制裁が利いていて経済的に追い込まれているのだから本気で対話ムードを手放すことはないだろう、「主導権は自分が握っているのだ」と国内に向けたアピールの面が大きいのではないかと考えているが、背後に中国の思惑があるとすれば、ことはそうシンプルではないかも知れない。

 中国としても、朝鮮半島が非核化されることはメリットの方が大きいと思うのだが(韓国が対抗したり、アメリカが防衛力強化に走るのは中共としては避けたいだろう)、強硬姿勢を吹き込んでいる中国の意図は何なんだろうか。

 米朝会談がポシャることはないだろうが、日朝会談はどうなるだろうか。なんとか拉致被害者を帰すところまでは持っていってほしいのだが。



約133億光年先に酸素を観測 (2018 5/17 10:30)

酸素、宇宙誕生初期に存在 132億年離れた銀河で発見(5/17朝日)
 地球から132・8億光年かなたにある銀河で酸素を見つけたと、大阪産業大や国立天文台などの国際チームが16日、発表した。南米・チリにある電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」を使った観測で突き止めた。酸素の存在は、星の誕生や消滅があったことを示しており、宇宙の誕生初期に銀河がどのように形成されたかを示す貴重な発見という。論文は英科学誌ネイチャーに掲載される。
 大阪産業大の橋本拓也博士研究員(銀河天文学)らは2016〜17年、しし座の方向にある銀河「MACS1149―JD1」をアルマ望遠鏡で観測し、酸素が出す特定の波長の光をとらえた。分析の結果、この銀河までの距離は132・8億光年で、酸素が見つかった銀河としては最も遠いことが判明した。
 今から約138億年前に宇宙が誕生して間もない頃は、宇宙空間には軽い元素である水素やヘリウムばかりが存在していたが、星の誕生と消滅を経て酸素など様々な元素が作られたとされる。観測結果は、宇宙誕生から5億年余り後の時期には、すでに酸素が存在していたことを示している。
 最初の銀河がいつどのように誕生したかはよく分かっていないが、今回観測した銀河では、宇宙誕生から2・5億年後には活発な星の形成が始まっていたと考えられるという。
 橋本さんは「今回の観測データは、生命の存在そのものを示す証拠にはならない。ただ、私たちが生きる上で必要な酸素が、宇宙誕生の初期からあったことは驚きだ」と話す。(石倉徹也)

 第1世代の星(「種族V」と呼ばれる)は宇宙形成から数億年で生まれ、太陽の何十倍もの重さがあったために寿命も短く、数百万年で超新星爆発を起こしたと言われている。酸素は、巨星が水素を使い果たしさらにはヘリウムの核融合も進んだ後に形成されるから、当然第1世代の星の内部でも酸素は作られただろう。そう考えると、宇宙形成から5億年ほどで酸素が存在することは、おかしな話ではない。

 ただ、種族Vの星の存在は直接証明されているわけではない。今回の観測結果は、種族Vが存在していたことの証拠の一つになる。(……と文系脳で考えましたが合ってますかね)


逃げる監督と大学 (2018 5/17 10:30)

日大選手、反則は監督指示 大学は否定(5/16産経)
 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で悪質な反則行為があった問題で、危険なプレーをした日大の守備選手が「『(反則を)やるなら(試合に)出してやる』と監督から言われた」と周囲に話していたことが16日、分かった。関係者が明かした。日大広報部は、内田正人監督が学内の調査に対し「違反をしろと言っていない」と述べたと明らかにし、否定した。
 関係者によると、日大の選手は内田監督から精神的な部分で苦言を呈され「チーム内で干されている状態だった」という。6日に東京都内で行われた定期戦前に「やるなら出す」と反則行為を条件に出場機会が与えられたという。
 日大広報部は「監督は『必死で頑張ってこい。戦え。厳しくやれ』など厳しいことは言ったが、違反しろという指示は出していない」と否定したという。


 監督や大学が、卑怯にも逃げを打っているように思えるのだが。指示していないのなら、選手が暴行したときに注意なり懲罰交代などしていただろうし、そもそも事件発覚直後は「自分の責任でやらせている」と言っていたのだから、言い逃れはできまい。

 勿論実際に暴力行為に走った選手も悪いが、監督という立場で暴行指示し選手を退部に追い込んだなら、表に出てきちんと説明謝罪して、責任を取るべきだろう。大学も、理事と言うことで庇い立てなどはせず、厳正に対処すべきだ。このままだと、日大というブランドの毀損にもなる。

 暴行をおこなった選手は加害者であると同時に被害者、しかし、指示した監督は純然たる加害者だ。はじめは「責任は俺が取る」と公言していたのだから、有言実行であるべきだ。



選手は退部、監督は数ヶ月自粛のみ (2018 5/16 10:30)

アメフット日大選手が退部決意、反則プレー監督指示(5/16日刊スポーツ)
 アメリカンフットボールで対外試合出場禁止処分を受けた日大DLの選手が、退部の意向であることが分かった。日大関係者が15日に明らかにした。6日の関学大戦で、パスを投げ終えて無防備なQBに背後からタックルするなど3度のラフプレーで退場し、関東学生連盟から処分も騒動は拡大する一方。責任を感じて決意したという。関係者は反則が内田正人監督の指示だったとも明かした。内田監督は連盟へ10日付で8月末まで現場指導の自粛を申し入れていたことも判明した。
(以下略)

 監督の指示を受けて暴力行為に走った選手は退部、これは当然。
 しかし、その指示を出した監督が、8月まで活動自粛しただけで終わりというのは、著しくバランスを欠いている。

 先日も書いたが、これはラフプレーなどではなく、暴行、傷害と呼ぶべき行為であり、警察が関わってもやむを得ない事案であろう。また、監督が暴行を強要したのであれば、一人の若者のスポーツ人生を大きく狂わせたことにもなり、悪質の度合いは計り知れない。数ヶ月の活動自粛でお茶を濁して良い話ではない。

 まずは、表に出てきて謝罪をおこなうのが初めだろう。



日大アメフト部員の暴力行為 (2018 5/15 10:30)

アメフット日大に対戦拒否相次ぐラフプレーを重大視(5/14日刊スポーツ)
 アメリカンフットボールでラフプレーによる処分を受けた日大が、相次いで対戦を拒否された。関東学生連盟が14日、日大が予定していた20日の法大、6月9日の東大、10日の立大とのオープン戦3試合を中止すると発表した。
 6日の関学大戦で日大DLが3度のラフプレーで退場となり、連盟は10日に同選手の対外試合出場禁止、内田監督ら指導陣へ厳重注意の暫定的な処分を下した。関学大も12日に会見を開いて、日大にチームの見解と謝罪を求め、16日を回答期限とした抗議文を10日付で送付している。
 3校は日大の正式な説明がない状況に、安全を優先して中止を申し入れた。関東大学1部TOP8で秋のリーグ戦で対戦予定の法大と立大、BIG8の東大も中止を申し入れた。法大は長年優勝争いを演じ、一時中断していた対戦を復活させる予定だった。
 法大は16年に、東大も昨年に体制が代わり、改革を打ち出して、友好的に活動している。両校は特にチーム方針として安全を第一に打ち出すだけに今回のラフプレーを重大視した。昨年就任した東大の森ヘッドコーチ(HC)は「連盟処分は暫定で、正式見解も出されていない。十分な安全性が担保されていると思えない中で試合はできない」と中止申し入れの理由を説明した。
 森HCは未経験ながらも、京大でLBとして2度日本一になっている。卒業後の88年からは京大を皮切りに、NFL欧州のアムステルダム、アサヒビール、アサヒ飲料、鹿島(現LIXIL)の5チームでコーチを務め、3チームを日本一に導いた。11年からは日本代表HCも務めたが、最初の反則には「30年以上指導をしてきて初めて。経験者でも極めてまれと分かる」と危険性を感じていた。
 また、日本協会はこの日、HPに「【重要】危険プレー防止の徹底」との文書を掲載した。「伝統的に教育活動の重要な一環を担い、競技に携わるすべての関係者に対しては最高のスポーツマンシップと行動が要求される。激しく、力に満ちた、体をぶつけ合うスポーツであり、スポーツマンらしからぬ行為、故意に相手を傷つけることは絶対に許されない。危険プレー防止を徹底を」と加盟団体に要請した。
 日大は連盟の暫定処分を受けてHPへ謝罪文を掲載したが、関学大戦後にも関大、名城大と2試合こなして快勝した。コーチと選手が関学大へ出向いての謝罪の意思を伝えたが、関学大からはまず回答をと断られた。12日の関大戦から内田監督は姿を見せず、森HCが「あらためて適切に対応したい」と話しただけにとどまっている。対応がないままに問題視する声が拡大する一方となっている。
 日大は昨年の全日本大学選手権決勝甲子園ボウルで、23−17で関学大に逆転勝ち。27年ぶりの大学日本一となった。今春は当初12試合を予定し、ここまでは5連勝し、森HCは「予定通りに試合していく」と話していた。今後は中止となった3試合以外にも、明大、近大、成蹊大、桜美林大との4試合を予定している。


 ネット上の新聞記事やYouTubeに動画がアップされているが、ボールを投げ終わって何秒も経って無防備になっている選手に対して、後ろから思い切りタックルをカマしているので、「悪質」という言葉では形容できないほど酷い、という感想を抱いている。ラフプレーと言うよりは、暴行という印象。
 その危険行為に対してきちんとした回答が為されていない、それどころか監督が雲隠れしてしまっている以上、対戦を回避しようとするのは当然の対応だと思う。

 監督が表に出なくなったということは、その暴力行為は監督の指示の元に為されたということだろう。監督は、アメフトの世界から永久追放するのが妥当ではないか。暴行事件として警察沙汰にした方が良いのでは、とさえ思う。


指示に逆らって失敗する方が恥 (2018 5/15 10:30)

本田圭佑、指揮官への造反を正当化「ハリルに全て服従して選ばれるのは恥ずかしい」(5/14フットボールチャンネル)
 日本代表MF本田圭佑が、14日に『NHK』で放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演し、ロシアワールドカップに向けた自らの思いを語った。
 当初『NHK』は同番組について「ヴァイッド・ハリルホジッチ氏の日本代表監督解任の舞台裏を告白する」と告知していたが、その後「プロサッカー選手・本田圭佑さんの予告で、『ハリルホジッチ監督解任の舞台裏』という文言を用いましたが(すでに削除)、本田さんが『解任』についてインタビューで語ったわけではありません」と告知を撤回し「誤解を招く表現でした。本田さんならびに関係者の方々にお詫びいたします」と謝罪していた。
 14日に放送された番組の中では、今年2月からの本田の取り組みや戦いが密着取材によって明かされ、3月末の日本代表の欧州遠征についても触れられた。不完全燃焼に終わったベルギーでのマリ戦とウクライナ戦の後に収録されたとされるインタビューで、本田は「勝利、得点に絡むような結果、ここがないと認めさせることは難しいという覚悟を持って臨んでいる」と語った。
 そのうえで「悔いはないです。ハリルのやるサッカーに全てを服従して選ばれていく、そのことの方が僕は恥ずかしいと思っているので。自分を貫いた自分に誇りは持っています」とも強調した。
 本田は3月27日に行われたウクライナ代表との親善試合に右ウィングとして先発出場していたが、「下がってボールをもらうのではなく、相手の後ろに走るべき」というハリルホジッチ監督(当時)からの要求に反し、自らの哲学が正しいと証明するため、あえて中盤まで下がってボールを受けて展開するプレーを繰り返していたという。それは結局失敗に終わり、シュートを1本も打てず64分に久保裕也との交代を命じられた。試合も日本はウクライナに1-2で敗れた。
 結局、ハリルホジッチ監督の解任について番組内のインタビューでは全く触れられず、本田が指揮官に造反していたことが正当化されるような内容となっていた。


 「全てを服従して選ばれていく、そのことの方が僕は恥ずかしい」と格好いいことを言っているが、実際には「ハリルホジッチ監督(当時)からの要求に反し、自らの哲学が正しいと証明するため……それは結局失敗に終わり」であり、自己主張した結果失敗している方が、よっぽど恥ずかしいのではなかろうか。まぁこれは個人的な感覚の違いだろうが。
 少なくとも、監督の指示を否定した結果、その自己主張が結局失敗に終わってるのだから、正しかったのは明らかにハリルホジッチの方である。

 指揮官の言うことを聞かない本田を外したハリルホジッチを、本田が試合に出ることによる経済効果を優先したい広告代理店が外そうと画策し、日本サッカー協会がそれに服従した、というのが真相だろう。これこそ、「恥ずかしい」ことである。



日米首脳が連続会談 (2018 5/14 10:30)

日米首脳、連続会談へ調整 米朝前後、非核化で連携(5/13共同)
 日米両政府は、来月12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の前後に、安倍晋三首相とトランプ米大統領の会談を連続開催する方向で調整に入った。1週間ほどの間に日米首脳が続けて会う異例の対応で、北朝鮮の完全非核化へ緊密連携を図る狙い。日本政府関係者が13日、明らかにした。日本はシンガポールに連絡チームを派遣し、米朝会談の成功へ支援。日本人拉致問題の前進につなげたい考えだ。
 カナダで6月8、9両日に開かれる先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)の際に両首脳が会談。さらにトランプ氏が米朝会談の帰路に日本に立ち寄り、結果を首相に説明する流れを想定している。


日本政府、トランプ大統領の来日要請 米朝会談直後に(5/13朝日)
 6月12日にシンガポールで行われる米朝首脳会談の直後、トランプ米大統領が来日して安倍晋三首相と会談するよう、日本政府が米政府に要請していることが明らかになった。米朝会談の内容についてトランプ氏から直接説明を受け、北朝鮮への対応をすり合わせる狙いがある。
 日米関係に詳しい政権幹部の一人は「米朝会談後にトランプ氏に来日してほしいという日本政府の考えは、すでに米側に伝えてある」と話している。
 日米両政府は、6月8、9日にカナダで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際にも、日米首脳会談を行う方向で調整している。安倍首相は「完全で検証可能かつ不可逆的」な核廃棄と拉致問題の解決を米朝会談で迫るよう改めて要請する方針。そのうえで、同月12日の米朝会談の直後に改めて日米首脳会談を行うことで、トランプ氏から金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談内容を確かめたい考えだ。
 日本政府には、日米首脳会談を繰り返すことで日米同盟の強固な結束を国際社会にアピールする狙いがある。また、日本人拉致問題に対する金委員長の姿勢を踏まえ、日朝首脳会談の是非を判断する考えもある。
 ただ、政府内には「米大統領の日程調整はそう簡単ではない」(首相官邸幹部)との声もある。調整の結果、米朝会談に同行するとみられるポンペオ国務長官やボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)らがトランプ氏の代わりに来日する可能性もある。


 朝日は「日本政府が来日を要請」、共同通信は「日米両政府は、安倍晋三首相とトランプ米大統領の会談を連続開催する方向で調整」……二紙の伝えるニュアンスは全く違う。

 朝日の言い分では日本が必死にアメリカにすがり付いているように読み取れるし、共同の伝え方だと日米が緊密に連携している印象がある。いったいどちらのニュアンスが正しいんだろうか。過去の言動を考えると、朝日の信用度の方が劣るのではあるが。

 米朝会談後の日米首脳会談が実現すれば、1週間に2回も日米首脳会談がおこなわれるということになり、異例中の異例と言えるだろう。仮に日本側の要請が先立ったとしても、それに応じること自体、日米の関係が親密であることを示している。

 誰だよ、日本は蚊帳の外とか言っていた奴は。



揚げ足取り (2018 5/12 10:30)

麻生氏「個人として、セクハラあったと言えない」(5/11朝日)
 財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ問題で、麻生太郎財務相は11日、「(福田氏が)はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある」などと発言したことについて、「よく言われている話で、そういう可能性は否定できない。本当に事実かもしれない。(福田氏の)裁判で結果がきちんとされていくと思う」と述べた。
 立憲民主党の尾辻かな子氏が同日午前の衆院財務金融委員会で、現在の認識をただしたのに答えた。尾辻氏が発言の撤回も求めたのに対し、麻生氏は「あの場で言ったのは不適切だったというのであれば、そうなるかもしれない」と話した。
 福田氏のセクハラがあったと認めているのかを繰り返し問われると、麻生氏は「今の段階として、(福田氏)本人が(セクハラは)ないと言っている以上、あるとはなかなか言えない」とも述べた。直後に「個人としていかがかと聞かれたからお答えした。財務大臣としては(セクハラを)認めた」と釈明したが、麻生氏のセクハラ問題に対する認識を問う声がさらに高まりそうだ。


 これがなぜ問題にされるのか、全く分からない。本人が否定している以上、司法機関でもないのに、罪を犯したと断言できるわけがなかろうに。

 麻生大臣が「セクハラ容認」とか「セクハラはなかった」と言っているなどと批判するのは、「言ってもいないことで批判する」類の愚挙であり、批判のための批判である。たしかに言葉遣いは雑駁だし、わざわざ記者に喧嘩腰の物言いをすることもなかろうとは思うが、「失言」と呼ぶべきものではない。

 2009年前夜から、マスコミは全く成長していないね。


発言自体に問題有りとは思えないが (2018 5/12 10:30)

「頭にボール当たったら死ぬぞ」野球部監督謹慎(5/11読売)
 金沢龍谷高校(金沢市上安原町)の野球部で4月、1年生の男子部員に対し、男性監督(40)による不適切な言動の指導があり、同校が男性監督を謹慎処分としていたことが10日、わかった。
 石川県高野連を通じて事態を把握した日本学生野球協会は11日、審査室会議を開いて同校への正式な処分を決める。
 同校によると、4月1日午後、ノックの練習中に、男子部員の集中力が欠けていると感じた男性監督が「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」などと発言した。言動にショックを受けた男子部員は翌2日から練習を休み、母親が同校に経緯を説明した。男子部員は現在も不登校の状態が続いている。
 学校側は男性監督や他の部員、母親から事情を聞いた上で、「発言は生徒の命を守るためのものだったが、言い方が部員に不安感を抱かせる不適切なものだった」と判断。4月4日から男性監督を部活での指導を禁じる謹慎処分とし、同月7日付で県高野連に報告した。男性監督は同校の調査に「子どもたちのことを考えて発言すべきだった」と反省しているという。
 同校の山本正彦副校長は読売新聞の取材に対し、「生徒の特性を十分に理解し、配慮のある指導に努めるとともに再発防止に取り組みたい」と話した。
 同校は昨年春にも、後輩を殴った野球部員が日本高野連から1か月の公式戦出場停止処分を受けた。


 敢えて考えれば、「「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」などと発言した」の"など"の部分に、ただの注意ではないと判断させるような発言なり態度なりがあったということだろうか。仮にそうでないならば、硬式野球のボールが頭部に当たれば命の危険を伴うのは事実であり、監督の注意は何の問題もないと思うのだが。

 記事の内容だけでは何とも判断しようがない。記事に書いてあることが全てだとすれば、生徒やその母親の訴えは筋違いだし(命の危険があることを伝えるのだから「不安を与える」のは当然だ)、その主張を受け入れた学校の事なかれ主義な態度にも問題がある。



柳瀬氏の参考人招致 (2018 5/11 10:30)

「記憶」の矛盾回避=柳瀬氏、答弁そつなく−やじに苦笑いも(5/10時事)
 「面会の随行者の中に、愛媛県や今治市の方がいたかもしれない」。10日の衆院予算委員会で、参考人招致された柳瀬唯夫元首相秘書官は、首相官邸で加計学園関係者と面会したことを認める一方、当日は一度に10人近くと会ったとして、「記憶の限りお会いしていない」とする従来の説明と矛盾しない答弁を繰り広げた。与党側の質問にはそつなく答えたが、野党議員からは厳しい追及が相次いだ。
 柳瀬氏は午前9時前、委員会室に入室。冒頭、自民党の後藤茂之議員の質問に「私の答弁をきっかけに国会審議に大変なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ない」と述べ、深々と頭を下げた。
 質問に深くうなずきながら聞き入ったが、まばたきが多く落ち着かない様子。答弁の際は手元に置いた資料に何度も目を落とした。
 柳瀬氏は、2015年4月2日の面会の随行者に愛媛県や今治市の職員がいたかについて、「定かな記憶がなく、保存している名刺にもない」と釈明。「本件は首相案件」と発言したとされる点については「私はそもそも『首相』という言葉は使わない」と否定した。
 学園関係者との面会時の様子について尋ねられた際には、記憶を手繰り寄せるかのように身ぶりを交え答弁。「目が泳いでいる」とやじが飛ぶと、思わず苦笑いを浮かべた。
 旧通産省出身で、橋本龍太郎元首相の秘書官を務めたこともある江田憲司議員は「私の秘書官としての常識に反することばかりで正直驚いている」と、後輩に当たる柳瀬氏を強く批判。柳瀬氏は面会を安倍晋三首相に報告しなかったことについて、「個別案件を報告する必要はないと考えていた」と反論した。


 20日近く国会を休んでいたのに、その間に野党はいったい何をしていたのか、と思わざるを得ない。柳瀬氏の招致を要求していたのなら、彼が国会に来たときにどう追及するか、きちんと対策を練っているべきだったろうに、相変わらず新しい証拠無しにこれまで疑われていた話を繰り返すのみ。

 加計学園以外に獣医学部新設に手を上げた法人がいなかったのだから(京都産業大は準備不足を理由に自ら身を引いている)、「加計学園ありき」だったのはある意味で当たり前である。また、今治市としては、加計学園以外に手をさしのべてくれるところがなかったのだから、これまた加計ありきは当然のことだ。

 特区が関与しているのは認可の申請までであり、実際に認可するかどうかは文部科学省の管轄である。「加計学園が獣医学部を新設することに関し、安倍総理が直接文科省に圧力をかけた」という証拠がないのであれば、もうこの話はこれ以上どうしようもない。
 仮に「加計学園が有利に取り計らわれるよう総理が直接関与していた」という絵を描きたいのなら、それを示す明確な証拠を野党はいい加減に提示すべきだろう。いったいどれだけ時間をかけているのか。

 もちろん、総理関与の証拠文書が出てきたとかいうなら総理は責任をとらねばならない。しかしそういう話でないなら、加計学園の話はもういいだろう。



北朝鮮がアメリカ人3人を解放 (2018 5/10 10:30)

北朝鮮で拘束の米国人3人解放、帰国へ トランプ氏公表(5/9朝日)
 トランプ米大統領は9日午前(日本時間同日夜)、北朝鮮に拘束されていた米国人3人が解放されたと自身のツイッターで明らかにした。訪朝していたポンペオ国務長官と一緒に米国への帰国の途についているという。また、米朝首脳会談の「開催場所と日程が決まった」とも明らかにした。北朝鮮にとっては米国が重視する米国民解放を実現することで、非核化とあわせて経済制裁緩和も進めたい米朝会談に弾みをつかせる狙いがあるとみられる。
 ホワイトハウスのサンダース報道官は9日に声明を発表し、「トランプ大統領は金正恩氏が3人を解放したことを感謝している。前向きな善意のしるしだ」と評価した。3人の解放はトランプ氏にとって交渉の成果として米国内に示せる。非核化をめぐる今後の交渉に影響する可能性がある。
 トランプ政権にとって米国人の生命を守ることは、核・ミサイル問題と並ぶ最優先課題だった。トランプ氏は「ポンペオ国務長官が北朝鮮から3人の素晴らしい紳士と一緒に航空機で帰国の途についていることを喜びをもって報告したい。彼らの健康状態は良好だ」とツイート。9日夜、経由地の米軍横田基地(東京都)に到着した。ワシントン郊外の空軍基地に10日未明(日本時間同日午後)に到着し、トランプ氏が出迎える。
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 「トランプなかなかやるな」という思い以上に、「北朝鮮、かなり焦ってるんだな」と感じてしまう。具体的な会談の前にアメリカ人を解放することで、少しでも会談の流れを優位に持って行きたい、アメリカの態度を軟化させたいということだろう。

 この件自体は喜ばしいことと評価せねばならないが、しかし同時に、拉致問題を抱える日本とアメリカを分断しようという北朝鮮の思惑も感じられる。
 アメリカは拘束されたアメリカ人が解放されてより宥和方向へ進む、しかし日本は、拉致被害者が帰るという確約がない以上宥和に走るわけにはいかない。そういった分断を北朝鮮は画策しているのではないか。

 ちなみに、ツイッターなどでは「トランプは成果を上げてるのに、アベは……」という批判をしている向きも見られる。お前らが真っ先に北朝鮮の思惑に乗っかってどうするんだバカ、とゲンナリである。


首が痛い (2018 5/10 10:30)

 最近、定期的(20日から1ヶ月間隔くらいか)に、首が痛くなって左右に動かせなくなる。とりわけ車でバックするときなど一苦労である。

 原因は首の凝りすぎで、筋が痛くなっていること。
 首が凝りすぎて頭痛がするとか吐き気がするとかは今までもあったし、筋が凝って鈍痛を覚えるというのはあったのだが、寝違えとに多様な痛みが凝りによって発生するというのはこれまでなかった。
 老化のせいなのか、いよいよ肩凝りがのっぴきならないレベルにまで達してしまったのか。ともかく、首を切り離してジャブジャブと水洗いをしたいことこの上ない。



アメリカがイラン核合意から離脱 (2018 5/9 10:30)

トランプ大統領、イラン核合意離脱を表明 制裁再開、中東情勢緊張へ(5/9産経)
 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は8日、欧米など6カ国が2015年にイランと結んだ核合意から「離脱する」とする声明をホワイトハウスで発表するとともに、合意に基づいて同国が核開発を制限する代わりに解除していた制裁を全て再開することを明らかにした。反発したイランは核開発に関連する活動の再開を示唆しており、軍拡競争により中東地域のさらなる不安定化につながる恐れもある。
 トランプ氏はオバマ前政権が結んだ核合意が、イランによる核ミサイル開発や世界各地でのテロ組織支援に対する制限を対象としていないことが問題であると指摘し、25年以降に段階的に核開発制限が解除されるなどの欠陥があるとし、「ひどく、一方的な合意であり結ばれるべきではなかった」と批判した。
 イランの中央銀行と取引する金融機関やイランの石油輸出に関わる一部の制裁解除を継続するかを判断する次の期限が12日に迫っていたが、トランプ氏はその他の核合意関連の制裁も含めて「最高レベルの経済制裁を科す」と強調し、全面的な制裁となるとした。
 米財務省によると、制裁対象によって8月まで90日、11月まで180日の猶予期間が設けられており、その間にイランとの取引を中止しない企業などは制裁の対象となる。
 トランプ氏はその一方で、弾道ミサイル開発などを含めた新たな合意を目指す考えも強調した。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は記者団に、そのための協議を米国の核合意離脱に反対した英仏独との間で始めることを明らかにした。
 ただ、英仏独の首脳は核合意の履行を続けるとの共同声明を発表した。イランのロウハニ大統領も米国以外と合意にとどまると述べるとともに、ウラン濃縮活動の再開を示唆した。
 米政府高官は核合意離脱を決めたことが、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に不十分な非核化合意は受け入れられないとの明確なメッセージを送ることになるとの認識を示した。


 中東の地政学的リスクが高まって、円高が進んだり原油価格が上がったりするかなと思っていたが、今朝の時点ではそれほど動きはない。

 アメリカとイランの関係、或いはアメリカとヨーロッパの関係がどう変化するかも気になるが、米朝会談の直前と言うこともあり、この話が北朝鮮問題にどう影響するかも気になる。
 イランに対する強気な態度と一貫性を持たせるなら、アメリカは北朝鮮にも同様の態度を取るだろう。イランの核開発に北朝鮮の関与があるという話もあり、北朝鮮に対する牽制の意味もあるはずだ。

 これに対し、北朝鮮は、非核化に向けた具体的な動きを取ろうとするのか、或いはブラフは通じないと考えて強気な姿勢へ逆戻りするのか。



野党の動向 (2018 5/8 10:30)

国会、8日に正常化=10日に柳瀬氏招致(5/7時事)
 自民、立憲民主両党は7日、国対委員長による協議で、加計学園問題に関する柳瀬唯夫元首相秘書官(経済産業審議官)の参考人招致を10日に衆院予算委員会で行うことや、安倍晋三首相が出席する衆参予算委集中審議の14日開催で合意した。立憲など主要野党は、柳瀬氏の証人喚問などを求めて先月20日から審議拒否を続けてきたが、出席して追及することが得策と判断し、8日に審議に復帰する。これにより国会は正常化される。
 主要野党は審議復帰の条件として、柳瀬氏喚問のほか、森友学園をめぐる財務省文書改ざんと自衛隊日報問題の調査結果報告、麻生太郎副総理兼財務相の辞任などを求めていた。自民党の森山裕国対委員長は7日、立憲の辻元清美国対委員長と国会内で断続的に会い、要求に部分的に応える形で、(1)改ざん前の財務省文書全文を来週中をめどに国会に提出(2)日報問題の調査結果を月内に公表−すると約束した。
 柳瀬氏招致をめぐり、主要野党はこれまで、偽証罪の適用対象となる証人喚問でなければ真相解明につながらないと主張してきた。しかし、柳瀬氏が加計学園関係者との面会を認める方向となったことを踏まえ、参考人形式を容認した。衆院の参考人招致は2時間15分で、政府の国家戦略特区諮問会議議員の八田達夫氏も与党の希望で呼ばれる。参院予算委も10日に実施する方向だ。


 20日近くも職場放棄していた野党がようやく復帰。やはり、審議拒否に対する国民の声は厳しく、路線転換せざるを得なくなったようだ。
 ただ、「麻生財務大臣が辞任しなければ国会には復帰しない」と言っていたのだが、その主張との整合性はどう取るのだろうか、という意地悪な思いもある。また、野党はきちんと国会に出て仕事しろと思いつつ、一方で、野党がいない方が静かに審議ができて無駄な喧騒がなくなるから良かったのになぁ、という気持ちも正直存在する。

 また、希望の党と民進党のそれぞれ一部の議員が合流し、国民民主党が発足した。

国民民主党が62人で発足 4割が離脱、勢力大幅に後退(5/7朝日)
 民進党と希望の党は7日、新党「国民民主党」を結成した。民進、希望の国会議員計109人のうち、合流したのは62人(衆院39人、参院23人)で、4割余の47人が離脱した。新党の勢力は、衆院で野党第1党の立憲民主党の56人に及ばず、参院は野党第1党ながらも民進の41人から大幅に後退した。与党・公明党の25人も下回った。
 昨年の衆院選で3分裂した旧民進勢力の今回の再編では、新党結成に関わらなかった立憲が結果的に62人から72人(衆院56人、参院16人)に勢力を伸ばした。
 東京都内のホテルでこの日あった新党設立大会では、民進の大塚耕平と希望の玉木雄一郎の両代表が新党の共同代表に就くことを確認。このほか、希望から古川元久氏を幹事長、泉健太氏を国会対策委員長に、民進から平野博文氏を総務会長、足立信也氏を政調会長に選んだ。新党は民進を存続政党とし、希望は解散して吸収される。8日に総務省に届け出る。
 新党に合流しなかったのは、民進が29人(衆院11人、参院18人)。このうち10人(衆院1人、参院9人)が立憲に入党届を出した。無所属になった議員に立憲会派入りを探る動きもある。希望は衆院の13人が無所属になり、希望結党メンバーら5人が「希望の党」を新たに結成した。旧民進勢力の分裂につながる判断をした民進前代表の前原誠司氏は希望から国民に合流した。


 相変わらずの「反自民ありきの選挙互助会」でなく、建設的な提言が行える責任感ある野党になって欲しいものだが、まぁ期待するだけ野暮というものか。で、この党は何年(何ヶ月)もつのやら。またすぐに党名ロンダリングを行うような気がするが。



久々の北朝鮮節 (2018 5/7 10:30)

制裁、人権問題…「刺激すれば対話白紙に」 北朝鮮が米国をけん制(5/6産経)
 北朝鮮外務省の報道官は6日、米国が米朝首脳会談を前に、核放棄するまで制裁を緩めないとしていることや、人権問題を取り上げる構えを見せていることなどを非難し「相手を意図的に刺激する行為は対話ムードに冷や水を浴びせ、情勢を白紙に戻す危険な試みだ」と米国をけん制した。朝鮮中央通信が伝えた。
 報道官は、北朝鮮が非核化の意思を示したことを、米国が制裁や圧力の結果だとアピールして「世論をミスリードしている」と反発。「われわれの平和愛好の意思を軟弱さと勘違いし、圧力や軍事的威嚇を追求し続けるのは、問題の解決に役立たない」と警告した。(共同)

 このところ融和的な雰囲気を漂わせていたので、久々に恒例の北朝鮮節を聞いたように思う。ただの強がりなのか、少々強気になっても韓国が味方になってくれると思っているのだろうか。

 「非核化をエサに制裁を緩めてもらいたい」という意図が丸見えの声明なのだが、これも北朝鮮なりの計算があってのことなのだろうか。"米国が制裁や圧力の結果だとアピールして「世論をミスリードしている」と反発"と言ってしまっては、本当に制裁が利いていることの証左にしか思えないのだが。

 実際に後戻りできないレベルにまで非核化を実行すれば制裁を緩めることも有りだとは思うが、ただのブラフの可能性がある時点では、制裁は継続するべきだろう。今まで何度も何度も騙されてきたことを、忘れてはなるまい。



TOKIOの記者会見 (2018 5/3 10:30)

松岡昌宏は誰よりも怒り、誰よりも涙を流した にじんだ「兄ぃ」山口達也への思い(5/2J-CAST)
 「甘ったれた意見」「あなたは病気です」――。2018年5月2日に記者会見した「TOKIO」4人の中で、最も怒りを表したのは松岡昌宏さん(41)だった。
 女子高校生への強制わいせつ事件を起こして無期限謹慎処分となった山口達也メンバーを、松岡さんは次々に断罪した。だが、4人の中で最も涙を流していたのも松岡さんだった。

「甘えの根源が僕らTOKIOだったとしたら...」
 山口メンバーは女子高生への強制わいせつ容疑で4月25日に書類送検の事実が発覚し、5月1日に起訴猶予処分が決まった。会見では、4月30日にTOKIO5人で会って2時間ほど話し、山口メンバーが土下座で謝罪したうえ、辞表を渡したことも明かされた。リーダーの城島茂さんが預かっているといい、「正直言葉が出なかった。その日は答えが出なかった」という。
 松岡さんは、被害者とその家族、ファンや仕事関係者に対して「申し訳なく、情けない気持ちでいっぱいです」と謝罪したうえで、山口メンバーに対しては怒りの言葉を投げかけた。
 “「(4月26日の)山口の会見で、『自分にまだ席があるならそこに帰りたい』という発言を目にした時、山口の、彼の甘ったれたあの意見は一体どこから生まれるのかと思いました。おそらくあの時の彼は、自分が崖っぷちではなく、崖の下に落ちていたことに気付いていなかったと思います。そういったいろんな甘えの根源は一体何だろうとずっと考えました」
 そのうえで、「TOKIO解散」の可能性にも言及した。
 “「『TOKIOに帰りたい。俺にはTOKIOがある。俺には帰る場所がある』。もしそういう気持ちが少しでも彼の中にあり、甘えの根源が僕らTOKIOだったとしたら、これはあくまで自分の意見ですが、そんなTOKIOは一日でも早くなくしたほうがいいと思います」
 土下座で謝罪した山口メンバーにも、甘やかすことはしなかった。
 “「最初に言ったのは『僕らじゃない』。当たり前のことですが、『被害者の方に』と、『TOKIOのことは二の次三の次に考えてくれ』と言いました。それと、『正直あなたは病気です。自分の置かれている立場と今後のことにちゃんと向き合ってくれ。決してお酒は悪くない、悪いのは自分だ。その甘さと考えを改めてもらえない限り俺たちは何もできない。話すのはきっとそれからだ』と言いました」

「正直僕らはアルコール依存症だと思っていました」
 山口メンバーは3月に警察の事情聴取を受けていたが、4月25日の報道までTOKIOの4人は事件を知らされておらず、それまで通りテレビ出演なども続けていた。松岡さんは「なぜその時点で、事務所やメンバーに言ってくれなかったのか」と悔しさをにじませ、
 “「そこが今回の一つの原因なのか、甘さなのかと考えると、どういう気持ちでテレビに出ていたのか。自分が逆の立場だったら、そのメンタルはないです」と突き放した。
 山口メンバーは自宅に女子高生を呼び出した時、酒に酔っていた。松岡さんは、同メンバーが「何度も何度も同じことをしてしまう。迷惑をかけたこともある。それでもやってしまう」と話していたことを明かし、アルコール依存症についても言及した。
 “「各方面のプロフェッショナルの方に聞きました。正直僕らはアルコール依存症だと思っていました。ですが、いろんな病院に診断書をもらってもアルコール依存症というのは出ていないんです。現に一昨日4月30日の診察でも、依存症とは書いていない。書いてくださったほうが何とか僕らも納得できるんです。どこが原因なのか、確認しないといけないと思っています」
 一方で、厳しい叱咤を繰り返すたびに、その目からは涙があふれた。山口メンバーとは5歳差。「兄ぃ」と呼ぶなど、その背中を追ってきた仲だ。声が震えるのをこらえるように、決然として言葉を振り絞る姿からは、記者の目でも山口メンバーへの思いがうかがえた。
 今後については「ありがたいことに番組継続というお声をいただき、僕ら4人にできることは何なのか考え、それをしっかり果たすことがプロなのではないかと、その狭間で戦っています。やめるのは簡単だと思います。与えられたことをきっちりやるのがプロだと思います」と活動継続の意思を表明。そのうえで、
 “「みなさんに見て、ご判断いただいて、TOKIOじゃないなという声が出たらその時考えたいと思います。4人なのか、なくすのか、しっかり考えたいと思います」と話していた。

 山口以外の4人は何も悪くないのに、記者会見で何度も頭下げて謝って、という姿は見ていてつらい。もちろんビジネスの世界の話なので、メンバー4人が謝罪会見をした方がプラスという判断が、事務所に彼ら本人にもあったかも知れないが、それでも、連帯責任で謝罪している姿は痛々しかった。

 とりわけ松岡は私と同学年で、TOKIOの中でもとくに親近感を感じる人間である。そのこともあってか、彼の言葉は、私の心にダイレクトに突き刺さる。彼の「その甘えの根源が僕らTOKIOだったとしたら、そんなTOKIOは1日も早くなくした方がいい」という発言、厳しい言葉と受け止めている人が多いようだが、私はむしろ山口に対する優しさを感じた。

 山口については、責任を感じたあまりに追い詰められて…ということにならないように願わずにはおれない。仮にそんなことになってしまえば、被害者にさらに大きな傷を負わせることになる。再入院しているということなのでその辺りは大丈夫だとは思いたいが。



自民若手が増税凍結の提言 (2018 5/2 10:30)

自民の若手が増税凍結を提言へ 「再デフレ化」を懸念(5/1共同)
 自民党の若手議員有志が、2019年10月の消費税率10%への引き上げ凍結を求める提言をまとめたことが1日、分かった。デフレからの脱却前に増税すれば「再デフレ化」を招きかねないと懸念。今月中旬にも安倍晋三首相や党執行部宛てに提出する考えだ。
 自民党は昨年10月の衆院選で増税分を財源とした幼児教育・保育の無償化を掲げただけに、議論を呼ぶ可能性がある。首相が過去に2回、増税を先送りしたことから今回の動きの背景を巡り、臆測も出そうだ。
 若手有志の「日本の未来を考える勉強会」(呼び掛け人代表・安藤裕衆院議員)がまとめた。衆参両院議員計30〜40人が署名する見通し。


 この若手議員の声が届いて、少なくとも増税が延期されればなぁと強く願う。増税が景気に悪影響を与えるというのは、もう2度も証明されている。私も、8%増税の前には「景気対策が巧く行っていればダメージは緩和できるかも」と思っていたが、8%増税の後の状況を目の当たりにして、その考えは間違っていたと実感した。2つも実験結果が出ているのだから、さすがに学習すべきだろう。

 ポスト安倍といわれている人たちも、こうした若手議員の意見を取り上げるようになれば、安倍政権の支持率が芳しくない状況の中でも、少しは安心できるのだが。


相変わらず (2018 5/2 10:30)

野党ヒアリングが物議、「邪道だ」身内も批判(4/30産経)
 国会で審議拒否を続ける立憲民主、希望、民進など野党6党が、各省庁の担当者を呼び出して説明を求める合同ヒアリングを展開している。
 メディアに全面公開して世論に訴える戦略の一環で、2月から7テーマで計83回開いた。正確な議事録もなく、議場外で官僚に答弁を迫る手法には、与党だけでなく、身内の野党からも「単なるパフォーマンスで邪道だ」と突き放す声が出ている。
 27日夕、野党6党は国会の一室に財務省の担当者らを集め、福田淳一・前財務次官のセクハラ問題についてただした。財務省がこの日、福田氏を「減給20%・6月」とする処分を発表したことを受け、急きょ開催されたもので、野党議員が矢継ぎ早に「処分が軽すぎる」「麻生財務相も謝罪すべきだ」などと迫った。
(以下略)

 東日本大震災の時には、震災対応の種々の会議の議事録をとらなかったし、事業仕分けも議場外のパフォーマンスに過ぎなかったし……「正確な議事録もなく、議場外で官僚に答弁を迫る手法」というのは、民主党時代からの伝統芸である。

 国会に出ないで無責任にやりたい放題できるので、野党の面々は活気づいてるが、こういう所が「支持が伸びない」理由なのだろう。



松坂大輔久々の勝利 (2018 5/1 10:30)

駆け引き光った松坂大輔「打たれるより」押し出し選ぶ 後輩・筒香には「力入った」(4/30産経)
 勝利の瞬間、中日の松坂はベンチで喜びを爆発させた。自身の白星は、米大リーグのメッツに在籍した2014年以来。「間が空きすぎて(気持ちを)抑えられなかった」と照れ笑いした。
 最大のピンチは五回2死満塁の場面だった。この日、2安打されているDeNAの宮崎を打席に迎えた。「甘く入って長打を打たれるより、1点あげてもいい」と割り切り、押し出しの四球を与えた。続く梶谷は「一球で仕留める」との計算通り初球のチェンジアップで一ゴロに打ち取った。「押し出しより、打たれるのが嫌だとは。やつらしい」と森監督を感嘆させる駆け引きだった。
 14年暮れにソフトバンクと契約、日本復帰後は右肩筋疲労を発症した。15年夏には右肩を手術した。「3年間まともに投げられず、今、こうして試合を任せてもらえるのは幸せ」と感謝し「プロである以上はしっかり結果を残したい」と勝ってかぶとの緒を締めた。
 横浜高の後輩、筒香との対戦は熱がこもっていた。3度打席に迎え、2四球は与えたものの安打は許さなかった。「日本を代表する打者。力が入った」と笑顔で振り返った。お立ち台では「同年代のファンは知っていても、小さい子は僕のことが分からないと思う。活躍して顔を覚えてほしい」と中日の松坂としてさらなる奮闘を誓った。(三浦馨)


 松坂が日本では12年ぶりの勝利、非常にめでたい話である。

 中日に入団したときには「本当にまた投げられるのか」という危惧の声もあったし、私も「何とか復活して5勝くらいしてくれれば」と期待しつつも、オープン戦の頃は「大丈夫かなぁ」とかなり心配であった。
 そんなことを思うと、今回の勝利は非常に感慨深い物がある。
 もちろん、開幕2試合は勝ち星こそ付かなかったがきちんと試合を作っていたので、勝ちが付くのは時間の問題だったが、それでもやはり、実際に勝ち星が付くと「良かったなぁ」という気持ちがわいてくる。満塁から「打たれるよりは」と押し出し四球を選びしかもその最少失点で済ます辺りも素晴らしい。

 防御率で見ると、左のガルシア、右の松坂、という状況になってる。肩の様子を見つつ、どんどん勝ち星を積み重ねてくれれば、と願っている。