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これは野党側が正しい (2017 10/31 10:30)

野党の質問時間削減に枝野氏反発「とんでもない暴論」(10/30朝日)
 政府・自民党が野党の国会での質問時間を減らすことを検討している問題で、立憲民主党の枝野幸男代表は30日午前、党本部での会合で「とんでもない暴論とも言える主張。一刻も早く取り下げ、建設的な議論ができる状況を作って欲しい。一切、我々として妥協する余地がない」と述べ、検討の中止を要求した。
 枝野氏は、議院内閣制の日本の国会では、与党議員が国会への提出前に法案や予算案の事前審査を行っていることを指摘。「(政府から)先に全部細かく説明を受け、いろんな主張を潜り込ませておいて、審議の時には同じようにさせろというのは全く論外。議院内閣制の基本が分かっていない」と批判した。
 立憲はこの日、東京・平河町に党本部を開設した。
 菅義偉官房長官は30日午前の記者会見で「国会議員が等しく質問できるよう、各会派に議席数に応じた質問時間の配分を行う。それは当然のことだ」と反論した。(南彰)

 3日前にも書いたが、低レベルな質問を繰り返してきた野党の自業自得という面はあるとは言え、野党に議席割合以上の時間を与えるのは必要な配慮だろう。少なくとも、どれだけ与党の議席数が多かろうと野党に半分以上は与えるべきだ。

 まず、与党の意見は事前に法案に反映されやすいということ。国会に上梓される前に、政府与党の間で摺り合わせがおこなわれるので、与党の主張は取り入れられやすい。もちろん、国会という場で与党の意見を国民に聞いてもらうというのも重要ではあるが、議席数と同じ割合の時間が必要だとは思えない。
 そして、仮に自民党が野党になった場合のことも考えるべきだ。2009年のような政権交代が今後起こらない共限らない。その時に、アホ与党を引きずり下ろすには、やはり国会での野党の質問時間確保は重要になってくる。自分たちが逆の立場になったときに自ら首を絞めような行動は、取るべきではない。

 野党がくだらない質問ばかりしているという問題と、国会で野党に時間的優遇を与える件は、別個に考えるべきだ。



比例名簿での優遇 (2017 10/30 10:30)

<希望・若狭氏>「比例名簿順位、小池氏が主導」(10/29毎日)
 若狭勝元衆院議員は29日のフジテレビの番組で、希望の党の小池百合子代表が衆院選の比例代表名簿の順位決定を主導していたと明かした。比例近畿ブロックの単独2位で、元防衛官僚で小池氏に仕えた経験のある井上一徳氏が優遇された経緯について、若狭氏は「全く関与していないが、おそらく小池氏が防衛関係の知識があるということで2位にしたと思う。優遇であるとは思う」と語った。
 希望の比例近畿では、比例単独の樽床伸二元総務相が1位で当選。京都5区の惜敗率32.4%の井上氏は単独2位で復活当選した。一方、3位で重複立候補した20人で復活当選したのは惜敗率98.3%の山井和則氏だけ。97.2%の馬淵澄夫氏は落選した。【樋口淳也】


 防衛大臣時代に気脈を通じた防衛官僚を比例2位にして優遇するとは、「しがらみのない政治」とは何だったのか……と言いたくなるところだが、希望の党はしょせん小池百合子の独裁政党であるということを考えれば、まぁそういうことなんだな、としか思わない。

 一方で、選挙で負けた腹いせの意味があるのかどうかは知らないが、全て終わった後で「アレは優遇だったと思う」と批判するのも、筋が違うのではないかとも思う。問題があると思っていたなら選挙前に言うべきだし、選挙前に諫言しなかったのなら終わった後も黙っているべきではないか。


老文鳥、少し回復 (2017 10/30 10:30)

 飛ぶのに失敗してぶつかった後に異変を生じてるし、飛べないのに飛ぼうとするので不安ばかりだったが、カゴの中ばかりというのもかわいそうなので、遠くへ飛ばないよう注意しつつ少し外へ。



 短い時間だったが、ストレス解消になっただろうか。こっちは落ちたり変な方へ飛んじゃわないか、冷や冷やしていたが。

 ところで、「激突事故」後、この3日水浴びしていない。一応水浴び器に水は入れているのだが、今日も「やっぱり水浴びしてなかった、本調子じゃないな」と寂しく思いつつ水を捨てて掃除したのだった。

 しかし、さっき画像を上げたようにしばしの放鳥をしたその後で、空っぽの水浴び器に入って物欲しげな顔。もしやと思って水を入れてみたら、3日ぶりの水浴びをしてくれた。



 本調子ではないかも知れないが、水浴びをする元気は取り戻せたということで、非常に喜ばしい。

 このまま小康状態に落ち着くのか、老衰がどんどん進むのかは分からないが、病気で苦しまない限りは少しでも長く生きてもらいたい。



衆院の質問時間配分 (2017 10/28 10:30)

野党の衆院質問時間、削減検討 政府・自民、配分で(10/28朝日)
 政府・自民党は27日、衆院での与野党の質問時間の配分を見直す方向で調整に入った。議席割合より多い野党の質問時間を減らすことを検討している。今後、与野党で協議して配分を決める。議院内閣制をとる日本では政府と与党は一体化しやすく、野党の質問時間が減れば国会の行政監視機能が弱まることが懸念される。
 衆院予算委員会は現在、与党2割、野党8割の割合で質問時間が配分されている。割合は変動するが、野党に多くの時間を配分することを慣例としてきた。法案について与党は国会提出前に政府から説明を受け、了承しているためだ。
 しかし、衆院選で自民党が大勝したことを受け、自民党内で質問時間の配分を見直す案が浮上。萩生田光一・幹事長代行によると、安倍晋三首相(自民党総裁)は27日、首相官邸で萩生田氏に「これだけの民意を頂いた。我々(自民党)の発言内容にも国民が注目しているので、機会をきちんと確保していこう」と指示したという。菅義偉官房長官も同日の記者会見で「議席数に応じた質問時間の配分を行うべきだという主張は国民からすればもっともな意見だ」と述べた。


 私は自民党支持ではあるが、この方針には反対。野党の質問は質が低いし、与党2割・野党8割は野党多すぎだと思うが、それでも反対である。

 議院内閣制だと与党側の意見は通りやすいから、質問時間の配分で少数意見も採り上げられやすくする、というしくみは絶対に必要だと思う。自分たちが野党側に回った場合への想像力も必要だろう。
 ただ、その「優遇」に乗っかって好き勝手やっていた野党の自業自得という気持ちも一方ではある。質の低い質問で時間を浪費した責任は、野党にはぜひ感じてもらいたい。


文鳥 (2017 10/28 10:30)

 ツイッターにも書いた話ではあるが……

 金曜の昼、放鳥中にうまく飛べずに本棚に激突してしまった我が文鳥。その後、常に首をかしげすぎた姿勢になってしまい、イナバウアーのような格好になってバランスが取れず、後ろに倒れたり止まり木から落ちたり落下後に回転したり……30分ほどそんな状態が続いた。
 その後は、少しずつ首がまっすぐになり、見た目には落ち着いたように見えていたし、エサもついばんでいたけれど、10歳弱という年齢もあり、急変しないかと心配でならない。
 昼からの仕事の間も気になって気になってしかたなく、家に帰ったときに苦しんでいたらどうしよう、死んでいたらどうしようと、気が気でなかった。
 仕事が終わり帰ってきて、いつもとあまり変わらない状態で止まり木に止まって私に向かって鳴いているのを見て、安堵。というか、いい年したおっさんが安心しすぎて泣く始末。

 止まり木で毛繕いできるくらいには回復してるのだが、止まり木を移るときに躊躇したり、いつも以上に眠そうな姿が目につくし、なんとなく本調子っぽくない気がする。放鳥してまた変な方へ飛んで同じようなことになったりケガでもしたら……と考えると放鳥をするのも不安。このまま元気になっていってくれたらいいのだが、不安は尽きない。

 とりあえず、鳥籠の中の止まり木などの位置を少しずつ変更し(一気に変えるとストレスになりそう)、カゴの中のバリアフリー化を進めることとす。



無節操 (2017 10/27 10:30)

希望の党 「踏み絵」のハズが「違憲」発言(10/26FNN)
 「脱小池」の動きは、さらに広がることになるのか。大敗に終わった希望の党内では、いわゆる「踏み絵」のテーマとなった「安保法制」をめぐる議論が再燃。小池代表とのずれが、表面化している。
 26日午後4時半ごろ、樽床代表代行らと連合本部を訪れた、希望の党の小池代表。
 25日の両院議員懇談会で、代表は続けるものの、国政からは距離を置く考えを示した。
 その希望の党内からは、小池代表が賛成の立場を示してきた安保法制について、「見直すべきだ」とする動きが表面化している。
 希望の党の玉木議員は、「どうしても、違憲の疑いがある部分が拭いきれないと。廃止を含めて、見直しを行っていくと。政策協定書にも書いてあるから、まさにわれわれが言ってきたこと、そのものなんだと」と述べた。
 民進党からの入党について、安保法制の容認が条件だとしていた小池代表は、9月28日に、「ご自身が、この安保法制の時に、全くそれに賛成をしないという方は、そもそもアプライ(申し込み)してこられないじゃないかと思います」と述べたにもかかわらず、なぜ今になって、反対意見が出ているのか。
 それは、合流の際、希望の党に提出した「踏み絵」、政策協定書の内容にあった。
 当初の案では、安保法制容認が明記されていたが、難色を示す民進党出身者が多かったことから、「憲法にのっとり、適切に運用する。そのうえで、不断の見直しを行い、現実的な安全保障政策を支持する」と、玉虫色の表現に変更した。
 その結果、見直しの中には廃止も含まれるとの意見も出て、25日の両院議員懇談会で、希望の党の樽床代表代行は、「安保の問題についても、民進党の方々の考え方と、齟齬(そご)をきたさないということで、それを確認した」と述べた。
 玉木議員は「憲法にのっとって運用し、不断の見直しを行うことで、最終的に合意したので、今まで民主党(民進党)時代に言ってきたことと、何ら矛盾するものではない」と述べた。
 今回の選挙では、当選者の大部分を民進党出身者が占めた、希望の党。
 まさに、「軒を貸して母屋を取られる」状態になりそうな小池代表は、26日午後5時前、「具体的には、安保法制もワンパッケージで議論が行われて、『齟齬のある部分、賛成の部分が一緒になっていた』と指摘がございました。国の安全保障は基でございますので、これからも政策的な議論を深めていくことになろうかと思います」と述べた。


 無節操にも程がある。

 これまでの主張を翻して希望の党に尻尾を振って参入しただけでも醜悪極まりないのに、小池氏の勢いが失われたのを見てまたもや食言するのは、もはや議員どころか社会人として救いようのない酷さである。いくら政治の世界は表裏常ない世界とは言っても、ここまであからさまに食言や掌返しを繰り返して平然としていられるのは、人として根本的な何かが欠落しているとしか思えない。民主党議員は、どこへ行っても民主党議員、ということか。

 臆面の無さや性根の卑しさという点で、小池氏よりも旧民進党の面々の方が上だった、ということにはなる。全く褒められたもんじゃないし、小池氏に同情する気は全く無いけど。



日経平均の連騰途切れる (2017 10/26 10:30)

日経平均、17日ぶり反落 97円安、続伸記録途切れる(10/24朝日)
 25日の東京株式市場で日経平均株価が17営業日ぶりに反落した。10月に入って初めての下落で、過去最長の続伸記録は16日で途切れた。前日の米国株の上昇や円安基調を受けて上昇して始まったが、午後になると相場の過熱感を警戒して当面の利益を確定する売りが優勢になった。
 日経平均の終値は前日比97円55銭(0.45%)安の2万1707円62銭で、なお21年3カ月ぶりの高値水準にある。東証1部の売買代金は3兆3155億円と5カ月半ぶりの規模に膨らんだ。
 市場では「世界経済の回復により、日本株も調整を挟みながら底堅い展開が続きそうだ」(JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳氏)との声があった。


 新記録の16連騰でも十分凄い記録だ。

 私は日経平均連動のレバレッジ銘柄を3月に買い、選挙直前の金曜日に利益確定した。3割近く儲けたし、「頭と尻尾はくれてやれ」とは言うものの、その後もずっと連騰を続けていたので、ちょっともったいなかったかな、と思っていたところだった。

 売った理由、まず一つ目は、「噂で買い、事実で売る」という言葉通り、選挙結果が出ればいったん下がるのではないかと予想したこと(これは外れた)。もう一つは、やはり唐突な感のあった解散宣言に、もしかしたら年末までに何か一波乱あるのではないか、たとえば、「年末までにアメリカが北朝鮮に対して何らかの行動を起こす、それを事前にトランプから聞いているのではないか……」という陰謀論めいた想像が頭をよぎったからだった。可能性は低いとは思うが、「負けない」ためには臆病な行動をとった方が良い。

 普通に行けば、追加の景気対策なども実施されて、日経平均は年末に向けて22000円、23000円を窺うような展開になるとは思うが、果たして、何事もなく年末を迎えるのかどうか。



選挙結果を否定したい朝日新聞 (2017 10/25 10:30)

与党で3分の2「多すぎる」51% 朝日新聞世論調査(10/24朝日)
 衆院選の結果を受け、朝日新聞社は23、24日、全国世論調査(電話)を実施した。自民党と公明党合わせて定数の3分の2を超える議席を得たことについて尋ねると、「多すぎる」が51%で、「ちょうどよい」32%を上回った。
 自民大勝の理由については「安倍首相の政策が評価されたから」は26%で、「そうは思わない」の65%を下回った。自民支持層でも「評価」45%、「そうは思わない」48%だった。立憲支持層では「評価」9%に対し、「そうは思わない」が89%に達した。
 自公で「3分の2」については、比例区で自民、公明に投じた人も、それぞれ3割が「多すぎる」と答えた。年代別では、18〜29歳で「ちょうどよい」56%が「多すぎる」23%を上回ったが、他の年代は、いずれも「多すぎる」の方が多かった。60代は、69%が「多すぎる」と答えた。
 今後、安倍晋三首相の進める政策に対しては「期待の方が大きい」29%に対し、「不安の方が大きい」は54%にのぼった。自民支持層は「期待」58%、「不安」24%だったが、無党派層では「期待」11%、「不安」69%と逆の傾向になった。安倍首相に今後も首相を「続けてほしい」は全体で37%で、「そうは思わない」47%の方が多かった。
 野党第1党になった立憲民主党には49%が「期待する」と答え、「期待しない」41%を上回った。「期待する」は内閣支持層でも44%、内閣不支持層では63%に達した。年代別では、60代の期待が高く、62%が「期待する」と答えた。
 政党支持率は自民39%に次いで立憲17%。ほかは公明4%、希望3%、共産3%、維新2%、社民1%などだった。調査方法などが異なるため、単純に比較できないが、前回14年の衆院選直後の調査で、野党第1党の民主の支持率は7%だった。
 内閣支持率は42%(17、18日実施の前回調査は38%)、不支持率は39%(同40%)だった。


 おそらくは自民党自身からしても予想以上の戦果だったろうから、国民の側が「勝ちすぎだ」と考えるのは分からないでもない。
 しかし、それも民意の表れである。
 朝日新聞は「選挙結果と民意にはズレがある!」と言いたいのだろうが、選挙結果以上の「民意の表象」はあり得ない。あの手この手でがんばって選挙結果を腐しても、世論調査は世論調査、選挙は選挙、である。

 むしろ気になるのは立憲民主党の支持率が17%もあるという部分。「多すぎる」のは自民党の議席よりも、立憲民主党への期待度だろう。立憲民主党の面々はほぼ菅直人政権の面子。たった6年前のことすら忘れてしまっているのか。



醜悪 (2017 10/24 10:30)

小池代表「鉄の天井知った」 仏でケネディ前大使と対談(10/23朝日)
 パリを訪問している希望の党代表の小池百合子・東京都知事は23日、キャロライン・ケネディ前駐日米大使と対談し、惨敗した衆院選について「都知事に当選して(女性の活躍を阻む)ガラスの天井を一つ破った。都議選でもパーフェクトな戦いをしてガラスの天井を破ったかなと思ったけど、今回の総選挙で鉄の天井があるということを改めて知った」と語った。
 小池氏は温暖化対策などを話し合う国際会議でケネディ氏と対談し、女性活躍についての質問に答えた。
 また、小池氏は街頭演説の際に女の子から「将来、政治家になりたい」という手紙をもらったと明かし、「若い世代が政治に主体性を持つことを感じてくれた。それだけでもキャンペーン(選挙戦)をやったことが正しかったかなと思う」と述べた。


 海外でわざわざ自国の悪口を吹聴する姿は醜悪。

 しかも自国を批判する内容が的外れだから救いようがない。根茎の希望の党の敗北に、小池氏が女性だったからというのは何の関係もない。こんな発言こそ、女性の政界進出に対して悪印象を与えることになる。

 しかし、敗戦を全然反省してないな。自業自得とは言え、こいつにすがりついて散っていったヤツらも浮かばれない。


続々・総選挙雑感 (2017 10/24 10:30)

 今回は、左巻きたちの「民主主義は死んだー」の声は、以前ほど目立っていないように感じる。立憲民主党がそれなりに議席を得たことで、ほどほどの満足感を得ているからだろうか。

 そんな中でもやはり、自公の圧勝に「憲法が改正される−」と危惧している向きもある。酷い物だと、「国民は憲法軽視で経済を選んだ」という声まで見かけた。
 たしかに「改憲に一歩近づいた」とは言えるだろうが、改憲は仮に発議しても最終的に国民投票でもう一度意志を示す機会がある。一方、経済政策は選挙結果がほぼそのまま影響する。どちらをより優先的に考えるべきか……多くの国民は後者を選んだだけのことだ。

 ましてや、2012年の自民党改憲草案をもって、「安倍総理の改憲は危険だ」と主張する者までいる。2012年改憲草案は谷垣総裁の時の物だし、そもそも安倍総裁はその草案を持ち出さず、独自の改憲案を提示したではないか。
 いろいろ問題のあった2012年の自民党改憲草案について「そのまま出すつもりはない」と明言したり、9条に第3項を付け加えるとか高等教育の無償化を明記するなどに絞ったり、安倍総理の改憲案は自民党草案に比べて遙かに穏当である。

 安倍批判はいいのだが、とりあえずファクトに基づいてやってもらいたい。脳内でモンスターに仕立て上げて、それを批判するような真似はやめてもらいたい。



続・総選挙雑感 (2017 10/23 10:30)

2017衆院選(10/23朝日)

 残り4議席の状況で、
自民:小選挙区217/比例区66/計283(公示前284)
公明:8/21/29(34)
立民:17/37/54(15)
希望:17/32/49(57)
共産:1/11/12(21)

 定数が10議席減っている中で、自公は改選前から6議席減に抑え、文字通り圧勝という結果になった。

 そしてやはり、立憲民主党の躍進ぶりにも目が行ってしまう。菅直人、赤松、辻元、海江田……忌まわしき民主党政権の悪夢を体現していた面々が、立憲民主党で生き残った。マスコミが「反安倍の希望の星」と期待を込めて支援した結果でもあろう(希望の党に蹴られてやむなく作った党に対して「筋を通した」はなかろう)。その意味で、改めてマスコミの力の大きさを思い知った。

 それにしても、小池氏や前原氏が有能(かつ無節操で)反安倍で巧く糾合していたらどういう状況だったろうか。そう考えると、「安倍1強」もそれほど盤石な物ではないと思う。勝利に驕ることなく、兜の緒を締めて取り組んで欲しい。
 とりわけ、消費増税だけは本当にやめて欲しい。私は自民党に投票したけれども、消費増税まで信任されたとは思って欲しくない。


 さて、昨日書いた「明日の朝日は、「投票率が戦後2番目に低い」「野党共闘なしの敵失での勝利に過ぎない」辺りを理由にして「安倍政権が信任されたわけではない」という論陣を張ると予想」の答え合わせをしよう。

(社説)政権継続という審判 多様な民意に目を向けよ(10/23朝日)
 衆院選は自民、公明の与党が過半数を大きく超えた。有権者は安倍首相の続投を選んだ。
 森友・加計問題への追及をかわす大義なき解散――。みずから仕掛けた「権力ゲーム」に、首相は勝った。
 ただ、政権継続を選んだ民意も実は多様だ。選挙結果と、選挙戦さなかの世論調査に表れた民意には大きなズレがある。
(中略)
 だが首相は勘違いをしてはならない。そもそも民主主義における選挙は、勝者への白紙委任を意味しない。過去5年の政権運営がみな信認され、さらなるフリーハンドが与えられたと考えるなら過信にすぎない。
(以下略)

(天声人語)首相演説の去った秋の田(10/23朝日)
思い違いをされないよう首相には念を押したい。勝因は首相ではない。浮足立った野党に助けられただけである。選挙が終わると急に権高になる首相の癖を有権者は忘れていない。
(一部引用)

野党分裂で漁夫の利 衆院選(10/23朝日)
 朝日新聞の世論調査で、内閣支持率と不支持率が並び、安倍晋三首相の続投を「望まない」との回答が51%にのぼる中で、安倍政権にとっては決して順風とは言えない選挙戦。
(以下登録読者のみ)

 投票率には触れていないが、やっぱり「信任されたわけではない」「野党の敵失だ」は書かれていた。確かにそういう面もあるとは思うが、朝日が書くとただの負け惜しみにしか見えない。



とりあえずの総選挙雑感 (2017 10/23 0:00)

 自公圧勝、立憲民主党が奮闘、というおおよそメディアの事前報道通りの結果になりそうだ。

 ツイッターにも書いたが、明日の朝日は、「投票率が戦後2番目に低い」「野党共闘なしの敵失での勝利に過ぎない」辺りを理由にして「安倍政権が信任されたわけではない」という論陣を張ると予想。明日の朝に答え合わせをしよう。

 解散が決まった直後、小池百合子が希望の党を立ち上げる、それに民進党が合流するとなったときには、正直2009年のトラウマが蘇るほどに不安を感じた。小池氏、前原氏の無能さゆえに、うまく反安倍が糾合されなかったため、安心できる選挙結果となったのは良かったが、事と次第によっては、安倍政権であろうと容易に覆る可能性があることを感じた。自公政権には、選挙での圧勝に驕らず、地道に政策を練り上げ実行に移して欲しいと思う。

 我が選挙区に関しては、民進党から尻尾を振って希望の党入りしてしかも「モリカケ問題の追及は私の功績」と威張っている今井雅人という大馬鹿者を完膚なきまでに叩き落とす、というのが希望であった。接戦でなかなか金子氏の当選確実が出なかったような状況だったため、選挙区では落選となったが、おそらく4度目の「比例復活」となってしまうのだろう。少し残念である。

 今回も、カミさんと、そして息子と投票所に行った。2009年の選挙の時も生後3ヶ月だが投票所に連れて行っていたはずなので、おそらくは生まれてこの方選挙は皆勤のはずだ。毎回興味津々でついてくるし、投票用紙を投票箱に入れたがるので一緒に箱に入れたり(ケーキ入刀のような状態になる)。このまま大人になって欲しいな。



民主党政権の方が経済成長していたというウソ (2017 10/20 10:30)

希望・小池代表「GDP成長率は民主党政権の方が高い」(10/19朝日)
■小池百合子・希望の党代表(発言録)
 アベノミクス。この成果が上がっていると安倍総理は自信満々におっしゃいますけれども、実際どうなんでしょうか。異次元の金融緩和、財政出動、そして成長戦略という3本の矢と言いますが、経済の力を表すGDP(国内総生産)の成長率が「4年プラス成長」だと言っているけれど、年1・1%に過ぎません。実はあの民主党政権の時の方が高い。
 鳴り物入りのあのアベノミクス。私も、経済成長をつなげていこうと張り切っていたころもございました。しかしながら、なかなか進まない。ましてや消費は前の民主党政権時代の方が高くて、(いまは)逆に縮まっているという。いまのような状況で、政治家が身を切らずして、傲慢(ごうまん)な政治を続けているようではみなさんに納税をお願いできるはずがないじゃないですか。(千葉・都賀駅前の街頭演説で)


 安倍批判をしたいがあまりに、小池氏もとうとう「民主党政権の方が経済成長していた」というトンデモ言説に手を出してしまった。
 民主党政権発足当初の景気回復は、そもそもリーマンショックの反動が大きいし、しかも鳩山政権が麻生政権の景気浮揚策丸パクリした効果もあっただろう。当時鳩山は「エコカー減税やエコポイントで上手く国民の興味を高くすることができたと思ってます」と言っていたのだが、それは麻生政権の政策を引き継いだだけである。
 日経平均株価は、麻生政権末期には世界に先駆けて回復基調を見せたのに、民主党政権になってからは地を這ったまま上へ向かうことはなかった。欧米はどんどん株価上昇してリーマンショック前に戻ったのに、日本だけは円高放置のせいで株価低迷。「東日本大震災があったからしかたない」と擁護する向きもあったが、実は震災復興需要を見込んでのプラス要素に見る向きが投資クラスタには多かった。しかし、円高はそのもくろみを木っ端微塵にした。

 安倍政権を批判するのはいいのだが、まず事実に基づこう。安倍政権は株価を回復させ、GDPを増やし、税収をアップさせた。認めるべき部分を認めた上での批判でなければ、それは難癖というのだ。



世代間の意識差 (2017 10/19 10:30)

比例投票先、立憲伸び13% 希望11% 朝日世論調査(10/18朝日)
 朝日新聞社は17、18日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民党が34%(3、4日実施の前回調査は35%)と堅調。立憲民主党が13%(同7%)に伸び、希望の党11%(同12%)を上回った。公明党7%、共産党5%、日本維新の会4%などが続いた。
 内閣不支持層に限ってみると、立憲25%、希望20%、共産11%の順。政権批判票は依然、分散している。
 年齢別にみると、18〜29歳では41%が自民と答え、希望13%、立憲6%を上回った。一方、60代では自民27%、立憲20%、希望10%と、立憲の支持が比較的高い
 立憲に「期待する」は31%、特に内閣不支持層では48%が「期待する」と答えた。支持政党別では、自民支持層の20%、共産支持層の45%が「期待する」と答えた。一方、希望に「期待する」は29%で、9月26、27日実施の前々回45%、前回の35%から連続の減少。「期待しない」が60%にのぼった。
 今後、どのような政権がよいか尋ねると、「自民党を中心とした政権」37%(前回43%)、「自民党以外の政党による政権」36%(同33%)と割れた。ただ、国会で自民だけが強い勢力を持つ状況は「よくないことだ」73%が、「よいことだ」15%を大きく上回った。内閣支持層でも58%と半数以上が「よくないことだ」と答えた。
 衆院選の直前に、民進党が分裂し、同党の前議員は希望、立憲、無所属に分かれて立候補した。こうしたことは「よくなかった」が50%で、「よかった」25%を上回った。内閣支持層も57%が「よくなかった」と答えた。

■安倍首相続投「望まぬ」51%
 安倍内閣の支持率は38%(前回40%)、不支持率は40%(同38%)だった。
 安倍晋三首相に今後も首相を続けてほしいかを聞いたところ、「続けてほしい」34%で、「そうは思わない」が51%と半数にのぼった。
 支持政党別にみると、自民支持層は「続けてほしい」68%が、「そうは思わない」22%を大きく上回った。公明支持層では「続けてほしい」43%、「そうは思わない」43%と割れ、与党内でも温度差が出た。
 男性の40%が「続けてほしい」と答えたのに対し、女性は29%と低め。年齢別では18〜29歳は「続けてほしい」が49%と多かったが、30代では拮抗(きっこう)。40代以上は「そうは思わない」の方が多かった。60代では60%が「そうは思わない」と答えた


 見出しには「自民党は34%」というのが書かれていないが、それを書いちゃうと立憲民主党の13%が霞んでしまうからだろうか。朝日は(朝日に限らないが)立憲民主党推しだからな。

 それはさておき、政権や政党の支持に関して、世代間格差が大きくなっていることを感じさせる記事である。
 「18〜29歳では41%が自民と答え、希望13%、立憲6%を上回った。一方、60代では自民27%、立憲20%、希望10%と、立憲の支持が比較的高い」……若い世代ほど景気回復を実感しており、またその恩恵を受けているということだろうか。それにしても、立憲民主党など大失政をカマした菅政権と同じなのに、60代だと自民に迫る勢いの支持があるというのが何ともはや。彼らの記憶力は10年持たないらしい。
 動揺の世代間格差は、「年齢別では18〜29歳は「続けてほしい」が49%と多かったが、30代では拮抗(きっこう)。40代以上は「そうは思わない」の方が多かった。60代では60%が「そうは思わない」と答えた。」という部分にも窺える。

 若い世代は投票率が低い傾向があるが、安倍政権を支持しているのに投票をおこなわないとなると、反安倍層が多い高齢者の声がより強く反映される結果になってしまう。
 いや、自民支持か不支持かに関係なく、若者世代の声を政治に反映させるために、ちゃんと投票しましょう。



クルド人勢力がラッカを解放 (2017 10/18 10:30)

ISに壊滅的打撃=「首都」ラッカ解放−市街地で戦闘終了・シリア(10/17時事)
 【カイロ時事】過激派組織「イスラム国」(IS)が首都と称するシリア北部ラッカが17日、完全に制圧された。ラッカを攻略したクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)スポークスマンは、「ラッカでは軍事作戦は終了した。間もなく解放が宣言される」と語った。2014年にシリアとイラクにまたがる地域で急速に勢力を拡大し、「国家」を自称したISにとって壊滅的な打撃となる。
 ラッカは14年にISの前身組織が占拠し、イスラム教の特異な解釈で恐怖支配が敷かれていた。
 SDFによると、現在は降伏していない外国人戦闘員の捜索や、ISが市内各所に敷き詰めた爆発物や地雷の除去作業を進めているという。
 在英のシリア人権監視団によると、SDFは17日までに、IS戦闘員が最後まで徹底抗戦していた公立病院庁舎や大型競技場を制圧。既にISの旗を引き剥がすなどして、戦闘終結に歓声を上げているという。監視団のアブドルラフマン代表は「外国人戦闘員は投降した。正式な解放宣言を待っている」と指摘。米軍主導の有志連合スポークスマンは17日、ツイッターで「SDFはラッカの90%を支配下に置いた」と強調した。
 SDFは今年6月、ラッカ突入作戦に着手。有志連合も断続的な空爆で支援し、激しい市街戦の末に多くの建物が倒壊した。監視団によると、民間人1130人を含む3250人が戦闘で犠牲になったと推計されている。


 ISの「首都」ラッカが陥落し、ISが壊滅的打撃を受けたという話はまことに喜ばしい。しかし、アメリカなどに潰されたはずのタリバンやアルカイダなどイスラム過激派の現状を考えるに、このままISが消滅するとは到底思えない。また、仮に壊滅したとしても、今度は各国政府とクルド人勢力の間でまたゴタゴタするだろう。落ち着いた状況へ収束するのは、まだまだ先のことになるだろう(或いは収束するのかどうかすら心許ない)。

 日本はもう70年以上も戦禍から離れた状況を享受しているが、世界的に見ればまだまだ戦争のない状況は夢物語だ。米ソ連戦時代は2大国のバランスの中で比較的安定していたとも言えるが、それでも、朝鮮、ヴェトナムは代理戦争のような状況だったし、中東は常に戦火が絶えなかった。
 それでも、ヨーロッパは19世紀までを考えると、平和な状況に落ち着いている。世界のどの地域も、いずれはそういう方向へ進んでいくのだろうか。



重力波で中性子星の合体を観測 (2017 10/17 10:30)

星の合体、重力波で観測 発生源から光も 米欧グループ(10/16朝日)
 地球から1・3億光年離れた二つの「中性子星」が合体した様子を、重力波と光で観測することに成功したと、米欧の研究グループが16日、発表した。宇宙のかなたからやってくる重力波を手がかりに、発生源からの光をとらえたのは世界で初めて。天文観測の新たな手法として期待される。米専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」などに論文が掲載される。
 重力波は、ブラックホールのような重い天体が動いた際に生じる時空のゆがみ。光速でさざ波のように広がるとされる。アインシュタインが約100年前に存在を予測し、2015年に初めて検出され、成果は今年のノーベル物理学賞に選ばれた。観測への応用も期待されていたが、過去4回検出された重力波はいずれも、光を吸収するブラックホール同士の合体で生じたため観測できなかった。
 今回とらえた重力波は、地球から約1億3千万光年離れたところで、お互いに引き合っていた二つの中性子星(質量は太陽の1・2倍〜1・6倍)が一つに合体した際に生じた。
 この重力波は8月17日、米の観測施設「LIGO(ライゴ)」とイタリアの「Virgo(バーゴ)」で検出。これまでとは異なる波形で、可視光やガンマ線など従来の方法でも観測できる中性子星から発せられた可能性があるため、研究チームは世界の天文台に観測を呼びかけた。
 日本を含む約70カ所で望遠鏡などを使い、重力波がやってきた方向を調べたところ、重力波の検出から約11時間後、南米チリの望遠鏡で中性子星からの光をとらえた。光は弱まりながら約3週間観測できた。このデータをもとに試算したところ、中性子星の合体によって、鉄より重い元素が生成されるというこれまでの理論と一致した。日本では国立天文台のほか、東京大、名古屋大、大阪大、広島大、鹿児島大などが観測に関わった。
(以下登録読者のみ)

 これまでの重力波はブラックホールによる物だったが、今回は中性子星による物。中性子星なら光学観測でも観測可能だろうということで各天文台に呼びかけたところ、巧く観測できたという話。
 重力波の観測という次元から、重力波の観測と光学的観測が連携する段階へとステップアップした。重力波観測から何年も経ってないのに、凄いことだと思う。

 鉄より思い元素については、超新星爆発でも巧く生成されないと言われており、中性子合体がその生成に大きく関わっているのではないかと予測されていたが、今回の観測で、その予測通りの値が得られたそうだ。重力波観測が、理論の実証に貢献したというわけだ。


平気で食言し続ける者たち (2017 10/17 10:30)

9条改悪反対!! 民進出身の希望公認候補が露骨に反旗 改憲の「踏み絵」を踏んだはずなのに続々と…(10/16産経)
 衆院選を前に民進党から希望の党に移籍した前職の中に、希望の党の公約と大きく異なる主張を掲げる候補が続々と出始めた。希望の党が容認する「憲法9条改正」などの“踏み絵”を踏んだはずなのに公然と異を唱え、小池百合子代表を批判する声まで上がる。希望の党の失速で焦りを募らせているようだ。
 「憲法9条の改悪については明確に反対」
 香川1区から希望の党公認で立候補した小川淳也氏は、党の公約に「憲法9条を含め改正議論を進める」と明記されているにもかかわらず、自身のホームページにそう書き込んだ。
 小川氏は16日、高松市で行った街頭演説で「小池氏の物言いは『排除』などひどい。私の政治信条は変わらない」と強調。この日は改憲派の前原誠司民進党代表が街頭演説を行う予定だったが、急遽キャンセルした。
 後援者らを集めた15日の会合では「立憲民主党と無所属、民進党の人たちを巻き込み、野党再結集、再合流へと歩みを進めなければならない」と言い切った。香川1区は立民や共産党が候補を立てておらず、「反自民」票を自身に集約させたいとの思惑がにじむ。
 一騎打ちの相手となった自民党の平井卓也氏は「政策がどこにあるか分からない。世の不平や不満をあおり、右から共産党までの受け皿になるなんて有権者をばかにしている」と指弾する。
 こうした民進党から希望の党への移籍組による“造反”の動きは、小川氏に限ったことでない。九州の前職は「安倍晋三首相のように9条改正を特出しするのはいかがか」と批判し、北関東の前職はフェイスブックに「憲法9条に自衛隊を加える提案にはくみしません」と書き込んだ。
(奥原慎平)


 元民進党の希望の党候補者なんてこんなモンだわなぁ……という感想。議席のために過去の主張を真逆に覆して小池氏に尻尾を振ったような輩だから、食言なんて恥とも何とも思っていないのだろう。小池の力が弱まったら平気で牙をむく辺り、卑怯としか言いようがない。

 こんな人間は仮に当選したとしても、一度言ったことを平気でひっくり返す人間なのだから有権者に対しても裏切りを続けることだろう。



あと1週間 (2017 10/16 10:30)

衆院選中盤情勢:自民、最大300超も 立憲は勢い増す(10/15毎日)
 毎日新聞は13〜15日、第48回衆院選(定数465=小選挙区289、比例代表176)が22日に投開票されるのを前に特別世論調査を実施し、取材情報を加味して中盤情勢を探った。自民党は小選挙区、比例代表とも堅調で、単独で300議席を超える可能性がある。希望の党は最大で54議席にとどまる見通しで、結成当初の勢いは感じられない。立憲民主党は公示前勢力(15議席)を大きく上回る40議席台を確保しそうだ。

希望さらに失速
 調査では小選挙区で4割が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
 自民党は青森、秋田、群馬、富山、石川、福井、滋賀、島根、鳥取、山口、徳島、愛媛、高知、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の各県で、全選挙区で優位に戦いを進めている。
 自民系無所属が優勢な選挙区を含めると、さらに山梨、岡山も「独占県」になりうる。
 比例代表は全ブロックで着実に議席を固め、2014年の前回衆院選で得た68議席を上回る勢い。70議席超えも見込める。小選挙区と比例代表を合わせると公示前勢力(284議席)を超える可能性が高い。
 公明党は候補者を擁立した9小選挙区すべてで優位に戦いを進めている。しかし、比例代表では伸び悩んでおり、合計で公示前勢力(35議席)を維持するのは難しい状況。それでも、自公両党を合わせると、衆院の3分の2(310議席)を確保する見通しだ。
 小池百合子東京都知事が代表を務める希望の党は、小選挙区、比例代表で計235人を擁立し、野党再編の核を目指した。
 しかし、小選挙区では最大でも23議席程度しか見込めず、10議席台にとどまる可能性がある。特に新人候補の苦戦が目立っている。比例代表と合わせても公示前勢力(57議席)に届かない見通しだ。
 7月の東京都議選では小池氏が率いた都民ファーストの会が圧勝したが、今回、希望の党が都内で優勢な小選挙区はない。立憲民主党や共産党と競合し、政権批判票が分散したことが響いたようだ。
 希望の党と連携する日本維新の会も伸び悩み、公示前勢力(14議席)を維持するめどは立っていない。地盤の大阪で優位に立っているのは19選挙区中4選挙区程度で、8選挙区では自民党に先行を許す。
 民進党から希望の党に合流しなかった候補者を中心にした立憲民主党は勢いを増している。比例代表では最大で35議席を獲得する見込みで、希望の党を上回り「比例第2党」になりそうだ。小選挙区と合わせると議席は公示前勢力の3倍に増える可能性が高い。
 安倍政権の批判の受け皿として最近の国政選挙で存在感を示してきた共産党だが、今回は新党に押されて苦しい戦い。小選挙区で1議席を確保しそうだが、比例代表と合わせても公示前の21議席には届かない。
 社民党は今のところ比例代表で議席獲得のめどが立たず、小選挙区の1議席にとどまる見通しだ。【高山祐】


 投票日まで1週間を切ったが、自民優勢の報道が止まらない。

 立憲民主党は、希望の党入りした元民進党議員たちと比べて「筋を通している」と思われているのが功を奏しているようだ。実際には、希望の党入りを蹴られただけの、よりいっそう筋を通していない連中も混じっているのだが。枝野氏だけを見ていたら「野党としてまともな方かな」と見えてしまうが、菅直人や赤松や長妻らの顔を見ると、そんな気持ちも雲散霧消である。

 希望の党は、民進党を合流させようと決めた時点で「野合」の批判が出ていたし、その後、「政策によって全員入れるかどうかは分かりません」くらいの物言いにしておけば良かったのに「排除します」と言っちゃったものだから、「感じ悪い」という印象が一気に広まり勢いを失った。マスコミが反小池的な報道をきちんとおこなったことも、失速の流れに棹さす結果となっている。

 小池氏の勢いが削がれたのは幸いではあるが、同時に、マスコミの報道の仕方で流れなど幾らでも変わるのだな、ということも改めて思い知った。

 反自民的報道もかなり為されてはいるのだが、やはり「実績」があるのは強い。とりわけ、雇用環境の変化に敏感な若者世代は自公支持が多い。
 自公政権はそれほど議席を減らさずに済みそうだ…というのがマスコミの見立てだが、ただ、スノッブ効果やアンダードッグ効果が生じる可能性もあり、予断は許さない。

 我が選挙区に関しては……今までは自分の選挙区で「こいつは絶対に落としたい」というネガティブ感情を抱くことはあまり無かったのだが、今回は、これまでの主張をひっくり返して民進党から尻尾を振って希望の党に入り「モリカケ問題を追及したのは私の功績」と胸を張ってる候補者がいるので、ぜひ落ちて欲しいと心底願ってる。



筋違いと妄想の恨み節 (2017 10/14 10:30)

玄葉氏、「排除なければ200議席」=小池氏発言に恨み節【17衆院選】(10/13時事)
 民進党の玄葉光一郎元外相は13日、福島県石川町での演説会で、希望の党の小池百合子代表が民進党出身者の公認をめぐり「排除する」と発言したことに関し、「発言がなければ、希望の党は200議席に迫る勢いだ」との認識を示した。
 希望側と公認調整に当たった玄葉氏は「全員受け入れる気はさらさらないなんて(小池氏は)言い過ぎだ。本当に返す返す惜しい」と恨み節を口にした。 
 これに関し、小池氏はBSフジ番組で「きつい言葉だったと思うが、政策の一致(が重要)ということを申し上げたかった」と釈明した。


 「すり寄った側に権限はない」と言うだけの話。小池党に助けを求めたのは民進党側なのだから、生殺与奪の権は小池側が持っているのは当然。また、政策が正反対の人間も受け入れるというのでは節操がなさ過ぎ、「排除します」という言い方は稚拙だったとしても、筋を通してるという点では小池氏の方が正しい。

 だいたい、仮に全員希望の党入りしたら「野合」批判がさらに高まっていただろうから、200議席も行かなかっただろうに。どんだけ自己評価が高いんだ、と。

 合従連衡だけでなんとかしようとした性根が卑しい。

 自公政権にだって問題はある。アベノミクスは不十分だし、消費増税はすべきじゃないし、教育行政は話にならないし、アホ野党の要求とは言え憲法に規定がある以上早急に国会召集すべきだったし……しかし、反安倍ばかりでまともな政策は提案せず、議席を得るために食言を平気でやるような輩ばかりの野党は、比較対象にもならない。立憲民主党は多少マシな面もあるが、それでも菅直人や長妻や赤松を入れてる時点で問題外である。



筋も道理もない (2017 10/13 10:30)

民進:参院で存続へ 小川会長「リベラル勢力を再結集」(10/12毎日)
 民進党の参院議員の一部が衆院選後、希望の党に合流せずに民進党に残り、民進党を党として維持する動きのあることがわかった。小川敏夫参院議員会長が11日、東京都内での街頭演説で「民進党は解党しない。民進党を守り、再びリベラル勢力を結集する」と語った。
 立憲民主党や無所属で出馬した民進党の前衆院議員らとの連携を目指す。小川氏は「やむを得ず希望の党に行った人もいるので戻ってもらい、大きな器となりたい」と述べ、希望の党に合流した議員にも「復帰」を呼びかけた。
 民進党は9月の両院議員総会で前衆院議員全員が離党して希望の党に合流する方針を決定した。参院議員は当面民進党に残るが、選挙後に希望の党に合流する前提だった。
 しかし、希望の党が民進党からの合流希望者を選別したことで前提が崩れた。小川氏らは民進党を希望の党から排除された前職らの受け皿としたい考えだ。
 ただし、民進党参院議員のなかにも希望の党に移る議員もいるとみられる。また前原誠司代表の方針とは異なるため、混乱する可能性もある。【鈴木美穂】


 近頃ずっと筋の通らない行動ばかりとってきた民進党界隈なので、「党名ロンダリングじゃねーかクソが」という感想はあるが、意外性とか驚きは全くない。「まぁそういうこと言いそうな人だよね、この人たちは」という思い。

 だいたい、仮にそういった策謀があるとしても、今こんな発言をすることは希望の党・立憲民主党・無所属からそれぞれ出た元民進党候補者の連中の足を引っ張ることにしかならないのだが……致命的なまでに頭が悪くて恥知らずなのか、それともこちらが思いもよらない深謀遠慮があるのか。

 安保法制や改憲に対する主張を真逆にして希望の党入りしたり(小池に蹴られて立憲民主に行った輩も同様)、当選したらやっぱり民進党に集まろうとか、議員総会で全会一致で小池党への合流を決定したはずなのに「やむを得ず希望の党に行った人もいる」と言い出したり、有権者をバカにして平気でウソを重ねる様は政策以前の問題。

 安倍総理を支持しない理由として「人柄が信頼できないから」を挙げる割合は少なくないが、民進党の面々の行動こそが「人柄が信頼できない」と言うべきものであろう。



自民堅調という観測 (2017 10/12 10:30)

自民堅調、希望伸びず立憲に勢い 朝日新聞情勢調査概況(10/11朝日)
 22日投開票の衆院選について、朝日新聞社は10、11の両日、4万人以上の有権者を対象に電話調査を実施し、全国の取材網の情報も加えて選挙戦序盤の情勢を探った。現時点では、@自民党は単独過半数(233議席)を大きく上回りそうで、小選挙区・比例区とも堅調A希望の党は伸びておらず、代表の小池百合子都知事のおひざ元の東京でも苦戦B立憲民主党は公示前勢力(15議席)の倍増もうかがう勢い――などの情勢になっていることが分かった。
 調査は10〜13日の日程で実施。10、11両日は、全289小選挙区の中から、全国の「縮図」となるよう選んだ約半数の小選挙区の有権者を対象とし、11日時点での概況を読み取った。調査時点で投票態度を明らかにしていない人が小選挙区で4割以上、比例区でも4割近くおり、今後、情勢が大きく変わる可能性もある。
 自民は現時点で、公示前勢力(284議席)を上回るかは微妙だが、単独過半数を大きく上回りそうだ。野党への投票意向が希望や立憲などに分散していることも背景にある。小選挙区では200議席を超え、比例区も前回2014年衆院選で獲得した68議席の確保をうかがう。公明は公示前勢力(34議席)を確保できるかどうか。
 希望は、小選挙区、比例区ともに追い風が吹いていない。公示前勢力の57議席を上回る可能性はあるが、比例区では小池代表の地盤である東京ブロックでも、立憲と競り合っている状況だ。
 立憲は、勢いでは希望をしのぐ。比例区では北海道ブロックで自民と、南関東、近畿などのブロックでは希望とほぼ互角の戦いを展開、希望に迫る議席を確保する可能性もある。
 共産は小選挙区での議席獲得も視野に入るが、公示前勢力(21議席)を確保できるかどうか。日本維新の会も公示前勢力(14議席)の確保をめざし、比例区の近畿ブロックでは自民に次ぐが、大阪以外の広がりが見られない。社民は公示前勢力(2議席)の維持に懸命だ。


 野党勢力が分裂し、しかも希望の党が求心力を失いつつある状況を考えると、納得できる数字ではある。
 しかし、朝日がこういう記事出すと、「自民が意外に強いらしいから、今回は別の党に入れようかしら」という雰囲気を醸成したいのだろうな、と勘ぐってしまう。バンドワゴン効果(勝ち馬に乗ろうという雰囲気を醸成する影響)もあろうが、スノッブ効果(人とは違う物を手に入れたいと思わせるような効果)を期待しているんだろうな、と。

 最近、朝日新聞はまたぞろ「もりかけ問題」を大々的に扱っているし(今日も社説で「説明になっていない」と総理を批判している)、自民へのネガティヴキャンペーンは加速していくだろう。



ある意味マスコミの匙加減次第 (2017 10/11 10:30)

希望の党、東京で支持率急落 小池百合子氏も不支持が上回る JX通信調査(10/10産経)
 報道ベンチャー・JX通信は7、8両日に東京都内の衆院選情勢調査を実施した。比例東京ブロックの投票先を聞いたところ、希望の党と答えた人は前回調査(9月30日、10月1日)の29%から18%に急落した。代表を務める小池百合子東京都知事に関しても、支持率と不支持率が逆転した。
 比例東京の投票先として自民党を挙げたのは前回比1ポイント増の29%。今回調査で初めて選択肢となった立憲民主党は18%で希望の党に並んだ。これに共産党7%(前回比3ポイント減)、公明党6%(同1ポイント増)が続いた。未定・不明は19%(同4ポイント減)だった。
 一方、小池氏の支持率は37%で、不支持率は54%に上った。前回調査では支持48%、不支持43%だったが、1週間で支持・不支持が逆転した。9月23、24両日に実施した調査では支持率が58%に達しており、小池氏の支持率が急落傾向にある状況を示している。
 調査は電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、1003人が回答した。

 小池党や小池都知事に対する支持が剥がれ落ちているという調査結果が、次々に報じられている。

 小池氏の無能が明らかになって国民からそっぽを向かれるようになっているのは非常に喜ばしい話ではあるが、この小池党や小池氏の支持が急落しているのは、結局はマスコミが小池批判の報道をおこなった帰結にすぎないというのも、あちこちで指摘されている話である。

 東京都議会選挙の時は、マスコミはむしろ小池氏を持ち上げるような報道ばかりおこなっており、他方では安倍氏を批判する報道は絶頂期にあった。その結果が、都議選での自民党惨敗、都民ファースト躍進である。今回、小池氏の行動があまりに支離滅裂だったこともあったが、そうした事実をマスコミは手心を加えることなく比較的そのまま報道した。その結果が、この小池支持の急落であろう。
 「策士策におぼれる」の側面も強かったとは言え、マスコミの影響力の強さをまた改めて感じることとなった。

 投票日まであと10日ほど。マスコミには客観的な報道を求めるが、小池党の支持が下火になったことを受け、批判の矛先はまた与党へ向かうのだろう。さて、どれだけ凌げるか。



事実より妄想を優先する東京新聞記者 (2017 10/10 10:30)



 「膵臓癌の治療を優先して不出馬」と、きちんと記事に明記されているのに、それを無視して「安倍改憲ノーが理由」と妄想する東京新聞の佐藤圭。新聞記者のくせに、事実よりも憶測を優先するわけだ。また、癌患者の意志を捏造しており、病人をバカにした態度でもある。

 この佐藤圭という記者、以前にも、加計学園の問題について、加戸前愛媛県知事の発言を「報道する価値がないから報じなかっただけ」と言い放った御仁。要するに、反安倍に使えることは報じるが、そうでない物は報じない、事実よりも反安倍かどうかが最優先、という男である。

 東京新聞・中日新聞のふだんの報じっぷりを見るに、こうした態度はこの記者個人のものではなく、新聞社自体がそういう考えのようであるけれども。



明日から本格的な選挙戦 (2017 10/9 10:30)

自民32%、希望13%…衆院比例選の投票先(10/8読売)
 読売新聞社が7日から8日にかけて行った全国世論調査で、衆院比例選での投票先は自民党が32%で最も多く、希望の党が13%で続いた。
 このほか、立憲民主党7%、公明党5%、共産党4%などの順だった。
 安倍内閣の支持率は41%(衆院解散直後の前回9月28〜29日調査は43%)となった。不支持率は46%(前回46%)。

 解散発表直後には小池党の動きにかなりビビっていたのだが、その後の度重なる自爆で、今はかなり不安が和らいでいる。まぁ安心までは行かないけれども、よっぽどのことがない限り少なくとも自公の過半数は盤石だろう。

 はじめは小池党に勢いがあったが、前原氏が「民進党の事実上の解党・合流」を決めた辺りから雲行きが怪しくなってきた。前原氏は、何かやる前に問題が発生する、何をやっても巧く行かない、やることなすこと裏目裏目に出てしまう、そんな人である。かわいそうだとも言えるが、致命的なまでに運がないからリーダーには不向きである。

 そして小池氏側も自爆を積み重ねた。自身が衆院選に出ない、つまり首班指名で誰を指名するかを事前に主張しない不透明感、「排除の論理」で民進党議員を仕分けした態度(これ自体は正しいとは思うが印象は悪かった)、支離滅裂な公約、若狭氏のテレビでのトンチンカンな発言……「希望の党立ち上げ」という奇策までは良かったが、その後は策士策におぼれる感がある。

 ただ、何が起こるか分からないのが選挙戦。緊張感を緩めることなく、自公の議員たちは頑張って欲しい。野党側は……筋を通してる共産党には健闘を祈りたいが、筋を通さない軽薄な輩はできる限り消え去って欲しい。



演説妨害 (2017 10/8 10:30)

「秋葉原のトラウマ」日程非公表、問われる首相の姿勢(10/8朝日)
 安倍首相は7日午後、千葉県柏市のJR柏駅前に姿を見せた。演説の多くを核・ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威への対応に割き、「この選挙は、どの政党に、誰に、日本の安全、未来を託すのかを決める選挙だ」と訴えた。
 自民党は5日以降の街頭演説の日程を事前に公表していないが、柏駅前にはプラカードを持った人たちが駆けつけた。
 最前列には党関係者が並び、前方には「安倍総理を支持します」「自民党しかない!」と書いたカードを掲げる人が陣取る。その中で首相が「国難突破解散」と名付けたことにちなみ、「#お前が国難」とのカードも見られ、後方には「大?(うそ)つきにだまされるな!」とのカードを掲げるなど政権に批判的な人たちが集まった。司会者は、首相が登場する前から「静粛な環境」を呼びかけたが、首相の演説が始まると「辞めろ」などのヤジが飛び、対抗して「うるさい」と怒鳴り返す人もいた。
 自民党や首相サイドが神経をとがらせるのがこの光景だ。首相官邸幹部は「秋葉原のトラウマ」と語る。自民党が歴史的惨敗を喫した7月の東京都議選前日に、首相が東京・秋葉原で行った演説で「辞めろ」コールが起きて騒然となった。首相はこの時、抗議する人を「こんな人たち」と表現し、むきになって反論。それがさらなる批判を招いた。官邸幹部は「(同じ事態が起きないか)首相が気にしないわけがない。何の対策も取らずに野放しにはできない」と話す。

 一般論としては「総理大臣たるもの、ヤジを恐れてどうする」という話なのだが、この件は、動員かけられた活動家による選挙妨害なので、反民主主義的行為であり、絶対に許されない。
 しかも、野次を飛ばしている活動家は、安倍政権を「反民主主義」と批判し、「民主主義を取り戻せ」と言っている。しかし実際には、演説妨害という、民主主義に反する行為をして、(権力側とは言え)演説する自由を暴力的に奪っている。支離滅裂である。

 そして問題は、マスメディアは「言論の自由を守る」側に立つべきなのに、演説を妨害されている安倍総理の方を「逃げ回っている」と批判している点だ。反権力で凝り固まると、当たり前の道理すら失ってしまうものらしい。



筋を通すか否か (2017 10/7 10:30)

玄葉光一郎元外相が無所属出馬へ 希望との公認調整役「漏れた方々の立場…心苦しい」(10/6産経)
 民進党の玄葉光一郎元外相は6日、福島県須賀川市で開かれた地元支援者らとの会合で、衆院福島3区に無所属で立候補すると表明した。
 玄葉氏は希望の党の若狭勝前衆院議員との間で公認調整を担っている。会合で「(民進党系で)公認に漏れた方々の立場を考えた時、非常に心苦しい」と述べ、自らは公認を受けずに無所属を選ぶ理由を説明した。


 公認を外した者に対して配慮した優しい姿勢と見るべきか、希望の党に従わなくてもいい楽な立場に逃げたと見るべきか……。「希望の党に相応しいかどうか」を選別した立場の人間だったのだから、希望の党の中にあって責任を果たすべきだと思うのだが。企業の採用面接官が、4月になったら企業からいなくなっていた、では話にならないだろう。

 前原氏の「民進党をバラして希望の党に合流」という奇策も、その後の小池氏側の自爆連発で、かなり攻撃力を削がれてしまっている模様。総理の解散発表の直後は、小池党の勢いにかなり不安を感じたものだが、今は安堵感の方が上回っている。
 前原氏がとったような奇策も政治の世界には必要かも知れない。ただ、筋を通して負けた場合には次があるのだが、権謀術数を使って負けた場合には復活は難しいだろう。細々と議員を続けることはできるかも知れないが、大きな影響力を行使することは今後ないだろう。



独裁気質 (2017 10/6 10:30)

「都民ファースト」都議2人離党へ 「希望の党応援できない」…小池都知事の政治姿勢に反発(10/5産経)
 東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の都議2人が離党する意思を固めたことが3日、関係者への取材で分かった。2人は都の課題が山積する中で「希望の党」を旗揚げして国政進出した小池氏に反発。周囲には「理念がない寄せ集めの希望の党を応援することはできない」とも話しているという。小池氏批判を原因とする都議会最大会派「都民」の分裂は、衆院選を控える希望の足元を揺るがす可能性がある。
 離党するのは昨年夏の都知事選から小池氏を支援してきた音喜多駿、上田令子両都議。「都民」の立ち上げメンバーだが、2人は「都民」の代表人事を小池氏ら一部の幹部のみで決めたことに反発してきた。5日の都議会本会議終了後、離党届を提出する。
 関係者によると、2人には希望側から衆院選への出馬について打診があった。しかし、2人は「小池氏の姿勢に疑問があり、希望の党は選挙のための寄せ集めでしかない。信念を曲げることはできない」と断ったとされる。希望側は音喜多氏に東京1区での出馬を要請したという。
 一方、「都民」幹事長代理の小山有彦都議は2人が国政転身の意向を以前から周囲に漏らしていたと指摘した上で、「(1次公認に入らず)希望の党から出馬できないことが分かったので、(離党という)対応につながったのであれば残念」と言及。離党の本当の理由を明かさずに知事批判に転嫁しているとの見解を示しており、当事者の言い分は食い違っている。


 さらに詳しい会見内容はこちら。
都民ファーストの会・音喜多駿氏らが離党届 「ブラックボックスそのもの」と小池知事らを批判(10/5ハフィントンポスト)
「公約の一丁目一番地の情報公開が極めて不徹底。数度の代表交代の際に象徴されるように、55人の都議がいながら、密室でたった3名で決められた。いつ、どこで、誰が何を決めているかわからない。我々が非難してきたブラックボックスそのものだ」
「程度の差はあったが、言論統制、取材規制も行われた。私に関して言えば、ほとんどのメディアに出ることは事実上禁じられ、議員個人の自由な意見を述べることはできなかった」
「議員が自分の考えを外部に伝えるのは民主主義の極めて重要な役割の一つ。これを制限されれば都民有権者に十分な情報を伝えることはできません。政党としてやってはいけない致命的なガバナンスの欠如だ」

「新人が多く、まだ未熟な組織。制約が必要であるとは理解する。しかしながら、公約に掲げた情報公開が不十分なうちに国政政党の選挙に力を尽くすような状態は順番が逆であると思う」
「最近の総会では私が意義を発言した後にある役員に呼び出され全員の前で『あのような発言は慎むように。そういうことは裏で言ってくれ』と諌められたこともある。今の都民ファーストは、組織改革に後ろ向きだと判断せざるをえない」

「詳細な公約も発表されないうちから右から左まで、思想・政策・理念も異なる政治家が200名近く集まっておられる。私には選挙目当ての野合のようにしか思えない」
(一部抜粋)

 小池氏の独裁ぶり、小池党の閉鎖的な性質がよく分かる会見内容。
 勿論2人の話が事実であればという前提のもとでの話だが、小池氏の普段の言動を考えると「さもありなん」という印象。

 2009年の民主党は、その能力は未知数であったために、期待感を抱く人がいるのも多少はしかたない面があった。しかし、小池党は、1年間の都政での「結果」が存在している。何も果たしていない、むしろ混乱ばかり招いている都政の状況を見れば、期待などするだけ無駄だというのは分かりそうなものだが。



意外に伸びない小池党 (2017 10/5 10:30)

比例区投票先は自民35%、希望12% 朝日世論調査(10/4朝日)
 朝日新聞社は3、4日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民が35%で最も多く、希望12%、立憲民主と公明が7%、共産6%、維新4%などだった。うち無党派層では自民17%、希望13%、共産7%、立憲民主6%だった。

 比例区の投票先を内閣不支持層に限ってみると、希望22%、立憲民主15%、共産12%の順だった。
 民進が希望への合流を決める前の9月26、27日の緊急世論調査では、比例区の投票先は自民32%、希望13%、民進8%の順だった。今回、希望の支持傾向に大きな変化はなかった。
 希望の党への期待を聞くと、「期待する」35%(前回緊急調査は45%)で、「期待しない」50%(同39%)だった。1週間前の調査と比べて「期待しない」が増えた。
 「希望の党」代表の小池百合子・東京都知事は、安全保障や憲法観などの基本政策で一致しない人は、公認しない考えを打ち出した。この判断には53%が「妥当だ」と答え、「妥当ではない」の25%を上回った。小池氏の去就については「都知事を続けるべきだ」が79%で、「衆議院選挙に立候補するべきだ」の9%を大きく上回った。
 今後、どのような政権がよいか尋ねると、「自民党を中心とした政権」が43%で、「自民党以外の政党による政権」33%を上回った。ただ、無党派層に限ると、「自民党以外」が38%で、「自民党を中心」26%より多かった。
 衆院選にどの程度関心があるかを尋ねたところ、「大いに」「ある程度」を合わせた「関心がある」70%(同65%)で、「あまり」「まったく」を合わせた「関心はない」30%(同35%)を上回った。
 安倍内閣の支持率は40%(同36%)、不支持率は38%(同39%)だった。


 公示司までの間に小池都知事が何らかの手を打ってくる可能性はあるために「今のところは」という留保付きではあるが、2009年の教訓はそれなりに活きているのかなと少し安心できる数字。

 「希望の党への期待を聞くと、「期待する」35%(前回緊急調査は45%)」ということで、前回調査より希望の党への支持が落ちているのを見るに、希望の党あるいは小池氏の化けの皮が剥がれるのは意外に早かったのか、という印象。若狭勝氏がテレビに出てヘタを打ったということもあろうし、焦りなのか何なのか機嫌の悪さを露呈させている最近の小池氏の態度も要因かも知れない。

 一方立憲民主党の支持が民進党の数字とほぼ変わらないのを見ると、民進党支持の一定数が立憲民主党に残っているのと同時に、「枝野氏らは筋を通した」とみる有権者がいるのだろうと予想される(希望の党に蹴られた者も多いのでその見方は誤りだとは思うが)。

 小池氏が希望の党を立ち上げた当初はかなり危機感を抱いていたが、有権者はけっこう冷静に事態を見ているのだと感じた。もちろん、ここから「小池氏やはり出馬」という事態もあり得ないわけでは無いしで選挙区の動向はいまだはっきりしないので、不安がなくなったわけではないが。
 あれだけ小池都知事本人が「都知事は辞めない、衆院選には出ない」と言ってるのだが、まだ出てくる可能性があるのではと疑ってしまうほどに、彼女を信用していない。

 安保法制や改憲に反対を唱え続けてきたくせに、議席欲しさに希望の党に入った軽薄なヤツらは、一人でも多く落選して欲しいと、心の底から願っている。



重力波観測にノーベル賞 (2017 10/4 10:30)

重力波初観測に貢献 米国3氏にノーベル物理学賞(10/3朝日)
 スウェーデン王立科学アカデミーは3日、今年のノーベル物理学賞を「重力波」の初観測に貢献した米国の3氏に贈ると発表した。重力波は、時間や空間が伸び縮みする「時空のひずみ」が、波紋のように宇宙空間に広がっていく現象。アインシュタインが1916年に予言したが、ひずみは極めて小さく観測は困難で、「最後の宿題」とも言われていた。
 受賞するのは米マサチューセッツ工科大名誉教授のレイナー・ワイス(85)と、米カリフォルニア工科大名誉教授のバリー・バリッシュ(81)、同大名誉教授のキップ・ソーン(77)の3氏。
 17世紀にガリレオが基礎を築いた現代の天文学は、光や電波などの「電磁波」をとらえる。重力波を使えば、光を吸い込むブラックホールなどこれまで直接観測ができなかった天体のほか、誕生直後の宇宙の姿も観測できると期待されている。重力波の観測成功により、「重力波天文学」という新たな学問分野の扉が開いた。
 授賞式は12月10日にストックホルムである。賞金は900万スウェーデンクローナ(約1億2400万円)。(嘉幡久敬)


 物理学賞は物性物理学の分野と素粒子や宇宙などの分野がほぼ交互に選ばれる慣例があるため、重力波観測については去年受賞できなかった、という流れがあったので、誰もが「今年受賞」と思っていたのだが、果たしてその通りになった。

 キップ・ソーンは、ブラックホール研究のみならず多くのSF映画に協力していることでも有名らしい。私の小容量脳内フォルダには、「ホーキングに賭で勝ってペントハウス1年分を手に入れた人」という情報のみが格納されていた。

 重力波が発見されたとなると、次はダークマター。私が生きている間に何とかダークマターの正体は解明されて欲しい。ダークエネルギーの方は、淡い期待、というところだが。



自民党が公約提示 (2017 10/3 10:30)

自民公約「憲法に自衛隊明記」 財政健全化の時期は削除(10/2共同)
 自民党は2日、衆院選公約を発表した。安倍晋三首相(総裁)が打ち出した憲法への自衛隊明記や、消費税率を10%に上げた際の増収分を教育無償化などに振り向ける方針を盛り込んだ。政権復帰後の公約で掲げていた財政健全化の目標時期は削除した。
 公約では、憲法改正を柱の一つに据えた。首相が5月の憲法記念日に言及した自衛隊の明記と教育無償化に加え、緊急事態対応や参院選の「合区」解消の4項目を列挙。これを中心に「党内外の十分な議論を踏まえ、憲法改正原案を国会で提案・発議」することをうたった。2014年衆院選公約の「憲法改正」の部分では、具体的な項目には踏み込んでいなかった。
 安倍首相は9条1項、2項を残して自衛隊を明記する案を示していたが、2項の交戦権の否認や戦力の不保持を削除すべきだとの党内の異論も強いため、「2項維持」には触れなかった。また、首相が言及した改正後の憲法の「20年施行」など目標時期には触れていない。
 首相は衆院解散にあたっての争点の一つとして消費増税の使い道変更を挙げていた。公約では、3歳から5歳までの幼稚園・保育園の費用無償化や32万人分の保育の受け皿整備の2年前倒し、低所得世帯に限定した高等教育無償化などを盛り込んだ。こうした施策に消費増税の増収分を振り向ける方針を示した。
 一方、政策経費を借金なしで賄えるかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を20年度までに黒字化する、との目標は削除した。政権復帰後の13年参院選、14年衆院選、16年参院選では明記していた。
 北朝鮮対応を前面に打ち出したのも特徴。国際社会による圧力強化の主導やミサイル対処能力の強化を並べた。公約のキャッチコピーは「この国を、守り抜く。」。政権与党として、緊迫する北朝鮮情勢への対応能力を強調する構成になっている。(今野忍)

■自民党公約の骨子
●北朝鮮への国際社会の圧力強化を主導
●イージス・アショア導入などミサイル対処能力を向上
●消費税10%時の増収分を子育て世代へ集中投資
●2020年度までに幼稚園・保育園を無償化、32万人の保育の受け皿を整備
●自衛隊の明記など4項目を中心に憲法改正
●基礎的財政収支黒字化の目標は堅持
●新規制基準に適合する原発の再稼働


 最も注目すべきは「政権復帰後の公約で掲げていた財政健全化の目標時期は削除した」という部分だろう。
 現実的に目標達成できないからと言う理由もあろうが、ともかく、緊縮最優先の看板を下ろしたことは喜んでおきたい。

 野党が政局最優先でゴタゴタし自壊しているのを横目に、自民党だけが、きちんと政策を提示し国政を前進させようと頑張っている。自民党のやることが完璧とは全く思っていないが、野党が酷すぎて、選択肢にすらなっていない。



政策放置のゴタゴタ (2017 10/2 10:30)

希望・若狭氏、「小池氏、出馬しなくても構わない」(10/1朝日)
 ■希望の党の若狭勝・前衆院議員(発言録)
 誰を、希望の党として首相指名するかは決めていくことになると思うが、もう少し長いスパンで考える必要がある。政権交代可能な二大政党制を少し長いスパンで考えると全然矛盾はない。将来的に小池(百合子)代表が国政に戻ってくる可能性はあると思う。今回の選挙で国政に戻るかと言えば、私個人の意見として恐らく選挙には出ないと思っている。
 いつの政権交代を目的としているか、ということは(念頭に)ある。今回の選挙で確実に政権交代になるという見通しがあれば、小池代表が国政に出ることもあり得ると思うが、いま、いろいろと調整中の話を踏まえて言うと、次の次ぐらいの(衆院選の)時に、確実に(政権)交代できるような議席数にまで達する思いでいるとすれば、今回(小池)代表が選挙に出ることでなくても構わないと思っている。(NHK番組で)

 若狭勝氏は日曜日の朝に、フジテレビ→NHKとはしご出演していたが、それはそれは、トンチンカンな応答ばかりで酷い物だった。日本をリセットの前に、若狭氏の方が先に小池氏にリセットされそうだ。
 そのトンチンカン発言の一つが記事に出ている物で、要するに「今回は政権交代は不可能そうなので、小池百合子は出馬しない」という物。有権者の審判を仰ぐのに「政権交代は無理」と既に諦めモードなのが有権者をバカにしているし、「政権取れそうにないから小池は出ない」という物言いも舐め腐っている。

 若狭氏が口を滑らせたということだろうが、過半数取れなくてもキャスティングボートを握って政権に揺さぶりがかけられれば良し、というのは案外本音なのかも知れない。そうして握った権力を、いったい何に使おうとしているのか、いまだに全く示してくれてないが。

 一方、旧民進党の方にはこんな動き。

枝野氏ら新党結成へ【17衆院選】(10/2時事)
 小池民進党の枝野幸男代表代行は2日、希望の党への合流に反発するリベラル系の民進党前衆院議員らとともに新党を結成する意向を固めた。関係者が明らかにした。同日中にも発表する方向で調整している。(


 希望の党に合流できなさそうな人士が集まって、枝野氏を中心に「立憲民主党」を立ち上げることになったらしい。
 はじめから「希望の党に頭なんか下げない」と言っていて枝野党に加わる人に対しては筋が通っていると思うが、「希望の党には入れなさそうだから枝野党で…」という輩はダサいことこの上ない。
 都政を踏み台にして国政を弄んでる小池都知事も酷いが、これまでの言動を翻して与党経験の矜恃も捨てて合流しようとした民進党の面々はさらに酷いし、尻尾振ったけど却下されて「排除の論理だー」「やっぱり新党だー」と言ってる面々は筋は通さないわ無能だわで救いようがない。

 しかし、野党のグダグダ具合が凄まじすぎて自民党や安倍総理の存在が空気のようにになってしまっているのだが、それは、彼らにとってマイナスなのか、ネガティブ報道されてないという意味でプラスなのか。


 ちなみに。
小池氏と維新、竹中平蔵氏が仲介 橋下氏も「密約を」(10/1朝日)

 デフレを加速させ非正規雇用を拡大した戦犯の一人である竹中平蔵が、今回も有害な行動をとっているようで。



2009年の民主党より酷い (2017 9/30 10:30)

小池氏、憲法・安保で選別 枝野氏は無所属、新党視野(9/30共同)
 新党「希望の党」代表の小池百合子東京都知事は29日の記者会見で、衆院選(10月10日公示―22日投開票)を巡り、合流する民進党出身者の公認申請に関し小池氏自ら選別し、候補者を決める意向を示した。「安全保障や憲法観といった根幹部分で一致するのが必要最低限だ」とし、政策や理念が合わなければ「排除する」と述べた。民進党の枝野幸男代表代行は無所属で出馬する方向で検討に入った。考え方の近い前議員らとの新党結成も視野に入れている。関係者が明らかにした。
 小池氏は「野合」との批判を警戒し強いメッセージを発信した形。政権選択型となる選挙戦の攻防が本格化しそうだ。

 枝野氏は希望の党には合流せず無所属、もしくは別の新党で立候補するらしい。
 彼の主張する政策に必ずしも賛同するわけではないが、この筋を通す姿勢は評価したいし、さんざん小池氏を批判し安保法・改憲に反対していたくせにコロッと尻尾を振った自称リベラルの輩よりも、よっぽど信用が置ける。

 小池党や民進党の言動に対しては、あまりのいい加減さ、食言ぶりに「政治をおもちゃにするんじゃねー」という憤りのような感情がある。2009年の民主党に対しては「できもしないのに耳当たりのいいことを言って…」という思いはあったが、憤りの感情はなかったように思う。つまり、2009年の民主党よりも、今回の小池や民進党の言動の方が酷いと感じている。



超大質量ブラックホール (2017 9/29 10:30)

モンスターブラックホールの起源を解明 - 数々の仮説を破った天文学の難問(9/29マイナビニュース)
 東京大学と京都大学を中心とする研究グループは、スーパーコンピュータを用いたシミュレーションにより、ビッグバン後の超音速ガス流から太陽の3万4,000倍もの重さをもつ巨大ブラックホールが誕生することを明らかにしたと発表した。同成果は、若い宇宙に見つかっている超大質量ブラックホールの起源を解明した貴重な例となる。
 同成果は、テキサス大学オースティン校天文学科の平野信吾氏(日本学術振興会海外特別研究員)、京都大学理学研究科の細川隆史 准教授、東京大学大学院理学系研究科の吉田直紀 教授らによるもの。詳細はアメリカ科学誌「Science」(オンライン版)に公開された。

 近年、遠方の宇宙探査により、宇宙年齢が数億年という早期に存在した超大質量ブラックホールが発見されている。太陽の数十億倍もの超大質量ゆえに「モンスターブラックホール」と呼ばれるが、そのような早期に、どのようにして巨大なそれが誕生したのかは天文学上の大きな謎であった。
 その起源についてはこれまでいくつもの仮説が提案されてきたが、どの説も太陽の数十億倍にもなる超大質量ブラックホールの早期形成を自然に説明することはできず、物理的にはあり得ないほどの質量増大率を仮定し、巨大な天体を偶然生み出すなど、さらにいくつかの物理機構の過程が必要だった。
 今回研究グループは、ビッグバン後に、さまざまな天体を生み出す種となる物質密度の揺らぎと共に残された「超音速ガス流」に着目し、「アテルイ」をはじめとするスーパコンピュータシミュレーションを用いてガスとダークマターの両方の運動を追い、さらに乱流ガス雲から原始星が誕生して急速に成長する様子を再現することに成功した。

 宇宙初期、ガス流速度が大きな部分では高速のガスは宇宙を満たすダークマターに捕捉されず流れ続ける。そのため、天体の形成はなされない。ダークマターはその重力によって収束することができ、宇宙年齢が1億年のころ、ダークマターがあつまり、太陽の2,000万倍もの質量をもつ巨大な「ダークハロー」が形成される。そこで高速のガスを捉え始め、ダークハロー内で最終的にブラックホールを生み出すガス雲は、乱れた形状を保ちながら急速に収束する。
 宇宙初期、ガス流速度が大きな部分では高速のガスはダークマターに捕捉されず流れ続ける。そのため、天体の形成はなされない
 宇宙年齢1億年のころ、ダークマターが集積して太陽の2,000万倍もの質量をもつ巨大な「ダークハロー」が形成されてはじめて高速のガスが捉えられ、天体の形成が始まる
 太陽の数万倍もの質量を持つ乱流ガス雲の中では、誕生した原始星へ向けて高速のガスが流れ込み続ける。激しいガスの降着は中心星の表面を膨張させるため、表面からは可視光などのエネルギーの低い光が放出される。このため、流入するガスを加熱して吹き飛ばすという、星の成長の自己抑制機構は働かず、最終的にはガス雲全体が中心星に取り込まれ、巨大なブラックホールへと変貌する。

 乱流ガス雲の中で成長し太陽の3万4,000倍もの質量をもつようになった巨大星は、その一生の最期に同質量の巨大ブラックホールを遺す。宇宙初期に誕生した巨大ブラックホールは、さらにその後数億年ほどガス降着やブラックホール同士の合体を経て成長し、太陽の10億倍以上もの超大質量ブラックホールへと進化することができるという。
 加えて、ダークハローの形成時期や超音速ガス流の速度分布を理論的に求め、超大質量ブラックホールのもととなる巨大ブラックホールが宇宙に現れる確率を見積もったところ、これまでに発見された超大質量のブラックホールの観測数と一致することも分かった。
 同結果に対して研究グループは、米国NASAが2018年に打ち上げ予定の「ジェームスウェッブ宇宙望遠鏡」や、将来の重力波観測衛星を用いた遠方宇宙探索により、宇宙初期のブラックホールを発見することで、ブラックホール成長の様子が実際の観測から示されることを期待しているとコメントした。

 この件に関して、最も詳しく書いていると思われる記事を引用。

 超大質量ブラックホールは、初めから巨大なブラックホールが形成されるにしろ、ブラックホール同士が合体していくにしろ、数億年という短い時間で形成するメカニズムが分かっていないというのが問題であった。
 今回の発表によれば、
 ダークマターが集積 → そこに高速のガス雲が収束→激しいガス降着による表面膨張で低エネルギーの光しか出ない → 流入するガスを吹き飛ばす星の成長の自己抑制が起こらない → ガス雲全体が取り込まれ巨大ブラックホールに → その後もガス降着や他のブラックホールと合体で超大質量ブラックホールに……という流れらしい。

 第1世代の星はガス集積の際のエネルギー放射が弱く(材料が水素とわずかなヘリウムしかなく、炭素や酸素のような強く放射冷却する材料が少ないため)、効率的に圧縮されることなく、核融合による高温でガスを吹き飛ばすプロセスへなかなか進まず巨大星になりやすいことは知られていたが、高速ガスの乱流によって、巨大ブラックホールを形成するまでにガスを集めるメカニズムが存在するということのようだ。

 あとは詳しい観測による検証を経る必要があり、そのためには重力波観測がさらに進むことが必要になる、と。私が生きているうちに、一定の成果が得られるだろうか。



一寸先は闇 (2017 9/28 10:30)

28日、衆院解散 前原誠司代表 民進・希望合流提案へ 公認候補擁立せず事実上「解党」(9/27産経)
 衆院は28日午後の本会議で解散される。衆院選は10月10日公示−同22日投開票の日程で行われる。選挙を前に民進党の前原誠司代表は27日、同党の希望者が小池百合子東京都知事が代表を務める国政新党「希望の党」に合流する案を28日の両院議員総会で示す方針を固めた。民進党を衆院選の届け出政党とせず、公認候補も擁立しない意向で、民進党は事実上の「解党」となる。
 前原氏は27日、複数の民進党議員と会談し「望む人は全員、希望の党から出馬できるようにしたい」と伝えた。関係者によると、希望者は希望の党公認で衆院選に出馬し、それ以外は無所属での立候補となる見通しだという。枝野幸男代表代行は27日、赤松広隆前衆院副議長グループが開いた会合で「前原氏も無所属で出馬する」との見通しを示した。
 ただ、希望の党は「第2民進党」との批判を受けることを嫌い、民進党全体との合流に否定的だ。
 小池氏は27日、希望の党と民進党との合流案について記者団に問われ「そもそも『党として』というのはこちらは全く考えていない。どういうふうな対応を取られるかは先方が考えること」と語った。希望の党の公認を目指す民進党候補予定者についても、厳正に選別する構えだ。


 民進党に対しては前々から、「政策関係無しに反安倍なら何でもいいのか」と批判し続けてきた。今回、事実上の解党をおこなって小池新党と合流という話が出てきたが、政策度外視の野合にも程があろう。本当に最初から最後まで、「反自民」以外にレゾンデートルのない集団であった。

 あまつさえ、「小池氏が都知事を辞めて衆院選に出馬」という話も出てきている。今のところ本人は否定しているようだが、仮に現実になってしまうのであれば、都民からしたら「都政を舐めるな」という話であろう。

 しかし、物語の世界だったり他国の話だったら何とも複雑怪奇で興味深い政界模様であるが、実際には私達の生活に直結する我が国の政界の話なので、正直に言えば「政治をおもちゃに弄ぶんじゃねー、小池」という気分である。

 「世間受けしそうな公約ばかりで中身も実現可能性も何も無い、2009年の時の民主党みたい」と思える人が多数であって欲しいのだが、2009年の絶望感がトラウマのようになっている身からすると、どうしてもビクビクしてしまう。

 現状ではこんな数字。
解散理由「納得しない」70% 朝日新聞世論調査(9/27朝日)
毎日新聞世論調査:衆院選比例の投票先「希望の党」18% (9/27毎日)

 朝日の世論調査だと比例区投票先を希望の党としている人は13%(自民は32%)、毎日だと18%(自民は29%)。いずれも26、27日の数字だが、ここからどう変化するだろうか。安倍を倒せそうだということで小池新党支持が増えるのか、民心合流で冷めるのか。



動揺する民進党 (2017 9/27 10:30)

民進、離党ドミノ止まらず=「希望」は27日に結党会見【17衆院選】(9/26時事)
 民進党の次期衆院選候補に内定していた元職・新人の計5人が26日、離党届を提出した。いずれも小池百合子東京都知事が代表に就いた新党「希望の党」からの出馬を目指す。人気のある小池氏が前面に立つ新党が誕生したのを機に、民進党に見切りを付けた形で、同党の「離党ドミノ」はさらに広がる可能性がある。希望の党は27日午前、東京都内のホテルで結党の記者会見を行う。 
 民進党公認で神奈川3区から出馬する予定だった元職の勝又恒一郎氏は26日、離党届提出後に県庁で記者会見し「(新党は)国民の大きな選択肢になり得る」と語った。同日はほかに、神奈川10区、同13区、静岡2区、同4区の各新人候補予定者が離党を届けた。
 小池新党には、静岡が地盤の細野豪志元環境相、同氏側近で神奈川選出の笠浩史衆院議員が参加。勝又氏らの動きの背景には細野、笠両氏の働き掛けがあるとみられる。先に民進党を除籍された鈴木義弘衆院議員も26日、新党参加の意向を表明した。
 25日には現職の松原仁元国家公安委員長や、埼玉9区、兵庫7区の候補予定者も離党を届け出た。執行部は26日、松原氏の除籍処分を決定。大島敦幹事長は「結束を乱し、有権者を混乱させる利敵行為だ」と松原氏を批判し、引き締めを図った。
 前原誠司代表は、新党との協力を探りつつ、共産党との候補一本化も模索するが、26日の常任幹事会では意見はまとまらなかった。前原氏は席上、「時間をかけて検討する事項ではない」と述べ、結論を急ぐ考えを示した。一方、離党に歯止めがかからない危機的な状況となり、党内には「解党」(中堅議員)を求める声も出ている。
 希望の党が27日に行う結党会見には、小池氏のほか、若狭勝衆院議員ら十数人の国会議員が出席。「寛容な改革保守政党」を目指すことをうたった綱領や基本政策を発表する。小池、若狭両氏らは26日夜、都内のホテルで協議し、全国規模での候補者擁立方針を確認した。
 自民、民進両党は来月2日、公明党は同5日にそれぞれ衆院選公約を発表する。自民党は26日に政務調査会の会合を開き、安倍晋三首相が表明した「全世代型社会保障」「生産性革命」などを柱とする方針を確認した。


 民進党から離党する議員が相次いでいる。まぁ、かねてから泥船状態だったところに、小池新党という荒波が来たのだから、大勢逃げ出すのも宜なるかな。

 民進党代表の前原氏。前回は永田メール問題、今回は山尾問題に始まり、小池新党で離党ドミノ……運がないというか悪い流ればかり持ってくる人というか。もちろん、運の良さもリーダーの資質ではあるのだけれども、それでも同情してしまうくらいの引きの悪さである。

 党内の有力議員の流出が一段落して、後は選挙に弱い泡沫議員が出て行くだけになれば何とか踏みこたえられようが、蓮舫も離党するかもという記事もでているようで、選挙の公示まで動揺は止まりそうにない。
 それでも頑張って踏みとどまるのか、社会党→社民党が辿った道を辿ることになるのか。



小池氏が新党代表に (2017 9/26 10:30)

与野党「小池新党」を警戒=民進は連携模索【17衆院選】(9/25時事)
 与野党は25日、小池百合子東京都知事が結成を表明した新党「希望の党」に警戒を強めた。人気のある小池氏が代表に就き、10月の衆院選では台風の目になるとみられる。各党とも「小池新党」を意識した選挙戦を強いられそうだ。
 「自民党が右往左往する必要はない」。同党の二階俊博幹事長は党本部で記者団にこう強調したが、「影響は大いにあるだろう」とも語った。
 同党は、小池氏が率いた「都民ファーストの会」に大敗した7月の都議選の再来を危惧。福田峰之衆院議員に追随する離党者が出る可能性も指摘されるが、党幹部は「情報を持ち合わせていない」と言葉少なだった。
 都議選で小池氏と連携した公明党は、国政進出によって「与党対小池知事」の構図となることを懸念。山口那津男代表は記者団に、小池氏について「都政に専念してほしい」と述べた。
 民進党は、新党入りを目指す離党者が続き、動揺が収まらない。執行部は小池氏との全面対決は避け、連携を模索したい考え。前原誠司代表は記者団に「小選挙区は(与野党)一対一の構図に持ち込むことが大事だ。全ての政党とこれからも連携を取っていきたい」と秋波を送った。
 一方、共産党の志位和夫委員長は会見で、新党を「自民党の補完勢力そのものだ。野党にカウントできない」と対決姿勢を強調。小池晃書記局長も「議員になり続けたい人にとっての希望の党だ」と指摘した。
 日本維新の会の馬場伸幸幹事長は記者団に「地方自治が分かっている首長が政党代表になるのは歓迎すべきだ。(政策などの)考えを聞いて距離感を考えたい」と語った。


 所謂小池新党の動向について、私が気にしていたのはとにかく「小池氏が前面に出るか否か」であった。結論としては、もっとも恐れていた事態になったと言わねばなるまい。

 都政を混乱・停滞させ続けている小池都知事に、他の党で燻っていた輩が集まった選挙互助会に、いったい何が期待できようか……と私は思うのだが、そう考える人は少数派で、小池氏に根拠なく期待感を抱いて投票してしまう人は少なくないだろう。
 都政でグダグダしていたのに都議選で都民ファーストの会があれだけの勝利を得たことを考えれば、主張する政策の中身はあまり影響しない。小池新党がどんな政策を打ち出すかとかは関係なく、「どれだけ候補者を立てられるか」が最大のポイントになるだろう。
 
 小池新党が仮に候補者の頭数を揃えることができて、マスコミが小池新党応援キャンペーンを張ったら、2009年の再来の可能性は高いと予想する。ただ、候補者を揃えるのが非常にハードルが高いので(選挙費用を新党側でどれだけ賄えるのか)、政権交代まで行く可能性は高くはないと思うが、自民からすればかなりの議席が奪われることになるだろう。そして、仮に候補者の数が揃ってしまったら、本当に怖いことになる。

 総花的な公約に騙されたらエライ目に遭う、という教訓を、どれほどの国民が2009年総選挙から学べているか、が問われる選挙になりそうだ。



来季の話が出てくる季節 (2017 9/25 10:30)

中日・森監督の続投決定!岩瀬、荒木は選手兼任コーチへ(9/24サンスポ)
 中日の森繁和監督(62)が来季も指揮を執ることが24日、決まった。白井文吾オーナーが同日のナゴヤドームでの試合後、「高く評価している。そういうこともあって来季もお願いすることになった」と明らかにした。中日は昨季、19年ぶりの最下位。森監督は就任1年目で、今季は58勝73敗5引き分けで7試合を残して5位が確定した。 また、白井オーナーは岩瀬仁紀投手、荒木雅博内野手の両ベテランについて、来季からコーチ兼任で現役を続けさせる方針を話した。岩瀬は投手部門、荒木は守備走塁部門を担当予定。岩瀬は「自分のやれることをやっていきたい」と話し、荒木は「本当にありがたいことです」と語った。


 岩瀬、荒木はコーチ兼任で現役続行、山井も現役続行。岩瀬はシーズン当初は月間MVPも取るほど好調だったし、荒木も打撃に守備にまだまだ元気、山井も復帰後の2試合は好投しているので、できる限り頑張って欲しい。
 一方森野は昨日引退試合をおこなったが、「代打の切り札」としてはまだまだ行けるだろうと思っていたのだが、ケガに悩まされているのではしかたない。2軍コーチという話が決まっているそうなので、命がけの努力で立浪からレギュラーをもぎ取った経験を、若手たちに伝えて欲しい。

 ベテランが去って行く中、若い層を見てみると、京田と福田が活躍しているのは喜ばしいし、投手陣も小笠原や鈴木、笠原など物足りない面もあるがよく頑張っていると思う。阿部や遠藤もちょっとずつ力を付けているのかな。
 あとは高橋周平がもっと元気にやってくれればなぁ……


差別的罵倒を許容する発言 (2017 9/25 10:30)



 「知恵遅れは死ね」という差別的暴言も、相手次第では使ってOKという発言。これが個人ではなく、サイト運営の公式アカウントによるツイートという嘆かわしい話。

 「ハーバービジネスオンライン」は扶桑社が運営しているサイトだが、これに対して扶桑社はまだ何も言ってないようだ。相手によっては差別的言辞も許される、というのは扶桑社の見解ということでいいのだろうか。



また「失言」報道 (2017 9/24 10:30)

麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 武装難民対策(9/24朝日)
 麻生太郎副総理は23日、宇都宮市内での講演で、朝鮮半島から大量の難民が日本に押し寄せる可能性に触れたうえで、「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か。射殺ですか。真剣に考えなければならない」と語った。
 麻生氏はシリアやイラクの難民の事例を挙げ、「向こうから日本に難民が押し寄せてくる。動力のないボートだって潮流に乗って間違いなく漂着する。10万人単位をどこに収容するのか」と指摘。さらに「向こうは武装しているかもしれない」としたうえで「防衛出動」に言及した。
 防衛出動は、日本が直接攻撃を受けるか、その明白な危険が切迫している「武力攻撃事態」などの際に認められており、難民対応は想定していない。
 麻生氏は先月、「少なくとも(政治家になる)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」と発言し、撤回していた。


 ちなみにこの記事、昨夜まで見出しは「麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 北朝鮮難民対策」であった。「難民」と「武装難民」では大きく異なり、昨夜は「朝日め、また見出しで印象操作か」と思ったものだが、なぜか朝になって見出しを改編してきた。
 また、記事末尾には、今回の発言とは全く関係ない(しかも内容に何ら問題がない)過去の発言を引用し、「麻生を引きずり下ろしたい」という朝日記者の息づかいがハァハァ感じられる記事である。

 この記事を元に麻生氏を批判している左巻きがあふれかえっているが、誰も彼も「武装」の部分を敢えて無視している卑怯者or文盲ばかりである。

 武装難民にどう対応するか議論すべし、という麻生副総理の発言の趣旨は、真っ当な物であろう。北朝鮮軍の兵士が武器を持った状態で中韓そして日本に流れ出てくる可能性はゼロでは無い。
 警察の力だけで対応できない場合を想定するのは、政治家として当然の責務だろうし、むしろ今まで放置されてきたことの方が問題だろう。

 こうして、「想定すること」すら間違いとされ、危機が現実の物となったときにうまく対応できなくなる。原発事故はまさにそのようにして発生したのではなかったか。



北擁護の社民、周回遅れの若狭新党 (2017 9/22 10:30)

社民党の又市征治幹事長「挑発するから北朝鮮は身構えるんだ」 米韓軍事演習の中止求める(9/21産経)
 社民党の又市征治幹事長は21日の記者会見で、安倍晋三首相が臨時国会冒頭で衆院を解散する方針を固めたことについて「北朝鮮の核・ミサイル危機をあおるだけあおって、選挙を行うのは大丈夫だということで、支離滅裂だ」と批判した。
 又市氏は朝鮮半島周辺での米韓合同軍事演習中止を首相に働きかけるよう求める考えも示した。又市氏は「挑発しておきながら、北朝鮮が身構えると『けしからん』といって追及するのは筋が通らない」と述べた。

 ミサイルを実際に発射しているのを「身構える」と表現するのはどうだろうかね。
 こういう北朝鮮擁護のバカどもの言い分と、圧力を強めようとする与党の言い分、どちらを選択すべきなのか、解散総選挙の争点とすれば解散へのじゅうぶんな大義になるだろう。

 自民党にとって警戒すべきは、民進党よりはどちらかと言えば「小池新党」の方だと思うが、こっちはこっちで的外れなことを言っている。

若狭氏、新党名「日本ファーストの会」ではない(9/20朝日)
 東京都の小池百合子知事の後押しを受ける若狭勝衆院議員は20日午前、ラジオ日本の番組に出演し、28日の臨時国会召集までに結成する国政新党の党名について、「(自身が作った政治団体の)日本ファーストの会とは全く違う名前にする。頭の中で決めている政党名がある」と述べた。
 若狭氏は「国会議員の3分の1が未経験者の方が国会は活性化する。しがらみ政治を断ち切らないと、本当のいい政策は実現できない」と述べ、200人が参加した自身の政治塾の参加者から、政治未経験者を多く擁立する考えを示した。


 「遅れてきた民主党」の印象だ。「国会議員の3分の1が未経験者の方が国会は活性化する。しがらみ政治を断ち切らないと、本当のいい政策は実現できない」……2009年で時間が止まってるような物言いである。
 未経験のバカどもばかり、しかも官僚敵視で調子こいて二進も三進もいかなくなった民主党政権の記憶は、彼の頭には存在しないらしい。周回遅れにも程がある。



谷垣氏が引退表明 (2017 9/21 10:30)

自民・谷垣氏、政界引退へ 療養中「後進に道譲る」(9/20朝日)
 自民党の谷垣禎一・前幹事長(72)が10月22日投開票となる方向の衆院選に立候補せず、政界を引退する意向を固めた。20日、二階俊博幹事長ら党幹部に電話で伝えた。
 谷垣氏は二階氏に「後進に道を譲りたい」と連絡。二階氏は「十分活躍出来る立場。養生され、政界復帰をしてほしい。党内の大多数がそう考えている」と慰留したが、谷垣氏は翻意しなかったという。
 谷垣氏は党幹事長だった昨年7月、東京都内で趣味のサイクリング中に転倒し、頸髄(けいずい)を損傷して療養を続けていた。
 今年8月には谷垣グループ幹部の逢沢一郎、中谷元両氏と面会。両氏は8月下旬のグループ研修会で面会時のやりとりを明かし、復帰が近いとの見方を示していた。だが、谷垣氏は早期の衆院解散の見通しを受け、引退を決めたとみられる。
 谷垣氏は京都5区選出で当選12回。自民党内ハト派の派閥「宏池会」で、加藤紘一・元官房長官の側近として将来の首相候補と目されてきた。野党時代の2009年9月から党総裁を務めたが、政権復帰を目前にした12年総裁選で出馬断念に追い込まれた。政権復帰後は法相、党幹事長として安倍晋三首相を支えた。


 野党時代に自民党をまとめ続けた堅実な手腕を思うと、残念でならない。元々それほど評価していなかったのだが、野党時代の党運営を見て、自分の見立てが間違っていたことを思い知らされた。そういえば、谷垣氏がケガをしてから、自民党政権の緩みが表に出てきたのは、偶然なのか、必然なのか。

 元気に復活して、安倍政権の要石として睨みを利かせ続けて欲しかったのだが。急に解散が決まった衆院選で選挙戦を乗り切ることは難しいが、参院選なら……と期待をしてもいいのだろうか。



米大統領が拉致に言及 (2017 9/20 10:30)

トランプ大統領、国連総会演説で北朝鮮の日本人拉致を非難 「13歳の少女を拉致した」(9/19産経)
 【ニューヨーク=黒瀬悦成】トランプ米大統領は19日、国連総会で初の一般討論演説を行った。持論の「米国第一」を掲げつつ、北朝鮮の核・ミサイル開発問題などの世界的懸案への各国の連携を呼びかけた。
 トランプ氏は、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイル開発を追求し、「全世界に脅威を与えている」と強く非難。北朝鮮が核兵器開発を停止しないのならば、米国は北朝鮮を「完全に破壊せざるを得なくなる」と強調した。
 また、弾道ミサイル開発に邁進する金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と揶揄し、北朝鮮は「自滅の道を歩んでいる」と述べた。
 トランプ氏は、全ての加盟国に対し、北朝鮮が「敵対的な態度」をやめるまで孤立化に向けた圧力をかけ続けるべきだと訴えた。
 また、中国やロシアが9月、国連安全保障理事会決議に賛成したことについて一定の評価をした上で、対北圧力の強化に協力するよう呼びかけた。
 一方、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんを念頭に、「日本人の13歳の少女が拉致された。彼女はスパイの養成に利用された」と述べ、北朝鮮を厳しく非難した。
 トランプ氏はさらにイランについて、地域情勢を不安定化させる「残忍な政権だ」と非難。2015年のイラン核合意について「恥ずべきものだった」と述べ、合意見直しの可能性について示唆した。
 また、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)などのテロリストが全世界を「破壊しようとしている」として、米国が過激派対策に一層注力する姿勢も示した。
 トランプ氏は、世界の平和と繁栄を維持する上で、各国の「公平な負担」が必要だと強調。米国が巨額の国連拠出金を支出しているのは「不公平だ」と不満を表明した。
 また、中国による軍事進出が続く南シナ海問題で、「法を尊重すべきだ」と述べて、中国による現状変更の試みを強く牽制した。


 拉致事件についてトランプ大統領が言及した。もちろん、安倍政権、外務省が努力してきた結果であろう。言及しただけで現実的に何か実効性があるというわけではなかろうが、国連総会でアメリカ大統領が拉致に言及した事実は大きく、日本外交の一定の成果とは言えるのではないか。

 安倍政権、きちんと外交努力をしてますがな。

 ただ、「ロケットマン」とか「完全に破壊せざるを得ない」とか言った表現はどうかなと思わなくもない。強い姿勢は、強い単語でなくても示せるだろう。



安倍総理がNYTへ寄稿 (2017 9/19 10:30)

Shinzo Abe: Solidarity Against the North Korean Threat(9/18NYT)
TOKYO ? The whole world confronts an unprecedented, grave and imminent threat from North Korea. On Sept. 3, the regime carried out a reprehensible nuclear test. Late last week, it launched a ballistic missile over my country, Japan, only two weeks after a similar missile launch. By repeatedly testing missiles ? in violation of United Nations Security Council resolutions ? Pyongyang has shown its reach now extends to the United States and Europe.

North Korea’s actions are an outright challenge to the international community. On Sept. 11, the United Nations Security Council unanimously adopted a resolution on a new round of strict sanctions that restrict member states from selling oil to the North, ban North Korean textile exports and ban member states from authorizing North Koreans to work abroad.

They are an important step, but the leadership in Pyongyang has consistently ignored previous resolutions. The international community must stay united and enforce the sanctions.

Here in northeast Asia, the North Korean threat has been real for more than a quarter-century. We face the threat of missiles ? short and medium range ? together with the possibility of chemical weapons attacks.

North Korea has targeted Japan in particular by abducting many innocent Japanese citizens, including a 13-year-old girl who was abducted in 1977. Most of them have been held in North Korea since the 1970s and 1980s.
(以下略)

 こちらで、全文翻訳して下さっている方がいらっしゃる。

巡る因果の猫車 ─ reboot ─ 国連総会を前にしたNYTへの安倍氏の寄稿

 非常に長いので、この文章末尾に、全文を引用する。

 さて。

 国連総会での演説を前に、安倍総理がNYTに寄稿し、北朝鮮に対して国際社会が連携することの必要性を説いている。拉致問題にもきちんと言及している。「寄稿記事」→「演説」のコンボで日本の立場を理解してもらおうという手法であり、やはり安倍総理の真骨頂は外交だな、と改めて感じさせられる。

 「北朝鮮に対しては、軍事的解決ではなく外交的努力を」と言っていた人たちこそ、この安倍総理の行動は評価すべき対象だと思うが、私の見る限りそういった様子は全く見られない。


巡る因果の猫車 ─ reboot ─ 国連総会を前にしたNYTへの安倍氏の寄稿
安倍晋三

 東京発:全世界は、北朝鮮による空前の、差し迫った脅威と対峙させられています。9月3日、金正恩政権は許されざる核実験を行いました。そして先週末、二週間前に行われた物と同様の弾道ミサイル実験を、我が国の上空を通過する形で実施しております。平壌は繰り返し、国連安保理の決議に違反したミサイル実験を行うことによって、その射程が欧米に達することを示しました。

 北朝鮮の行動は、完全に国際社会への挑戦であります。9月11日、国連安保理は国連加盟国が北朝鮮への石油輸出を行うことを禁じ、北朝鮮からの繊維輸入を禁止し、北朝鮮人が海外で働くことを禁ずる、厳しい多角的制裁決議を、満場一致で採択しました。

 これらは重要な一歩だとは言えますが、平壌の指導者達は一貫して以前の決議を無視してもいます。これに対し、国際社会は一丸となって、制裁を遂行するべきでありましょう。

 ここ、北東アジアでは、北朝鮮の脅威は25年にわたり現実的な物でありました。我々は化学兵器による攻撃とともに、短距離〜中距離ミサイルの脅威に直面しております。

 北朝鮮は特に日本人を標的として、多くの罪もなき人々を拉致しております。その中には、1977年当時、13歳であった少女も含まれております。彼ら被害者のほとんどは、1970年代から80年代にかけて北朝鮮によって拉致されました。

 誰もがこれらの課題に対する、平和的解決を目指しています。そのためには、世界的規模の結束が最も重要でありましょう。とは言え、外交を最優先とし、対話の重要性を強調することは、こと北朝鮮問題に対しては機能しません。歴史は、国際社会全体による共通の圧力が、不可欠であることを示しています。

 1990年代初頭、北朝鮮による核不拡散条約や、国際原子力機関(IAEA)からの脱退宣言は、緊急の注意を要する問題でした。これに対し、当時の日本、米国、そして韓国は北朝鮮との協議を行い、軽水炉2基の建設と重油の供給と引き換えとして、最終的に核開発の凍結を北朝鮮に認めさせました。日米韓は欧州や他のアジア諸国の協力の下、先の合意を達成するための財政負担の大部分を担いました。

 しかし、今の我々はその後に起こったことを知っています。重油を供給し、軽水炉の建設工事を開始した数年後、北朝鮮は協定に違反したウラン濃縮計画があることを、認めたのです。

 2002年末までに北朝鮮はIAEAの査察官を追放し、続く2003年にはNPTからの公式脱退を行いました。その後、日米韓に中国とロシアが加わり、北朝鮮との六者協議体制が組まれました。その結果、北朝鮮は検証可能な非核化に、再度合意したのです。しかし、その合意が何をもたらしたかといえば、北朝鮮は2005年に自身が核保有国であることを宣言し、2006年に核実験を行ったのです。対話を通じて問題を解決しようとした5ヵ国の試みは失敗しました。

 要するに、国際社会は誓約の『報酬』として、制裁措置からの救済と支援を北朝鮮に供したが、彼らの指導部はその約束の大部分を無視したのです。

 こうした歴史的経緯と継続的なミサイル及び核実験を考えるに、北朝鮮とのより多くの対話は致命的な物となるでしょう。ここでさらなる対話を行うことは、各国がミサイルや核実験の成功に屈したという証拠であると、平壌は見做すでしょう。今、北朝鮮に対しては、最大限の圧力をかける時が到来しているのです。もはや、猶予の時はありません。

 約半世紀もの永きにわたり、北朝鮮はどのようにして、ミサイル開発と核実験を絶えず追求することが出来たのでしょうか?何十年にもわたる国連からの制裁を受けつつ、原材料、部品、そして強力なエンジンを得るための膨大な資金を、どのようにして獲得してきたのでしょうか?統計によると、アジアを中心として、北朝鮮との貿易が続いている国が存在しています。また、最近では2016年のように、貿易額が前年比を上回るような年もありました。国連によると、北朝鮮の弾道ミサイルには外国製の部品が用いられている事が解っています。北朝鮮から製品やサービスを輸入したり、労働者を受け入れている国もあります。アジアに設立されたトンネル会社は、北朝鮮による外貨へのアクセスを可能としてもいます。

 日本は堅固な日米同盟を再確認する事によって北に対応し、さらに米韓の足並みを整えるよう調整してきました。また、私は、全てのオプションがテーブルの上に置かれているという、米国の立場をしっかりと支持してもいます。

 直近の核実験への対応として、北朝鮮への制裁を大幅に強化することを取り決めた、9月11日の安保理決議2375の迅速かつ満場一致での採択を私は評価しています。ですが、これらの制裁決議の採択に決して満足してはならないと、私は強調したい。北朝鮮がさらなる物資・技術・資金・人材を得ることを阻止し、ミサイル及び核武装計画を進展させないよう、我々は継続的に決議を徹底実施するべきであります。

 北朝鮮は深刻な脅威を手に世界に挑戦を行い、国際的な核不拡散体制を侮辱しています。我々は可能な限り迅速に、北朝鮮による挑発を食い止め、核兵器と弾道ミサイル開発を捨てさせ、彼らに拉致された人々の返還を成し遂げなければなりません。

 国連の効果的な役割とともに、国際社会における連帯と努力は、これまで以上に重要になっていくでしょう。




続・解散風 (2017 9/18 10:30)

 「早期解散」の話が出てきて、「自分勝手な解散だ」「大義がない」と騒いでいる野党陣営だが、あなた方、数ヶ月前の内閣改造の時には「改造よりも退陣すべきだ、解散すべきだ」とか言っていただろうに。また、「北朝鮮の危機が現在進行形なのに政治空白を作るのか」と批判している左巻きも目にしたが、同じ口で「政府は危機を煽りすぎ」と言っていたのも見たんだが。
 批判するのはいいのだが、論の整合性くらい考えたらどうよ。その場その場で気に入らないという感情を考え無しにまき散らすから、むごいことになる。

 「国民の声を聞け!」と主張しつつ安倍政権批判をしている向きからしたら、「衆院解散」の噂は喜ばしい話のだと思うのだが……目に入る限り、「解散に大義はない」といきり立つか、「なぜ今になって」と狼狽えるかのいずれかがほとんどのように見える。「国民の声」を受け止めているという自覚があるなら、もっと堂々としていればいいし、むしろ議席を伸ばすチャンスだと浮き足立つくらいであるべきだろうに。

 気になるのは「小池新党」の別働隊の動きだが、小池都知事が前面に出たら怖いが、仮に若狭氏が選挙の顔となるのなら、それほど怖い存在ではない。民進党から合流する議員も続出するだろうが、これまでの選挙でも「元民主党」の議員は巧く行かないことが多かった。

 解散総選挙は別にいいのだが、「必死になったマスコミが今まで以上に反安倍キャンペーンを実施するんだろうなぁ」という点では、今から既に少し有綱気分になっている。


左右対称 (2017 9/18 10:30)

山口二郎・法政大教授「卑劣なヘイトクライム」→容疑者少年ら「肝試しだった」→江川紹子氏「歴史を学び直す矯正教育を」(9/17産経)
 今月12日、沖縄県読谷村の自然壕「チビチリガマ」で看板が引き抜かれたり、折り鶴が損壊されていた事件で、沖縄県警嘉手納署が15日、器物損壊の疑いで16歳から19歳の沖縄本島中部に住む少年4人を逮捕した。
 この事件は発生当初から沖縄の地元紙「琉球新報」「沖縄タイムス」が、ともに1面トップの破格の扱いで報じ、琉球新報は「チビチリガマは、昭和62年11月にも彫刻家、金城実さん(79)が制作した『世代を結ぶ平和の像』が右翼団体員に破壊されたことがある」との一文を載せた。
 知識人の中には「沖縄に対するヘイトクライムだ」と主張する人が続出した。
 同署の調べに対し、少年らは容疑を認め、「肝試しをしていた」などと供述しているといい、政治的背景は全くないようだ。
 ネット上では「自分の生まれた地でよくこんなことできるな」「未成年だから過ちもあるさ。今から洗の…教育すれば立派な平和を愛する大人になれるさ」「若い奴らは反基地を相当胡散臭がってる」などと揶揄する声も散見された。
 発生が報じられた12日、反レイシズム情報センターの梁英聖代表が「沖縄戦時に『集団自決』が起きたチビチリガマでヘイトクライムとみられる破壊事件が起きました。なぜ沖縄や在日コリアンへの差別が絶えないか。9/23に考えます!」「非常にまずい事態である。先日も辺野古で轢き逃げという形でヘイトクライムが起きている。差別がどんどん暴力として頻繁しだした。差別主義者を厳しく非難し厳罰に処すぐらいやらないとまずいレベル。惨事が起きてからでは手遅れだ」(原文のまま)と相次いでツイッターに投稿。背景に沖縄や在日韓国人へのヘイトがあると主張した。
 山口二郎・法政大教授も12日、「卑劣なヘイトクライム。震災朝鮮人虐殺の否定、東京新聞への脅迫など、一連のヘイトクライムに対して政府が決然と非難しないことから、狂信的なナショナリストや修正主義者が付け上がっている」と投稿。
 MXテレビへの抗議活動を続けている団体の関係者とみられる「沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民」名で投稿されたものには「ゆるせない。沖縄へのデマとヘイトが、このような犯罪に養分を与えているのです。『ニュース女子』に虚偽はないと開き直るMXは、この犯罪の加担者。私たちは傍観しない。黙らない。忘れない。一緒に抗議しましょう」と、なぜか事件の原因をMXテレビの報道に求めていた。
 容疑者の少年が逮捕された後も歴史教育に原因を求める主張も。
 作家、ジャーナリストの江川紹子氏は15日、「なぜ、そんなことをしたんだろ…歴史を学びなおす矯正教育が必要では…」と訴えた。
 これに対し、地元・沖縄で基地移設反対運動を批判する活動をしている依田啓示さんが反論。「『矯正教育』? アホか? そういうことを沖縄県内でやってきたから、その反動が出ているんだよ。僕の周りもみんなそう。『自虐的歴史観』の押し付けは強烈な反発を招くだけでなく、時にはモンスターを作る。教育の現場に、『ウソ』や『誘導』を持ち込んではいけない」と投稿した。
 少年らは「10日午前中にバイクでチビチリガマに行った。『やるな、やるな』と制止する少年もいた」と供述しており、その少年らは逮捕されていないという。
 事件が解明されないうちから「ヘイト」に結びつけようとした向きにはとんだ「赤っ恥」となったが、江川氏は16日にも「制止した少年がいたのが救い」などと投稿したが、まさにそれが唯一の救いかもしれない。 


 何か事件が起きると「在日の仕業」とか「中国人の犯行」とか言う所謂ネトウヨと、ベクトルが違うだけで言ってることは同じ。みごとな左右対称である。



解散風 (2017 9/17 10:30)

首相、年内解散を検討 与党幹部に伝える 最短で今月末(9/17朝日)
 安倍晋三首相は年内に衆院を解散する検討に入ったと与党幹部に伝えた。28日召集の臨時国会冒頭で踏み切ることも視野に、北朝鮮情勢などを見極めて最終決断する。報道各社の世論調査で内閣支持率が回復基調にある中、民進党は離党騒動で混乱しており、局面打開の好機と判断。衆参各院で3分の2を持つ現在の改憲勢力で憲法改正の発議をめざす戦略から方針転換する。
 複数の政権幹部が明らかにした。選挙戦ではアベノミクスの成果と継続を訴える見通しだが、国民に信を問う大義は幹部間でも共有されていない。野党の召集要求にようやく応じた臨時国会冒頭での解散は、森友学園・加計学園問題を隠すものだとして野党からの反発は必至。北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射が続く中、政治空白をつくることへの懸念もあり、首相は時期を慎重に見極める考えだ。
 解散時期は複数検討しており、最も早い場合は臨時国会召集日の28日。この場合は、10月10日公示〜22日投開票、または17日公示〜29日投開票の日程を想定している。22日投開票予定の青森4区、新潟5区、愛媛3区の衆院トリプル補選は10日の告示後でも解散した時点で中止になる。
(以下登録読者のみ)

 この朝日の記事に限らず、毎日新聞、共同通信、NHKなど各メディアが「年内解散」を報じ始めた。事実そういう流れなのか、政府による観測気球なのか、メディアのトバシなのか……これだけ報道が出そろっていると、年内解散の可能性は高そうだが。

 「消費増税をやめます」と主張すればまだしも、そうでないなら「解散の大義がない」という批判は確か。ただ、理屈などどうとでも付けられるので、そこは批判のポイントにはなり得ない。

 安倍政権の支持が盤石でなくなってきているし、マスコミの反安倍報道の勢いは増してはいるが、民進党がガタついている状況を考えれば、確かに解散するには良い機会かもしれない。問題は、マスコミが今まで以上に「モリカケ問題」で無理筋の政権批判をすることだが、どれほどの影響が出るのか。



北朝鮮がまたミサイル発射 (2017 9/15 10:30)

 北朝鮮がまたミサイルを発射した。
 飛行距離は3700kmほどだそうだが、これはグァムに届く距離。前回の実験では何らかの理由でその距離に届かなかったため、もう一度発射をやり直し、アメリカに「グァムまで飛ばせるぜ」と示したようだ。
 飛行距離を考えるに、日本と言うよりはアメリカに対する挑発行為というのはたしかであるが、「日本列島を核で海に沈める」と言った直後に日本上空を通過してのミサイル発射であり、慌てる必要は無いにしても、警戒心は抱いておくべきだろう。

 国連決議で新たな制裁が決まった直後に、さらなる挑発行為をおこなう北朝鮮。しかし、怒りの矛先がなぜか我が国政府に向く不可思議な人種が存在する。



 このような発言が、金子氏以外にも少なからず散見される。北朝鮮がミサイルを発射するたびに、なぜか安倍総理に憎悪を叩きつける、おつむの不自由な方々である。彼らの頭の中では、安倍総理に煽られて北朝鮮はやむなく対抗措置を執っている、ということのようだ。しかも「煽ってる」という部分もことごとく妄想による陰謀論。

 さて、アメリカや国連がさらなる措置に向けてどう動くのか。日本がその流れに竿させるのか。中露はまだ北朝鮮寄りの姿勢を維持し続けられるのか。


ただの荒らし (2017 9/15 10:30)



 「荒らしは規制」と言うだけのことだろう。一部の跳ねっ返りが自由を濫用したために、本来は不要な規制がかかってしまう、というだけのこと。周囲の記者こそ東京新聞の望月記者に迷惑しているのではないか。しかも、彼女は政治部の記者ではなく、社会部の記者である。

 裏取りもしていない週刊誌ネタを繰り返しぶつけ、期待している答え出なければ何度も同じ質問を何の方策も無しに繰り返していれば、当然こういうことになる。まぁ、望月氏とすれば「言論弾圧と言いがかりを付けることができた」と喜んでいるのかも知れないが



都の広報が都ファを宣伝 (2017 9/14 10:30)



 特定の政党名を冠したスローガンを、都の広報がやったらさすがにマズかろう。「都民ファ-ストは一般名詞」という言い分だろうが、小池都知事の横暴としか言いようがあるまい。

 そういえば、都民ファーストの会の新代表選定の過程もおかしい。
 小池氏が退いて国民に直接選ばれた人間ではない野田数氏が代表になったというだけでも有権者を舐めた行為だと思えるのに、今度は野田氏が退いて小池知事の元秘書で都議1期目の荒木千陽総務会長に交代。
 いや、今度は一応選挙で選ばれた人間ではあるが、これまた選定の過程が酷すぎる。。少なくとも、有権者が選挙で送り出した都民ファーストの会所属の議員が代表を選ぶ、のならまだ分かるのだが、実際には党所属議員ですら代表選定過程に加われなかったようで、完全に「小池独裁」である。

 まぁ東京都の中でバカをやる分には問題ないのだが、東京五輪は日本全体に関わるし、ましてや若狭氏のような小池都知事の別働隊のような輩が国政でウロウロするのは、本当に勘弁願いたい。



新外相も有能 (2017 9/13 10:30)

河野太郎外相「対話は逆効果だ。今は圧力強化の時」エジプトでの演説で(9/12産経)
 河野太郎外相は11日夜(日本時間12日未明)、訪問先のエジプトで開かれた「日アラブ政治対話」で演説した。核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応に関し「北朝鮮と対話を求めるような発言は逆効果だ。今は圧力強化の時だというメッセージを継続して発信する必要がある」と訴えた。
 国連安全保障理事会の北朝鮮に対する制裁決議に基づき、北朝鮮からの出稼ぎ労働者を受け入れないようにも要請。労働者派遣は北朝鮮の外貨獲得手段の一つで、核・ミサイル開発の資金源になっていると説明し、各国に理解と協力を求めた。(共同)


 自身の考えなのか、閣僚として政権の意向に従っているのか、いずれにしても「ちゃんと仕事してるなぁ」と思う。トップに立ってイニシアチブを取って何かやるというタイプではないと思うが、場所を与えて仕事させれば、これほど有能な部下はなかなかいないのではないか。
 外相として大きな安定感を発揮していた岸田氏が離任するとなったときにはいささか不安を感じた物だが、完全に杞憂であった。

 自称リベラルの方々や中韓などは、河野太郎氏の父親で度を超えた左巻き媚中派だった河野洋平氏からの連想か、河野外務大臣の誕生を歓迎する雰囲気だったが、今や完全にその空気は消え去っている。
 そもそも、「親が○○だから」「祖父が○○だから」という理由で政治信条を勝手に決めつけるのが間違いということだ。



不当逮捕→自ら潔白を証明 (2017 9/12 10:30)

中3女子、警察をも欺く手の込んだ偽装工作 被害女性はチケット配送記録で潔白証明(9/11産経)
 誤認逮捕された愛知県豊田市の専門学校生の女性(21)に成り済ましたとして詐欺容疑で書類送検された京都市の中学3年の女子生徒(15)はツイッターで、人気アイドルグループ「関ジャニ∞」のコンサートチケットの売買交渉をするなど女性と直接やりとりし、個人情報を入手、利用していたとみられることが11日、徳島県警三好署への取材で分かった。
 三好署は客観的な証拠が乏しいまま逮捕に踏み切ったと認め、西岡寿典署長は「成り済ましの可能性は考慮していなかった。捜査に慎重さを欠いていた」と話した。
 三好署によると、女子中学生はツイッターで知り合った女性と8万円でチケットを購入する約束をし、女性の名前や口座番号などを入手したとみられる。同時期に自身が開設したアカウントに「チケットを譲ります」と投稿。連絡してきた徳島県内の女子高校生ら2人と、女性に成り済ましてやりとりし、架空の売買契約をして女性名義の口座に4万円ずつ計8万円を振り込むよう指示したという。
 女子中学生は、チケット販売サイトに女性名義でチケットを出品。落札した別の人物からサイトを通じて約6万円を受け取り、女性にはこの人物宛てにチケットを送らせた。女性は代金の8万円が入金されていたため、疑問に思わなかったとみられる。チケットが届かなかった女子高校生が署に相談して発覚した。成り済ましに使われたアカウントは既に削除されていたという。
 女性は逮捕当初から否認しており、19日間の勾留を経て釈放された後、郵便局から取り寄せたチケット配送記録の控えを徳島地検に提出して誤認逮捕が発覚した。弁護人は共同通信の取材に「女性の弁解を精査すれば早期の釈放ができたのではないか」と批判した。


 記事に添付されている画像で詐取の手口が詳しく図解されているが、確かに巧妙な手口で、中3でこれを思いつくのは凄いなぁと感心する気持ちすら湧いてしまう。もしかしたら、他に手引きしている大人がいるのか。

 ただ、巧妙な手口とは言え、疑われた女性が自身で取り寄せた郵便局の配送記録を地検に送っただけで「誤認逮捕」と分かるレベルなので、警察の捜査がいい加減だったのは確かだ。

 個人ですぐに手に入れられる証拠で分かるような冤罪事案なのに、19日間も拘留……警察も司法もきちんと仕事して欲しい。



米山新潟県知事の醜悪な発言 (2017 9/11 10:30)



 そもそも望月記者は、「権力に対峙している」と言えるのか。週刊誌ネタで自身で裏取りすることもなくいい加減な質問で菅官房長官に噛みついているだけで、とても権力に立ち向かっているとは言えまい。だいたい、日本政府に対しては、いくら難癖付けても弾圧を受けることはない。

 一方、石平氏は、2007年までは日本で中国籍の状態で中国政府批判をおこなっていた人物。対象は中共であり、場合によっては、逮捕監禁されたり、命を狙われてもおかしくない相手である。中国人が中共を批判することの恐ろしさについては、劉暁波氏を想起すれば良い。

 それらを前提とすれば、米山新潟県知事の発言は残酷極まりない物だと分かる。「中国に残り、中共批判をおこなえ」と、公人が一日本人に対して平然と言い放つ残酷さは、筆舌に尽くしがたい。
 しかも、石平氏は現在は日本国籍を取得し、日本人の立場として中共批判をおこなっている。日本人となった石平氏に対し、「中国に残って中共批判をおこなわないならば腰抜け」とでも言わんばかりの言説を吐くなど、政治家どころか、まともな大人のやることではない。

 他県の知事ではあるが、県政に関係ない話であるし、あまりにも酷い発言なので取り上げた。吐き気を催すほど醜悪なのはどっちよ、と。



恣意的にヘイト認定し「踏み絵」 (2017 9/9 10:30)

ツイッター社前で「差別ツイート野放しやめて」 「のりこえねっと」や「対レイシスト行動集団」などがツイッターで参加呼びかけ(9/8産経)
 日本で短文投稿サイト「ツイッター」を運営するツイッタージャパン(東京都中央区)が入る東京スクエアガーデン前の歩道で8日、百人前後が「差別ツイートを野放しにしないでください」などとツイッター社の差別表現の取り扱いに抗議した。
 東京スクエアガーデン前の歩道には、参加者らが「差別ツイート」を印刷した紙をびっしりと並べ、幅約5メートル、長さ約40メートルほどの「差別ツイートの道」ができた。
 参加者らによると、同社が差別ツイートを放置しているため、自分たちも路上に差別ツイートを「放置」したのだという。「皆さんもどうぞ踏んで下さい」と参加者が呼びかけたが、オフィス街を行き交う人は迂回して歩く人が多かった。
 今回のイベントは、フリー編集者の野間易通(のま・やすみち)氏が主宰する「対レイシスト行動集団」や東京MXテレビの「ニュース女子」の番組内容が沖縄を差別していると抗議している辛淑玉(シン・スゴ)氏(58)らが共同代業を務める市民団体「のりこえねっと」などがツイッターで参加を呼びかけ、当日も刻々と現場からの状況をツイートやリツイートした。

 「ヘイトスピーチを放置しているツイッター社への抗議」としているが、どうやらヘイトスピーチとは言えないような物も混ざっているようだ。



 つまり、ヘイトスピーチかどうかの判断基準は非常に恣意的な物であり、その恣意的な判断基準を根拠に、人の発言を足で踏みつけ、なおかつ一企業に難癖を付ける……端的に言って、狂気の沙汰だ。

 「踏みつける」という行動の重みを理解できない、恣意的なヘイト認定こそむしろ差別的である、ということに頭が至らない辺り、知性も倫理観もミジンコほどにも感じられない。こういうヤツらが仮に権力を持つと、嬉々として言論弾圧に勤しむわけだ。



量子力学から熱力学第二法則を導出 (2017 9/8 10:30)

量子力学から熱力学第二法則を導出することに成功 ?「時間の矢」の起源の解明へ大きな一歩?:物理工学専攻 伊與田英輝助教、金子和哉さん(D1)、沙川貴大准教授(9/6東京大学工学部プレスリリース)
 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻の伊與田英輝助教、金子和哉大学院生、沙川貴大准教授は、マクロ(巨視的)な世界の基本法則で、不可逆な変化に関する熱力学第二法則を、ミクロな世界の基本法則である量子力学から、理論的に導出することに成功しました。これは、極微の世界を支配する「量子力学」と、私達の日常を支配する「熱力学」という、二つの大きく隔たった体系を直接に結び付けるものです。本研究では、量子多体系の理論に基づき、単一の波動関数(注4)で表される量子力学系において、熱力学第二法則を理論的に導きました。従来の研究とは異なり、カノニカル分布などの統計力学の概念を使うことなく、多体系の量子力学に基づいて第二法則を導出したことが、本研究の大きな特徴です。さらに、ゆらぎの定理と呼ばれる熱力学第二法則の一般化を、同様の設定で証明することにも成功しました。本研究の成果は、量子力学だけに基づいて不可逆性の起源を理解する大きな一歩となるのみならず、冷却原子気体など高度に制御された量子多体系の非平衡ダイナミクスの理解にもつながると期待されます。
 プレスリリース本文:/shared/press/data/setnws_201709061614152431248138_195100.pdf


 興味深い話題なのでメモ。

 ただ、前半の熱力学では変化が不可逆であるのに対し、基本的な物理法則では時間対称性を持っている、という部分は基本なので問題なく理解できるのだが、「統計力学を導入することで時間の流れを説明しようとしてきた」という辺りになって怪しくなり、本発表のキモである「多体系の量子力学に基づいて、量子力学的な純粋状態についても、第二法則が成り立つことを理論的に証明」という部分は、理解の範囲を超えてしまっている……時間があるときに、参考文献確認しつつ読むこととす。



「優性」「劣性」 (2017 9/7 10:30)

遺伝の「優性」「劣性」使うのやめます 学会が用語改訂(9/6朝日)
 遺伝の法則の「優性」「劣性」は使いません――。誤解や偏見につながりかねなかったり、分かりにくかったりする用語を、日本遺伝学会が改訂した。用語集としてまとめ、今月中旬、一般向けに発売する。
 メンデルの遺伝学の訳語として使われてきた「優性」「劣性」は、遺伝子の特徴の現れやすさを示すにすぎないが、優れている、劣っているという語感があり、誤解されやすい。「劣性遺伝病」と診断された人はマイナスイメージを抱き、不安になりがちだ。日本人類遺伝学会とも協議して見直しを進め、「優性」は「顕性」、「劣性」は「潜性」と言い換える。
 他にも、「バリエーション」の訳語の一つだった「変異」は「多様性」に。遺伝情報の多様性が一人一人違う特徴となるという基本的な考え方が伝わるようにする。色の見え方は人によって多様だという認識から「色覚異常」や「色盲」は「色覚多様性」とした。
 学会長の小林武彦東京大教授は「改訂した用語の普及に努める。教科書の用語も変えてほしいと文部科学省に要望書も出す予定だ」と話す。用語集「遺伝単」(エヌ・ティー・エス)は税抜き2800円。(編集委員・瀬川茂子)


 たしかに、「優性」「劣性」は誤った意味でとらえている人が多い。「優れている・劣っている」という漢字そのものの意味からの誤解もあろうし、「優生思想」という語と同音であることによる誤解もあろう。学が無いことをあげつらってもさしたる意味もないので、誤解を招きにくい分かりやすい用語に変更するのは良いことだ。

 問題は、用語を変えてもそれが浸透するのにどれだけの時間がかかるか、或いは実際に浸透できるかどうか、だ。
 教科書の表記が変われば、若い世代には新しい用語が浸透するだろうが、年長世代は、新しい用語に合わせられる層と、旧態依然の層、さらには過去の用語を使いつつしかも誤用してしまう層と、過渡期には混乱が生じることもあろう。

 「顕性」「潜性」には賛同するのだが、一方で、「変異」を「多様性」と呼ぶのには違和感が……。意味が変わりすぎでは?


山尾氏の不倫問題 (2017 9/7 10:30)

民進・山尾元政調会長 交際疑惑報道で離党検討(9/7テレビ東京)
 きょう発売の週刊誌で既婚男性との交際疑惑が報道された、民進党の山尾志桜里元政調会長が、離党する検討に入ったことがテレビ東京の取材で分かりました。議員辞職に至る可能性もあるということです。山尾議員をめぐっては、きょう発売の週刊誌が既婚男性との交際疑惑を報じることが判明し、当初、検討された民進党の執行部入りが断念されました。こうしたなか、関係者によりますと、山尾議員は、この問題でのけじめをつけたいとして、近く民進党を離党する検討に入りました。山尾議員の周辺によりますと、山尾議員は相当思いつめているということで、議員辞職に至る可能性もあるということです。


 不倫していようが多少金に汚かろうが、政治家として能力があればあんまり細かくつつくのはどうかなぁ、というのが私のスタンスだが、山尾氏に関しては、これまでの言動を考えるとあまり同情はできない。週刊誌ネタで居丈高に与党批判を繰り返していたのだから、自業自得である。

 しかし、打たれ弱いのは民進党議員らしいですな。それにしても、「この件でいきなり離党とか議員辞職とか言い出すのは他にも何かあるのかな」とか思ったり。



岸田氏も… (2017 9/6 10:30)

岸田氏「社会保障制度など持続のため消費税10%に」(9/5NHK)
 自民党の岸田政務調査会長は、NHKなどのインタビューで、財政や社会保障制度を持続可能なものとするため、再来年に予定されている消費税率10%への引き上げは確実に行うべきだとしたうえで、経済再生に取り組み、引き上げができる環境を整えたいという考えを示しました。
 この中で岸田政務調査会長は重点的に取り組む政策について「『持続可能性』を、1つのキーワードとしたい。社会や制度、日本の平和など、さまざまな持続可能性の考えや道筋を示すことに力を入れていきたい」と述べました。
 そのうえで岸田氏は「財政や社会保障制度を将来の世代に引き継いでいくため、予定されている再来年10月の消費税率10%への引き上げは確実に行うべきだ。経済の再生をしっかりとしたものとし、引き上げ可能な環境を作っていく」と述べました。
 一方、岸田氏は、憲法改正をめぐり9条の改正は当面考えないとしたおととしのみずからの発言について「9条に対する考え方は変わっていない。ただ、政務調査会長は、自分の考えを押し通すために存在するわけではなく、議論を活性化し結論を出す環境を作っていく」と述べました。

 うーん、この人も財政再建優先派かぁ……と残念な気持ちになる記事。
 まぁ、「引き上げ可能な環境を作っていく」とも言ってるので、半端な回復状況だったら「現状では上げられない」と言える人であって欲しいという希望は残したいが。

 安倍総理もことあるごとに「10%への増税はおこなう」と言っているので似たような物かもしれないが、総理には「増税を回避した」実績があるので、やはり他の人よりは一歩上に存在していると見ねばなるまい。

 しかし、「消費増税はおこなうべきではない」とはっきり言える総理候補は出てこないものなのか。増税賛成派は「増税を明言する総理こそ、責任感ある政治家」などと言うが、将来世代にデフレや不景気を手渡さないことこそ、「責任ある政治」ではなかろうか。



覆る人事 (2017 9/5 10:30)

前原氏、「山尾幹事長」撤回を検討 民進党内の反発強く(9/5朝日)
 民進党の前原誠司代表は4日、幹事長に内定していた山尾志桜里・前政務調査会長を大島敦・元総務副大臣に差し替える検討を始めた。大島氏は代表代行にあてる方針だったが、山尾氏の幹事長登用への党内の反発が強まり、混乱回避を迫られた。人事の承認を求める5日の両院議員総会前に最終判断するが、目玉人事を撤回すれば前原氏にとって大きな痛手になる。
 前原氏は1日の代表選の翌2日、山尾氏の幹事長起用を含めた執行部の骨格人事を固め、関係者に伝えた。党勢が低迷するなか、当選2回の若手で、次世代のリーダー候補と目される山尾氏を登用することで、刷新感を打ち出すねらいがあった。
 ところが、前原氏を支持した議員を中心に、「政治経験が少ない山尾氏に党務を仕切れるのか」といった不満や資質を懸念する声が続出。前原氏の側近からも「人気取りは往々にして失敗する」との指摘があったという。
 大島氏は埼玉県出身の60歳。民間企業に勤めた後、2000年衆院選で埼玉6区から民主党公認で初当選し、6期目。民主党政権時代は内閣府副大臣や総務副大臣を歴任した。今回の代表選では、前原氏陣営の選対本部長を務めた。
 幹事長人事をめぐっては、昨年の代表選を制した蓮舫氏が野田佳彦元首相を起用したところ、党内の反発を受けて求心力を低下させた経緯がある。


 たしかに山尾氏には泥を被って党内をまとめる調整能力は望めず、幹事長という職は荷が重かろう。私も昨日当欄で「山尾幹事長」という人事を批判したばかりだ。しかし、一度公になった人事をひっくり返すというのは、前原氏にも山尾氏にも、そして民進党にもダメージが大きい。

 党首の人事に口出しをする議員たちが批判されるべきなのか、口出しすることを許してしまう前原氏が批判されるべきなのか。

 いずれにせよ、民進党のまとまりの無さ、統治能力の無さを露呈したことになる。事前の調整も無しにぶち上げて後からグダグダになる、というのはいかにも民進党らしいと言えばらしいのだが。


北朝鮮への「外交努力」 (2017 9/5 10:30)

北朝鮮、弾道ミサイル発射の兆候 韓国国防省など報告(9/4朝日)
 韓国国防省は4日、韓国国会への報告で、北朝鮮で弾道ミサイル発射の兆候があることを明らかにした。大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性もあるとした。米韓両国は現在、米軍の戦略爆撃機や原子力空母の朝鮮半島への派遣などについて協議しているとした。北朝鮮が3日に行った核実験の爆発規模を50キロトン(TNT火薬換算)と分析しているとした。
■「2番坑道」使用か
 韓国の情報機関、国家情報院は4日午後、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を北太平洋に再び発射する可能性があると指摘した。国会情報委員会に報告した。3日の核実験では、咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブクトプンゲリ)にある核実験場の「2番坑道」が使われたとした。
 2006年の1回目の核実験は「1番坑道」で、2〜5回は「2番坑道」で実施されている。国情院は3日の核実験の結果、坑道が陥没した可能性があると指摘した。核実験場には、1度も使われていない3番坑道の準備がほぼ完了。4番坑道も整備中という。(ソウル=牧野愛博)


 北朝鮮の暴走は止まらない。「軍事制裁まで行きたくはない」というのが関連国のコンセンサスだろうが、北朝鮮はそれを見越して強気な行動をやめようとしない。

 いまだに「対話重視で行くべきだ」と主張する人も存在するが、これまで「対話重視」で寛容な姿勢を示してきた結果が現状ではないか。英仏の宥和政策でナチスドイツによるチェコ併合やズデーテン併合を許容し、その結果ポーランド侵攻まで許してしまった歴史を、今またなぞっているとは言えまいか。平和を望む行動が、逆に脅威を生んでいるのだ。

 しかしながら、反安倍の左寄りの方々には「北朝鮮に対しては外交努力で解決を」と言ってる向きが多い。しかし、安倍総理は、核実験前後にトランプ米大統領やプーチン露大統領、文在寅韓国大統領と電話会談をおこなっており、外交努力は十分におこなっていると言えるだろう。

 仮に日本に外交力が足りないとすれば、それは、北朝鮮に対する先制攻撃能力がないこと、つまり「軍事力の欠如」による物だろう。対話をしようにも、軍事力の裏打ちがあって初めて発言に「相手に言うことを聞かせるオーラ」をまとわせることが可能になる。
 当然、左寄りの方々は普段から「日本の軍事力強化」に反発しているのだから、「日本の外交力の低さ」を批判するのは自己矛盾ということになる。

 北朝鮮がこれほど強気に物事を進めている以上、日本としては、各国に連携を呼びかける以外にほとんど手の打ちようがないのが現状だろう。その中で、我が国の政府は、できる範囲内での努力はやっていると見るべきだろう。



民進党新体制 (2017 9/4 10:30)

民進幹事長に山尾氏起用へ 枝野氏は代表代行 新執行部(9/3朝日)
 民進党の新代表に選ばれた前原誠司・元外相(55)は2日、幹事長に山尾志桜里(やまおしおり)・前政務調査会長(43)を起用する方針を固めた。代表代行に代表選を争った枝野幸男・元官房長官(53)と、代表選で前原氏陣営の選対本部長を務めた大島敦・元総務副大臣(60)を充てるほか、選挙対策委員長に、野党共闘路線の維持を掲げた枝野氏陣営の選対本部長を務めた長妻昭・元厚生労働相(57)を起用する意向で、新執行部の骨格人事が固まった。
 政調会長に階猛(しなたけし)・元総務政務官(50)、国会対策委員長には松野頼久・元官房副長官(56)をそれぞれ起用する方針も固めた。党勢回復に向け、挙党態勢の構築を重視した人選といえる。
 山尾氏は、検察官を経て、前身の民主党が政権交代を果たした2009年衆院選で愛知7区から立候補して初当選。12年に落選したが、14年に返り咲いた。昨年の国会で、匿名ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」を取り上げ、安倍晋三首相を追及した。
 前原氏は2日、東京都内のホテルで側近議員らとともに執行部人事の検討に着手。枝野氏とも電話で連絡を取り合い、意見交換を重ねた。同党では代表選を前に党を離れる議員が相次いでおり、挙党態勢づくりが当面の焦点になっている。前原氏は5日にも両院議員総会を開き、骨格人事の了承を得る考えだ。

■民進党の新しい執行部(敬称略)
代表 前原誠司
代表代行 枝野幸男、大島敦
幹事長 山尾志桜里
政務調査会長 階猛
選挙対策委員長 長妻昭
国会対策委員長 松野頼久


 期待も何もありゃしないが、一応触れておく。

 相変わらず、「こんなのしかいないのか」という酷い面子。
 階猛とか長妻とか、口ばかりでまったく仕事ができない無能だし、山尾も「小粒な蓮舫」といった趣で、攻撃ばかり達者で政治能力はほとんど感じられない。党内調整をおこなう力が求められる幹事長は荷が重かろう。前原氏もどちらかと言えば「泥を被るタイプ」ではないので、いったい誰がまとめ役になるのか。

 そういえば、小西とか有田ヨシフとか、別の意味でさらに錚々たる人材は揃ってると思うが、さすがにそういうヤツらは表に出さない程度の知能はあるようで。



体罰 (2017 9/2 10:30)

日野皓正、中学生へのビンタは教育…「必要な時もある」(9/1デイリースポーツ)
 世界的なジャズトランペット奏者の日野皓正(74)が1日、仕事先の韓国から帰国して羽田空港で報道陣の取材に応じ、先月20日のコンサート中、中学生をビンタした件について、あくまで教育として行ったとした。
 日野氏は、当該の中学生と「1年前から、深い関わりがあった」と、特別な間柄であったことを説明。当日は、ドラムソロを他の生徒と順番に行うはずが、その生徒が静止を振り切って続けたため、「『他にも待ってるだろ?』と言ってもやめないから、『バカヤロー!やめろ!』と」と手を上げたと話した。
 生徒は反省し、終演後は日野氏の楽屋まで謝罪に来たという。日野氏は「俺とあいつは、父親と息子なわけ。他の生徒には絶対に手を上げない」とした上で、「ヤツの心を立て直してやらなきゃという思いがある。だから、これからもやるよ。ビンタもね、アントニオ猪木の方が数段痛いと思うよ」と、愛情を持った教育の一環であることを強調した。
 さらに「音楽や集団行動っていうのは、和を考えないと。周囲をリスペクトしないと」と持論を展開。結果として、ビンタをしてしまったことについては「行き過ぎたところは分かる。それは謝る」としつつ、「でも、必要な時もあるんだよ。それだけのこと」と一貫して主張は変わらなかった。
 観客の前でビンタしたことで、騒動が大きくなった点には「お客さんの前だろうがどこだろうが、俺はバカヤローと言う。真剣だから。見てる人は分からないから、日野さんひどい、子供がかわいそう、と言うかもしれないけど」と受け流した。今後、生徒がまた同じことをした場合を問われると「手は上げないで、『やっぱりお前は無理だからやめよう』という。音楽は、ハーモニーで会話なんだ。会話ができないヤツは、どいてもらわないといけない」と回答した。
 また、集まった報道陣に対し「あんたたちがこういうことやって、日本の文化をダメにしてるんだよ。だから文化が低迷している」と苦言も展開。「あなたたちは俺をいじめてるけど、本当は彼(中学生)をいじめてるんだよ。俺はお前たちに何を言われようが、真剣に文化と生きてるわけだし、子供たちをどうにかして世界的にしようと思っていろんなことをしている。お前らが騒ぐほど、ヤツは忘れられずに何年も苦しむことになる。それをよく考えて」と語気を強めた。

 反省しているならまだしも、体罰を肯定して開き直っている。日野氏は指導や教育に関わらせてはいけない人間だ、ということがよく分かる記事。

 たしかに体罰でないとどうしようもない場面というのもあるだろう。口だけで理解できない底抜けのバカやクズも確かにいる。それを否定するつもりはない。
 しかし、それでも「体罰は必要だ」と開き直ってはいけないし、体罰をおこなった人間は職をなげうつ覚悟でやらねばならない。体罰を当たり前だとした場合に何の制御もなく生徒を殴るバカが出てくる可能性が存在する以上、体罰は絶対に肯定してはいけない。

 さて、世田谷区はどう動くか、あるいは動かないのか。これで区が動かないようでは、体罰肯定ということになるが。



いやあなた方の流したデマは? (2017 9/1 10:30)

(社説)震災とデマ 偏見と善意の落とし穴(9/1朝日)
 94年前の惨事に、あらためて注目が集まっている。
 関東大震災の混乱のなか、官憲や市民の「自警団」の手で、多くの朝鮮人や中国人が殺された。その追悼式に追悼文を送るのを、小池百合子都知事がとりやめると表明したからだ。
 真意ははっきりしない。会見では「震災に続く様々な事情で亡くなった」などと、あいまいな物言いに終始した。
 これでは、事件の本質とそこから学ぶべき教訓がかき消されてしまう。リーダーとしての適格性が疑われる行いである。
 「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」といったデマを信じた人々によって虐殺があったのは、動かしようのない事実だ。
 16歳だった社会学者の故清水幾太郎も、兵隊らが銃剣の血を洗うのを目撃した。一人が得意そうに「朝鮮人の血さ」と教えてくれたと書き残している。
 同じ社会に生きる少数者に、差別意識や漠とした不安感を抱いている状態で、震災のような異変が起き、そこに日ごろの偏見と重なる話が流れてくると、あっさりのみ込まれてしまう。人間にはそんな一面がある。
 東日本大震災でも「被災地で外国人窃盗団が横行している」といったデマが流布した。
 在日コリアンたちへのヘイト行為が公然となされ、ネット上で「関東大震災での虐殺は、朝鮮人が起こした暴動への正当防衛だった」などの虚説が飛びかうのを見ると、災害時の流言飛語がはらむ危うさは、決して過去の話ではない。
 多くのデマは「真実の仮面」をかぶって現れ、必ずしも悪意によって広がるのではないことを知っておきたい。
 LINEやツイッターなどSNSが発達し、だれもが情報を発信する手立てをもった。
 治安の悪化や買い占めなどの話を耳にした。内容は不確かかも。でも万が一のこともある。みんなで共有しておこう――。そんな「善意」や「正義感」もデマ拡散の原因になりうる。
 防ぐ特効薬はない。
 正確な情報で正していくしかないが、ある考えが一度植えつけられ、偏見の「鋳型」ができてしまうと、後から本当のことを示されても容易に受け入れられない。それも人間の特性で、米大統領選ではフェイクニュースが広がり続けた。
 だからこそ、日ごろ知識を蓄え、デマの特徴や過去の例を知り、早めに誤りの芽を摘むことが大切だ。SNSを賢く使いこなす能力も求められよう。
 きょうは防災の日。関東大震災の教訓を胸に刻む日である。

 東日本大震災に関しては、「プロメテウスの罠」という連載記事で放射能に関するデマを散々垂れ流し、「吉田調書」に関する記事では「福島第1原発にいた所員の9割が吉田昌郎所長の待機命令に違反して第2原発へ撤退」というデマを報じた朝日新聞。
 震災絡み以外でも、従軍慰安婦やKY珊瑚など、デマ報道の事例は枚挙に暇が無い。

 それなのに、それらに全く触れることなく「流言飛語は決して過去の話ではない (`ω´)」と言われても、「よく言うよ」という感想しか沸いてこない。

 「一部のネットメディアやSNSに負けず劣らず、デマやフェイクニュースを流している」と思われている、という自覚は朝日新聞にはないようだ。