文型 2                          前のページへ戻る

基本5文型
1.SV
2.SVC
3.SVO
4.SVOO(SV IO DO)
5.SVOC

S:主語 V:動詞 C:補語 O:目的語
IO:間接目的語 DO:直接目的語
 

 ここでは、第4文型と第5文型を見ていきましょう。


1.第4文型と第5文型の区別

ex.1  She gave me a present.

ex.2  She named this dog John.

 結論から言うと、上がSVOOつまり第4文型、下がSVOCつまり第5文型です。

 「文型1」の項で、「補語は主語とイコールの関係にある」と勉強しました。実は、これは半分合っていて半分間違っています。SVCの場合では確かにその通りなのですが、この世にある全ての補語がそうというわけではありません。
 修正しておきましょう。「補語は何かとイコールの関係になる」、これだと完璧です。その「何か」が、第3文型の場合は主語だったわけですね。では第5文型の場合は何とイコールかというと、それは目的語なのです。

 ex.1はおいといて、先にex.2を見ましょう。
 「彼女はこの犬をジョンと名付けた」という訳ですが、動詞のあとの2つの要素、「this dog」と「John」はイコールの関係になっています。つまり、第5文型においては、補語は目的語とイコールの関係になるのです。「This dog was John」とbe動詞でつないだ文を作っても、ex.2の文と矛盾しませんよね?

 何とイコールになるかという点を除いては、第3文型の場合と補語の定義で違う部分はありません。第5文型の補語も、名詞か形容詞がその場所に置かれることになります。(ちなみに第4文型や第5文型の目的語も、第3文型までと同じく名詞のみをとります)

 まとめましょう。

補語
第2文型(SVC)の補語は、主語とイコールの関係にある。
第5文型(SVOC)の補語は、目的語とイコールの関係にある。
補語になれるのは、名詞と形容詞。

 ちなみに、主語とイコール関係になる第3文型の補語を主格補語、目的語とイコール関係になる第5文型の補語を目的格補語と、それぞれ呼びます。


 なお、ex.1は、「me」と「a present」はイコールの関係にありません。この場合が第4文型です。

第4文型と第5文型
動詞の後ろに2つの要素があって…
2つの要素がイコール関係にない→SVOO(第4文型)
2つの要素がイコール関係にある→SVOC(第5文型)

2.第4文型

 第4文型は、2つの要素(しかも2つとも名詞)が並びます。前者が人など、後者が物を表すことが多いです。この文型をとる動詞の殆どは「(人)に(物)を〜する」という訳になります。代表はgiveですので、第4文型と分かったけど動詞の訳が浮かばないときはgiveに置き換えて考えてみましょう(勿論例外はありますから万全の逃げ方ではないですよ)。

第4文型をとる主な動詞
give / tell / teach / show / send / ask / buyなど

 問題に出ることは他の文型ほどはありませんから、中学レベルの上記を覚えて、後は出会った度に頭のハードディスクに記憶していきましょう。

 第4文型で押さえておかなければならないのは、書き換えです。
 「S V IO DO」は「S V DO 前置詞 IO」に書き換えることが可能です。「SV人物」→「SV物 前置詞 人」としてもいいでしょう。中学でやりましたね。
 問題は、前置詞の使い分けです。ここで使われる前置詞は「to」と「for」と「of」の3種類です。この使い分けが学校のテストでは出ることがあります。

 まず「of」ですが、これはaskやdemandの時くらいしか使いません。しかも使うときが限られるので問題に出る頻度も低いです。特に覚えておいた方が良い表現は「May I ask a favor of you ?(あなたに厚意を求めていいですか?→お願いがあるのですが)」です。

 次に「to」と「for」。「to」は到達点を、「for」は目的や利益を表すイメージです。「for」の方が丁寧な感じがしますね。
 よって、相手が必ず必要な場合、例えば「与える」という動作の場合は相手がいないことには成立しない動作ですので、そういう場合はわざわざ丁寧にせずに「to」で済ませます。
 逆に、相手がいなくても成立する場合、例えば「買う」という動作は別に自分のために行なってもよい行動ですので、そういう場合は「相手がいるんだよ」というのを明らかにするために丁寧な「for」を使います。

第4文型の第3文型への書き換え

相手が必要な動作を表す動詞(give,show,など) → V DO to IO
相手が必ずしも必要でない動作を表す動詞(buyなど) → V DO for IO

 ちなみにtoを使うはずの場合でも、特に利益のニュアンスを強調したい場合はforを使うこともある。
ask IO DO → ask DO of IO

 例文をいくつか挙げておきましょうか(全くイコールというわけではなく、実際には微妙な差異がありますが、ここでは触れずにおきます)。

ex. She gave me a present. → She gave a present to me.
  My wife made me a cup of coffee. → My wife made a cup of coffe for me.
  May I ask you a question ? → May I ask a question of you?


3.第5文型

 第5文型は既にお話ししたように、後ろの2つの要素がイコール関係にある物です。
 また、補語の性質から、2つ目の要素が形容詞だった場合は100%第5文型と判断できます。目的語だったら名詞しかとれないですからね。

 第5文型は様々な問題によく取り上げられます。主な物は暗記しましょう。代表の動詞はmakeです。
(「動詞+目的語+to不定詞」も第5文型の一種ですが、混乱を避けるためにここでは取り上げません)

第5文型をとる主な動詞
make OC「OをCにする」   keep OC「OをCにたもつ」   leave OC「OをCのままにする」
elect OC「OをCに選ぶ」   appoint OC「OをCに任命する」
call OC「OをCと呼ぶ」   name OC「OをCと名付ける」   think OC「OをCと思う」
consider OC「OをCと考える」   feel OC「OをCと感じる」   suppose OC「OをCと思う」
believe OC「OをCと信じる」   find OC「OがCと分かる」 
知覚動詞   使役動詞

 Cには、名詞や形容詞が入りますが、動詞の形容詞形すなわち現在分詞や過去分詞が入る場合を必ず想定しておきましょう。文法問題としては、Cに動詞を変化させて入れる、つまり現在分詞か過去分詞のいずれかを入れさせる問題が頻出です。

 なお、最下部に書いた知覚動詞と使役動詞は、第5文型の中でも特殊な物なので、次の項で説明します。


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