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トルコが北欧2国のNATO加盟承認 (2022 6/29 10:30)

北欧2国、加盟承認へ トルコが反対撤回、テロ対策と引き換え―NATO(6/28時事)
 【マドリード時事】トルコのエルドアン大統領は28日、マドリードで、北欧のスウェーデンとフィンランドの首脳と会談し、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持することに合意した。これを受け、両国の加盟承認に必要な全加盟国の同意が得られる見通しとなった。トルコは両国が「テロ組織を支援している」などとして加盟手続きを阻止していたが、反対姿勢を撤回した。
 会談では、北欧2カ国がテロ対策を講じてトルコ側の懸念解消に応じることを約束する覚書に3カ国が署名。これと引き換えにトルコが加盟支持に転じた。29日からマドリードで開くNATO首脳会議で北欧2カ国の加盟承認に向けた手続きが進められる。
 3カ国首脳の会談に同席したストルテンベルグ事務総長は記者会見で「(北欧2カ国の)NATO入りへの道を開く合意を得た」と語った。実現すれば31、32カ国目の加盟国となる。一方、トルコ側は「テロ組織との戦いで著しい前進があった」(大統領府)と成果を誇示した。
 覚書では、北欧2カ国が支援しているとトルコが非難していた反政府武装組織クルド労働者党(PKK)について「非合法のテロ組織」だと確認。北欧2カ国はPKKの活動を阻止し、テロ対策で必要な国内法整備を進めることも約束した。さらにトルコに対する武器禁輸措置の解除にも応じた。


 NATOの東方への拡大を嫌って、というのもロシアのウクライナ侵攻の理由の一つだったはずだが、事態はロシアの望む方向とは全く逆に進んでいる。

 スウェーデンとフィンランドのNATO加盟に関してはトルコの反対だけがネックだったが、北欧2カ国がクルド人の反政府組織に対する態度を転換したことで、トルコの同意を取り付けたようだ。
 民族自決の観点からクルド人武装組織を支援していたはずだが、ロシアの脅威の前には方向転換もやむを得ない、ということか。

 ロシアは多大な軍事的被害を受け、それでもウクライナ侵攻は計画通りには進まず、経済制裁に苦しみ、ロシア国債のデフォルトも報じられた。しかも、当初の目的とは裏腹にNATOは拡大することになり、「ウクライナ東部だけでも手に入れなければコストに見合わない、退くに退けない」という状況だ。
 しかし、ウクライナの一部を手にすることすら、ウクライナは許さないだろう。あとはロシアの維持とプーチンの面子の問題になってくるが、それが崩れ落ち、早く撤退することになってくれればいいのだが。



渡辺宙明氏死去 (2022 6/28 10:30)

作曲家の渡辺宙明さん死去 「マジンガーZ」主題歌など(6/27共同)
 「マジンガーZ」「秘密戦隊ゴレンジャー」などアニメや特撮番組の主題歌を数多く手がけた作曲家の渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい、本名=みちあき)さんが23日午前4時、老衰による心不全のため東京都渋谷区の病院で死去した。96歳。名古屋市出身。葬儀は関係者で行った。喪主は長男で作曲家の俊幸(としゆき)さん。
 1953年に中部日本放送のラジオドラマ「アトムボーイ」の音楽でデビュー後、多数の映画、テレビドラマで作曲を担当。72年に「人造人間キカイダー」と「マジンガーZ」の音楽を担って以降、特撮番組やアニメ作品を中心に活躍した。


 96歳と言うことで大往生ではあるのだが、それでもやはり、残念だと言わざるを得ない。

 子供の頃、宙明先生の曲をどれだけ浴びたことか。ゴレンジャー、デンジマン、サンバルカン、ギャバン、シャリバン、シャイダー……感謝の気持ちしかない。とくに、シャリバンのED曲「強さは愛だ」には子供ながらに大きな感動を覚え、未だに心の中で大きな位置を占めている。そういえば、初めて買ってもらったカセットは、シャリバンのサウンドトラックだった。

 本当に、本当にありがとうございました。



尼崎のUSBメモリ紛失問題 (2022 6/27 10:30)

USB紛失は「協力会社の委託先の社員」 市の委託業者、説明に誤り(6/26朝日)
 兵庫県尼崎市の全市民約46万人の個人情報が入ったUSBメモリーが一時紛失した問題で、市から業務委託を受けた情報システム大手「BIPROGY(ビプロジー)」は26日、メモリーを紛失したのを「協力会社の社員」と説明してきたのが、「協力会社の委託先の社員」の誤りだったと発表した。
 BIPROGYは24日の記者会見で、紛失したのは協力会社の40代男性社員だったと、企業名も挙げた上で説明していた。BIPROGYは「協力会社から聞き取る中で認識を誤った」としている。
 BIPROGYによると、尼崎市との契約書では、業務の一部を委託する際は市の許可を取ると記載していた。BIPROGYが今回の業務を協力会社に委託し、協力会社がさらに別の会社に委託していたことについて尼崎市は「紛失発覚後に初めて知った」と説明している。
 USBメモリーは21日、データ移管作業後にUSBメモリーを持ったままBIPROGY関西支社の社員と大阪府吹田市内で飲酒した男性が、帰宅時に路上で寝込んでかばんごと紛失。24日に同市内で見つかった。メモリーには約46万人分の名前、住所、生年月日のほか、住民税額や、児童手当と生活保護の受給世帯の口座情報などが入っていた。(小川聡仁、中塚久美子)


 委託先のさらに委託先の社員による紛失ということが発覚した。個人情報に関わる案件なのに「市に内緒でこっそり下請けに出していた」という、酷い話である。

 たしかに重大な個人情報の山を預かる身としては軽率な行動をとっていたとは思うが、孫請けということは中抜きされてさほどの報酬額ではなかったろうし、あまり責められないような気もしてくる。

 間に何枚も噛むとどうしても報酬が安くなってしまい、責任の大きさに見合わないことになる。それでも情報の取り扱いはきっちりやるべきではあるが、倫理観に頼るやり方には限界がある。今回は個人情報に関する案件だったが、国家機密に関わるような事案で、同様の再委託がおこなわれてはいないか、心配になる。少なくとも個人情報や国の情報に関する案件は、再委託禁止にすべきだろう。



追悼式の怒号 (2022 6/24 10:30)

岸田首相に「帰れ」 市民から抗議の怒号 沖縄全戦没者追悼式(6/23毎日)
 沖縄県糸満市で23日に営まれた沖縄全戦没者追悼式で、「基地負担の軽減に全力で取り組む」などとあいさつした岸田文雄首相に対し、会場周辺で式の様子を見ていた市民から「帰れ」「沖縄の声を聞いて」などと抗議の声が飛んだ。
 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への県内移設計画を巡っては、2019年2月の県民投票で埋め立てに反対が7割を超えたが、政府はその後も埋め立てを続け、反対の声が根強い。
 追悼式には県が3年ぶりに首相を招待し、岸田首相は就任後初めて参列した。会場周辺では「岸田、帰れ」「沖縄を二度と戦場にさせない!」などと書かれたプラカードを持った人たちが立ち、岸田首相があいさつすると、「沖縄に基地を押しつけるな」「聞く力見せてみろ」などと怒号が断続的に飛んだ。
 岸田首相はあいさつで沖縄振興による経済発展や基地負担の軽減について言及したが、辺野古移設については触れなかった。【宮城裕也】


 追悼式くらい、静かに慰霊の気持ちを示したらどうだろうか。戦没者のことではなく、政治的イデオロギーを優先した行為には、嫌悪感を示さずにはいられない。

 また、追悼の挨拶に対して怒号を飛ばしたり、日の丸に×をつけるような輩が「普通の市民」とは思えない。むしろ仮に国旗に×をつけるとするならば、日の丸や星条旗ではなく、尖閣周辺に軍事的挑発を続けている中国の国旗の方だと思うんだが。

 この「抗議」をしている人のうち、本当に「市民」と呼べるような人はどれほどいるのだろうか、いったいどれだけが本当に沖縄県民なのだろうか。この姿を見て、沖縄県民のうちどれほどの人たちが、この行動に喝采を送るのだろうか。

 辺野古への移設に反対しているからこそ、普天間の移設が進まず危険性が除去されない状況が続いてしまっている。中国の動向を考えれば、沖縄から米軍基地をなくすことは現実的にあり得ない。辺野古への移設こそが最適解なのだから、沖縄県も冷静に対応して欲しいものだが……県知事が活動家みたいなモンなんだよなぁ。



ハシモトホームのパワハラ (2022 6/22 10:30)

「賞状」で自殺社員を会社が侮辱 パワハラで勤務先を提訴(6/21共同)
 青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」が、青森市の40代の男性社員=2018年に自殺=に、賞状を模し侮辱する内容の書面を渡していたことが、遺族側への取材で分かった。遺族は20日、パワハラや長時間労働が自殺につながったとして、会社などに約8千万円の損害賠償を求め、青森地裁に提訴した。会社側は「表彰の一環」と説明している。
 原告側によると、関係会社も参加した18年1月の新年会で、男性は課長が作った「症状」と題した書面を渡された。「今まで大した成績を残さず、あーあって感じ」「陰で努力し、あまり頑張ってない様に見えてやはり頑張ってない」などと書かれていた。


 記事にはその「賞状」の画像も出ているが、いい大人が手間暇かけてこんな低俗な嫌がらせをしているというのが底抜けに酷いし、周囲にそれを止めたりたしなめたりする人がいなかったというのも酷い。さらに、こうして悪行がバレて訴えられているのに、「表彰の一環」と釈明している会社側の対応がまたこのうえなく酷い。

 「賞状」を作った本人は、ただのバカで無駄に人生を歩んできただけのクズだとしても、そのクズに好き勝手やらせてしまう会社の体制、風土が大問題だ。

 自殺した被害者は返ってはこないが、せめて、会社にはきっちりと責任をとってもらおう。できれば、会社だけでなく、この「賞状」を作った課長の個人的責任も問えないものかとも思うが。



電力自由化の末路 (2022 6/21 10:30)

「殺す気か?」 新電力崩壊、料金1カ月で2倍に 危機の町工場(6/20朝日)
 4月11日、大阪・堺市にある町工場に1通の封筒が届いた。
 差出人は、東京電力系の新電力会社「テプコカスタマーサービス」。
 電気代を2倍に引き上げる、という内容の通告だった。値上げに応じられなければ、6月末で「解約させていただきます」とも書かれていた。
 あまりに唐突な知らせに、誠工プラスチック工業の杉山直大専務(29)は目を疑った。テプコとは、1カ月前に今年度分の契約を交わしたばかりだった。
 「値上げをのんだら経営できなくなる。解約しろということか」
 受け入れれば電気代は600万円近く負担が増え、年間1200万円の見込みとなる。
 「社員をもう1人雇うような金額。耐えられるわけがない」
 電力コンサルタント会社に相談すると、いくつかの選択肢が示された。
 少しでも安い他の電力会社を探すか。「最後のとりで」であるセーフティーネットの制度に頼る手もある。
 だが、どれも大幅な電気代の値上げは免れない。さらなる値上げのリスクも高い。行き着く先は「地獄」しかなかった。
(以下有料)

 多少高くても安定性のある既存の電力会社を利用するか、ふだんは安いが何かあったら値段の変動が起こりうる新電力か、という二者択一。そこで後者を選んだのは自身なのだから、はっきり言って自業自得でしかない。電力の自由化は、安い電力価格を保証するのものではない。

 敢えて言えば、このような状況はまともな頭がある人は予測していたのに、それでも電力自由化を進めた政治に責任があるとは言えるだろう。

 しかし、この朝日新聞の記事の書きっぷりはどうだろうか。
 朝日新聞は既存の電力会社を叩きまくって電力自由化、新電力の新規参入を礼賛していたのだから、記事のような町工場の苦境を生み出した責任の一端を引き受けるべきではないのか。さんざんあおって世の中を間違った方向に誘導しながら、何を他人事のような記事を書いているのか。



ジャンポケ斉藤氏のいじめ体験 (2022 6/20 10:30)

「いじめた人は一瞬で忘れるが僕は一生恨んでいる」“ジャンポケ”斉藤慎二さんが壮絶な体験を語り続ける理由(6/19SBS)
 「小学校3年生から中学まで、ひどいいじめを受けていました」
 6月10日、常葉大附属橘中学校・高校(静岡県静岡市)で開かれた講演会でこう語ったのは、人気お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二さん(39)だ。

<ジャングルポケット・斉藤慎二さん>
 「自分がクラスの中で一番背が小さいというだけで、『チビだ』とか、『死ね』だとか、『生きている価値がない』と言われるようになりました」
 「ひどいときには、後ろの生徒から背中を彫刻刀で刺された。血が止まらなかったんですけど、いじめられていることは、親には内緒にしておこうという変な正義感があった」
 斉藤さんの母親は教師。家でもテストの採点などで忙しくしている姿を見て、「負担をかけるのは申し訳ない」と、いじめのことを話せなかったという。

「これで終わりだ、やっと楽になれる」
 ある児童の誕生日会では、クラスの中で自分1人だけ呼ばれなかった。涙が止まらなかった。
 先生に相談すると、「それは斉藤くんに理由があるのかもしれないね。だから、みんなはひと言ずつ斉藤くんの悪いところを言っていこう」と言った。
 児童30人が一列になり、全員に悪口を言われた。半分以上の児童が「死ね」。先生はぼーっと見ていて、時には笑っている。
 「死にたい」。父親のベルトを自分の首をくくりつけた。
「これで終わりだ、やっと楽になれる」と、首を吊った。もがき苦しんでいる音に兄が気付いた。「いい加減にしろ」と抱き寄せた。
「いつか時間が経てば解決するから、今は我慢しよう」。兄もいじめに遭っていた。
 抱きしめ続けてくれた兄の言葉に背中を押され、「もう少し頑張ってみよう」と決意した。しかし、「両親に言うのは絶対やめよう」と約束した。
 中学生になり、芝居を見に行くきっかけがあった。感銘を受けた。
 「自分に価値はないけれど、誰かの役になりきったら、初めて人間としての価値が生まれるんじゃないか」
 俳優になりたいという夢を抱き、高校に進学した。

「もう芸人として見られない」かもしれない
<ジャングルポケット・斉藤慎二さん>
 「自分の生き方を変えなければいけない。人として認められたい、人と対等に話したい。笑った学生生活を初めて体験したい」
 隣の席に座った生徒が、積極的に話しかけてくれた。入部した野球部では、多くの友達ができた。初めて、人と話すのがこんなに楽しいと思った。
 その後、演劇専攻で短大に進学。しかし、花開くことはなく、会社員となった。
 「あんた、面白いんだから吉本行きなさい。この仕事楽しくないでしょ」
上司に突然言われた。のちに冗談だったことを知るが、感化された斉藤さんは、言われた当日にオーディションの雑誌を買った。吉本興業の養成所の締め切りの前日だった。迷わず応募した。ここから、“芸人・斉藤慎二”の道が始まる。
 テレビに出演する機会が多くなっていったある時、番組で初めて、いじめについて語った。「もう芸人として見られない」。そんな声が届くと思っていた。
 しかし、芸人仲間から多くの賞賛と、応援のメッセージが届いた。母親は、「なぜ言ってくれなかったんだ」と悔しがった。
 驚いたこともあった。当時、自身のことをいじめていた元生徒から、電話がかかってきた。

「いじめられている側は一生忘れない」

 「久しぶり。いじめのやつ記事で見たんだけど、いじめてる側に俺って入ってる?」
 確認の連絡だった。中心となっていじめていた人物だった。
 「家族ができたから、名前を出さないでくれ」
 謝ることは一切なかった。
<ジャングルポケット・斉藤慎二さん>
 「もし、人を傷つけている人がいるなら絶対にやめてほしい。その人は一瞬で忘れるかもしれないけど、いじめられている側は一生忘れない。僕は一生恨んでいます。自分がやったことを後悔して、これから自分は変わっていくんだ、これからは人を傷つけずに生きていくんだという気持ちを持ってくれたらすごくうれしい」
 講演を聞いた高校3年の男子生徒は、「自分も小学生の頃にいじめのようなことを受けていて、自分に通ずるものがあった。でも、今は高校で楽しくできている。新しい生活でもまたやり直せるんだなということがわかった」と、真剣なまなざしで語った。
 中学3年の女子生徒は、「自分の歳ではどうにかできる問題じゃないということは理解している。大人に助けを求めて、解決できる問題は解決していきたい」と、心を新たにしたようだった。

「芸人として立派になれたと胸を張って言える」
 斉藤さんは、いじめについて語ることに最初は抵抗があったというが、自分と同じ後悔をしてほしくないと、発信し続けることを決めたという。そのうえで、悩み事があったら隠さず、必ず誰かに相談してほしいと力を込めた。
<ジャングルポケット・斉藤慎二さん>
「斉藤さんかわいそうだな、芸人として見られない、笑えないと思ってしまう人がいるのならそこまでの実力の芸人なんだと思う。でも、そういうことを払拭しても、そんなの関係ない、面白いなと思ってもらえたら、自分は芸人として立派になれたんだなと初めて胸を張って言える」


 ジャングルポケットのコントは面白いと思うし、「オマタセシマシタ」という馬の馬主になって一生懸命に世話をしている姿にも好感が持てるし、いろいろな仕事に全力投球している姿にもプラスの気持ちを抱いている。その背後に、このようないじめられていた壮絶な過去があったとは、知らなかった。むしろ、いじめられていたからこそ、人に対する、あるいは馬に対する優しさを感じられて、私は好感を抱いていたのかもしれない。

 この記事を読んで、彼をいっそう応援しようという気持ちになったし、一方逆に、哀れみの気持ちを持って彼の仕事を見ることは絶対にしないようにしよう、とも思った。「いじめられていた過去」を加味して彼の仕事を評価することは、彼を馬鹿にすることになると思ったらからだ。

 しかし、虐めていたやつの「俺って入ってる?」って言動もクソだが、それ以上に、担任の言動が事実だったら古今無双のクズだな……こんな奴が教師をやったらいかんだろ。



いざ参院選へ (2022 6/16 10:30)

 通常国会が閉幕し、7月10日の参院選投票日に向けて、事実上の選挙戦がスタートした。

 岸田政権に対して、私はあまり満足していない。
 新型コロナへの対応に関しても菅政権と比べてかなり鈍重だったし、物価高に関してはいったい何をしているのかというくらい無策を続けている。
 この物価高はロシアのウクライナ侵攻や、それに伴う原油高、アメリカとの金利差に起因する物でありやむを得ない面もあるが、そういった事情を差し引いて考えても、状況に対応して施策を繰り出している印象もない。マスコミに批判されることが多かった安倍政権や菅政権の方が、よっぽど仕事をしているというのが、私の正直な感想である。

 しかしながら、岸田氏を下ろして誰が代わりになるのかと考えると、先の総裁選で戦った面々を思えば岸田氏は今でもやはりマシだし、ましてや野党の面々など話にならず、やはり消去法的に岸田政権を支持せざるを得ない。その意味で、岸田政権の支持率が高いことは理解できる。ロシア問題に対してバランスのとれた対応をしていることは評価できる、というのも事実ではある。
 
 立憲民主党は枝野体制から泉体制に代わったが、根本的な「なんでも自民党の逆張り体質」は何ら変化していないと見ざるを得ない。共産党はさらに話にならないし、維新の会の「公務員しばきあげ体質」は国政レベルで適用すれば国を滅ぼす。国民民主党は相対的にマシだが、投手以外はどうだろうか、という状況。

 このまま何ということもなく自民勝利で決まるのか、。選挙前に、大きな爆弾が投下されるのか。自民が勝野はいいのだが、それを持って岸田総理が「何もしない姿勢」をより強めることがないように、と願わずにはおれない。



根尾選手の投手転向 (2022 6/14 10:30)

中日・根尾、リーグ戦再開から『投手登録』に変更 立浪監督「投手の方が能力生きる」「将来的には先発」(6/14中日スポーツ)
 中日の立浪和義監督(52)が13日、札幌市内で取材対応し、根尾昂外野手(22)をリーグ戦再開から投手登録に変更する考えを明かした。指揮官は「投手の方が彼の能力が生きる」と決断。これからは投手をメインに1軍で起用していく。リリーフからスタートし、将来的には先発を目指していく。
 注目を集める根尾の今後について立浪監督が決断した。「次のカードからピッチャー登録にします。投手を主にやります。ベンチには5回くらいまではいるので代打で出ることもあるかもしれないけど、基本は投手としてどんどん使っていく方針です」。リーグ戦再開となる17日の巨人戦(バンテリンドームナゴヤ)から投手としてプロ野球人生を歩むことになった。
 現状を見極めた上での判断だ。立浪監督は「外野はライバルが多いし、自分もショートの練習を見ていますけど、本人も『課題が多い』と。というところでだったらピッチャーでいってみようかと。もちろん本人とも話をして、納得して『やってみたい』ということだった」と説明する。
 根尾をめぐっては監督就任直後の昨秋に外野一本で競争させると明言。しかし課題となっている直球への対応力が上がらず、レギュラー争いに食い込むことはできなかった。指揮官は「秋の段階では京田の守備力を考えると、なかなか内野では出られないと思った。それなら打てれば外野でチャンスが広がるというところでした。これは状況で変わってくるところ」と話している。
 4月になると、遊撃に再コンバートさせることを決定。遊撃ならば守りが一定レベルを超えれば打撃についてはある程度目をつぶっても起用できる。指揮官も「守れると判断すればショートで使う」と話し、試合前練習では連日直接指導もしてきた。その結果、守備面の成長を待つよりも、投手としての潜在能力にかけた方が活躍への近道―というのが立浪監督の導いた結論だ。
 「投手の方が彼の能力が生きる。そこが一番ですね。いきなり150キロのスピードが出るし、まだ2試合ですけどあの状況でもストライクが入る。これからまだまだ球種も磨いていきながら。将来的には先発を目指してほしい。ひとつずつ来年に向けてやっていってほしい」
 プロ初登板となった5月21日の広島戦(マツダ)ではいきなり150キロの直球を投げ込み1イニング無失点と高いポテンシャルをみせた。「最初は勝ってるところではいけないと思いますけど、試合にはどんどん投げさせていこうかなと思います。球数も増やしていきながら、1イニングでも2イニングでも投げられればいいなと思ってます」と語る。
 そして野手としてやってきた利点も生かしていく。「まだまだ若いし元気。中継ぎで投げないという日は野手待機。何かあればもちろん使っていきたいなと思ってます」。根尾にとっては思い描いていた4年目シーズンとは違うだろう。ただ成功へのプロセスは一つじゃない。根尾にしか歩めない道を進む。


 2日連続で中日の話題というのも気が引けるが、大きな話なので……。

 「投手転向」に根尾選手が心の底から納得しているなら、外野があれこれ言うべきではない。しかし、野手として成長するじゅうぶんなチャンスを与えられぬまま投手転向に追い込まれたとしたら、やりきれない。立浪から「野手の芽はない、投手に転向するのはどうだ」と言われれば、断ることができるかどうか。

 野手から投手への転向はこれまでにも多くの例があり、それ自体を否定するつもりはない。
 しかし、キャンプ時には外野登録してシーズン入ったら遊撃手も視野にと方向転換し、そのわずか1ヶ月後に投手へ転向、となれば、一貫した育成方針が存在しているのかどうか、疑問に思えてならない。
 しかも、出塁率はそれなりに高いのに、ほとんど起用されず1軍で飼い殺し状態という事実もあった。チャンスを与えてそれでもだめだった、という事実があれば、投手転向も納得できようが、実際には才能を伸ばす機会を得られていなかったように感じられる。

 根尾選手が投手として成功し、「立浪監督の判断は正しかった」と手のひら返しをせざるを得ない状況になってくれれば、と思わずにはいられない。



萎縮して見えるチーム (2022 6/13 10:30)

【中日】波留敏夫打撃コーチ「その気でやらんかいアホ」 5回攻撃前の円陣で猛ゲキ 19イニング連続無得点(6/12スポーツ報知)
◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム―中日(12日・札幌ドーム)
 中日・波留敏夫打撃コーチが貧打に泣く打線に試合中、猛ゲキを飛ばした。5回の攻撃前。テレビ中継の映像には、ベンチ前の円陣で同コーチが話す場面が映し出され「目覚ませもっと。いつまで甘えてやってんねん、野球。その気でやらんかいアホ」と激高した姿が映った。


 中村紀洋コーチが2軍に異動になったり、京田が強制送還で2軍落ちになった辺りから特に、チーム全体が萎縮して元気がないように見えていた。そんな中で2軍コーチから上がってきた波留コーチがこの言動。「こういうことだよなぁ」と思わずにはいられない。対戦相手の日ハムが正反対で、厳しくはあるが失敗を恐れずに元気に積極的にやっているのを見ると、尚更際立って見える。

 この暴言を擁護するファンもいるようだが、プロだったらもっと具体的な指示を出すものではなかろうか。怒鳴れば改善するようなものではないし、実際に効果なく完封負けとなったわけで。

 私は中日ファンではあるが、星野時代のの鉄拳制裁も辞さずという空気には完全に否定的である。パワハラ気質的な物が見え隠れする今の中日に対しては、あまり肯定的な気分になれない。



回数を数えることに何の意味が (2022 6/10 10:30)

首相の「しっかり」答弁1805回 立民が指摘(6/9産経)
 立憲民主党の後藤祐一衆院議員は9日の衆院本会議で、岸田文雄首相が開会中の通常国会の答弁で「しっかり」という言葉を少なくとも1805回使ったとする集計結果を明らかにした。同党が提出した岸田内閣の不信任決議案に対する賛成討論で述べた。
 後藤氏は「総理の答弁に『しっかり』が多いことが気になっていた。『しっかり』という言葉を使うときは『具体策はないけど、しっかりやっているふりをしている』という意味だ」と述べた。
 そのうえで、今国会での首相の「しっかり」答弁を集計したところ、少なくとも1805回にのぼったと指摘。「しっかりしてくださいよ、総理。具体策がないことがばれてますよ」と揶揄(やゆ)した。


 岸田内閣に対して不信任決議案を提出した立憲民主党。
 相変わらず「本筋とズレたところにばかり力を傾ける党」と思わずにはいられない。

 総理の発言に具体性がない、という批判は理解できるのだが、「しっかり」の回数自体に、どれほどの意味があるのか。
 議事録をチェックしてその回数を数えさせられた職員がかわいそうすぎる。「いや本人が数えた」というならば、それはそれで、議員としてやるべき仕事はそんな物じゃないだろう、ということになる。

 政治家なのだから、制作を作り上げることにもっと注力すべきだ。下らぬ揶揄や揚げ足取りに精魂傾けてばかりだから、コアな支持者以外に支持が広がらないのだ。もはや、一部の熱烈な支持者に受けさえすれば良い、という考えになっているのかもしれないが。



筋の通らない経済政策 (2022 6/8 10:30)

安倍路線継承、分配は後退 骨太決定、家計に投資促す(6/7共同)
 政府は7日の臨時閣議で、経済財政運営の指針「骨太方針」を決定した。岸田政権下で初の方針で、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の路線を継承して成長を重視。家計に株など金融商品への投資を促す「資産所得倍増プラン」を掲げ、年末に具体化する。ウクライナ危機を踏まえ防衛力強化を明記した一方、岸田文雄首相が成長と並べて唱える分配政策は踏み込まず、財政健全化目標も実質的に後退した。
 骨太方針の中核となる経済政策「新しい資本主義」実行計画も決定。人材への投資など重点4分野を示した。7月10日投開票が有力の参院選に向け、事実上の政権与党公約となる。


 経済成長を重視することは大歓迎だし、財政健全化についても、今取り沙汰するような状況ではないから「実質的に後退」で良いと思う。

 しかしながら、「所得倍増計画」だったはずの物が「資産所得倍増計画」にすり替わっているのはどういうことか。投資に資金を振り分けることができる層は限られているし、仮に資産所得倍増を謳うなら、株式売却への課税を元の10%に引き下げるべきで、筋も通っていない。

 さらには、「夏には節電を」などとアホな呼びかけをおこなっている。成長重視なら、節電の呼びかけではなく、原発の再稼働や火力発電所の増設など、節電しなくても問題ない状況を作り出すべきだろうに。

 物価高で苦しい状況だが、価格転嫁から賃金上昇へ巧く結びつけられれば、スタグフレーションではなく歓迎すべきデフレ脱却となる。非常に重大な局面だと思うのだが、政府の動きは微妙にずれていると言わざるを得ない。野党が軒並みゴミだとしても、もう少し緊張感を持ってやってもらいたい。



早く返せ (2022 6/7 10:30)

対馬の寺から盗難の仏像 返還求め住職が韓国での裁判に参加へ(6/5NHK)
 10年前に長崎県対馬市の寺から盗まれたあと、韓国で見つかった仏像をめぐり、韓国の寺が所有権を主張して引き渡しを求めている裁判で、対馬市の寺の住職が韓国を訪れて今月15日の裁判に初めて直接参加することになりました。法廷で仏像の早期返還を訴えることにしています。
 10年前に長崎県対馬市の観音寺から盗まれたあと、韓国で見つかった仏像について、韓国中部にあるプソク(浮石)寺が「中世の時代に倭寇に略奪されたものだ」として所有権を主張し、仏像を保管する韓国政府に引き渡しを求めて裁判を起こしています。
 中部のテジョン(大田)地方裁判所は2017年に引き渡しを命じる判決を言い渡しましたが、韓国政府が控訴して2審が続いていて、高裁は去年11月、利害関係のある第三者として「補助参加人」の立場で寺の参加を認めました。
 観音寺などによりますと、田中節竜住職が来週韓国を訪れ、今月15日にテジョンの裁判所で開かれる審理に出席するということです。
 この裁判で寺側が直接法廷に立つのはこれが初めてとなります。
 田中住職はNHKの取材に対し、「すでに提出した書面で述べているとおり、所有権はこちらにあることを改めて訴えるつもりだ」と話しています。


 韓国が対日本で解決せねばならない問題、改めるべき行動様式は多数あるが、この対馬の仏像もその一つである。

 仮に「倭寇が略奪した」という確たる証拠があるにしても、しかるべき手続きを経て日本に対して返還を請求するのが近代国家としてのまっとうな姿だろう。「盗んで取り返す」など、前近代的な思考回路で、到底認められない。日本政府も、もっと強く抗議しても良いのではないか。

 しかし、「高裁は去年11月、利害関係のある第三者として「補助参加人」の立場で寺の参加を認めました」って物言いは腹が立つな。観音寺は持ち主であり、この問題の当事者であり、「第三者」などではない。とにかく人様の物を盗んでおいてグダグダやってるんじゃない、早く返せ。



矜恃より驕りを感じる (2022 6/6 10:30)

立民 泉代表 参院選で物価高対策を最大の争点にする考え強調(6/4NHK)
 立憲民主党の泉代表は、仙台市で物価の高騰に関する街頭調査を行ったあと、記者団に対し「生活者目線の政治を取り戻さなければならない」と述べ、夏の参議院選挙で、物価高対策を最大の争点に訴えていく考えを強調しました。
 物価の高騰が続く中、立憲民主党は対策の強化に向けた対話活動を各地でスタートさせ、泉代表は4日、仙台市の商店街で買い物客らに値上がりを感じている品目についてアンケート調査を行いました。
 このあと泉氏は記者団に対し「調査では公共料金や食料品などの値上がりが家計に響いていることを実感し、岸田政権への不満の高まりも感じた。今や『岸田ノート』に物価高のことは書かれていないのだろう」と述べました。
 そのうえで「野党第一党として国民の声を聞く力を持ち、生活者目線の政治を早く取り戻さなければならない。夏の参議院選挙の最大の争点は物価高対策であり、党の政策を強く打ち出していきたい」と述べました。


 「物価高対策」を選挙の争点にすることは良いことだと思うし、岸田政権の動きも鈍重だとは思うのだが……

 泉代表に限らず、立憲民主党の人たちは、「野党第一党として」とよく言う。
 もちろん、そういう自負を持つことは悪いこととは思わない。しかしながら彼らの場合、それが野党第一党としての「矜恃」ではなく「驕り」とか「間違ったプライド」になっている、と感じることが多い。野党共闘に関しての共産党に対する態度も横柄だし、支持母体だったはずの連合に対しても上から目線で不仲になってしまっているし、官僚に対するヒアリングの態度もまた傲慢きわまりない物である。

 民主党が分裂して、たまたま立憲民主党に多くの議員が残っているというだけのことであって、議員の質でいえば、国民民主党の方が遙かにマシだし、支持率も維新に後塵を拝することが多くなっているではないか。「野党第一党」などとプライドを振りかざしている余裕などなかろうに。

 一度大失敗をしている身なのだから、もっと謙虚な姿勢を示さねばなるまい。枝野体制から泉体制に代わっても、やはり、党の体質は何も変わっていない。



投降したウクライナ兵が行方不明に (2022 6/2 10:30)

製鉄所で投降のウクライナ兵、「行方分からず」「連絡取れず」 家族が訴え(5/30CNN)
 (CNN) ウクライナ南部の港湾都市マリウポリで、アゾフスターリ製鉄所に最後まで残って抗戦を続けていた兵士たちについて、居所に関する情報が一切、あるいはほとんどないとして、家族が不安を募らせている。
 製鉄所に残っていた数百人のウクライナ兵は、2週間前、抗戦をやめた。
「夫とはずっと連絡が取れていない。夫についての情報もない」。アンナ・イブレバさんはCNNの取材にそう語った。海兵隊員だった夫のアントンさんは、ロシア軍による製鉄所の包囲が続く中で重傷を負った。
 イブレバさんがアントンさんと最後に話をしたのは1カ月以上も前だった。
「最後に話をしたのは4月13日だった。その後、戦友から私宛てのメールで、夫はまだ生きているという知らせがあった」(イブレバさん)
 ウクライナ政府は接触を続けているものの、アゾフスターリ製鉄所にいた兵士たちがどこにいて、どんな状況に置かれているのかについては「何の情報もない」とイブレバさんは言う。
 それでもイブレバさんは希望を捨てていない。海兵隊員の妻や家族同士で常に連絡を取り合っているという。
 長期間にわたって包囲されていたマリウポリは、最後の抵抗拠点だったアゾフスターリ製鉄所が降伏したことで、今月に入り、ロシア軍に完全制圧された。
 ロシア軍に拘束されたウクライナ兵の人数は分かっていない。ロシア軍は、アゾフスターリ製鉄所で2000人以上のウクライナ兵が投降したと主張している。
 ロシア側は、アゾフスターリ製鉄所に立てこもっていた兵士たちを「ナチス」と呼ぶプロパガンダを展開しており、拘束された兵士たちの扱いについては重大な懸念が浮上している。
 海兵隊員のボーイフレンドがアゾフスターリにいたというヤナさんは、匿名でCNNの取材に応じ、身の安全に関する不安を口にした。「彼からも、彼についても何の連絡もない。私たちが最後に連絡を取ったのは5月11日だった」
 ウクライナ政府は、ボーイフレンドの居場所に関する情報を何も提供してくれないとヤナさんは訴える。
「彼のお母さんには(赤十字国際委員会=ICRCから)連絡があった。彼は生きているとだけ告げられた」(ヤナさん)
 ICRCは、捕虜が家族と連絡を取る手助けをする目的もあり、今月17日以来、アゾフスターリ製鉄所を出た戦闘員の登録にかかわっている。
 やはり夫が製鉄所にいたというテチアナさんのもとには、夫から投降後に知らない番号を通じて電話があり、仲間の一部は分離独立派が支配するドネツク地方の町で拘束されていると知らされたという。
「夫の声は穏やかでしっかりしていた。自分たちが拘束されている状況は大丈夫だと言い、いずれは荷物を受け取ることが許されるようになるかもしれないと話していた」とテチアナさん。この時は夫と10分ほど話し、また電話を試みると夫は告げたという。
 しかし、その後は何の連絡もない状況が続いている。
「それきり、電話も知らせもない」とテチアナさんは話した。


 予想していたとおりの状況ではあるが、できれば予測が外れて欲しいと思っていたし、実際現実となって突きつけられると、やはりショッキングではある。

 「ウクライナ兵は降伏すべきだ」と主張してきた人たちは、この状況をどう見るのだろうか。まぁ「とにかく逆張りで目立つ」か「とにかく妄信的に反戦」のいずれかの方々なので、反省などしないだろうが。
 ロシアを相手に降伏するとこうなることをみんな分かっていたから、多くの人がウクライナの徹底抗戦を応援していたのだ。橋下徹のような降伏一辺倒の主張をしていた者は、結局は「ウクライナ人がロシアの人権蹂躙の餌食になることを容認」していたのと同じである。彼自身は決して反省しないだろうが、彼のような人間を徴用し続けているメディアは、大いに反省して欲しいものだ。

 非武装反戦の主張が全くの絵空事だったことが、ロシアの侵略行為を通じて明らかになっている。中国を念頭に軍備を拡張することへの支持が増えているが、当然のことだ。左巻きの訴える反戦平和は、人命を重視しているように見えて、その実は人命軽視、人権軽視であった。



乱暴な判決 (2022 6/1 10:30)

泊原発、運転差し止め命令 「津波の安全性基準満たさず」―廃炉は認めず・札幌地裁(5/31時事)
 北海道電力泊原発(北海道泊村、運転停止中)は安全性に問題があるなどとして、道内の住民ら約1200人が北海道電に廃炉や運転差し止めなどを求めた訴訟の判決が31日、札幌地裁であった。谷口哲也裁判長は「津波に対する安全性の基準を満たしていない」と述べ、運転差し止めを命じた。廃炉は認めなかった。
 原告側弁護団によると、東京電力福島第1原発事故後、原発の運転差し止めを命じた判決は3件目で、津波対策が不十分であることを理由にしたのは初めて。北海道電は控訴する方針を示した。
 谷口裁判長は、原発が原子力規制委員会の策定した安全性基準を満たすかどうかは、知見や資料を持つ電力会社が立証する必要があると指摘。会社が立証を尽くさない場合は、原発が安全性を欠き、周辺住民に対する人格権を侵害する恐れがあると見なされると述べた。
 その上で、泊原発の津波防護施設について、北海道電側は防潮堤が存在し、防潮堤の地盤に液状化などが生じる可能性は低いと主張するものの、相当な資料による裏付けをしていないと指摘。北海道電側が今後建設予定とする新たな防潮堤についても構造が決まっておらず、「津波防護機能を保持できる施設は存在せず、安全性の基準を満たしていない」と述べた。
 このため、泊原発が津波に襲われた場合、「事故による人格権侵害が推定される」と結論付け、原告のうち、放射性物質による健康被害の恐れがある泊原発から半径30キロ以内に居住する住民らの請求を認めた。
 訴訟や規制委による泊原発の審査が長期間に及んでいることには、「これだけの期間を要してなお北海道電が主張や立証を終えられないことは、同原発が抱える安全面や審査の問題の大きさをうかがわせる」とも指摘した。
 廃炉については「必要とする具体的な事情は見いだし難い」として棄却した。
 住民らは福島原発事故後の2011年11月に提訴した。泊原発は12年までに、定期検査により1〜3号機の全てで運転を停止。北海道電は13年に再稼働に向けた審査を規制委に申請したが現在も審査が続き、再稼働の見通しは立っていない。


 北海道での電力供給は綱渡り状態が続いているのだが、電力供給におけるリスクや電気代高騰による経済への影響と、起きるかもしれない大災害に起因する原発事故のリスクと、きちんと天秤にかけて科学的に判断したのか、非常に疑問を覚える判決である。

 「完全無欠な防災対策」は、もちろんできればそれに超したことはないが、電力不足の危険性を犯してまで理想を追い求めるのは少し違うだろう。「原発事故が起きれば人々の生活を破壊する」というのは分かるが、電力不足も、人々の暮らしに大きく影響する。発生可能性を考えれば、まずは電力供給を優先するべきではないか。

 原発には「完全無欠の防災対策」を求め、より危険性の高い電力不足には目をつむるのは、「健康のためなら死んでもかまわない」の類いに思えるのだが。
 だいたい、危険性を立証するのは原告側の仕事だろうに、完全無欠の安全性を示さなければ原発の稼働は認めないなど、粗雑で乱暴な主張だ。

 案の定、朝日新聞は1面や社会面で大々的に取り上げて大歓迎している。生活インフラの重要性を軽視した感覚といわざるを得ない。



自民党への支持集中 (2022 5/30 10:30)

参院選の投票先は自民50%・維新8%・立民7% 本社世論調査(5/30日経)
 夏の参院選で投票したい政党や投票したい候補者がいる政党を日本経済新聞社の世論調査で聞いた。もっとも多かった回答は自民党で50%だった。2位は日本維新の会の8%、3位は立憲民主党の7%だった。
参院選の投票先を聞く質問で特定の政党が50%に達したのは調査結果を比較可能な2002年以降で初めて。
(以下有料)

 まず、野党が低レベルの極みなので、野党が低調なのは当然のことだ。
 政党としてどうこうというレベルではなく、他人に厳しく自分に甘く、小賢しく権力を振りかざし反省も自制もできない、そんな「人としてどうか」というレベルの輩が多すぎる。

 自民党に問題なしというつもりは毛頭ないが、少なくとも政治家集団としては機能しており、野党と比較すべくもない。

 それにプラスして、安倍政権や菅政権の時と比べて、マスコミのネガティブ報道が明らかに減っている、というのも自民党の支持率アップに寄与しているのではないか。
 岸田政権は株安、急激な円安、物価高などに対してほとんど有効な施策を出せておらず、批判すべき材料はたくさんあるのに、マスコミはほとんど批判していない。ここまで態度が違うのは異常であろう。

 野党がこれほど酷い状態だと、自民党にはどうしても緩みが出てきてしまうだろう。野党の状態に関係なく真摯に政治に取り組んで欲しいとは思うが、やはり、ほどよい緊張感は必要だ。
 ただ、このようなことを言い続けて10年以上、何の変化もないままここまで来ているので、野党の面々にはもはや期待など不可能なのだが。



コミュニケーション能力は後回しで良い (2022 5/28 10:30)

高校英語「コミュニケーション能力、高まっていない」 文科相会見(5/24教育新聞)
 英語教育実施状況調査の結果、小学校、中学校、高校と学校段階が上がるにつれ、英語4技能による授業での言語活動が低調になっていたことについて、末松信介文科相は5月24日の閣議後会見で、「コミュニケーション能力がなかなか高まっていないことが、よく分かる数字」と述べ、課題があるとの認識を示した。中高生の英語力について自治体間の差が目立つことには「かなり開きがあることに、懸念を持っている」と述べ、自治体の取り組みを支援する考えを示した。大学入学者選抜で英語4技能が評価されないことが高校での授業に影響を与えているとの高大接続改革の考え方については、「(各大学に)委ねる部分が多い。文科省としては個別選抜で総合的な英語力の評価に関する優れた取り組みを普及させていくために、好事例を提供したい。改革意欲のある大学の後押しができるように、基盤的な経費などの活用も含め、インセンティブの付与についても検討を進めている」と述べ、大学入学者選抜における各大学の取り組みに期待を示した。(以下略)

 ずいぶん前から、「英語を話せること」に注力した教育が叫ばれているが、「コミュニケーション能力が高まっていない」という指摘は筋違いと言わざるを得ない。

 「英語4技能」と言われるが、4つの能力は等しく同時に延ばすことは不可能だ。
 もちろんガンガン会話できるようになれば理想ではあるが、読めないのに聴けるわけがないし、書けないのに話せるわけがない。直読直解ができてはじめて音声を聞きながら理解することができるのだし、瞬間的に英作文する能力こそがまさにスピーキング能力である。
 4技能を学ぶにも順番があるわけで、全てを一緒くたにやってしまえば。どれも中途半端に終わることになる。実際、今の(とりわけ)中学校の英語授業が、文法軽視で、まともな英語運用能力もないのに「ディベート」を実行させ、そのような状況になっている。

 そもそも、学校の勉強だけで「話せるようになる」わけがない。週に数時間の学習では、どだい不可能な話なのだ。
 しかし、土台になる読解力・作文力があれば、あとは必要に応じて話すことは勉強できる。その必要が生じたときのために、文法を重視した読解中心の授業に早く戻すべきだ。今の英語教育は、中途半端でけっきょく何も達成できない状態になっている。



滑り方が無残な沖縄県知事 (2022 5/26 10:30)

玉城沖縄知事「ゼレンスキーです」 冗談を陳謝(5/25産経)
 沖縄県の玉城デニー知事が25日、基地問題に関する有識者会合に出席した際、「(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーです。よろしくお願いします」と述べる場面があった。玉城氏は直後に「冗談です」と打ち消したものの、ふまじめだとの批判を受け、同日中に陳謝した。
 発言があったのは、同日午前にオンラインで行われた県主催の「米軍基地問題に関するアドバイザリーボード会議」の入場時。同日午後の会見で真意を問われた玉城氏は、「他意はなく、不用意な発言だった。心からおわびしたい」と陳謝した。また、ロシアによるウクライナ侵攻を改めて批判し、「ウクライナの現状を軽んじる気持ちは毛頭ない」と弁明した。
 この発言について自民党県連関係者は「冗談のネタにしていいことと悪いことがある。知事以前に、人としてどうか」と、厳しく批判した。


 「別人の名を出した自己紹介」で笑いをとるのは古典的ギャグなのだが、笑える名前ではないし、その場に合わせた人物設定でもない。面白くも何ともないわ、冗談にして良い名前かどうかの判断もできてないわ、徹頭徹尾滑りまくりで、むごい。

 ゼレンスキー大統領に対して最低限の敬意を持っていれば、こんな発言は出てこないはずで、まぁ軽く見てるのだろう。つまり、ウクライナの惨劇をまじめに受け止めていないということでもある。ふだん基地問題でいろいろ言っているくせに、侵略された国家の状況にはさほど関心がないようだ。

 自民党の人間だったら、辞任するまで徹底的に叩かれていることだろう。マスコミの優しさにあぐらをかかず、新型コロナの接種率の低さをどうにかするなど、まともに県政に取り組んだらどうか。



日米豪印の首脳会合 (2022 5/25 10:30)

クアッド首脳会合 インフラ分野で500億ドル以上の支援や投資(5/24NHK)
 日米豪印4か国の枠組み、クアッドの首脳会合が開かれ、ロシアの軍事侵攻が続く中、力による一方的な現状変更をいかなる地域でも許してはならないという認識を共有し、中国を念頭に、緊張を高めるあらゆる威圧的、挑発的な行動などに強く反対していくことを確認しました。
また、インフラ分野で今後5年間に500億ドル以上の支援や投資を目指すことで合意しました。
 首脳会合ではロシアのウクライナへの軍事侵攻という国際秩序の根幹を揺るがす事態が起きる中、力による一方的な現状変更を、いかなる地域でも許してはならないという認識を共有し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、引き続き強く関与していくことで一致しました。
 そのうえで、ウクライナ情勢がインド太平洋地域に与える影響について意見を交わし、現状への懸念を表明し、法の支配や、主権と領土の一体性などの原則はいかなる地域でも守られなければならないことを確認しました。
 また、岸田総理大臣が、中国を念頭に、東シナ海と南シナ海での力を背景にした一方的な現状変更の試みへの深刻な懸念を表明し、4か国の首脳は、ルールに基づく海洋秩序への挑戦に対抗するため、国際法などの順守が重要だという認識で一致しました。
 そして、現状を変更し、地域の緊張を高めようとするいかなる威圧的、挑発的、または、一方的な行動に強く反対していくことを確認しました。
 さらに、ミャンマー情勢への深刻な懸念を表明し、暴力の停止や民主的な体制の早期回復の必要性を共有したほか、岸田総理大臣は、香港や新疆ウイグル自治区、それに台湾をめぐる日本の立場を説明したということです。
 また、会合では、地域の不安定化をもたらす北朝鮮の弾道ミサイル開発を非難し、国連安保理決議に従った朝鮮半島の完全な非核化への関与を改めて確認したうえで、岸田総理大臣が、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求め、各国から支持が示されました。
 一方、4か国の首脳は「善を推進する力」と称し、インド太平洋地域に具体的な利益をもたらす協力を推進することで合意しました。
 具体的には、インフラ分野で今後5年間で500億ドル以上の支援や投資を目指し、気候変動問題に対応する新たな連携の枠組みを立ち上げるとしています。
 また、宇宙分野で、4か国の衛星データを地域諸国に提供するしくみをつくることや、高速・大容量の通信規格5Gなどの重要・新興技術の推進に向けた協力を推進していくことなどを申し合わせました。
 そして、次回の対面による首脳会合を、来年、オーストラリアで開催することで一致し、緊密に連携していくことを確認しました。


 この期に及んで、左巻きの方々が「中国への軍事的な威嚇に反対」とかデモをおこなったそうな。中国の軍事費が日本の何倍に達しているのか、分かっていないのか、分かった上で利敵行為に走っているのか。

 ロシアが国際世論を物ともせずにウクライナに侵攻したのを見れば、中国が同様の行動に出ないようあらゆる対策を講じるのは当然のことである。むしろロシアのおかげで、安全保障体制の重要性がより高まり、その重要性がより多くの人に認知されるようになったといえる。

 強大な軍事大国や節操なくミサイルをポンポン打ち上げる独裁国家を近隣に抱える我が国としては、「仲間」は多い方が良い。また、中国が軍事的にも経済的にも肥大化する中で、同じ価値観を共有する国々が連携を図るのは、多くの恩恵を我が国にもたらすだろう。

 朝日新聞は「中国も含めた秩序作りを」といっているが(参照:(社説)日米豪印会合 包摂の秩序が目標だ(5/25朝日))、そうなるかどうかは、中国の姿勢次第だ。



外交官も反旗 (2022 5/24 10:30)

ロシアのベテラン外交官が辞任 SNSでウクライナ侵攻を痛烈批判(5/23テレ朝news)
 ウクライナへの侵攻に反対し、ロシアのベテラン外交官が辞任しました。
 ロシアメディアによりますと、辞任したのはジュネーブにあるロシア国際機関代表部顧問のボリス・ボンダレフ氏です。外交官を20年間務めたベテランです。
 ボンダレフ氏はプーチン大統領によるウクライナへの侵攻について「ウクライナのみならずロシア人に対する極めて深刻な犯罪だ」と自身のSNSに投稿しました。
 またロシア外務省については「もはや外交を行っていない。嘘と憎しみと戦争をあおっている」と批判しました。
 ロシア外務省に長年務めたボンダレフ氏は「外務省は私の家であり家族だ」としつつ、このまま外交官の職を続けることはできないとしています。


 このような動きがもっと広がって、ロシア国内から反戦、停戦の気運が盛り上がってくれれば、と思わずにはいられない。もちろん、プーチン政権は平気で弾圧をかますとは思うが、それでも抑えきれないくらいのうねりが起こってくれれば、と思う。

 ロシア国内のプロパガンダ報道がどの程度の物なのか、ロシア国民がどれくらいそれを信じているのか。ウクライナ侵攻を支持する国民が多いとは来ているが、実態はどれほどの物なのだろうか。
 経済制裁で生活が苦しくなっていく中で、事実に気づいてもらいたい。


妙な雰囲気 (2022 5/24 10:30)

中日に何が…中村紀洋コーチが二軍へ配置転換「監督の判断です」(5/23東スポ)
 中日が首脳陣の配置転換に動いた。中村紀洋一軍打撃コーチ(48)と波留敏夫二軍打撃コーチ(51)が入れ替わることが23日、NPBから公示された。
 中村紀コーチは昨オフの立浪監督就任にともない、浜松開誠館(静岡)の非常勤コーチから招へいされた。立浪監督とは現役時代からの縁があり、通算404本塁打の長打力を生かして石川昂ら若手のスラッガー育成に期待が寄せられていた。
 配置転換の理由について、球団関係者は「監督の判断です」と話した。
 また、落合英二ヘッド兼投手コーチのコロナ陽性の影響により一軍に昇格していた小笠原孝投手コーチも二軍投手コーチへ復帰する。


 「2軍若手の鍛え直しに力を発揮して欲しい」という前向きな話なら良いのだが、まだ5月なのに「確執」というような話なら、本当に勘弁して欲しいところだ。

 確かに好投の投手陣を見殺しにしたり、好機にあと1本が出ないシーンもたくさんあるが、去年と比べれば遙かに期待感の持てる打線になっている。前向きな交代劇なら良いのだが、前向きな話だったら監督や球団などからきちんと説明されるはずで、そうでないということはそういうことなのだろう。

 「守備力最優先」という理由でずっと京田を使って来たのに、サードの石川昂が戻ってくるので本来セカンドの高橋周平をショートで使うと言い出したり、交流戦を前に何か妙な感じになっている。



お人好し (2022 5/23 10:30)

林外相、北朝鮮コロナに支援必要 「放っておけず」(5/22共同)
 林芳正外相は22日、新潟市内で講演し、新型コロナウイルス感染が拡大する北朝鮮への支援を検討する必要があるとの認識を示した。「あそこの国とは国交もない。だから放っておけばいいとはなかなかならない」と述べた。
 北朝鮮のコロナ禍を巡り、米韓両首脳は21日の共同声明で支援意思を表明している。林氏は23日の東京での日米首脳会談を控え、日本が米韓と歩調を合わせて対応する可能性に言及したとみられる。
 講演で林氏は、コロナ感染を放置すると新たな変異株が世界に広がる恐れが生じると強調。「北朝鮮の状況をよく把握する努力をしなければならない」と述べた。


 この支援を通じて日本の北朝鮮への影響力を増す戦略が描けているならまだしも、ただの人道的配慮だけならば、お人好しにもほどがあると言わざるを得ない。

 もちろん、北朝鮮の感染拡大を抑止すれば、回り回って日本にも好影響であるのは確かだ。しかし、北朝鮮に日本が何をされてきたかを考えれば、頼まれてもいないのにしゃしゃり出る必要性は感じられない。

 支援を通じて日本が北朝鮮に対して発言力を増す具体的な戦略があるというならまだ分かる。しかし、拉致問題は全く進展せず、さんざん飛翔体を発射され、核実験までするのではないかと言われている中で、「放っておけない」と支援に言及しては、いっそう北朝鮮に足下を見られるだろう。感謝される可能性は、ほぼゼロだ。

 日本は他の国とは異なり、北朝鮮に対して独自の問題を抱えている。米韓と歩調を合わせる必要は、ない。



福留選手の起用法 (2022 5/20 10:30)

立浪監督は奮起に期待も…絶不調£日・福留の起用法に「賛否両論」(5/20東スポ)
 中日・福留孝介外野手(45)が絶不調から抜け出せず苦しんでいる。44歳10か月の史上最年長で開幕スタメン出場を果たすもそこから?試合、24打席連続でノーヒット。打率はずっと0割0分0厘のままだ。
 それでも福留に対する立浪監督の信頼は変わらない。「抑えの投手(との対戦)とかそういうシチュエーションで出ているのでなかなか一本出ない。本人が一番きついと思う。ただ切り札的存在っていないので、もう少し様子を見ていかないと」とまだまだ一軍で使っていくつもり。「交流戦でのDHも? そうですね。打てないときに打席立つこともないのでそのへんはなかなか難しい。まあそろそろ(ヒットが)出るんじゃないですか」と現役最年長プレーヤーの奮起に期待している。
 とはいえ、これだけ打てないと福留の処遇を巡ってはいろいろな声も出てくる。コーチ経験のあるOBは「昨日(18日のDeNA戦、1点を追う9回に代打で登場し空振り三振)の打席でも迷っているようだった。さすがの福留でも今は自信をなくしている。ここは一度、下に落として若い選手を使った方がいい」と二軍に落とすべきとの考え。一方、チーム事情に詳しい関係者は「福留のスイングスピードは全然衰えてない。一本出れば気持ちも楽になって変わるはず。あれだけ経験を持った選手はいないんだからこのまま代打で使っていけばいい」と立浪監督の起用法を支持している。
 福留の起用については賛否両論♀ェき起こっている現状だが、このままノーヒットが続くようだと否≠フ意見が大多数となるのは必至。すでにネット上では福留の起用にこだわる立浪采配への疑問の声も出てきている。自分を信頼してくれている指揮官のためにも福留はバットで雑音をシャットアウトしたいところだ。


 立浪監督自身、コーチ兼任となった2008年に、開幕から20打席でようやくヒットが出た、という経験をしている。ベテラン打者が代打としての役割を全うすることの難しさを熟知しているが故の、福留選手への対応なのだろう。

 ただ、さすがにこれだけ安打が出ないと、本人も苦しいのではないかと思ってしまう。24打席もヒットが出ていなければ、幾ら実績十分のベテランとはいえ、「顔」で威圧する段階はとうに終わっているのではないか。

 1軍にいることで、適切な助言を与えるなどほかの選手へ良い影響を及ぼす、という面はあるだろう。しかしそれも、試合終盤の重要な時期に代打で出てくることとは切り離すことが可能だ。
 一度2軍で調整してからでも良いのではないか、このままだとむしろ引退に追い込むことになりはしないか。



投降兵に人道的対応を (2022 5/18 10:30)

製鉄所からの投降進む 拘束のウクライナ兵尋問へ―ロシア当局(5/18時事)
 【イスタンブール時事】ウクライナ南東部マリウポリで17日、ウクライナの精鋭部隊「アゾフ大隊」などの兵士が、ロシアの手引きにより抵抗拠点としていたアゾフスタル製鉄所を離れる動きが続いた。ウクライナ政府は「退避」と発表しているが、そのままロシア側で拘束される投降が実態だ。
 ロイター通信によると、17日にはウクライナ兵らを乗せたバス少なくとも7台が製鉄所を出発した。これより先、立てこもっていたとされる約600人のうち負傷兵を含む260人以上が東部ドンバス地方の親ロシア派支配地域に身柄を移されている。
 ロシア当局は17日、ドンバス地方での「ウクライナ政権の民間人に対する刑事事件」に関連し、投降した兵士らを尋問する方針だと発表した。ロシア側はかねて、ドンバス地方でウクライナが「虐殺行為に手を染めていた」と主張している。


 捕虜交換の持ち駒になると言われていたが、少し雲行きが怪しくなってきたように思う。尋問という名の拷問がおこなわれないことを強く望むし、無事にウクライナに帰還させるよう強く求めたい。

 非人道的行為を平気でおこなっているロシアなので、最悪の事態も頭をよぎってしまう。実際に、ロシア下院の議員は、現在ロシアではおこなわれていない死刑を復活し、アゾフ大隊の兵士に適用させようと主張しているらしい。

 ロシアの言い分に従えば、アゾフ大隊の連中はウクライナのネオナチの象徴で虐殺行為に荷担していた、ということになる。ロシア側の論理では、彼らを無罪放免することは難しい。
 ロシアが彼らを手荒に扱えば国際社会の非難が殺到するのは容易に想像できるのだが、国際世論を気にするような国なら、そもそもウクライナに進行して虐殺行為をおこなうことはない。

 いやな予測が外れることを心から望む。



大金はどこへ行った? (2022 5/17 10:30)

4630万円誤送付「返還は難しい」「手元に残っていない」 24歳男性の弁護人が会見 山口・阿武町(5/16テレビ西日本)
 山口県阿武町が町民の24歳の男性にコロナ関連の給付金4630万円を誤って振り込み、男性が返還を拒んでいる問題で、16日、男性の弁護人が会見を開き「給付金の返還は難しい」と説明しました。
 この問題は、阿武町が4月8日、職員の手続きミスで町民1世帯あたり10万円のコロナ関連の給付金を、1人暮らしの24歳の男性に4630万円振り込んでいたものです。
 阿武町は5月12日に給付金の全額と弁護士費用などをあわせた5100万円余りの支払いを求めて男性を提訴し、これを受けて16日午後、男性の弁護人が山口市内で会見を開きました。
 会見で弁護人は、これまで男性が警察からの任意の事情聴取に応じていることを明らかにした上で、給付金返還の意思については「男性本人は給付金を所持していないので、返還は難しい」と答えました。
 報道陣から「お金を使ってしまって返せないということか?」と聞かれた弁護人は「概ねその理解で正しい。何か財産的価値のあるものが本人の手元に残っている状態ではないと聞いている」とコメントしました。
 また“男性の行方が分からない”と報道されていることについて、弁護人は「男性のスマートフォンが現在も警察から返還されていないので、阿武町側が連絡が取れないために誤解したのだろう。私は男性と連絡が取れているので所在不明というのは正確ではない」と答えました。
 今後については「男性は警察の事情聴取には応じる考えだ。民事訴訟については訴状を確認して検討する」としています。


 普通なら、自分の口座に由来不明の大金が振り込まれたら、使い込んでしまうどころか、怖くなって届け出てしまうのではないだろうか。そもそも、4000万円ごときでは一生安泰には暮らせない。そういった心情・思考が消えてしまうほどに、金に困った事態に陥っていたということだろうか。

 いずれにせよ、「すでに金を持っていないので返還は難しい」で通るわけがない。自分の金ではないのに勝手に使い込んだのなら、月々幾らずつという形で長期にわたってでも返還する義務があるのではないか。

 町のミスも、誤送金された男性の対応も、弁護士の言い訳も、すべてが低レベルでげんなりしてしまう話である。



天の川銀河のブラックホール (2022 5/16 10:30)

天の川銀河のブラックホール撮影 最も近くに存在、2例目―国立天文台など国際研究チーム(5/12時事)
 国立天文台などが参加する国際研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」は12日、世界各地の電波望遠鏡を連携させた観測で、地球が属する銀河系(天の川銀河)の中心部にあるブラックホールの撮影に成功したと発表した。EHTによるブラックホール撮影は、2019年に発表した別の銀河に続き2例目。
 多くの銀河の中心に存在すると考えられている巨大なブラックホールの働きについて、解明が進むと期待される。
 プロジェクトに参加した国立天文台の本間希樹教授が記者会見し、「一番近いブラックホールで、近いからこそいろいろなことが分かる」と話した。
 地球から約2万7000光年離れた銀河系の中心部には、「いて座Aスター」と呼ばれる電波を発する天体が存在する。周囲の恒星の動きから、この天体は太陽系よりも狭い範囲に太陽の400万倍の質量を持つことが判明。巨大なブラックホールと考えられてきたが、今回の撮影で裏付けられた形だ。
 ブラックホールの存在自体は、アインシュタインが約100年前に提唱した一般相対性理論で予言されていた。ただ、強烈な重力の影響で光すら抜け出すことができないため、長らく直接観測はできなかった。
 EHTはアルマ望遠鏡など世界6カ所・八つの電波望遠鏡を連携させる方法で、仮想的な超巨大電波望遠鏡を構築。地球から月面に置いたゴルフボールを識別できるほどの解像度を実現した。
 EHTは17年、約5500万光年離れた楕円(だえん)銀河M87の中心にある巨大ブラックホールと、いて座Aスターなどを観測した。
 詳細なデータ解析を経て、19年4月、M87の巨大ブラックホールの撮影に成功したと発表。その後もいて座Aスターの解析を続けていた。


 太陽質量の400万倍とはいえ、非常に圧縮された天体なので、大きさは直径2400万kmで太陽と地球の距離の7分の1ほど。その姿をきっちりと「撮影」していることに、興奮を覚えずにはいられない。
 2019年に撮影された1例目のブラックホールは、太陽質量の65億倍。大きさがかなり異なるのだが、やはりブラックホールと言うことで、似たような画像になっている。ただ、これからの解析で、違いもいろいろわかってくるのだろう。非常に楽しみである。


最後まで明るく (2022 5/16 10:30)

有吉弘行、上島竜兵さんの笑いに包まれた家族葬明かす 肥後が出川に「キスした方がいいんじゃない?」(5/15ORICON NEWS)
 お笑い芸人の有吉弘行が、15日放送のJFN系ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(毎週日曜 後8:00)に生出演。ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが、11日に亡くなった(享年61)ことを受け、竜兵会のメンバーとして追悼のコメントを寄せ、家族葬の様子について明かした。
 有吉は「家族葬でやろうって決めたんだけど、やっぱりみんな『オレも家族だ』って、いっぱい来るんだよね。やっぱりそれは会いたいよね。あんな人だから。大変だったよ。みんなすごい泣いていたけど、みんなありがとうばっかりだった。各所でありがとうって言っていて。よくありがとうって言う人だったけど、本当にみんなからも感謝されていて、オレもありがとうしかなかったね」と回顧。
 続けて「肥後(克広)さんが元気にずっと頑張ってやっていてさ、出川(哲朗)さんが最後顔見て泣いている時もさ『キスした方がいいんじゃないか』って(笑)。それで、出川さんが『ご時世的にまずいでしょう』って(笑)。『竜ちゃん、コロナ陰性だったから大丈夫だよ』って(笑)。肥後さん、ジモンさん、奥さんのひかるさんが一番つらいんだけど、3人がみんなに声かけてくれて、笑えるようにしてくれて、元気にやってくれていてありがたかったね」と思いを伝えた。


 14日に出したリーダーの追悼コメントもそうだが(参照:ダチョウ倶楽部・肥後克広と寺門ジモン、上島竜兵さんを追悼 「解散しません」「ずっと一緒だよ!」【コメント全文】(5/15ORICON NEWS))、上島さんの周辺の人たち、みんなにお笑い芸人としての矜持が感じられて、敬意を抱かざるを得ないし、同時に涙せずにはいられない。

 本当に、多くの人に慕われていたんだなぁと改めて感じるし、上島さんの笑いに対する姿勢を周囲の人がきちんと理解している、故に葬儀であってもみんなが明るく送りだそうとしていると窺えた。

 上島さんがいないとダチョウ倶楽部の芸はなかなか難しいかもしれないが、何とかして続けていって欲しい。



発見された人骨の鑑定 (2022 5/13 10:30)

山梨・道志の人骨、不明女児の母と血縁関係 個人の特定はできず(5/12毎日)
 山梨県道志村の山中で見つかった未成年のものとみられる頭部の骨の一部について、山梨県警は12日、ミトコンドリアDNA型鑑定の結果、2019年9月に近くのキャンプ場で行方不明になった当時小学1年の小倉美咲さん=千葉県成田市=の母親、とも子さん(39)と、血縁関係にあることが判明したと明らかにした。ただ、この鑑定では個人を識別することまではできず、県警は今後、付近で見つかった人の肩甲骨のDNA型鑑定に加えて、靴やシャツなど遺留品にも鑑定できる付着物がないかを調べ、個人の特定を進める。
 頭部の骨は4月23日、キャンプ場周辺を捜索していたボランティアが見つけた。県警はDNA型鑑定で個人の特定を試みたが、必要なDNA型が検出できなかった。そのため、母方の血縁関係の有無が確認できるミトコンドリアDNA型鑑定を実施した。
 母親から検体の提供を受け、10日に「母親と母系親族関係があることに矛盾がない」との結果が得られた。美咲さんの家族にも伝えたという。
 多くのDNA型鑑定を手掛ける民間機関「法科学鑑定研究所」の山崎昭所長によると、細胞内に存在するミトコンドリアのDNA型は女系に受け継がれるため、母方の血縁関係の有無は確認できる。海外などでは、自身の祖先やルーツを調べる際に使うことがあるという。ただ、女系の血縁関係があれば、祖母やいとこなど近親者だけでなく、遠い親族からも同じDNA型が検出される。個人の識別もできないため、事件捜査などで使われることは少ない。
 県警は、母方の親族のうち、美咲さん以外に行方不明の人がいないかなどを確認し、他の骨や遺留品の鑑定結果などとも合わせて、身元について総合的に判断する。捜索は頭部の骨の発見以来、連日実施されている。13日も、約50人態勢で骨が見つかった周辺を調べる。【北村秀徳、渡辺薫】


 通常のDNA鑑定では個人特定はできなかったが、ミトコンドリアDNAによる鑑定では、それなりの結果が得られたようだ。

 ただし、ミトコンドリアDNAでは母系の血縁関係はわかっても個人の特定は不可能なため、小倉美咲さん本人との決め手は未だに得られていないことになる。しかしながら、発見された骨に母親との血縁関係が認められるということで、遠縁の人の骨が偶然キャンプ場近くで発見される可能性の低さを思えば、限りなく美咲さん本人の可能性は高まったことにはなる。

 しかし、親族としては、完全に特定されない限りは、一縷の望みに賭けたいだろう。自分の娘が無事でいることを祈る母親の気持ちからすれば、当然の発言だ。
 しかし、見つかった骨が美咲さんの物であることを頑なに認めようとしない母とも子さんに対し、その態度を批判する意見をしばしば見かける。「娘のはずがない、と全否定せず、そうじゃないと信じたいと言うべき」という意見も見かけた。自分の子供が行方不明になっている状況の親の心情に対する想像力のない、思い上がった物言いとしか思えない。

 少なくとも、見つかった物に対して、一刻も早く個人特定がなされるよう願う。宙ぶらりん状態が、最も酷であろうから。

(5月16日追記)
 14日、発見されていた肩甲骨が行方不明女児の物と特定された。



上島竜兵氏が死去 (2022 5/11 10:30)

「ダチョウ倶楽部」のメンバー 上島竜兵さん死去 61歳(5/11NHK)
 お笑いグループ「ダチョウ倶楽部」のメンバーでお笑いタレントの上島竜兵さんが11日未明、東京都内で亡くなりました。61歳でした。
 上島竜兵さんは兵庫県出身で、3人組のお笑いグループ「ダチョウ倶楽部」のメンバーとしてテレビのバラエティー番組などで活躍しました。所属する事務所によりますと、上島さんは自宅で倒れているのが見つかったということです。


 リアクション芸のレジェンドの死に、強い衝撃を受けている。「お笑いウルトラクイズ」の頃から大好きだったのだが……残念でならない。

 志村けん氏が死去したこともあったろうし、最近は、新型コロナのせいで持ちネタの多くがそのままできない状態となっている苦しさを吐露していた。それでも、彼を慕う芸人も多いし、何より彼の存在を喜ぶファンも大勢いるから、このような手段は執って欲しくなかった。

 背負ったリュックが爆発して髪の毛が焦げたり、海に向かって発射されて同時に服が全部脱げたり、水車拷問で自らの悪事を洗いざらい白状したり、むちゃくちゃだったけどおもしろかったなぁ。



中日、木下と石川昂が離脱 (2022 5/10 10:30)

中日痛すぎる…チーム“本塁打王”の石川昂がコロナ陽性 正捕手・木下拓も離脱(5/9Full-Count)
 中日は9日、石川昂弥内野手が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。この日、1軍の首脳陣夜選手らを対照としたスクリーニング検査で判明。無症状で現在は自主隔離となっている。チーム最多5本塁打を放っている3年目ドラ1の離脱は、チームにとっては痛すぎる。
 石川昂は今季ここまで全33試合に出場し、5本塁打と19打点はいずれもチームトップ。6日の阪神戦では、延長10回にサヨナラ打を放っていた。チームにとって最もブレークさせたいひとりで、開幕直後こそ苦しんでいたものの台頭してきていた。
 チームではこの日、木下拓哉捕手も新型コロナ陽性となって離脱。現在4位と上位をうかがう中で、若き主砲と正捕手が一気に抜けることになった。


 正捕手木下の離脱も痛いが、チームの打撃2冠(本塁打・打点)の石川昂まで新型コロナで離脱……鵜飼や岡林と並んで成長著しい姿を見せていただけに、残念でならない。
 すでに大島が怪我で離脱、高橋周平や怪我から戻ってきたとはいえ本調子ではなく、ビシエドも最近復調の兆しが見えてきたかというところ。木下と石川の離脱は本当に痛い。

 ただ、郡司や石橋、大野奨、アリエル・マルティネスらにとっては、大きなチャンスだ。何とかして、ピンチをチャンスに転換して欲しいものだ。
 去年までは、このような状況に陥ったらほとんど絶望的な気分になるしかなかったが、今年は、代わりの選手に指を折ることができる。そのことを思うと、中日は本当に変わったのだな、と感じる。

 しかし、改めて、新型コロナ前の普通のシーズンではないのだなと思い知らされる。普通の日々は戻ってくるのだろうか。



元参院議員がグリーン券を詐取 (2022 5/9 10:30)

国会議員になりすましグリーン券をだまし取った疑い 元参院議員逮捕(5/8朝日)
 現職の国会議員になりすまして、新幹線のグリーン券などをだまし取ったとして、愛知県警は8日、元衆・参院議員で、現在は立憲民主党岐阜県総支部連合会常任顧問の山下八洲夫容疑者(79)=岐阜県中津川市=を詐欺などの疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。
 国会議員が新幹線のグリーン車を含め、JR全線に無料で乗れる「JRパス」(国会議員用鉄道乗車証)を悪用したとみられる。
 県警中村署によると、山下容疑者は4月27日、東京駅で、東京―名古屋駅間の東海道新幹線の特急券とグリーン券をだまし取ろうと、現職の国会議員の名前をかたってなりすまし、「国会議員指定席・寝台申込書」を提出。往復分の券をだまし取るなどした疑いがある。発券を受ける前に、参院議員時代のJRパスを見せて、駅員を信じ込ませたとみられる。


 私が以前住んでいた選挙区の人で、名前には記憶がある。
 元は社会党の議員で、社会党が社会民主党に変わったときにはそれに加わらず、のちに旧民主党に加わっている。現在は、立憲民主党の常任顧問である。

 自民党の人たちが清廉潔白と言うつもりはないが、民主党界隈の面々は、権力を横暴に行使する、しかもその権力の使い方がショボい、という特徴がある。今回も、確かにれっきとした犯罪ではあるが、内容は非常にショボい。まぁ億単位の収賄なら良いという話ではないが。

 他社の記事によれば「昔が忘れられなかった」という供述もしているらしいが、この「議員特権を振りかざす」という精神性も、またショボい。
 この事件で、また「議員への優遇を廃止しろ」という声が強まってしまうかもしれない。私は、議員が何の不安もなく政治活動を行えるように、無料でJR に乗れるなどの優遇は必要だと考えているが、それを批判する声が強まりかねない。

 選挙が近い中、立憲民主党の人たちも頭が痛いだろう。
 しかし、山下氏が最後に落選したのは12年前の話で、それ以来ずっとキセル行為を働いていたということだろうか。となると、賠償額はかなりの物になりそうだが。



司馬遼太郎 (2022 5/6 10:30)

 ツイッターなどでたびたび見かけるのだが、司馬遼太郎に対する評価。というか、司馬遼太郎本人というよりは、氏の小説を読んだ人たちが、司馬遼太郎の作り上げた虚構を史実と勘違いすることに対する、批判というか苦言というか愚痴というか。

 昨日も、ツイッターでそんな言説を見かけ、私も少しツイートしました。今回は、それを繰り返しつつもう少し詳しく膨らませてみます。

 私自身は、小説の中に蘊蓄話をぶち込んでくる司馬遼太郎のスタイルがウザく感じられ、司馬遼太郎という小説家があまり好きではありません、小説は小説として楽しみたいのであって、歴史的蘊蓄話は、小説内に巧く消化されていればまだしも、司馬のように小説とは独立して語られると(私にはそう感じられる)、興ざめしてしまうのです。
 似たような理由で、小説本筋よりも歴史的雑談を交えがちな宮城谷昌光も、私は小説家としてあまり評価していません。

 司馬遼太郎に関しては、そういった「歴史的蘊蓄話スタイル」が、「史実を語ってる感」を増して、読者が虚構を「歴史的事実」と感じやすくなっているのでは、と思います。歴史小説の中に虚構を混ぜるのは司馬遼太郎だけではないのですが、司馬遼太郎は、より「嘘を事実と信じてしまう」ような文体を駆使しているように思うのです。
 「小説を読んで史実と勘違いするのは読者の方に問題がある」という指摘は、確かにその通りなのですが、司馬遼太郎に関しては、氏の文体にかなり問題があるようにも思います。

 その点、吉川英治や山岡荘八は、小説を小説として読ませていた。もちろん虚構も織り交ぜていたが、エンターテイメントに徹していたので、読者の側も彼らの作品を元に歴史を語ろう、とはなりにくいわけです。まぁ吉川英治の小説を元に歴史語りする人がいないわけではないのですが、ちょっとした創作逸話を史実と勘違いしていたという程度で、司馬遼読者のように、大上段に歴史を語る手合いはいないように思います。

 創作的逸話も、民明書房くらいブッ飛んでいてくれればわかりやすいんですがねぇ。



笠松に行ってきました (2022 5/3 10:30)

 先日ここに書いた通り、2日に笠松競馬場に行って参りました。



 高松宮杯を見に行った中京競馬場以来、25年ぶりの競馬場は楽しかったです。やっぱり生で見る迫力は違います。目の前を馬が走るときの音は、実際に体験してみるとなかなかのものです。



 意外に早く着いてしまい、近場のコンビニに寄ったりしつつも、10時頃に並び始めた頃にはすでに100人ほどいたように思います。10時半の開門直前には、門の前には200人ほど、その後にも駐車場に向けて列ができていたので、全体ではどれほどだったでしょうか。
 開門前、開門前の説明をしてる警備員に向かって「早く明けろよオラ」と絡んでるジジイを見かけましたが、普段の客層はこんな連中ばかりなのでしょうか。少しでも、今後客層が変化していけば、と思ったりもしました。

 どのレースもだいたい7頭か8頭ほどの小頭数で慣れない競馬だったため、第6レースまでいましたがトータルではマイナスでした……。しかし、非常に有意義な体験ができたと思っています。

 笠松競馬場のこの盛り上がりが、今後につながっていけばいいな、と心から願っております。私の休日である木曜日にレースが開催されることが多いようなので、これからもしばしば行くことになるでしょう。

 誘導馬のエクスペルテ君がかわいかったです。眠そうでしたが。アドマイヤベガのお子さんだそうな。